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百花繚乱
「鬼灯」八
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強い頭痛に感覚を支配されていた。
感覚を外の世界に向けると、そこには、僕の用心棒と、鬼退治の同行者たちの姿があった。
…ここはどこだろうか。
少なくとも、洞窟の中ではない。
テニスコート程の広さの、岩肌の場所で、僕の用心棒を包囲して、同行者達が立ちふさがっていた。
「なん、だ、……これ…」
「…どうやら、本日の主役がお目覚めのようだね」
「……え?」
「御人ヶ島へようこそ、山本君、それに…、椿誠一郎殿」
それは、確かに鬼灯六郎の声だった。
…どういうことだろう。
訳が分からない。
「…山本よ、俺達は騙されたという事だ、鬼灯六郎と、…こいつらに」
見ると、佐藤氏をはじめとして、鬼退治の同行者達は皆、巌しい顔をしている。
「…本当に、裏切ったの…」
「まあ今は裏切ったと思ってくれても構わないよ…、だけど、すぐにどちらが正しいかわかるさ」
「…え?」
鬼灯六郎は、怒りに満ちた形相で、僕の用心棒に人差し指を突きつけた。
「…山本君、この侍はねえ、かつて都を恐怖のどん底に陥れて『鬼』の異名を持った剣士、椿誠一郎なんだよ。こいつを始末しなきゃ、この国の僕らのような存在が脅かされるんだ」
「……本当に、君の名は、つば…き?なのか?」
「ああ、間違いない。都の鬼、椿誠一郎とは、俺の事だ」
「そうだよ、こいつはあの悪名高き椿誠一郎、そしてこの"鬼"を討ち滅ぼすことによって君の目を覚まさせてあげるよ、山本君…。
………だから、…その、つまり、奴を討伐した暁には…、その…」
「小童」
鬼灯六郎が何か言おうとしているのを遮るように、彼の静かな、だけどよく響く声が聞こえた。
「俺の首を奪る気ならさっさと来いよ、出来るものならな。…ただし、山本は巻き込むんじゃない。…さっさと山本の両の手の縄を解け」
今まで気づかなかったが、僕は腕を後ろ手に縛られていて、自由に動くことが出来なかった。
「……おまえが山本君に何をするか分からないから、一応縛らせて貰ってるだけだよ。…お望み通りぶちのめしてやるよ、三途の川を渡る準備をしておけ」
「そうだ、俺達鬼灯兄弟にかかればお前の存在など風の前の塵に同じだ!」
ずっと、沈黙を貫いてきた佐藤氏が、甲高い声をあげた。
…?
「…兄弟?」
「よくぞ疑問を持ってくれたな、山本君!俺の真の苗字は佐藤では無い、俺の名前は鬼灯一郎だ!」
「そして俺は、鬼灯小次郎だよ~~」
「…鬼灯三郎…」
「俺様がァッッッ!鬼灯四郎だァッッッ!!!!」
「五番手ェ!鬼灯小五郎!!!!!」
「そして僕が、鬼灯六郎!」
「「「「「「我ら、鬼灯六兄弟!!!!!!」」」」」」
…お人好しの僕でも、流石にこの六人(一緒に洞窟まで行ったのは五人だったけど、どこからか一人増えた)がグルだということは分かったけど、
…この六人が血縁者同士だというのは分からなかった。
「…挨拶は済んだか、小僧。だったらさっさと始めようぜ」
「…もちろんそのつもりだよ、椿」
鬼灯六郎はそう告げると、岩陰に隠していた、金棒のようなものを取り出し、構えた。
「僕が、これで、貴様を討つ」
感覚を外の世界に向けると、そこには、僕の用心棒と、鬼退治の同行者たちの姿があった。
…ここはどこだろうか。
少なくとも、洞窟の中ではない。
テニスコート程の広さの、岩肌の場所で、僕の用心棒を包囲して、同行者達が立ちふさがっていた。
「なん、だ、……これ…」
「…どうやら、本日の主役がお目覚めのようだね」
「……え?」
「御人ヶ島へようこそ、山本君、それに…、椿誠一郎殿」
それは、確かに鬼灯六郎の声だった。
…どういうことだろう。
訳が分からない。
「…山本よ、俺達は騙されたという事だ、鬼灯六郎と、…こいつらに」
見ると、佐藤氏をはじめとして、鬼退治の同行者達は皆、巌しい顔をしている。
「…本当に、裏切ったの…」
「まあ今は裏切ったと思ってくれても構わないよ…、だけど、すぐにどちらが正しいかわかるさ」
「…え?」
鬼灯六郎は、怒りに満ちた形相で、僕の用心棒に人差し指を突きつけた。
「…山本君、この侍はねえ、かつて都を恐怖のどん底に陥れて『鬼』の異名を持った剣士、椿誠一郎なんだよ。こいつを始末しなきゃ、この国の僕らのような存在が脅かされるんだ」
「……本当に、君の名は、つば…き?なのか?」
「ああ、間違いない。都の鬼、椿誠一郎とは、俺の事だ」
「そうだよ、こいつはあの悪名高き椿誠一郎、そしてこの"鬼"を討ち滅ぼすことによって君の目を覚まさせてあげるよ、山本君…。
………だから、…その、つまり、奴を討伐した暁には…、その…」
「小童」
鬼灯六郎が何か言おうとしているのを遮るように、彼の静かな、だけどよく響く声が聞こえた。
「俺の首を奪る気ならさっさと来いよ、出来るものならな。…ただし、山本は巻き込むんじゃない。…さっさと山本の両の手の縄を解け」
今まで気づかなかったが、僕は腕を後ろ手に縛られていて、自由に動くことが出来なかった。
「……おまえが山本君に何をするか分からないから、一応縛らせて貰ってるだけだよ。…お望み通りぶちのめしてやるよ、三途の川を渡る準備をしておけ」
「そうだ、俺達鬼灯兄弟にかかればお前の存在など風の前の塵に同じだ!」
ずっと、沈黙を貫いてきた佐藤氏が、甲高い声をあげた。
…?
「…兄弟?」
「よくぞ疑問を持ってくれたな、山本君!俺の真の苗字は佐藤では無い、俺の名前は鬼灯一郎だ!」
「そして俺は、鬼灯小次郎だよ~~」
「…鬼灯三郎…」
「俺様がァッッッ!鬼灯四郎だァッッッ!!!!」
「五番手ェ!鬼灯小五郎!!!!!」
「そして僕が、鬼灯六郎!」
「「「「「「我ら、鬼灯六兄弟!!!!!!」」」」」」
…お人好しの僕でも、流石にこの六人(一緒に洞窟まで行ったのは五人だったけど、どこからか一人増えた)がグルだということは分かったけど、
…この六人が血縁者同士だというのは分からなかった。
「…挨拶は済んだか、小僧。だったらさっさと始めようぜ」
「…もちろんそのつもりだよ、椿」
鬼灯六郎はそう告げると、岩陰に隠していた、金棒のようなものを取り出し、構えた。
「僕が、これで、貴様を討つ」
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