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第85話 仲間割れの歌 運命の尻尾に振り回される者達
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神から選ばれし者が一体どんな者か、この目で確かめたかった。
救世主に会ってみたい。
そういう思いから、刺客を送り込まず、自分自身で辺境の狩り場に出向くことにした。
辺境への扉は壊されていた。
私はメンバーの調教師が操るグリフォンで、目的地を目指した。
そこは、広い荒野で至る所にモンスターがいた。
街の近くにこんな狩り場があれば、誰も放っておかないだろう。
私は腕ならしに何匹かのモンスターを倒した。
メンバーのレベル上げにも丁度いい強さのモンスターだ。
視線を転じると鬱蒼とした森がある。
ミチヤスが森に拠点を作ったと報告していたが、あの森の中にその拠点があるのだろう。
私は魔物が大きく口を開いた様な、暗い森の入り口に足を踏み入れた。
しばらく歩くと森が開け、小さな草原に出た。
岩山にぽっかり空いた洞穴があった。
鍋やかまどといった生活用品、武器やアイテムが転がっている。
恐らく、ここがミチヤス達が拠点として構築しようとしていた場所か。
中を確認すると、首の無い侍と武闘家の死体が転がっていた。
一体、どこのギルドの仕業だ?
もしくは強力なモンスターでも現れたか?
武闘家の指先に血が付いている。
血の跡の先を追う。
岩壁に血文字で地球と書いてある。
そうか。
あいつらがやったのか。
「ガイアさん! 僕はあなたと戦いたくないんだ!」
外から声が聞こえる。
「ユウタ、私もあなたとは戦いたくない。だけど……私は自分が救世主だと信じている。だって、それが私の生きて来た意味だから」
私は茂みに身を潜め、ガイアとユウタという男のやり取りを観察した。
二人の周りには、緑色の髪をした女と、それぞれ白と黒のローブを来た女がいた。
こいつらパーティを組んでるのか?
どういうわけか、ガイアとユウタが仲間割れしている様だ。
「ユウタは私の目覚めのワルツで救世主に目覚めたの! ガイアは私が踊っても救世主に目覚めないでしょ! 偽物は大人しくしてなさい!」
緑の髪の女が甲高い声で叫んでる。
ユウタが救世主なのか。
奴のステータスを確認する。
レベル90の治癒魔法使い。
防御力とMPに特化している。
他のメンバーのステータスも確認する。
ガイアを除いて大したことない。
私一人でもこいつら、何とかなりそうだ。
ギルド同士の決着のつけ方には4種類ある。
・不意討ち
(傍目から見て最も汚いやり方。立場的に弱いギルドが、ペナルティ覚悟で一発逆転のために行う。)
・デュエル
(最も損害が少なく傍目から見て勇敢。ギルドから代表者を出しての一騎打ち。)
・XX人マッチ
(デュエルからの派生。XXは人数。ギルドから複数の代表者を出して戦う。)
・デスマッチ
(最も損害が大きく傍目から見て派手。ギルドメンバー総出でどちらかが全滅するまで。)
汚く、ペナルティが面倒だが、私は不意討ちでガイアとユウタを葬ることに決めた。
その時の私は、ユウタの本当の恐ろしさをまだ知らなかった。
つづく
救世主に会ってみたい。
そういう思いから、刺客を送り込まず、自分自身で辺境の狩り場に出向くことにした。
辺境への扉は壊されていた。
私はメンバーの調教師が操るグリフォンで、目的地を目指した。
そこは、広い荒野で至る所にモンスターがいた。
街の近くにこんな狩り場があれば、誰も放っておかないだろう。
私は腕ならしに何匹かのモンスターを倒した。
メンバーのレベル上げにも丁度いい強さのモンスターだ。
視線を転じると鬱蒼とした森がある。
ミチヤスが森に拠点を作ったと報告していたが、あの森の中にその拠点があるのだろう。
私は魔物が大きく口を開いた様な、暗い森の入り口に足を踏み入れた。
しばらく歩くと森が開け、小さな草原に出た。
岩山にぽっかり空いた洞穴があった。
鍋やかまどといった生活用品、武器やアイテムが転がっている。
恐らく、ここがミチヤス達が拠点として構築しようとしていた場所か。
中を確認すると、首の無い侍と武闘家の死体が転がっていた。
一体、どこのギルドの仕業だ?
もしくは強力なモンスターでも現れたか?
武闘家の指先に血が付いている。
血の跡の先を追う。
岩壁に血文字で地球と書いてある。
そうか。
あいつらがやったのか。
「ガイアさん! 僕はあなたと戦いたくないんだ!」
外から声が聞こえる。
「ユウタ、私もあなたとは戦いたくない。だけど……私は自分が救世主だと信じている。だって、それが私の生きて来た意味だから」
私は茂みに身を潜め、ガイアとユウタという男のやり取りを観察した。
二人の周りには、緑色の髪をした女と、それぞれ白と黒のローブを来た女がいた。
こいつらパーティを組んでるのか?
どういうわけか、ガイアとユウタが仲間割れしている様だ。
「ユウタは私の目覚めのワルツで救世主に目覚めたの! ガイアは私が踊っても救世主に目覚めないでしょ! 偽物は大人しくしてなさい!」
緑の髪の女が甲高い声で叫んでる。
ユウタが救世主なのか。
奴のステータスを確認する。
レベル90の治癒魔法使い。
防御力とMPに特化している。
他のメンバーのステータスも確認する。
ガイアを除いて大したことない。
私一人でもこいつら、何とかなりそうだ。
ギルド同士の決着のつけ方には4種類ある。
・不意討ち
(傍目から見て最も汚いやり方。立場的に弱いギルドが、ペナルティ覚悟で一発逆転のために行う。)
・デュエル
(最も損害が少なく傍目から見て勇敢。ギルドから代表者を出しての一騎打ち。)
・XX人マッチ
(デュエルからの派生。XXは人数。ギルドから複数の代表者を出して戦う。)
・デスマッチ
(最も損害が大きく傍目から見て派手。ギルドメンバー総出でどちらかが全滅するまで。)
汚く、ペナルティが面倒だが、私は不意討ちでガイアとユウタを葬ることに決めた。
その時の私は、ユウタの本当の恐ろしさをまだ知らなかった。
つづく
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