クーヤちゃん ~Legend of Shota~ このかわいい召喚士は、地球からアイテムを召喚してしまったみたいです

ほむらさん

文字の大きさ
437 / 548

第437話 フェイストゥフェイス

しおりを挟む
 そんな感じでまったりとした時間が過ぎていき、〆の大浴場に向かうため、宝石屋さんに集合しました。

 ただリズお姉ちゃんサイドで何かあったみたいで、レオナねえのいる方へ近寄っていった。


「いや~~~!感動して、繰り返し何度も見ちまったぜ・・・」

 感動?
 いやいやいやいや、リズお姉ちゃんが見てたのってエロビデオですよね?

「マジか!?リズが喜びそうだと思ってすぐ呼び出したから、途中までしか見てないんだよな~」
「それがな・・・、ああ、ネタバレになっちまうけど話していいか?」
「構わんぞ」
「あの屈強な肉体を誇るマグドラドの大剣に翻弄され続け、もうダメかと思われた女戦士アイーダだったが、最後の最後で大逆転勝利するんだよ!」
「嘘だろ!?あの大剣使いに勝ったのか!!」

 いや、エロビデオの話ですよね!?

「久々に感動で震えたぜ・・・。ああ、それでな、マグドラドとアイーダは再戦を誓って別れたんだが、もしかすると続編があるのかと思ってよ」
「あ~どうだろな~!もしかしたらあるかもしれねーぞ?あの兵士じゃなく別の強敵と戦うかもしれんけど」
「なるほど!そのパターンも考えられるか・・・」


 すごく面白そうなバトル物の映画と勘違いしそうになるけど、剣で斬り合ったとかじゃないと思うんだよな~。だってエロビデオだし!!

 主役が女戦士アイーダの方なのも面白いし、正直メッチャ気になるけど、エロビデオに興味あると思われたくないから質問できん・・・。

 それにしても、エロビデオのくせにドラマ仕立てで作品を作るなんて、古代人も結構やりますな!もしかすると普通の映画も存在するのかもしれない。


「まあ、管理人として全てをチェックするつもりだし、女戦士アイーダの顔は覚えてるから、見つけたら教えてやる」
「頼んだ!他にもオススメがあったら教えてくれ」
「任せておけ!」


 うん、気にしたら負けだな。放っておこう。

 こうしてエロビデオ組の会話には耳を傾けないことを心掛け、大浴場でシャッキリしてから家に帰りました。

 明日はミルラの塔2階の攻略開始だ。がんばろう!





 ************************************************************





 休日で体力を完全回復させたボク達一行は、気力も十分で意気揚々とミルラの塔にやって来ました。

 前回と違うのは、フルアーマー骸骨が出現した時のため、前衛四人とアイリスお姉ちゃんが武器を持ち替えたことです。

 そういう敵が出て来るとわかっているのですから、メイン武器の破損を恐れながら戦うのは馬鹿みたいだということで、拾った武器の中でも損傷の小さかった物をそれぞれ手に取り、武器が欠けるのを恐れず思う存分暴れよう作戦です!

 これなら全力で戦えますし、みんな動きが良くなることでしょう。
 中古品を使った方が強くなるって面白いですよね~。

 ちなみにシーラお姉ちゃんの欠けた予備の剣は交換してもらえたようです。


 ドサッ ドサッ ドサッ ドサッ

 外周はもう調べ尽くしたので、真っ直ぐミルラの塔の2階に向かおうと入り口の正面にある扉に入ったのですが、すべての敵を倒したハズなのにまた魔物が上からいっぱい降ってきました。


「クソッ!魔物がリポップしてやがる!」
「これでミルラの塔がダンジョンだって証明されたわね」
「今回は障害物が落ちてないから楽に倒せるハズだ!」
「あれ?いつもの『にょわーーーー!』が聞こえないね。ゾンビがいないのかも」
「見た感じいないようですね」
「んじゃサクッと倒しちゃおう!」
「いくぜ!」

「「うおおおおおおおおおおおおおお!」」


 ここに来るのは2度目ですので、前回の時よりも全然落ち着いた精神状態で戦闘が始まった。

 それにしてもお姉ちゃん達は、クーヤちゃんをゾンビ探知機と思ってませんか?
 まあ確かに、ゾンビがいたら叫ばずにはいられないのですが!

 やっぱり足もとに埃一つ落ちてないおかげで安心して戦えるみたいで、前回とは比べものにならないくらい楽勝で敵を全滅させた。


「余裕だったな!」
「頑張って大掃除した甲斐があったわ!」
「そういえば1階丸ごと大掃除したんだった。私達って実はただの掃除屋さんだったりしない?」
「この島に来てから掃除しかしてねーぞ!」
「とりあえず落ちてるビデオテープを回収しよう」
「あとは奥の部屋の魔物を倒せば、安心して2階に進めますね」


 まず2階へ進む階段の向かいの部屋に入ったんだけど、魔物が2体リポップしてただけでゾンビはいませんでした。


「なぜかゾンビだけいないな」
「いなくて結構。ビデオテープすら落とさないんだから」
「アイツはどこに行ったの?」
「2階にゴッソリ溜まってたらキレるぞ!」
「嫌なこと言わないでよ!」


 部屋から出て、階段の前に移動した。
 階段の上を覗き込みながら、作戦会議が始まった。


「緊張してきた」
「2階に出た瞬間が怖いわね」
「いきなり敵に囲まれる可能性があるもんね」

「フハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」

 突然不敵に笑ったクーヤちゃんに視線が集まった。

「実は昨日タマねえと二人で色々実験しまして、召喚獣と意識を共有できるようになったのですよ!」

「「おおーーーーーーーーーーーーーーー!」」

「一応驚いてはみたが、それをやるとどうなるんだ?」
「なんとボクの意志で召喚獣を遠隔操作できるようになったのです!すなわち、階段の上を安全に偵察することができるの!」
「マジか!!」
「すごいじゃない!」
「ただ自我の強い頭の良い子は操作できなくてですね、成功したのはカロリーゼロとスズメちゃんと、デカくて飛べない黄緑色の鳥だけでした」
「デカくて飛べない?・・・ああ、アイツか!」
「この島で何度か戦った魔物だよね?」
「そうそれ!この島に出現する魔物だからちょっと紛らわしいんだけど、ミルラの塔では出てこないから使っても大丈夫だよね?」
「確かに紛らわしいな。ちょっとそこに出してみてくれ」
「攻撃しないでね!斬られたらボクも痛くて本当に危険なの!」
「痛みまで共有されちまうのか・・・。みんな絶対攻撃しないようにな!」
「中身がクーヤだって知ってるんだから大丈夫だ」


 というわけで、スペースを空けてもらってコカトリスを召喚した。


「「・・・・・・・・・・・・・・・」」


 なぜか誰もしゃべらないので、緊張感に耐え切れなくなってきた。


『コケーーーーーーーーーーーーーーー!!』


 ビクッ!

 けたたましく鳴いてから、ムーンウォークを始めた。
 最後にクルクル回転してから『ポウ!』とつま先立ちしてポーズを決める。


「「キモッ!!」」


「こうして見ると、なんかぶん殴りたくなる顔してんな」


 なんだとお!?

 頭を斜めに傾かせながらリズお姉ちゃんに顔を近づけ、超至近距離でガンを飛ばし合う。

 無限に続くかと思われたフェイストゥフェイスだったが、先に音を上げたのはリズお姉ちゃんだった。


「「ぶわーーーーーっはっはっはっはっはっはっはっは!!」」


 っていうか全員アウトだった。


「頭を傾かせるの反則だろ!」
「こんなん笑うって!」
「あははははは!でも全然殺気が無いから、すぐクーヤちゃんだってわかるかも」
「さっき後ろ向きに進んでたよ!この鳥意味わかんない!」
「でもこの変な鳥って、すごく足が速くなかったですか?」
「速かった!しかも嘴でメッチャ突いてくる!」
「意外と戦闘で使えるのかもしれねえな。アンデッドは倒せないが」


 とりあえず全員笑わせたので、ボクの大勝利なのです!
 変な動きをしていればPKされずに済むかな?

 よし、コカトリスのお披露目はこれくらいでいいでしょう。
 でも階段の上を偵察するのはカロリーゼロかな。痛いの嫌だし。

 お姉ちゃん達に見せてやろう。凄腕シーフの実力ってヤツをな!
 
しおりを挟む
感想 174

あなたにおすすめの小説

魅了だったら良かったのに

豆狸
ファンタジー
「だったらなにか変わるんですか?」

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。 辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん?? 私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?

異世界遺跡巡り ~ロマンを求めて異世界冒険~

小狸日
ファンタジー
交通事故に巻き込まれて、異世界に転移した拓(タク)と浩司(コウジ) そこは、剣と魔法の世界だった。 2千年以上昔の勇者の物語、そこに出てくる勇者の遺産。 新しい世界で遺跡探検と異世界料理を楽しもうと思っていたのだが・・・ 気に入らない異世界の常識に小さな喧嘩を売ることにした。

スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります

竹桜
ファンタジー
 武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。  転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。  

異世界あるある 転生物語  たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?

よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する! 土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。 自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。 『あ、やべ!』 そして・・・・ 【あれ?ここは何処だ?】 気が付けば真っ白な世界。 気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ? ・・・・ ・・・ ・・ ・ 【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】 こうして剛史は新た生を異世界で受けた。 そして何も思い出す事なく10歳に。 そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。 スキルによって一生が決まるからだ。 最低1、最高でも10。平均すると概ね5。 そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。 しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。 そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。 追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。 だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。 『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』 不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。 そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。 その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。 前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。 但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。 転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。 これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな? 何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが? 俺は農家の4男だぞ?

俺の伯爵家大掃除

satomi
ファンタジー
伯爵夫人が亡くなり、後妻が連れ子を連れて伯爵家に来た。俺、コーは連れ子も可愛い弟として受け入れていた。しかし、伯爵が亡くなると後妻が大きい顔をするようになった。さらに俺も虐げられるようになったし、可愛がっていた連れ子すら大きな顔をするようになった。 弟は本当に俺と血がつながっているのだろうか?など、学園で同学年にいらっしゃる殿下に相談してみると… というお話です。

ありふれた聖女のざまぁ

雨野千潤
ファンタジー
突然勇者パーティを追い出された聖女アイリス。 異世界から送られた特別な愛し子聖女の方がふさわしいとのことですが… 「…あの、もう魔王は討伐し終わったんですが」 「何を言う。王都に帰還して陛下に報告するまでが魔王討伐だ」 ※設定はゆるめです。細かいことは気にしないでください。

処理中です...