七人の愚か者 ー最難関のダンジョンで出会った小学生と暴走族が脱出するために最強を目指す!ー

ほむらさん

文字の大きさ
7 / 183
ダンジョン編

7 解体

しおりを挟む
「あ~~~、ちかれた~」

やっとマイホームに帰ってきたぜい!重さは思ったほどじゃないんだけど、モコモコしてて持ちづらいんだよなー。
さて、念願の毛皮を手に入れたわけだけども、剥ぎ取らんといかんのよね。
んーーー、毛だけ毟ったらバラバラになっちゃうよな?あ、そっか。毛皮っていうくらいだから皮ごと剥ぐんかな?

「うぇええええ・・・やりたくねー」

しかし地面に直で寝るのはもうイヤだ。くそーやるしかねえのか・・・。
どっから切ればいいんだ?えーとえーと、背中のところはキレイに残したいからー、腹方面に切れ目入れてくか?なんか内蔵とかグチャっと出てくる気がするんだが・・・、あーもうくそー!慎重にいくかー。


何度も吐きそうになりながら、出来るだけ丁寧に毛皮の剥ぎ取りを終える。

「うっぷ、おえ・・・あーやっと終わった・・・・・」

念願の毛皮ゲットだが、気分最悪だし全然嬉しくない。そしてもの凄く血生臭いし獣臭い。
こんなんで寝れるかい!・・・ちょっと洗うか?これ。
モンスターだしなー。このまま使ったら変なの沸いてきそうだし。

ザブーン

泉に毛皮を投げ入れた。ジャブジャブゴシゴシと揉み洗い。
ハッハッハ。聖水で穢れを清めてくれるわ!

(ちょ!聖なる泉になんて物投げ込んでるのよ!)

ん?なんか聞こえたような・・・気のせいか。

「よし!お前はちょっとそこで清まってろ」


毛皮はとりあえず放置して、グロい現場を何とかしよう。
・・・ぬう、これは酷い。

この肉食えるんかな?・・・ん?そういやここ来てからなんか食ったっけ?
腹減らないから全然気付かんかったわ。ゲームだから腹減らんのかな?まあいいや。
しかし目の前に肉があると食ってみたくなるもんだ。

けどモンスターの肉だからなあ・・・。よし肉も清めよう。

泉に肉も放り込む。

(おい子供!いい加減に、、あーもういいわ。好きにしなさい)


「よーし!もう食えるだろう」

根拠はないが、完全に清めたからいけるはずだ。
肉を並べたあと、とんでもない事に気付く。

「しまったああああああああああああああ!!火がねえ!!!」

当然小学生のポケットにライターなんて物が入ってるわけない。
焼かないと、さすがに生で食べる気はしない。

ぐぬぬぬぬ・・・不覚であったわ。ちくしょー肉食いてえなー・・・。
こんな時に魔法でも使えたらいいのに。MPあるんだから火くらい出なさいよ!

呼吸を整え、腹に力を入れて精神集中・・・。

「火よ!!!!出ろーーーーーー!!!」



出た。





************************************************************





「ファイヤー!!」

スッゲーーーー!!!とうとう魔法きちゃったよ。あれだよマジシャン!!・・・ん?マジシャンだとなんか手品師みたいだな。なんて言うんだっけ?んー、、ああ魔法使いでいいじゃん。

「ファイヤー!」「ファイヤー!」「ファイヤー!」

興奮のあまり何度も火を出して遊んだ。

あれ?でもこれ飛んでかねえな?

「ファイヤー飛んでけー!」

お!飛んでった。そっか、そういう風にイメージしなきゃダメなんだな。
なんてったっけ?この魔法。あーファイヤーボールか。今度からそう呼ぼう。

よーし、肉焼くぞー!

「ファイヤー!」

肉の塊に火をぶつけてみる。ボフッと火に包まれてすぐ消えた。
なんか違う。こうじゃない。

手頃な大きさに肉を切り、肉に剣を突き刺した。

「ファイヤー・・じゃなくて弱火!」

ガスコンロの燃え続ける火をイメージする。うん出来た。

「もうちょっと強火!」

おおう、いい感じだ。
剣に肉を刺し魔法で焼く。非常にワイルドである。

いい匂いがしてきた。
んーそろそろいい感じかな?多少レアでも問題あるまい。清めたし。
ハフッハフッ!

「うんめーーーーーーーーーーーーーー!!!」

モンスター全然いけるじゃん!捌くのは苦労したけど、やった甲斐はあった。
明日からは毛皮と肉集めだな!あーでも肉こんなに食いきれねえか。

そして切っては焼き、切っては焼きを繰り返した。

「もうお腹いっぱいだああああああ!」

あー、食った食った。でも最後のほうちょっと飽きた。
せめて焼き肉のタレとか塩とかあればなー。
タレ考えた奴は天才だな。どうやって作るんだろ?醤油とか混ぜるんかな?
っつーかこんなとこに醤油とかねーし!塩もねーし!

「誰か!誰か塩を持ってまいれ!醤油でもいいぞ!」

ふぃ~、まあ無いものはしょうがねえ。今度どっかで買おう。

あーそうだった・・・現場を片付けるんだった・・・。
ごたごたしたのはゴブさんゾーンに捨てるか。アイツなんでも食べそうだしな。
・・・お?緑の石発見!モンスター全部石あんのかな?
全色コンプリート狙うか!?そういやシャツの中にもいっぱいあるんだった。
無くさないように、ひとまとめにしておこう。

しかし魔法かあ・・・。これでモンスター倒すの楽になりそうだよな。

「ファイヤー!」

火の玉がヒュンっと飛んでいき壁に当たって消えた。
もっと強烈な火作らんとモンスター死なないかもしれん。

精神統一をし、もっとパワーを込めてみる。
フオオオオオオオオオ!お、いい感じ。もっとだー!!!


気絶した。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!

おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。 ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。 過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。 ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。 世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。 やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。 至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた

季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】 気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。 手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!? 傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。 罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚! 人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?

さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。 僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。 そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに…… パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。 全身ケガだらけでもう助からないだろう…… 諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!? 頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。 気づけば全魔法がレベル100!? そろそろ反撃開始してもいいですか? 内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...