クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです

ほむらさん

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第328話 現ナマ

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 絶体絶命のピンチを『美の商人』でパーフェクトに乗り切ったあと、ボク達はようやく自室へと戻って来た。

 当然ながら、ドアを閉めた瞬間、お姉ちゃん達に詰め寄られる。


「おいクーヤ!アレ大丈夫なんだろうな!?」
「まさか、いきなり商売を始めるとは思わなかったよ!」
「聞いてるこっちがドキドキしたーーーーー!!」
「さすクー」
「皆さん、お城の中ですのでもっとお静かに」


 ん?昨日も騒いでたのに静かにって・・・、あ~そっか!

 プリンお姉ちゃんは、ココでその話をしない方がいいって言ってるんだ。
 王城の中にいる限り、どこから情報が盗まれるかわからないもんな~。

 レオナねえ達も察したようで、一つ頷いた。
 何事も無かったかのようにベッドの上にダイブする。


「ふ~~~~~、やっと全部終わったな!」
「私達って、何しにハイドリムドまで来たんだっけ?」
「最初の街に入った直後から、ずっと戦闘しかしていませんね」
「タマより強い者に会うため、この国へとやって来た」
「ボクは誘拐されるために来ました」
「みんな違うよ!私達は遊びに来たんだよ!!」

 タマねえがボケたので便乗したら、ナナお姉ちゃんにツッコまれた。

「明日は街の雰囲気も元に戻るだろうから、グルメツアーに繰り出そうぜ!」
「元に戻るのかなあ?魔物が街の中を走り回った直後だよ?」
「軍隊が戻って来れば何があったか説明されるでしょうけど、戦後の処理などもしていると思いますので、街に到着するのは明日の夕方以降になるかもしれません」
「エーーーーー!明日も買い物できないの?」
「たぶん冒険者ギルドにはすぐ通達されると思うけど、事の成り行きが街全体に知れ渡るのは明後日かもな」
「じゃあグルメツアーは明後日がいいね~」
「さすがに少し疲れたので、明日はゴロゴロして過ごすのです!」
「うん。タマも疲れた」


 というわけで、グルメツアーは明後日に決定しました!

 冷静に考えると、ジグスレイドに誘拐されて子供達を救出しながら壊滅させ、その翌日には丸一日グリフォンの旅。そしてジグスレイドのアジトを偵察してから翌日フルボッコにして、最後はレヴリオス公爵軍との決戦。

 これで疲れていないわけがなく、いつの間にか深い眠りについていた。





 ************************************************************





 目が覚めるとお昼だった。

 何でこんなに寝てしまったのだろう?と疑問に思ったけど、深夜まで作戦会議をして早朝のまだ暗い時間にグリフォンに乗って戦場に向かったので、単純に寝不足だったみたい。

 今日はゆっくり過ごす予定だったので、本当に一日中ダラダラしていた。

 ボク達一行はVIP扱いなので、当たり前のように豪華な夕食を頂き、自室に向かって歩いていると、兵士達が帰ってきたみたいですごく騒がしかった。

 部屋に戻ってお風呂に入った後、これで明日は予定通りグルメツアーができるぞ!とお姉ちゃん達と盛り上がっていると、またドアがノックされた。


 トントントン


「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」


 また王妃様じゃないだろうな?と警戒しつつも、無視するわけにもいかないので、プルプルしているお姉ちゃんズの代わりにボクが返事をする。


「どうぞ~」


 ガチャッ


 ―――――マグロのおっちゃんだった。


「お、皆揃っているな」

「ハッ!?もしかして、戦勝報告とかで玉座の間に行かなきゃいけないとか!?」

「ん?それはもうやっただろう。クーヤ達が玉座の間に呼ばれることは多分もう無いと思うぞ」

「やったーーーーー!・・・えーと、それじゃあ何の用事で来たの?」

「勝利報酬を渡しに来たんだ」


 その一言で、お姉ちゃん達の顔がぱぁ~っと笑顔になった。


「「勝利報酬キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」」


 バタン


 よく見ると、マグロのおっちゃんはデカい鞄を持っていた。
 そのまま部屋の真ん中まで歩いて来たので、全員そこに集まった。


「もしかして現ナマなのか?」
「その方が楽だろ」
「ポンと大金が出てくるなんて、さすが王様のお城だね~」
「しかしお前ら随分と稼いだもんだな~」


 マグロのおっちゃんが、一人一人の前に1000万ラドンずつ積み上げていった。


「うおおおおおおおおお!6000万ともなると迫力がハンパねーーーーー!」
「お仕事頑張って良かった~~~~~!」
「こんな大金どうしよう!?」
「圧巻ですね!でも何となく、すぐ使ってしまうような気がします」
「これで一生遊んで暮らせる!」
「タマねえ、1000万で一生は厳しいんじゃない?」

 でも本当に大きな収入ですな!
 躊躇なく買い物ができる状態だと、いらん物まで買ってしまいそうだけど。


「あとこっちは王妃様から、『聖なる水』とやらの代金だそうだ」


 更に3000万ラドンが積み上げられた。


「何を売ったらこんな大金になるんだ??」
「マグロのおっちゃんが飲んだ水だよ」
「はあ!?」
「焼き肉パーティーの時、間違って飲んで吐き出したっしょ」
「あーーーーー!あのクソ不味い水か!!」
「そそ。実はアレってすごい水だったのですよ。塗るだけで美肌になるし、飲めば病気知らずだし、肩こりや腰痛にも効くし」
「嘘だろ!?コップ一杯分、思いっきり噴き出したんだが・・・」
「それだけで数万ラドンの損失ですね~」
「なんてこった!!」
「王妃様には絶対言わない方がいいよ」
「お、おう・・・」


 そんな会話をしながら、みんなの1000万の上にさらに500万ずつ積み上げた。


「いや、その金はクーヤが稼いだ金だろ。アタシらに貰う権利なんかねえ!」
「そんなことないよ。お姉ちゃん達のおかげで、ハムちゃんズが仲間になってくれたんだから」
「なるほど・・・。そう考えると儲けに絡んではいるのか」
「私はまったく関係してないと思いますので、500万はお返しします!」

 たしかにプリンお姉ちゃんは、ハムちゃんを捕獲した時はいなかったけど・・・。

「細かいことはどーでもいいのです!今回は一人1500万で決定しました!」
「だね~!みんな頑張ったんだし、クーヤちゃんからの追加報酬ってことで貰っておこうよ!」
「で、ですが・・・」
「気にしない気にしない!」
「話の内容はよくわからんが、喜びは皆で分かち合うべきだ。貰っておけ!」
「えーと、うん、そうですね!ありがたく頂戴します!」
「さらに大金持ちになった!」


 マグロのおっちゃんの一言で、プリンお姉ちゃんも納得してくれたようだ。

 というわけで、何をしにこの国に来たのかはよくわからないけど、大金をゲットすることが出来ました!

 お金はすべて安心と信頼の『ペカチョウ預金』したので、もう盗まれる心配はありませんぞ。どこかでピリン紙幣に両替しなきゃですね~。
 
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