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第21話 従者とお嬢の事情
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「やはりそうでしたか! お嬢様!」
タルボは思わずガッツポーズ。
「「え?」」
マーシャとフェミルがキョトンとした顔になる。
(やったな。タルボ。これで最短ルートでカドレア侯爵に近づけるぞ)
思わずムネタカもガッツポーズ。
「いや、これは侯爵令嬢に向かって失礼を……」
「キルオ殿、一体?」
「いや、事情を話すと……」
問い掛けるマーシャに、タルボはこれまでのことを話した。
自分の本当の名前はタルボということ。
ギド盗賊団の団長であること。
ユメル侯爵に仕えていた事。
そのユメル侯爵と考えの違いから決別したこと。
「ユメル侯爵が盗賊団を使い、三日後にカドレア家を襲うというのですが……」
「うむ。襲う理由としては、カドレア侯爵をこらしめるためだと言っていた。何でも、カドレア侯爵は領民に重税を課し、その金で私腹を肥やしているらしい。だが、どうだ、実際に街で調査してみると、税金は必要な形で使われていて、人々も不満を言っていなかった。ま、全員に聞いたわけじゃないが……。エピドナの街を見ててそう感じた」
タルボが語る。
それをマーシャとフェミルは黙って聞いていた。
そして、フェミルが不意に、椅子の上に立ちあがり
「そうよ! パパは偉いんだから!」
誇らしげに胸を張った。
「フェミル様。落ち着いてください」
従者であるマーシャがフェミルをなだめる。
だが、フェミルは興奮していた。
「いやいや、フェミル様のパパは偉いんだよ。きっと。だって、立派なマーシャという騎士が仕えているのだから」
タルボがマーシャを褒めたことで、フェミルはさらに調子に乗り、椅子の上でくるくる回り出した。
「えへへへぇ!」
10歳の女の子は、すっかりのぼせあがっている。
「ところで、今さらな疑問なんだが、なんでマーシャはお嬢様を連れて街を調査してるんだ?」
一人の方が、探索しやすいのではないのか。
タルボの素朴な疑問に、マーシャは答えた。
「フェミル様はこの通り元気が有り余っておられるます。父上であるカドレア侯爵は公務で忙しい、そして、母上のマリーシア様は病気がちで臥せっておられる。遊び相手が必要なのです」
マーシャの腕にフェミルが絡みつく。
子犬がじゃれついてるみたいだ。
「あのね、マーシャとなら街に出てもいいってパパに言われてるの」
フェミルが犬みたいに尻を振りながらマーシャの腕に頬ずりしている。
「つまり、そういうことです。フェミル様は街に非常に興味があります。ですが、ひとりで出ていっては危険です。ましてや、フェミル様は貴族の娘。素性が知れたら、良からぬ者にさらわれてしまいます。ですから、私がギルドの冒険者として身をなりすまし、フェミル様とこうして冒険しているという態をとっているのです」
タルボは思わずガッツポーズ。
「「え?」」
マーシャとフェミルがキョトンとした顔になる。
(やったな。タルボ。これで最短ルートでカドレア侯爵に近づけるぞ)
思わずムネタカもガッツポーズ。
「いや、これは侯爵令嬢に向かって失礼を……」
「キルオ殿、一体?」
「いや、事情を話すと……」
問い掛けるマーシャに、タルボはこれまでのことを話した。
自分の本当の名前はタルボということ。
ギド盗賊団の団長であること。
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そのユメル侯爵と考えの違いから決別したこと。
「ユメル侯爵が盗賊団を使い、三日後にカドレア家を襲うというのですが……」
「うむ。襲う理由としては、カドレア侯爵をこらしめるためだと言っていた。何でも、カドレア侯爵は領民に重税を課し、その金で私腹を肥やしているらしい。だが、どうだ、実際に街で調査してみると、税金は必要な形で使われていて、人々も不満を言っていなかった。ま、全員に聞いたわけじゃないが……。エピドナの街を見ててそう感じた」
タルボが語る。
それをマーシャとフェミルは黙って聞いていた。
そして、フェミルが不意に、椅子の上に立ちあがり
「そうよ! パパは偉いんだから!」
誇らしげに胸を張った。
「フェミル様。落ち着いてください」
従者であるマーシャがフェミルをなだめる。
だが、フェミルは興奮していた。
「いやいや、フェミル様のパパは偉いんだよ。きっと。だって、立派なマーシャという騎士が仕えているのだから」
タルボがマーシャを褒めたことで、フェミルはさらに調子に乗り、椅子の上でくるくる回り出した。
「えへへへぇ!」
10歳の女の子は、すっかりのぼせあがっている。
「ところで、今さらな疑問なんだが、なんでマーシャはお嬢様を連れて街を調査してるんだ?」
一人の方が、探索しやすいのではないのか。
タルボの素朴な疑問に、マーシャは答えた。
「フェミル様はこの通り元気が有り余っておられるます。父上であるカドレア侯爵は公務で忙しい、そして、母上のマリーシア様は病気がちで臥せっておられる。遊び相手が必要なのです」
マーシャの腕にフェミルが絡みつく。
子犬がじゃれついてるみたいだ。
「あのね、マーシャとなら街に出てもいいってパパに言われてるの」
フェミルが犬みたいに尻を振りながらマーシャの腕に頬ずりしている。
「つまり、そういうことです。フェミル様は街に非常に興味があります。ですが、ひとりで出ていっては危険です。ましてや、フェミル様は貴族の娘。素性が知れたら、良からぬ者にさらわれてしまいます。ですから、私がギルドの冒険者として身をなりすまし、フェミル様とこうして冒険しているという態をとっているのです」
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