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何もない日
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「……パソコン関係のお仕事なんですね」
「んーいや、職業は作家かな。
特殊なジャンルの本書いてるけどね。
それ、1巻だから気が向いたら読んで待っててよ」
”それ”と指を指された先には、
学生服を着た2人の男子が表紙として載っている本がある。
2人とも笑っていて、良い関係にあるようだ。
「まぁ、BL小説だから、嫌悪感あるなら読まなくていいけど?」
「本書けるって……すごい」
「別に凄くないよ」
思わず呟いて小説を手に取ると、”柳 さとる”とペンネームが書いてある。
確かこの人は”柳瀬智(やなせとも)”という本名だったはずだから、
そう思えばペンネームもどこか似ている。
ページを開くと、入学式から物語は始まっていた。
学生物の話らしい。
横目で柳瀬さんを見れば、彼は真剣な表情で画面と向き合っていた。
……何してるんだろ。
今この瞬間も、お金で買われているはずなのに。
ぞくぞくと鳥肌が立つ。
こういったのんびりとした時間は、意図せずとも体が拒絶をしていた。
仕方がなく小説を読み進める。
綺麗な文章。
情景がぱっと思い浮かび、物語に、飲まれていく。
それからどれほどの時間がたっただろうか。
目の前にグラスが置かれる音にはっとして顔を上げれば、
柳瀬さんが柔らかい笑顔でそこにいた。
「お茶入れたよ。お待たせ」
「……っごめんなさい」
つい没頭して、お客さんといることを忘れてしまった。
この人といると、どうにもそういう感覚になってしまう。
「いや、何で謝ってんの。俺としては、自分の作品に没頭してもらえるって嬉しいけどねぇ」
「んーいや、職業は作家かな。
特殊なジャンルの本書いてるけどね。
それ、1巻だから気が向いたら読んで待っててよ」
”それ”と指を指された先には、
学生服を着た2人の男子が表紙として載っている本がある。
2人とも笑っていて、良い関係にあるようだ。
「まぁ、BL小説だから、嫌悪感あるなら読まなくていいけど?」
「本書けるって……すごい」
「別に凄くないよ」
思わず呟いて小説を手に取ると、”柳 さとる”とペンネームが書いてある。
確かこの人は”柳瀬智(やなせとも)”という本名だったはずだから、
そう思えばペンネームもどこか似ている。
ページを開くと、入学式から物語は始まっていた。
学生物の話らしい。
横目で柳瀬さんを見れば、彼は真剣な表情で画面と向き合っていた。
……何してるんだろ。
今この瞬間も、お金で買われているはずなのに。
ぞくぞくと鳥肌が立つ。
こういったのんびりとした時間は、意図せずとも体が拒絶をしていた。
仕方がなく小説を読み進める。
綺麗な文章。
情景がぱっと思い浮かび、物語に、飲まれていく。
それからどれほどの時間がたっただろうか。
目の前にグラスが置かれる音にはっとして顔を上げれば、
柳瀬さんが柔らかい笑顔でそこにいた。
「お茶入れたよ。お待たせ」
「……っごめんなさい」
つい没頭して、お客さんといることを忘れてしまった。
この人といると、どうにもそういう感覚になってしまう。
「いや、何で謝ってんの。俺としては、自分の作品に没頭してもらえるって嬉しいけどねぇ」
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