クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです

ほむらさん

文字の大きさ
526 / 548

第526話 親密イベント

しおりを挟む
 ドラちゃん乗り場に到着すると、レオナねえ、チャムねえ、ベレッタお姉ちゃん、ナナお姉ちゃん、ミルクお姉ちゃんの5名が揃って待っていました。

 移動中にゴンドラを回収したと報告を受けていたから、ドラちゃんも消してありますし、空飛ぶ島に行ってた痕跡は残ってません。完璧ですね!


「あれ?初めて見る顔が二つある」
「どこで拾って来やがった!?」
「ロコ姉ちゃんと一緒にクラフターを探しに行くって言ったじゃないですか!」
「おーーーーー!クラフターだったんだ。若い女性だとは思わなかった」
「えっと、二人ともクラフターなの?」
「いえ、そっちのお姉さんは錬金術師なのです。みんなに紹介するから一旦アホ鳥から降りますよ~」

 そしてアホ鳥から降りたんだけど、なぜか虚無お姉さんの顔色が真っ青だった。

「こっちがクラフターの虚無お姉さんで、そっちが錬金術師のふわっとお姉さんなのです」
「え、あ、うぅ・・・」

 合流した5人を見て、虚無お姉さんが生まれたばかりの小鹿みたいにプルプル震えています。

「いやいやいやいや!なんで露天商がそんなに人見知りなんですか!!」
「だって、客なんか滅多に来ないし・・・。人間怖い」
「重症ね。長い孤独生活で対人恐怖症になってしまったんだわ・・・。動物や植物としか会話できないなんて・・・」
「わたしとクーヤちゃんとは普通に会話してたよね?」
「子供なら大丈夫なのじゃよ」
「幼女って言うなーーーーーーーーーーーーーーー!」
「いや、子供って言ってたのです!似たようなもんですけど」

 しかしなんて面倒臭い人なんだ!!

「ずいぶんと面白いのを連れて来たな!」
「合格っス!」


 どうやら第一印象はバッチリだったみたいで、謎の合格がもらえました。

 そしてプルプル震える虚無お姉さんから言葉を引き出すのに苦労したものの、なんとか全員自己紹介しました。

 ふわっとお姉さんはともかく、虚無お姉さんという呼び名の説明でお姉ちゃん達が大爆笑し、すかさず虚無お姉さんがツッこんだりしてたら、少しずつ人見知りも解消されていった。

 こんな場所にいてもしょうがないので、レオナねえ達のアホ鳥を出して、街に向かって歩き始める。


「へーーーーー!廃業寸前の店を復活させるイベントが始まったのか!」
「でもボクとロコ姉ちゃんのことを知らないから決断できなくて、その前に親密イベントをすることになったのですよ」
「なるほど!大奥に来れば一瞬で不安なんか消し飛ぶよ」
「面白いっス!ウチらもその店で商品を売るのってアリっスか?」
「まあ最近のドラッグストアには何でも売ってますし、考えておきましょう」
「ドラックトア??」
「えーと、身体の悪いところを治す薬を売ってるお店を『薬局』と呼ぶのですが、その別名みたいなヤツです。まあ呼び名は『薬局』で統一しましょう!」


 丁寧に説明したつもりでも、今度は『くすり』ってなんだ?と質問が飛んで来たりで苦労しましたが、ボクのやろうとしてることは伝えられたと思う。

 そんな会話をしているうちに、気付くと大奥まで帰って来てました。


「「なに!?このすごい建物!!」」

「右がボク達の住んでるアパートで、左の建築中の建物が、ボクが専務に任命された最強の会社なのです」
「予想してたのと全然違った!」
「ボロくて狭いアパートで三人並んで寝るのを想像してたわ!」

 アパートとしか言ってませんでしたからね~。

 ガチャリ

「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

 大奥に入ると、お客さんの二人が絶句した。

「・・・高級ホテルかなんか?」
「今まで見た建物の中で一番すごいんですけど!ぶっちぎりで!」
「みんなのように、足もとのカーペットで靴の裏をよく拭いてくださいね」
「えーと・・・、これでゴシゴシすればいいのか」
「なるほど!たったそれだけのことで建物の中が汚れないようにするなんて。素晴らしいルールだわ!」

 いつもならこのまま2階のお披露目が始まるのですが、大浴場に行くのは夕食の後なので、真っ直ぐ1階リビングに向かった。

 ガチャリ

「「ただいまーーーーーーーーーーーーーーー!」」

 すでにランゴランドンを捌き終わってくつろいでいた4人が『おかえり!』と返してくれたのですが、お客さんが2人いることに気付いて誰なのか聞かれ、また小鹿のようにプルプル震えている虚無お姉さんの自己紹介が始まった。

 人見知りが少し軽減されたところで、夕食を作り始める。

 お客さんが退屈しないようソファーに座らせてから、この前撮ったリリカ島映画を再生。ボクが初めてあひるちゃんに乗ったシーンまで早送りした。


「何なのこれ!?」
「まったく意味が分からない!ここにいるクーヤちゃんが、そっちでは謎の動物に乗ってるってどういうことなの??」
「えーとですねえ、風景と音声を記憶する魔道具があるのです。これはちょっと前に無人島で遊んだ時の風景ですね~」
「スゲーーーーーーーーーー!」
「そんな魔道具が・・・」
「ボクは料理を作ってくるので、あひるちゃん映画を楽しんでてください!」


 というわけでキッチンに移動。

 最近ボク達は魚貝類ばっかりだからバッファローのステーキにするけど、お客さん達にリリカ島映画を見せてるとこだから、ランゴランドンを食べさせてあげることにしました。

 でもお姉ちゃん達のリクエストで、今日もチョックルグラタンを作りますよ!

 グラタン担当はボクとタマねえとロコ姉ちゃんの三人なんだけど、他のお姉ちゃん達も作り方を知りたいと言うので、レクチャーしながら作りました。

 今日も美味しい料理が完成し、大サービスでお客さん達にはバッファローのステーキまで出すことにした。栄養が足りてないから少し太らせなきゃなのです。


「「メチャメチャ美味しそう!!」」


 最強料理を前に、二人とも大興奮です!
 ボク達もお腹ぺこぺこだったので、早速グラタンから食べてみた。


「やっぱ、チョックルグラタン死ぬほどうめえな!」
「最近のイチオシ」
「チョックルの評価が爆上がりなのです」

 隣を見ると、虚無お姉さんが涙を流していた。

「こんな美味しい料理、初めて食べた・・・」
「この切り身ってなんか肉みたいな食感だけど、あの大きな魚なのよね?美味しすぎない!?」
「高級料理店でこれらを注文すると2万ピリンとかするみたいですよ?あの映画で見た通り、自分達で獲ったからタダですけどね!」
「これが無料って・・・」
「ステーキとサラダはタダじゃないけど、バッファローも自分達で狩りにいったことがあります。っていうか第一発見者ですし」
「このステーキもメチャメチャ美味しいわ!」
「その白い『チョックルグラタン』も最強ですよ♪」
「ちょうど食べてるとこ!美味すぎて涙が止まらない!!」


 ふわっとお姉さんも最強料理に喜んでるけど、虚無お姉さんなんか涙を流すほど感動してるし、本当に招待して良かったです。

 そんな感じで最高の夕食も終わり、大浴場に行く時間になりました。

 ただその前に二人ともトイレを使ってみたのですが、そこに立ちはだかるのは最強便器くん。何から何まで驚愕させる『大奥』の凄さに、ボクがその辺にいるガキンチョじゃないことが分かってきたようです。

 そして今日もマダム達がやって来たのですが、お料理教室で集まった時の三分の二くらい来ました!しかもアイリスお姉ちゃんの妹さんや、シーラお姉ちゃんのお姉さんとかも現れ、もうわちゃわちゃです。

 当然ながら虚無お姉さんの人見知りモードが発動しましたが、ボクの周りはいつもこんなんですから慣れるしかないですね。

 というわけで、新しいおっぱいが8個追加され、レオナねえの目が血走ったりもしましたが、大人数で大浴場へ突撃です!


 カポーーーーーン


 最近ようやくマダム達が落ち着いてくれたので、クーヤちゃんもゆったり湯船に浸かれるようになりました。

 今日は、虚無お姉さんとふわっとお姉さんに挟まれてのお風呂です。
 当たり前のように、レミお姉ちゃんに抱っこされながらですが。


「何か作ろうにも、素材が無いとどうしようもないでしょ?」
「ということは、クラフターが活躍するには錬金術師の力が必要不可欠だったのですね。・・・あれ?レミお姉ちゃんも錬金術師の知り合いがいるってこと?」
「言ってなかったかしら?ママの職業クラス錬金術師アルケミストで、便器くんを作る素材なんかを用意してくれてるのはママなのよ♪」
「そうだったのかーーーーー!全然知らなかったのです!」
「え?この御方があの最強便器を!?」
「あの真っ白いのって、どんな鉱石から抽出したんだろ・・・」
「それは企業秘密♪」
「ところで鉱石って高いのですか?」
「ピンキリね。珍しい鉱石だと手が出ない金額だったりするわ」
「ほほう」


 そんな会話をしていると、近くにいたレオナねえが口を開いた。


「それなら、自分らで鉱石を採掘しに行ってみるか?」


「「な、なんだってーーーーーーーーーーーーーーー!?」」


「ほら、ドラ・・・えっと、今日合流した場所の北西の方にハゲ山があるだろ。あの辺攻めたらたぶん鉱石まみれだぞ」
「あーーーーー!たしかにあのハゲ山には鉱石がいっぱいありそうなのです!」
「そんなの絶対参加するわ!でも未開の地でしょ?大丈夫なのかしら?」
「ここにA級冒険者が何人いると思ってんだ。楽勝だ楽勝!」
「面白そう!せっかくだからいっぱい人集めて、みんなで行こうよ!」
「採掘ツアーとか、そんなの行くに決まってるっス!」

 面白い話をしてたので、イベント好きがわらわら集まってきた。

「よし、決まりだな!この際だからパンダ工房にも声掛けて、採掘要員を沢山連れて行こうぜ!」
「なんか、いきなりとんでもない行事になりそうなのです!」
「うおおおお、燃えてきたーーーーーーーーーーーーーーー!!」
「楽しみだね♪」


 というわけで、ハゲ山採掘ツアーの開催が決定しました!

 ボク達の行動力のすごさに、虚無お姉さんとふわっとお姉さんの目が点になっていて、見ていて面白かったです。
 
しおりを挟む
感想 174

あなたにおすすめの小説

魅了だったら良かったのに

豆狸
ファンタジー
「だったらなにか変わるんですか?」

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

俺の伯爵家大掃除

satomi
ファンタジー
伯爵夫人が亡くなり、後妻が連れ子を連れて伯爵家に来た。俺、コーは連れ子も可愛い弟として受け入れていた。しかし、伯爵が亡くなると後妻が大きい顔をするようになった。さらに俺も虐げられるようになったし、可愛がっていた連れ子すら大きな顔をするようになった。 弟は本当に俺と血がつながっているのだろうか?など、学園で同学年にいらっしゃる殿下に相談してみると… というお話です。

ありふれた聖女のざまぁ

雨野千潤
ファンタジー
突然勇者パーティを追い出された聖女アイリス。 異世界から送られた特別な愛し子聖女の方がふさわしいとのことですが… 「…あの、もう魔王は討伐し終わったんですが」 「何を言う。王都に帰還して陛下に報告するまでが魔王討伐だ」 ※設定はゆるめです。細かいことは気にしないでください。

伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります

竹桜
ファンタジー
 武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。  転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。  

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

さようなら、たったふたつの

あんど もあ
ファンタジー
王子に愛されてる伯爵令嬢のアリアと、その姉のミレイユ。姉妹には秘密があった……。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

処理中です...