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第43話 フラグを叩て思い通りの展開になって、俺、満足!

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つまりこういうことだ。

闘技場で優勝する。

名声が上がる。

王様からリムルに命令が下る。

リムルが俺を勧誘する。----
↓             ↓
仲間にならない。      仲間になる。
↓             ↓
リムルとヂュアルして勝つ。 バイム王に呼ばれる。

バイム王に呼ばれる。

全てはゲームと同じ通りにフラグを立てたら、その通り展開しているってことだ。

俺はリムルに屈辱を与えつつ、王様からの誘いまで受けることが出来た。

「はい。俺とリムルとはちょっとキャラが違うっていうか、お互いまだ良く知らないところもあるんで、断りました」

「ふむ、キャラとな……」

顎髭を撫でるバイム王。
俺を不思議そうな目で見る。

「お主は魔王と戦うのが怖いのか?」

「いえ、そうではありません。ただ……」

「なんだ?」

「力の差があるリムルとは別行動がしたいのです」

「むむ……」

バイム王が腕を組み、目を瞑る。

「カイトよ。このことはまだ先に言おうと思っていたが、どうやら今のうちに言っておこう」

バイム王は背筋をピンとさせた。

「リムルは伝説の勇者の末裔なのだ。その証拠に彼の左胸には炎の紋章が現れておる」

知ってるよ。
リムルがここにいるのも、勇者の末裔と認められたからだ。

「王様。俺はそういう、特権みたいなのを持ってる奴が嫌いなんだ。つまり、ガチャが嫌いなんだ。俺はただの貧乏人の家に生まれた村人だ。親ガチャや生まれガチャでは最悪だ。だから、俺は頑張って来た。初めからそんな運のいいだけの奴は嫌いなんだ」

「くっ……」

どこまでも俺にプライドを傷付けられるリムルは、俺を睨みつけている。

「ふむ。お主ら、なぜかお互い仲が悪いのだな」

バイム王は仕方なさそうに笑った。

「ねぇ、お父様、こうしてはいかがかしら?」

「なんだ?アイラよ」

「カイトとリムルに仲良くなってもらうために、一緒にクエストを攻略してもらいますの!今、ギルドで丁度いいクエストを発注しているでしょう。これを二人でパーティを組んで協力すれば、そのうちに仲が良くなるんじゃなくて?」

父親にウインクして見せるアイラ。

「ふむ、あのクエストか。確かに今、ギルドで受注者を募集しておるが、誰も手を上げぬ」

バイム王が腕を組み目を瞑る。

巨人の塔にいる巨人の討伐。

そんなクエストだったはず。
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