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第7話 友達になろう!
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「クルス!」
アティナの呼び声で我に返った。
クルスは一瞬、気を失っていた様だ。
(そうか、ベスゴブリンに吹っ飛ばされたんだ)
それにしても、目にもとまらぬ速さだった。
ワンランク上の雑魚キャラにしては動きが速すぎる。
「オゴオアアアグラガアアア!」
ベスゴブリンは力をため、高速タックルをとしている。
「あ!」
ベスゴブリンの頭上辺りにバーが浮かび上っている。
(怒りゲージだ……)
ゲームではこのゲージが上昇すると、ステータス以上の能力が発揮される。
「それでか……」
今、ベスゴブリンのゲージは半分まで上がっている。
怒りゲージによるパワーアップがこの異世界でも適応されるとは、クルスの考慮不足だった。
(まずい、今の僕のレベルじゃベスゴブリンの高速タックルを避けることは難しいぞ……)
「クルス……」
「アティナ、僕が受け止める。だから、その間にそこから飛び出して……早く逃げろ」
「そんなの……出来ないっ!」
ベスゴブリンも突っ込んで来る。
(やばい! 避けきれないっ!)
『死』
それを意識したクルスは恐怖で体が動かない。
「ディジネス!」
アティナの声と共に目の前が真っ白になる。
「ゲオ!? ゴイイ!?」
ベスゴブリンが目を両手で覆って苦しんでいる。
振り返ると、右手をベスゴブリンに向けたアティナが立っていた。
「目くらましよ。私にはこれくらいしか出来ない」
「アティナ……」
クルスは剣を握り締め、ベスゴブリンに突っ込んだ。
~~~
洞窟から出ると雨はやんでいた。
何時くらいだろう。
そう思っていると……
「クルス……ありがとう」
アティナが小さく頭を下げる。
「うん、ああ……」
「何かを守るためには、強くならなきゃならないって分かった」
彼女の瞳は凜とした光を帯びていた。
今回の体験を通してアティナの考えが変わった様だ。
「この子のこと、スノウのことは、皆には……」
「分かってるよ」
彼女の手に守られているホワイトドラゴン。
アティナが付けたスノウという名前らしい。
「キー!」
スノウは傷も癒え元気な声で鳴いている。
クルスはアティナの優しさを分かっていた。
スノウの治療をするために毎日通っていた事。
その時にモンスターに襲われても、諦めずスノウを守ろうとしたこと。
そして……
モンスターであるスノウの存在が村中に知れ渡れば、騒ぎになること。
だから、嘘の行く先をオシドス伝えていたこと。
「さ、お行き!」
アティナはスノウを手から放した。
「キー、キー」
スノウはつぶらな瞳から涙をこぼした。
「早く!」
アティナは強い声で、スノウに言った。
スノウは小さな翼をはためかせ、飛び立って行った。
辛い別れだが仕方がない。
スノウを村に連れて帰れば騒ぎになる。
「アティナ、僕と友達になってよ」
「え?」
村に戻る途中クルスは思い切って想いを伝えた。
アティナは、はにかみながら、小さく頷いた。
「いいよ」
「やった! じゃ、早速、パン屋やろう!」
アティナがキョトンとしたのは言うまでもない……
つづく
アティナの呼び声で我に返った。
クルスは一瞬、気を失っていた様だ。
(そうか、ベスゴブリンに吹っ飛ばされたんだ)
それにしても、目にもとまらぬ速さだった。
ワンランク上の雑魚キャラにしては動きが速すぎる。
「オゴオアアアグラガアアア!」
ベスゴブリンは力をため、高速タックルをとしている。
「あ!」
ベスゴブリンの頭上辺りにバーが浮かび上っている。
(怒りゲージだ……)
ゲームではこのゲージが上昇すると、ステータス以上の能力が発揮される。
「それでか……」
今、ベスゴブリンのゲージは半分まで上がっている。
怒りゲージによるパワーアップがこの異世界でも適応されるとは、クルスの考慮不足だった。
(まずい、今の僕のレベルじゃベスゴブリンの高速タックルを避けることは難しいぞ……)
「クルス……」
「アティナ、僕が受け止める。だから、その間にそこから飛び出して……早く逃げろ」
「そんなの……出来ないっ!」
ベスゴブリンも突っ込んで来る。
(やばい! 避けきれないっ!)
『死』
それを意識したクルスは恐怖で体が動かない。
「ディジネス!」
アティナの声と共に目の前が真っ白になる。
「ゲオ!? ゴイイ!?」
ベスゴブリンが目を両手で覆って苦しんでいる。
振り返ると、右手をベスゴブリンに向けたアティナが立っていた。
「目くらましよ。私にはこれくらいしか出来ない」
「アティナ……」
クルスは剣を握り締め、ベスゴブリンに突っ込んだ。
~~~
洞窟から出ると雨はやんでいた。
何時くらいだろう。
そう思っていると……
「クルス……ありがとう」
アティナが小さく頭を下げる。
「うん、ああ……」
「何かを守るためには、強くならなきゃならないって分かった」
彼女の瞳は凜とした光を帯びていた。
今回の体験を通してアティナの考えが変わった様だ。
「この子のこと、スノウのことは、皆には……」
「分かってるよ」
彼女の手に守られているホワイトドラゴン。
アティナが付けたスノウという名前らしい。
「キー!」
スノウは傷も癒え元気な声で鳴いている。
クルスはアティナの優しさを分かっていた。
スノウの治療をするために毎日通っていた事。
その時にモンスターに襲われても、諦めずスノウを守ろうとしたこと。
そして……
モンスターであるスノウの存在が村中に知れ渡れば、騒ぎになること。
だから、嘘の行く先をオシドス伝えていたこと。
「さ、お行き!」
アティナはスノウを手から放した。
「キー、キー」
スノウはつぶらな瞳から涙をこぼした。
「早く!」
アティナは強い声で、スノウに言った。
スノウは小さな翼をはためかせ、飛び立って行った。
辛い別れだが仕方がない。
スノウを村に連れて帰れば騒ぎになる。
「アティナ、僕と友達になってよ」
「え?」
村に戻る途中クルスは思い切って想いを伝えた。
アティナは、はにかみながら、小さく頷いた。
「いいよ」
「やった! じゃ、早速、パン屋やろう!」
アティナがキョトンとしたのは言うまでもない……
つづく
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