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57 鉱山での反乱
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それからしばらくドワーフ達と、反乱を起こす為の作戦について話し合った。
質素な朝食後、作業道具を取りに皆は一度ココへ戻ってくるらしい。
働き始めてからだと、せっかく取り除いた疲労がまた溜まってしまう。
なので、反旗を翻すタイミングは、道具を取りに戻った時に決定した。
・・・・・
「バグンの野郎はどこへ行きやがった!?」
「もう鉱山が嫌になって、逃げ帰ったんじゃねえのか?」
「あんの糞野郎が!俺らの仕事が増えるじゃねえかよ!ふざけやがって!」
「そろそろ仕事の時間だ。文句言ってねえでとっとと行くぞ」
「あー、クソが!あの野郎、見つけたらタダじゃおかねえ!」
そういや昨日何人か暗殺したからな。死体は隠したが、人が消えればそりゃ気付くか。
俺の背後にはドワーフ達が戦斧を持って控えている。
「一度俺の強さを見せておたいので、1人でアイツらを殺してくる。みんなはこの場所で見ていてくれ」
「1人でいいのか?」
「敵は結構いるぞ?」
「大丈夫だ、問題ない」
「不安じゃのう」
なんか今、自分で死亡フラグを立ててしまったような気もするが、まあ気のせいだろう。
ドワーフ達の信頼を勝ち取るには、俺の強さを見せつけるのが手っ取り早い。
なのでこれは必要経費だ。1人颯爽と奴らの前に姿を現す。
「バグン、私からの手向けだ。この腐れ外道共と仲良く暮らすがいい」
「あ?なんだキサマは?」
「誰だ!珍妙な恰好しやがって」
固まっていた3人を不意打ちで瞬殺した。
「なっ!おい!コイツは敵だ!殺せええええ!」
「てめえよくもッ!」
遅い。
良かった。ここには雑魚しかいないようだ。
「ガハッ!」「ぐおおお!」「ホゲッ!?」
小屋にいた7人を、1人も逃さず皆殺しにした。
「凄いな・・・」
「瞬殺しおったぞ!?」
「ワシらがいなくても、1人でやれたんじゃないのか?」
「あの男が仲間だというのは心強いわい!」
仕事が済んだので、ドワーフ達の場所まで戻った。
「見ての通りだ。俺が死んで作戦が失敗するなんてことは絶対に有り得ない。なので俺を信頼し、思う存分暴れてくれ」
「ワハハハハハ!確かにお主について行けば間違いなさそうじゃ!」
「しかしその武器も凄まじいのう!胴体が斜めに真っ二つになっとる」
「見ていたら疼いて来たわい。ワシらも大暴れしようじゃないか!」
ココからはもう派手に行こう。
ドワーフ達と一緒に物陰から飛び出した。
「あん?なんでお前ら、斧なんか持ってやがる?」
「誰かコイツらに伐採の仕事でも与えたんか?」
「その通りじゃ。んじゃあ早速仕事を始めるぞい!」
「は?なんで斧を振りかぶっ、ギャアアア!」
ドガシャッ!
「ぐえっ!」「テ、テメな、何をグアアア!!」
「オ、オイ!ドワーフ共が反乱を起こしやがった!」
「もうお前らには従わん!」
ゴリッ!ガスッ!グシャッ!
いいね!ドワーフ達みんな強いじゃないか!長いこと戦闘なんぞやってなかっただろうに。
ずっと鉱山で働いていたから、過酷な労働で筋力が凄く鍛えられていたってのも地味に大きいな。
「ワハハハハハ!やはりこの武器は最高じゃ!」
「斬れ味も凄いが、速度強化が素晴らしいな!」
「こがらす殿に感謝じゃの。聖水とやらで、今のワシは全盛期並みじゃわい」
「負ける気がせんのう」
じーさん達もノッて来たようだな。動きがどんどん洗練されて行く。
・・・おっと、こうしちゃおれん。
「長きに渡り、鉱山で働かされ続けていた者達よ!私は貴方達を助けに来た!」
最初は扇動をして全員に反旗を翻らせる作戦だったんだが、ちょっと予定変更だ。
武器も持たずにジャバルグ軍と戦わせて死なせることもない。
鉱山で働いてただけあって、彼らはその辺の民よりも屈強だ。
それをそっくりそのままミスフィート軍に頂戴する!
「今からジャバルグ軍を完全に駆逐するが、君らは逃げ出さずに我らの戦いを見ていてくれ!最後まで残っていた人達は、俺が必ず安全な場所まで連れて行ってやる!反乱に加わる必要もない!折角のチャンスで死ぬのも馬鹿らしいだろう?奴らに仕返しをするのは、ちゃんと武器を持ってからだ!」
「なんだって!?」
「アイツら反乱を起こしたのか!」
「俺達も手伝ったほうが良くないか?」
「いや、しかし何もするなと言ってるぞ?」
「貴方達を鉱山から解放し、その後の身の安全も俺が保証しよう!もう少しの我慢だ。我らの戦いをしかと見届けよ!」
これで皆、どさくさで逃げ出すのを止めてくれるハズだ。
なんせココから逃げ出した所で、奴らに見つかったら何をされるかわかったもんじゃないんだからな。
ココに残ってれば身の安全が保障される。ならば逃げる必要も無かろう。
それにしても、ドワーフのじーさん達はすげーな!
ジャバルグ軍の兵士達を、ちぎっては投げちぎっては投げの無双状態だ。
とんでもない拾いモノをしてしまったようだ。
さて、俺もそろそろ戦闘に加わるとしますかね。
・・・・・
ドワーフ達と暴れていると、前方にやたらと体格のいい男が現れた。
声も非常にデカくて、俺の方まで怒声が聞こえて来る。
「ごらああああ!!!なんだこの有様は!!」
「ピ、ピエール様!反乱です!ドワーフ共が反乱を起こしました!」
「ドワーフだと?・・・たかが10人ほどじゃねえか!!」
「し、しかしアイツら強、ギャアアア!」
「うっせえわ!!俺様に口答えすんじゃねえ!!!」
ゴシャッ
「監視員共がいいように殺られてやがる。使えねえ雑魚共がよ!!俺様が直々にドワーフ共を滅ぼしてくれる!!」
ほう?奴が鉱山の大将っぽいな。アレを倒せば俺の勝ちだ!
質素な朝食後、作業道具を取りに皆は一度ココへ戻ってくるらしい。
働き始めてからだと、せっかく取り除いた疲労がまた溜まってしまう。
なので、反旗を翻すタイミングは、道具を取りに戻った時に決定した。
・・・・・
「バグンの野郎はどこへ行きやがった!?」
「もう鉱山が嫌になって、逃げ帰ったんじゃねえのか?」
「あんの糞野郎が!俺らの仕事が増えるじゃねえかよ!ふざけやがって!」
「そろそろ仕事の時間だ。文句言ってねえでとっとと行くぞ」
「あー、クソが!あの野郎、見つけたらタダじゃおかねえ!」
そういや昨日何人か暗殺したからな。死体は隠したが、人が消えればそりゃ気付くか。
俺の背後にはドワーフ達が戦斧を持って控えている。
「一度俺の強さを見せておたいので、1人でアイツらを殺してくる。みんなはこの場所で見ていてくれ」
「1人でいいのか?」
「敵は結構いるぞ?」
「大丈夫だ、問題ない」
「不安じゃのう」
なんか今、自分で死亡フラグを立ててしまったような気もするが、まあ気のせいだろう。
ドワーフ達の信頼を勝ち取るには、俺の強さを見せつけるのが手っ取り早い。
なのでこれは必要経費だ。1人颯爽と奴らの前に姿を現す。
「バグン、私からの手向けだ。この腐れ外道共と仲良く暮らすがいい」
「あ?なんだキサマは?」
「誰だ!珍妙な恰好しやがって」
固まっていた3人を不意打ちで瞬殺した。
「なっ!おい!コイツは敵だ!殺せええええ!」
「てめえよくもッ!」
遅い。
良かった。ここには雑魚しかいないようだ。
「ガハッ!」「ぐおおお!」「ホゲッ!?」
小屋にいた7人を、1人も逃さず皆殺しにした。
「凄いな・・・」
「瞬殺しおったぞ!?」
「ワシらがいなくても、1人でやれたんじゃないのか?」
「あの男が仲間だというのは心強いわい!」
仕事が済んだので、ドワーフ達の場所まで戻った。
「見ての通りだ。俺が死んで作戦が失敗するなんてことは絶対に有り得ない。なので俺を信頼し、思う存分暴れてくれ」
「ワハハハハハ!確かにお主について行けば間違いなさそうじゃ!」
「しかしその武器も凄まじいのう!胴体が斜めに真っ二つになっとる」
「見ていたら疼いて来たわい。ワシらも大暴れしようじゃないか!」
ココからはもう派手に行こう。
ドワーフ達と一緒に物陰から飛び出した。
「あん?なんでお前ら、斧なんか持ってやがる?」
「誰かコイツらに伐採の仕事でも与えたんか?」
「その通りじゃ。んじゃあ早速仕事を始めるぞい!」
「は?なんで斧を振りかぶっ、ギャアアア!」
ドガシャッ!
「ぐえっ!」「テ、テメな、何をグアアア!!」
「オ、オイ!ドワーフ共が反乱を起こしやがった!」
「もうお前らには従わん!」
ゴリッ!ガスッ!グシャッ!
いいね!ドワーフ達みんな強いじゃないか!長いこと戦闘なんぞやってなかっただろうに。
ずっと鉱山で働いていたから、過酷な労働で筋力が凄く鍛えられていたってのも地味に大きいな。
「ワハハハハハ!やはりこの武器は最高じゃ!」
「斬れ味も凄いが、速度強化が素晴らしいな!」
「こがらす殿に感謝じゃの。聖水とやらで、今のワシは全盛期並みじゃわい」
「負ける気がせんのう」
じーさん達もノッて来たようだな。動きがどんどん洗練されて行く。
・・・おっと、こうしちゃおれん。
「長きに渡り、鉱山で働かされ続けていた者達よ!私は貴方達を助けに来た!」
最初は扇動をして全員に反旗を翻らせる作戦だったんだが、ちょっと予定変更だ。
武器も持たずにジャバルグ軍と戦わせて死なせることもない。
鉱山で働いてただけあって、彼らはその辺の民よりも屈強だ。
それをそっくりそのままミスフィート軍に頂戴する!
「今からジャバルグ軍を完全に駆逐するが、君らは逃げ出さずに我らの戦いを見ていてくれ!最後まで残っていた人達は、俺が必ず安全な場所まで連れて行ってやる!反乱に加わる必要もない!折角のチャンスで死ぬのも馬鹿らしいだろう?奴らに仕返しをするのは、ちゃんと武器を持ってからだ!」
「なんだって!?」
「アイツら反乱を起こしたのか!」
「俺達も手伝ったほうが良くないか?」
「いや、しかし何もするなと言ってるぞ?」
「貴方達を鉱山から解放し、その後の身の安全も俺が保証しよう!もう少しの我慢だ。我らの戦いをしかと見届けよ!」
これで皆、どさくさで逃げ出すのを止めてくれるハズだ。
なんせココから逃げ出した所で、奴らに見つかったら何をされるかわかったもんじゃないんだからな。
ココに残ってれば身の安全が保障される。ならば逃げる必要も無かろう。
それにしても、ドワーフのじーさん達はすげーな!
ジャバルグ軍の兵士達を、ちぎっては投げちぎっては投げの無双状態だ。
とんでもない拾いモノをしてしまったようだ。
さて、俺もそろそろ戦闘に加わるとしますかね。
・・・・・
ドワーフ達と暴れていると、前方にやたらと体格のいい男が現れた。
声も非常にデカくて、俺の方まで怒声が聞こえて来る。
「ごらああああ!!!なんだこの有様は!!」
「ピ、ピエール様!反乱です!ドワーフ共が反乱を起こしました!」
「ドワーフだと?・・・たかが10人ほどじゃねえか!!」
「し、しかしアイツら強、ギャアアア!」
「うっせえわ!!俺様に口答えすんじゃねえ!!!」
ゴシャッ
「監視員共がいいように殺られてやがる。使えねえ雑魚共がよ!!俺様が直々にドワーフ共を滅ぼしてくれる!!」
ほう?奴が鉱山の大将っぽいな。アレを倒せば俺の勝ちだ!
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