勇者召喚でハーレム世界に転生するはずだった平凡な高校生。拾われた森の中で盗賊に拾われて暗殺者に育てられて無双!

yonechanish

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第27話 世界の均衡を保つということ

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 天界。

「大神様。申し訳ありません! 先程、世界ナンバー539について間違った報告をしてしまいました」

「なんじゃ。ルネス。お主、少々可愛いからと言ってヘマしてばかりしても許しておったが、今度は許さんぞ」

 申し訳なさそうに頭を下げるルネスに、蜘蛛に乗ってあぐらをかく大神様は顔をしかめた。

「大神様、そういうのってパワハラっていうらしいです。部下が離れて行きますよ。気を付けてください」

 デウスがひそひそ声で言う。
 天界には様々な世界の情報が集まる。
 パワハラという定義もその一つだ。

「分かった。わしも大人げなかったわい。で、ルネス。実際はどうなのじゃ?」

「はい。世界ナンバー539では、魔法が発明されていないと報告しましたが、539の現在から500年前は魔法が存在していました」

 ルネスが石板の上に置いた指を上下させる。

「ふむ……思い出した。世界ナンバー539。かなり問題のある世界じゃった。10英雄たちの揉め事を治めるのに苦労したのを思い出したぞ。そうそう、その時、魔法という便利なものを魔石に封印することを提案したのは、他でもない……わしじゃった」

 大神様は目をつぶり、当時を思い出している様だ。

「なーんだ。大神様って世界ナンバー539に関わってたんですね。……ってか、張本人なら覚えといてくださいよ。ルネスを怒る資格ないっすよ。上司として最悪……」

 デウスが大神様を老害扱いする。

「うるさい。わしももう年じゃ。それに沢山の世界を管理していて、もう昔のことはこうやって頭の中を掘り起こさんと思い出せん」

 大神様の苦し言い訳。
 だが、天界で管理する世界はとても多く、女神と神は不足していた。

 管理すべき世界の数は1000。
 今も増え続けている。

 その全ての世界の均衡を保つこと。

 それが天界における神と女神の仕事。

 均衡とはあくまで一つの世界に限らない、全ての世界を指しての均衡を保つことを指している。
 つまり、999の世界を存続させるために1つの世界を犠牲にすることもある。
 だが、それは最終手段。
 不断の努力により、なるべく全世界を永遠に残すことが神と女神の仕事であり、それを統括するのが大神様の仕事だった。

 世界ナンバー539における、魔王討伐後の世界……

 10英雄に公平に領土を与え、魔法を封印し、平和を維持。
 だが、その近郊は、500年目を迎え崩れようとしていた。

「魔法は便利なものだが、その力の使い方を間違えると、魔王より恐ろしい力になる。だからわしは、魔法を封印させることにした。魔石にその力を封じ込めてな……。10英雄といえども、魔法の力を手に入れればその均衡は崩れる」

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