双子の世界見聞録〜転生したら生まれた集落で忌子呼ばわりされたからとりま双子の妹と一緒に世界を回ることにした話〜

瑠璃川翡翠

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弐章 蒸気の国・エンジーム

三十三話、強すぎてめげそうなんだけど

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「では、投げるよ」


「こっちの準備は大丈夫。いつでもやって」


閃光弾を持つアデルバードの後ろに陣を取って戦闘態勢に入る。居るのかな…巣穴の様子からじゃ分かんないけど…


「距離は取ったね。警戒を怠らない様に。では行くよ。…ッ!」


アデルバードが勢いよく巣穴に向かって閃光弾を投げると数秒後に爆発音が聞こえて


グオオオオオオ!!!!!!


…ッ!!鼓膜破れるかと思った…!風圧も凄いリーダーと思われるボアの鳴き声が聞こえた。


「当たりか…!総員構えろ!フウカを援護!」


「…」


巣穴の入口にいつでも魔術を発動出来る様に魔法陣を敷く。かなり多くの魔力を込めてる所為で杖が小刻みに震える。


「…!全員後ろへ走れ!!急いで!」


「え、何?」


急にアデルバードが後ろに引いて、私も腕を掴まれて一緒に下がる。すると目の前にあった巣穴が木っ端微塵に破壊されて、さっき私達が立っていた場所に巣穴であった岩が雨の様に降り注いでいた。怖…


「まさか…これほどとは…」


「これ…勝て…る?」


私の目の前に大きな影が出来る。巣穴を破壊して出て来たのは、どうやって巣穴に入ったか疑問に思うくらい大きなボアだった。そして最大の特徴は


「…姿が変わってる」


フェイクガルムと同じ様に、本来の姿とは異なった形へと変化していた。


「構えろ!」


「…!了解」


いけない。ちゃんとしなきゃ…私が攻撃の要なんだから…

深呼吸をしてもう一回杖を握り直して、ボアの足元へ魔法陣を敷く


「…炎柱!!」


「全員フウカに続け!」


炎の柱にボアが呑まれる直前に全員が攻撃を叩き込んで、そのまま私の炎で焼く作戦なんだけど…


「フウカ、これが再生かい?」


「そう。攻撃しても攻撃しても粒子状になってすぐに再生する。凄く厄介…にしても効かなすぎる」


ジャックの情報通り炎で包んだのに、現れたボアはピンピンしてて一切効いてる感じがしないんだよね。デカい上に耐久値も高いのかな…それともやっぱり神力じゃないと駄目とか?


「兎に角今出来るのは攻撃して燃やすだけ。それを繰り返すしかない」


「そうだね。これは中々骨が折れそうだ。だがエンジームの平和を守る為なら、やると言う選択肢しかないがね」


「うん。皆!此処からかなり長期戦になるけど頑張って!」


私の声に皆が応えてくれた。さっきまで怯えてたのに、流石はエンジームでもかなりの実力があるって言われてるベレッツァのメンバー。頼もしいね。けどさ、流石にこんな高難易度なボスだとは思わなかったんだけど…
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