58 / 183
ダンジョン編
58 かかしくん1号
しおりを挟む
「さあ来い!」
「んじゃ行くぞー。ファイヤー!」
アニキにファイヤーが命中。
「お?熱くもなんともないな」
「んじゃ次は、もっとMP込めた奴行くぞ!」
「あ、ちょっと待った」
「ん?」
「もし結界が壊れたら、俺たぶん丸焼けになるよな」
「あーそっか。危なくて実験出来ねーな」
「ってことで、身代わり人形作って来るからちょっと待ってろ」
「ほう?」
アニキが入口から出て行った。何作るんだろ?
「出来たぞー!今から実験の身代わりとなる<かかしくん1号>だ」
「なるほど、身代わりを土魔法で作ったのか」
たしかにアレなら結界が壊れても、かかしくんが滅びるだけなので安心だ。
「んじゃ、かかしくんにお化け結界の魔法かけてくれ」
「おっけー、かかしくんにお化け白!」
かかしくんに結界が装着された。薄っすらと白く光っている。
んじゃMP込めたファイヤーぶつけてみよう。
「・・・ファイヤー!」
かかしくん1号が完璧に耐えて見せる。へのへのもへじの顔が誇らしげだ。
「やるじゃねえか!かかしくん。次は最大のファイヤー行くぞ!」
「デンジャラスファイヤー!!!」
巨大ファイヤーがかかしくん1号に衝突した。しかしなんと無傷!余裕の表情だぞ。
「ほう・・・、魔法防御力は相当高いんじゃねえか?これならボス相手でも大丈夫だろう」
「正直予想外だなー。チビ結界の青とか剣ですぐ壊れたから」
「なるほど物理攻撃か。よし、ちょっと物理防御も試してみよう」
アニキがバットを持って、かかしくん1号と対面した。
「ていっ!」
ドガシャン!!
かかしくん1号はあっけなく死んだ。土魔法製なので頭が粉々だ。
「うーん、これじゃ黒山羊の槍くらったらアウトだ。2号作って来るから、次はそれに強い結界かけてみてくれ」
アニキがまた外へ行って、かかしくん2号を作って帰ってきた。
「よし、コイツに強いの頼む。あーそういや色で硬さ変わるんだったよな?」
「そうだぞ。チビ結界で実験したときは、緑が2発で壊れて赤は倒せなかった」
「なるほど。んじゃ緑は試すまでもないだろうから赤でやってくれ」
「あいおー」
えーと、たしか緑が倍のMPで赤はその倍か。お化け白は青と一緒でMP10使うから、緑が20で赤だと40だな。
・・・2人分でMP80って結構でけえな。チビ結界も出すだろうから、ボス戦ではMP切れしないよう注意しないとな。
「かかしくん2号にお化け赤!」
赤は初めてだったけど上手くいった。薄っすら赤く光ってて、かかしくん2号が地味にカッコイイ。へのへのもへじ顔もどこか得意げだ。
「よしやるか。でもこの前赤箱に攻撃した時は、たしか弾かれてバットひん曲がったんだよな・・・」
「まあ、もしバット壊れても、バット3号作るから気にせずやっちゃっていいよ」
「そうか?なら本気でフルスイングしてみるか」
アニキがバットを構える。あ、なんかで見たことあるぞ!アレはたしか一本足打法!?
「うおらァ!!!」
ガッギーーーーン!
「うおおおおあああああ、手がああああああああああ!手ええがああああああ!!!」
ブホッ!ぷくくく、前と一緒じゃん!!あれ痛いんだよなマジで。
「うぐぐぐ、また酷い目に合ったぜ・・・。でも防御はこれで完璧だろう。あ、やっぱりバットまたひん曲がっちまったか」
「形わかってるから、曲がったバット再利用ですぐ作れるよ。たださ、2人分でMP80だから、4回でMPほぼ無くなるんだよね」
「あーー、そんなにMP使うのか。箱出したりするとそれが3回とかに減っちまうな。そういやこのお化け結界はどれくらいの時間で消えるんだ?」
「わかんない。時計無いし、なんとなくで判断するしか」
「そっか。えーと、この赤お化け出してから5分くらい経った感じか?・・・消えるまで数えてみよう」
・・・・・
「あ、消えた」
「んー、・・・10分ちょいくらいか。バフォメットはたぶん、デュラハンより硬くは無いだろう。1時間もかかるようだとマズイが、4回分の40分で決着つければなんとかなるな」
「ボスの攻撃で壊れたりしたら40分もたないぞ」
「あーそっか、攻撃を受けての結界の張り直しでMP消費するのは避けたいとこだな」
「あと、咄嗟にチビ結界作っちまったら3回とかになる」
「そこだよな・・・、戦いで何が起きるかなんて未知数だ。しかしチビ結界は極力作らないように我慢してくれ。コテツはお化け結界に集中、咄嗟のアクシデントは俺が土壁作って対処する」
結界ってすげー便利だけど、これに頼るとMPすぐ無くなるのがネックだな。バフォメット戦では転移で逃げる分のMPすら残らないかもしれない。
どうしようもなくて逃げるしかなくなったら、隣の部屋までダッシュしかねえな。
「バフォメット戦の対策はまあこんなところだろう。そろそろメシにすっべ。レバーに続いてそろそろホルモンも食えなくなる頃だから必死に食うぞ!」
レバーが腐って食えなくなった時は愕然としたからなあ。今日は本気で食わないと!
「んじゃ行くぞー。ファイヤー!」
アニキにファイヤーが命中。
「お?熱くもなんともないな」
「んじゃ次は、もっとMP込めた奴行くぞ!」
「あ、ちょっと待った」
「ん?」
「もし結界が壊れたら、俺たぶん丸焼けになるよな」
「あーそっか。危なくて実験出来ねーな」
「ってことで、身代わり人形作って来るからちょっと待ってろ」
「ほう?」
アニキが入口から出て行った。何作るんだろ?
「出来たぞー!今から実験の身代わりとなる<かかしくん1号>だ」
「なるほど、身代わりを土魔法で作ったのか」
たしかにアレなら結界が壊れても、かかしくんが滅びるだけなので安心だ。
「んじゃ、かかしくんにお化け結界の魔法かけてくれ」
「おっけー、かかしくんにお化け白!」
かかしくんに結界が装着された。薄っすらと白く光っている。
んじゃMP込めたファイヤーぶつけてみよう。
「・・・ファイヤー!」
かかしくん1号が完璧に耐えて見せる。へのへのもへじの顔が誇らしげだ。
「やるじゃねえか!かかしくん。次は最大のファイヤー行くぞ!」
「デンジャラスファイヤー!!!」
巨大ファイヤーがかかしくん1号に衝突した。しかしなんと無傷!余裕の表情だぞ。
「ほう・・・、魔法防御力は相当高いんじゃねえか?これならボス相手でも大丈夫だろう」
「正直予想外だなー。チビ結界の青とか剣ですぐ壊れたから」
「なるほど物理攻撃か。よし、ちょっと物理防御も試してみよう」
アニキがバットを持って、かかしくん1号と対面した。
「ていっ!」
ドガシャン!!
かかしくん1号はあっけなく死んだ。土魔法製なので頭が粉々だ。
「うーん、これじゃ黒山羊の槍くらったらアウトだ。2号作って来るから、次はそれに強い結界かけてみてくれ」
アニキがまた外へ行って、かかしくん2号を作って帰ってきた。
「よし、コイツに強いの頼む。あーそういや色で硬さ変わるんだったよな?」
「そうだぞ。チビ結界で実験したときは、緑が2発で壊れて赤は倒せなかった」
「なるほど。んじゃ緑は試すまでもないだろうから赤でやってくれ」
「あいおー」
えーと、たしか緑が倍のMPで赤はその倍か。お化け白は青と一緒でMP10使うから、緑が20で赤だと40だな。
・・・2人分でMP80って結構でけえな。チビ結界も出すだろうから、ボス戦ではMP切れしないよう注意しないとな。
「かかしくん2号にお化け赤!」
赤は初めてだったけど上手くいった。薄っすら赤く光ってて、かかしくん2号が地味にカッコイイ。へのへのもへじ顔もどこか得意げだ。
「よしやるか。でもこの前赤箱に攻撃した時は、たしか弾かれてバットひん曲がったんだよな・・・」
「まあ、もしバット壊れても、バット3号作るから気にせずやっちゃっていいよ」
「そうか?なら本気でフルスイングしてみるか」
アニキがバットを構える。あ、なんかで見たことあるぞ!アレはたしか一本足打法!?
「うおらァ!!!」
ガッギーーーーン!
「うおおおおあああああ、手がああああああああああ!手ええがああああああ!!!」
ブホッ!ぷくくく、前と一緒じゃん!!あれ痛いんだよなマジで。
「うぐぐぐ、また酷い目に合ったぜ・・・。でも防御はこれで完璧だろう。あ、やっぱりバットまたひん曲がっちまったか」
「形わかってるから、曲がったバット再利用ですぐ作れるよ。たださ、2人分でMP80だから、4回でMPほぼ無くなるんだよね」
「あーー、そんなにMP使うのか。箱出したりするとそれが3回とかに減っちまうな。そういやこのお化け結界はどれくらいの時間で消えるんだ?」
「わかんない。時計無いし、なんとなくで判断するしか」
「そっか。えーと、この赤お化け出してから5分くらい経った感じか?・・・消えるまで数えてみよう」
・・・・・
「あ、消えた」
「んー、・・・10分ちょいくらいか。バフォメットはたぶん、デュラハンより硬くは無いだろう。1時間もかかるようだとマズイが、4回分の40分で決着つければなんとかなるな」
「ボスの攻撃で壊れたりしたら40分もたないぞ」
「あーそっか、攻撃を受けての結界の張り直しでMP消費するのは避けたいとこだな」
「あと、咄嗟にチビ結界作っちまったら3回とかになる」
「そこだよな・・・、戦いで何が起きるかなんて未知数だ。しかしチビ結界は極力作らないように我慢してくれ。コテツはお化け結界に集中、咄嗟のアクシデントは俺が土壁作って対処する」
結界ってすげー便利だけど、これに頼るとMPすぐ無くなるのがネックだな。バフォメット戦では転移で逃げる分のMPすら残らないかもしれない。
どうしようもなくて逃げるしかなくなったら、隣の部屋までダッシュしかねえな。
「バフォメット戦の対策はまあこんなところだろう。そろそろメシにすっべ。レバーに続いてそろそろホルモンも食えなくなる頃だから必死に食うぞ!」
レバーが腐って食えなくなった時は愕然としたからなあ。今日は本気で食わないと!
14
あなたにおすすめの小説
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生したら『塔』の主になった。ポイントでガチャ回してフロア増やしたら、いつの間にか世界最強のダンジョンになってた
季未
ファンタジー
【書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡٩( 'ω' )و】
気がつくとダンジョンコア(石)になっていた。
手持ちの資源はわずか。迫りくる野生の魔物やコアを狙う冒険者たち。 頼れるのは怪しげな「魔物ガチャ」だけ!?
傷ついた少女・リナを保護したことをきっかけにダンジョンは急速に進化を始める。
罠を張り巡らせた塔を建築し、資源を集め、強力な魔物をガチャで召喚!
人間と魔族、どこの勢力にも属さない独立した「最強のダンジョン」が今、産声を上げる!
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる