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第7話 豆柴とイザコザ
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街の入り口に着いた。
この街は見覚えがある。
一回目でも訪れたことがある。
カンポの街だ。
「ここなら、武器も防具も調達できそうだ。色々な情報も集められそうだ」
俺は意気揚々と街に入ろうとした。
「待てーい!」
両側から兵士が二人近づいて来て、俺の前で槍をクロスさせた。
通せんぼされた俺は、ムッと来た。
「通せよ!」
「だめだ! 通行証か、お前の身分を表すものを出せ!」
一回目の時は、そんなもの必要なかったんだけどなあ。
今回は魔王もモンスターも強力だから、警備も厳重になったのか……
「俺をよく見ろ! 俺は、一年前、魔王ガイズを倒した、蒼様だぞ!」
少年漫画でも言うのが恥ずかしい様なセリフを、俺は叫んだ。
「はぁ? アオイ様はもっとカッコ良かったぞ。お前みたいな平凡な顔じゃない」
兵士が俺を嘲笑う。
そう、一回目の時のアオイは超イケメンだった。
今回はフツメン。
神様は、何の意図か、神聖力を俺の容姿に振り分けなかった様だ。
「じゃ、仕方がない」
俺は袋から金貨を10枚出した。
神様は神聖力で、此の世界の経済を少しいじって俺に金貨を100枚手渡してくれていた。
これが渡せる額の限界らしい。
これ以上やるとこの世界の経済が破綻するそうだ。
「ま、ま、これでお願いしますよ」
俺は兵士に袖の下を渡した。
「う、う~ん、そういえば、お前、ここの住人だった様な気がするな」
兵士の顔が不自然な笑顔になった。
「先輩! そんなことでいいんですか!?」
金貨を渡されていない後輩が羨ましそうに先輩に文句を言う。
文句言ってる割に、物欲しそうな顔で俺を見る。
「じゃ、あなたにも」
俺は金貨を20枚も使ってしまった。
「あ、ちょっと待て!」
街に入ろうとしたら、先輩に呼び止められた。
「何すか!? もういいじゃないすか!?」
俺はキレそうになった。
ギブアンドテイクって言葉、知ってる!?
「そのモンスター。ダメ! 街にモンスター入れちゃダメ。ゼッタイ!」
先輩と後輩が同時に声を上げた。
豆柴を指差している。
「くぅ~ん」
俺の手に抱かれた豆柴は、不思議そうに首を傾げた。
つづく
この街は見覚えがある。
一回目でも訪れたことがある。
カンポの街だ。
「ここなら、武器も防具も調達できそうだ。色々な情報も集められそうだ」
俺は意気揚々と街に入ろうとした。
「待てーい!」
両側から兵士が二人近づいて来て、俺の前で槍をクロスさせた。
通せんぼされた俺は、ムッと来た。
「通せよ!」
「だめだ! 通行証か、お前の身分を表すものを出せ!」
一回目の時は、そんなもの必要なかったんだけどなあ。
今回は魔王もモンスターも強力だから、警備も厳重になったのか……
「俺をよく見ろ! 俺は、一年前、魔王ガイズを倒した、蒼様だぞ!」
少年漫画でも言うのが恥ずかしい様なセリフを、俺は叫んだ。
「はぁ? アオイ様はもっとカッコ良かったぞ。お前みたいな平凡な顔じゃない」
兵士が俺を嘲笑う。
そう、一回目の時のアオイは超イケメンだった。
今回はフツメン。
神様は、何の意図か、神聖力を俺の容姿に振り分けなかった様だ。
「じゃ、仕方がない」
俺は袋から金貨を10枚出した。
神様は神聖力で、此の世界の経済を少しいじって俺に金貨を100枚手渡してくれていた。
これが渡せる額の限界らしい。
これ以上やるとこの世界の経済が破綻するそうだ。
「ま、ま、これでお願いしますよ」
俺は兵士に袖の下を渡した。
「う、う~ん、そういえば、お前、ここの住人だった様な気がするな」
兵士の顔が不自然な笑顔になった。
「先輩! そんなことでいいんですか!?」
金貨を渡されていない後輩が羨ましそうに先輩に文句を言う。
文句言ってる割に、物欲しそうな顔で俺を見る。
「じゃ、あなたにも」
俺は金貨を20枚も使ってしまった。
「あ、ちょっと待て!」
街に入ろうとしたら、先輩に呼び止められた。
「何すか!? もういいじゃないすか!?」
俺はキレそうになった。
ギブアンドテイクって言葉、知ってる!?
「そのモンスター。ダメ! 街にモンスター入れちゃダメ。ゼッタイ!」
先輩と後輩が同時に声を上げた。
豆柴を指差している。
「くぅ~ん」
俺の手に抱かれた豆柴は、不思議そうに首を傾げた。
つづく
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