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第七十三話 師匠との共同制作 製紙Ver.
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「さぁ…どうなるでしょうね?」
「レシピが若干違うにょで心配ですが、祈りしかありません」
「ふふっ…なにが出来るか楽しみです」
もはや、紙と違う物が出来る前提でいませんか?師匠。
美白の実に関しては、冒険者ギルドの研究室にあるそうで、この後に転移で取りに行くそうだ。
(……転移で取りに行けるなら、ホワイトスライムの液はいらなかったのでは?)
(違う素材を混ぜたらどうなるか?研究者の血が騒いだのではないか?)
(まぁ、いいんだけどね。師匠には、色々とお世話になってるし、これからもなるし…)
(ならば、つべこべ言わずに、エイルに付き合ってやるといい)
(了解!)
レシピメニューの♪和紙(A5サイズ100枚)を選び、材料を入れたものの…調薬釜よ、頼むぞ。これぞ神頼み…なんちって!?
♢
『チーン!』
調薬を終えた報せが響く。
「どれどれ?……ん?」
パカッと調薬釜の蓋を開ければ、そこにあったのは紙どころの話ではなかった。日本にいた頃、大いにお世話になったアレがあったのだ。
「どうしました?なにがありましたか?」
声を弾ませて、気持ちが抑えられない師匠の『早く見せろ』のお達しが飛んで来る。だがそれも仕方ないか。
ジョウ曰く、研究者の血が騒ぐのだろう。好きなことに情熱を捧げられるとは、なんと幸せな人生か。
「これがありましたね」
「…これは?」
釜の中身の一部を取り出して、師匠に渡せば、それを空に掲げて不思議そうに見ていた。だが、それもそうだろう。この世界にはない物資…合成樹脂《プラスチック》だったのだから。
「これはプラスチックという人工にょ合成樹脂です。……あぁ。これは、熱可塑性樹脂タイプか」
「熱可塑性樹脂?」
私の呟きを漏らさず、間髪入れずに拾う辺り、研究者のセンサーが反応しているようだ。
「熱を加えると柔らかくにゃって加工しやすくにゃりますが、冷やすと固まってしまう性質を言いますね。師匠…美白にょ実を取ってきてくれませんか?」
「ですが…っ!分かりました。すぐに行ってきます!」
食いつこうとした師匠だが、私の胡乱げな視線に耐えられず、大人しく承諾してくれたようだ。
幼女に怪しまれる大人の図は、精神的に来るものがあるのだろう。大人しく引き下がった師匠を見た私は、ホッと安堵の溜め息を吐いた。
「良かった……あにょままだと、新素材にょ研究に余念が無くにゃるところだった」
「ははは。それを人質に取って要求を飲ませるとは、中々やるではないか」
愉快愉快と言わんばかりに、快活そうに話すジョウ。
「人質なんて人聞きにょ悪いこと言わないでよ。私はただ、師匠に渡したブツを、調薬釜に戻そうとしただけだよ」
ジョウの見解に待ったをかける私。全く、見解違いも甚だしい。全くもって遺憾である。
「よういうわ。その釜に『分解』機能をあることを知っている者からすれば、それはただの脅しにしかならんわ」
だがしかし。それで引き下がるジョウでもなかったか。私は諦めの姿勢に入る。
「にゃんとでも言ったらいいよ。私はただ紙を用意したいだけだもにょ」
フンッと開き直れば、何故かジョウは、高笑いを始めたのだった。
「か~かっかっ!愉快愉快!」
「……」
私には、ジョウの笑いのツボが全く分からなかった。
「持ってきましたよ、ミオ」
「ありがとうございます」
「……ミオ、その…」
調薬釜へ材料を入れ始めた私に、師匠は言いにくそうに指をツンツンしている。合成樹脂に、視線がチラチラ飛んでいる。
「合成樹脂ですか?製紙作業が終われば、お渡ししますよ」
調薬釜を作動させている横で、研究をおっぱじめられたら堪らない。
特に、新素材は未知の素材だ。師匠の一挙一動で、何が起こるか分からないのだ。万に一つ、爆発などに巻き込まれる可能性だってある。
「…はい、分かりました」
しょんぼりする師匠の姿に、良心が痛まないわけではないが、ここは敢えて鬼となるべし!
♢
『チーン!』
「はぁ、やっと出来たか…でもこれ、和紙と言えるにょかにゃ?」
出来上がった和紙(ロール状)を延ばし、太陽光に当ててみるが、和紙特有の透けた感じがない。まっさらで白い紙だった。だが、木の繊維なのか。美しい茶や赤の繊維の模様が、まっさらな白へ良い味を出していた。
模造紙のようなロール状にでかい紙。調薬釜に入っていた時は小さかったのに、取り出した途端に巨大化するんだから、ビビる。やめて欲しい、ホントに。
「フッフッフッ…これは多岐に使用できますねぇ、じゅるり」
紙が出来上がったので、師匠へ約束していたブツを渡した。そうすれば、舞い上がらんばかりに喜んでいた…が、あれは早速、ブツを鑑定しているな?あぁなると、美人も形無しである。
(まぁ、良いのではないか?和紙は柔らかく、こちら向きではない。ガイア様が異世界用に、レシピを作成してくださったのだろう)
(こっちの主流は…羽根ペンだっけ?尖ってるから、柔らかい紙面は使い物にならないもんね)
ジョウにそう言われ、確かに筆記用具の問題があったか!と納得したのだった。
「レシピが若干違うにょで心配ですが、祈りしかありません」
「ふふっ…なにが出来るか楽しみです」
もはや、紙と違う物が出来る前提でいませんか?師匠。
美白の実に関しては、冒険者ギルドの研究室にあるそうで、この後に転移で取りに行くそうだ。
(……転移で取りに行けるなら、ホワイトスライムの液はいらなかったのでは?)
(違う素材を混ぜたらどうなるか?研究者の血が騒いだのではないか?)
(まぁ、いいんだけどね。師匠には、色々とお世話になってるし、これからもなるし…)
(ならば、つべこべ言わずに、エイルに付き合ってやるといい)
(了解!)
レシピメニューの♪和紙(A5サイズ100枚)を選び、材料を入れたものの…調薬釜よ、頼むぞ。これぞ神頼み…なんちって!?
♢
『チーン!』
調薬を終えた報せが響く。
「どれどれ?……ん?」
パカッと調薬釜の蓋を開ければ、そこにあったのは紙どころの話ではなかった。日本にいた頃、大いにお世話になったアレがあったのだ。
「どうしました?なにがありましたか?」
声を弾ませて、気持ちが抑えられない師匠の『早く見せろ』のお達しが飛んで来る。だがそれも仕方ないか。
ジョウ曰く、研究者の血が騒ぐのだろう。好きなことに情熱を捧げられるとは、なんと幸せな人生か。
「これがありましたね」
「…これは?」
釜の中身の一部を取り出して、師匠に渡せば、それを空に掲げて不思議そうに見ていた。だが、それもそうだろう。この世界にはない物資…合成樹脂《プラスチック》だったのだから。
「これはプラスチックという人工にょ合成樹脂です。……あぁ。これは、熱可塑性樹脂タイプか」
「熱可塑性樹脂?」
私の呟きを漏らさず、間髪入れずに拾う辺り、研究者のセンサーが反応しているようだ。
「熱を加えると柔らかくにゃって加工しやすくにゃりますが、冷やすと固まってしまう性質を言いますね。師匠…美白にょ実を取ってきてくれませんか?」
「ですが…っ!分かりました。すぐに行ってきます!」
食いつこうとした師匠だが、私の胡乱げな視線に耐えられず、大人しく承諾してくれたようだ。
幼女に怪しまれる大人の図は、精神的に来るものがあるのだろう。大人しく引き下がった師匠を見た私は、ホッと安堵の溜め息を吐いた。
「良かった……あにょままだと、新素材にょ研究に余念が無くにゃるところだった」
「ははは。それを人質に取って要求を飲ませるとは、中々やるではないか」
愉快愉快と言わんばかりに、快活そうに話すジョウ。
「人質なんて人聞きにょ悪いこと言わないでよ。私はただ、師匠に渡したブツを、調薬釜に戻そうとしただけだよ」
ジョウの見解に待ったをかける私。全く、見解違いも甚だしい。全くもって遺憾である。
「よういうわ。その釜に『分解』機能をあることを知っている者からすれば、それはただの脅しにしかならんわ」
だがしかし。それで引き下がるジョウでもなかったか。私は諦めの姿勢に入る。
「にゃんとでも言ったらいいよ。私はただ紙を用意したいだけだもにょ」
フンッと開き直れば、何故かジョウは、高笑いを始めたのだった。
「か~かっかっ!愉快愉快!」
「……」
私には、ジョウの笑いのツボが全く分からなかった。
「持ってきましたよ、ミオ」
「ありがとうございます」
「……ミオ、その…」
調薬釜へ材料を入れ始めた私に、師匠は言いにくそうに指をツンツンしている。合成樹脂に、視線がチラチラ飛んでいる。
「合成樹脂ですか?製紙作業が終われば、お渡ししますよ」
調薬釜を作動させている横で、研究をおっぱじめられたら堪らない。
特に、新素材は未知の素材だ。師匠の一挙一動で、何が起こるか分からないのだ。万に一つ、爆発などに巻き込まれる可能性だってある。
「…はい、分かりました」
しょんぼりする師匠の姿に、良心が痛まないわけではないが、ここは敢えて鬼となるべし!
♢
『チーン!』
「はぁ、やっと出来たか…でもこれ、和紙と言えるにょかにゃ?」
出来上がった和紙(ロール状)を延ばし、太陽光に当ててみるが、和紙特有の透けた感じがない。まっさらで白い紙だった。だが、木の繊維なのか。美しい茶や赤の繊維の模様が、まっさらな白へ良い味を出していた。
模造紙のようなロール状にでかい紙。調薬釜に入っていた時は小さかったのに、取り出した途端に巨大化するんだから、ビビる。やめて欲しい、ホントに。
「フッフッフッ…これは多岐に使用できますねぇ、じゅるり」
紙が出来上がったので、師匠へ約束していたブツを渡した。そうすれば、舞い上がらんばかりに喜んでいた…が、あれは早速、ブツを鑑定しているな?あぁなると、美人も形無しである。
(まぁ、良いのではないか?和紙は柔らかく、こちら向きではない。ガイア様が異世界用に、レシピを作成してくださったのだろう)
(こっちの主流は…羽根ペンだっけ?尖ってるから、柔らかい紙面は使い物にならないもんね)
ジョウにそう言われ、確かに筆記用具の問題があったか!と納得したのだった。
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