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第117話 デーモンVSフィリア

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バルクが言う。

「ああ、あれは上級のモンスターだ」
「しかも、結構強そうだね」

ハルトが言う。

「あいつ、私に任せてくれない?」

フィリアが言う。

「大丈夫なのか?」
「うん。あいつは私が倒す」

フィリアが前に出る。

「いいだろう。ここは君に任せよう」
「ありがと。ハルト。見てて」

フィリアは大鎌を握りしめ、デーモンを見据える。

「ほう?小娘が俺と戦うのか?」
「そうよ。あんたみたいなザコを片付けてあげる」
「はっはっ!威勢のいい嬢ちゃんだ!」

デーモンはゲラゲラ笑っている。

「じゃあ、行くよ」
「来い」

フィリアは走り出した。

「くらいなさい!」
「おっ、速いな!」

フィリアの大鎌が空を切る。

「ほいっ」
「くっ」

フィリアの攻撃を避け続けるデーモン。

「今度はこっちだ」
「くっ」

デーモンが爪で攻撃してくる。
それを間一髪で避けるフィリア。

「はっはっ!中々やるじゃないか」
「次は当てる」

フィリアがさらにスピードを上げ、大鎌で切りかかる。

「はっはっ!残念だな」

フィリアの攻撃を軽々と避け、カウンターで蹴りを入れる。

「うっ……」

吹き飛ばされるフィリア。

「おいおい、もう終わりか?」

ニヤリと笑うデーモン。

「まだまだよ!」

再び立ち上がるフィリア。

「いくよ!はあっ!!」

フィリアが駆け出し、距離を詰めようとする。

「無駄だ!」
「きゃあっ!」

また、避けられてしまう。

「どうした!そんなもんか!」
「くうぅ」

悔しそうな表情をするフィリア。

「これでトドメだ!死ねえ!」

デーモンが腕を振り上げる。

「危ない!フィリア!」

ハルトが叫ぶ。

「くっ……」

フィリアが目を瞑る。
その時だった。

「させるか!」

バルクが飛び出し、デーモンの腕を掴んだ。

「なんだぁ!?」

驚くデーモン。

「今だ!」

バルクが叫び、フィリアが大鎌でデーモンを切り裂いた。

「ぐああああああ!!」

デーモンは倒れ、塵となって消えた。

「ふぃ~、助かったわ」

フィリアがため息をつく。

「よくやった」

ハルトがフィリアに微笑みかける。

「ハルト……。私、強くなってる?」

フィリアが不安げに尋ねる。

「ああ、勿論さ」

ハルトはフィリアの頭を撫でた。

「えへへ♪」

嬉しそうにするフィリア。
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