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ダンジョン編
60 間違いない。ヤツだ、ヤツが来たんだ。
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「魔法対策はバッチリだが、俺等って剣の使い方を誰かに教わったことが無いだろう?だからリザードマンから剣技を盗もうって作戦だ」
「あー、アイツら剣使うの上手かったもんな」
「しかも場所はボス横部屋のすぐ隣だ。あそこなら転移可能だよな?」
「出来ると思うぞ」
「なら話は早い!サクッと転移して剣の修行すっべ」
師匠がここに居れば完璧な修行が出来るのにな。
「倒しちゃうと修行すぐ終わってしまわん?」
「まあな。なのでピンチにならんくらいに手加減して長期戦をするわけよ。今回の目標は、レベル補正による力や速度で勝つのではなく、剣技を相手から盗み剣技で勝つ!」
おーーーさすがアニキだ。師匠がいないのなら敵を師匠にすればいいわけか。
「なるほど、納得いったぞ!んじゃ今日はいつも使ってたバスタードソードの出番だな」
「そうだな。魔剣やミスリル剣だと、切れ味が良すぎるから修行向きではないだろう。とはいえ木刀だと流石に負けるかもしれんから鉄の剣がベストだと思う」
「了解だ!んじゃ早速行こうぜ。手出して!・・・んじゃ転移!」
・・・・・
3階ボス横の部屋に到着。
バフォメットの様子を見て来たい衝動に駆られるが、アイツは魔法撃ってくるから危険だ。アニキもそんなことを考えたのだろう。ずっとボスの入り口を見てたがリザードマン側に目線を変えた。
そういやもう一つの通路には何が居るんだろ?ちょっと見て来るか。
「アニキ、あっちの通路に何が居るのかちょっと見て来る」
「ん、そういやあっち側はまだ見てなかったな。いいぞ」
いきなりの魔法に注意しながら慎重に偵察だ。
「ぶほっ!」
シュタタタタタタ
「てーへんだ!てーへんだ!奴だ!やっぱりここにも奴が居やがった!!!」
「奴?・・・もしかしてゴブリンか!?」
「うむ!ゴブさんだ!今回のは真っ赤だったぞ!」
あっ!名前見るの忘れた。
「色からして強そうだな。えーと?1階のがアルティメットゴブリンで、2階のがブラックゴブリンだったな。赤だと何て名前になるんだろな?」
「戦ってみる!?」
「そうだな・・・、修行前にちょっくら全力で前哨戦も悪くない」
「そうこなくっちゃ!」
ということでまずは恒例の名前チェックだ。
名前 :クリムゾンゴブリン
「あーなるほど。クリムゾンレッドって確かにあんな色だったわ」
「そんな色もあるのか」
「アイツが持ってる武器って斧か?槍か?」
「うーん・・・、ゲームであんなのあったような気がする。どっちもじゃない?」
「ほー、良くわからんが格好いい武器ではあるな」
正直カッコイイ。悔しいがまたゴブさんに憧れてしまった。
「あの武器は射程が長いから要注意だぞ。で、今回も安全のため2人で行こう」
「ゴブさんは危険だからな!準備オッケーだぞ」
「ならば早速攻撃開始だ。・・・よし、特攻!!!」
これは修行前なので、持つのはバスタードソードじゃなくミスリルソード。
アニキも出し惜しみせず、魔剣で行くようだ。
「グギャギャギャギャ!!」
普通に会話してたしそのまま特攻したので、簡単に気付かれた。
駆け抜けながらミスリルソードを一閃しようと思ってたが、ゴブさんが先に槍?を振り回す。
はやっ!?
慌ててしゃがみ込むと、〈ビュオン!〉と槍が頭上を通り過ぎた。
あぶねーーーー!いつものゴブさんよかずっと速いぞ!
アニキが魔剣で襲い掛かるが、ゴブさんが石突でそれを弾き、逆に斧の部分を振り下ろす。
「コイツ槍使うの上手すぎだろ!」
間一髪それを躱し、石礫の高速連射で間合いを取る。
「しかも動きがクッソ速い!赤は3倍の速度だというのか!?」
「ギャギャギャギャギャギャ!!!」
何を言ってるのかはわからんが、たぶんそうだと言っている。
石礫を槍で弾いてる隙を伺い、側面から攻撃を仕掛けてみるが、アニキの石礫を無視してコッチに攻撃をしてきた。
「チビ結界赤!」
バリーン!!
「なっ!?」
一瞬でチビ結界が破壊され、結界の破片と共に弾き飛ばされる。
「ぐおおおお・・、い、一撃ですと!?」
アニキがすかさず攻撃してくれたので、聖水を飲み怪我を回復。
「ハアッ、ハアッ、速いし攻撃力はデュラハン並みだし強すぎだろうが!」
アニキが魔剣を叩きつける。
槍のガードの上からだが、力で強引にダメージを与える。
「グギャーーー!!!!」
行っけー!
低い姿勢で駆け抜けながら足に斬撃を入れた。
そして振り向くと同時に背中を切り裂き、アニキがゴブさんを袈裟斬りにした。
・・・・・
「ハアッ、ハアッ、ハアッ」
「はっひー、はっ、はあっ、はーーーーーっ!」
2人共動けない。床に大の字になり、しばし呼吸音だけが響く。
「ゴブさん、あンたつええぜ・・・」
「ふーーーっ、奴の装甲が柔かったお陰で助かったわ・・・」
今までのゴブさんよか遥かにつええ。これ一人で倒すの無理だ。
「リザードマン、どうする?」
「こりゃ本格的に剣の修行せんとダメだわ。ゴブに槍を教わる手もあるが、こんだけ狂暴だと無理だろうなあ・・・。やはり俺達に必要なのはちゃんとした剣技だ。正直ゴブの槍捌きに太刀打ち出来なかった」
レベルによるパワーアップだけじゃ、やっぱ限界があるみたいだ。
バフォメット戦の前に、しっかり修行する必要性をゴブさんに教えられたのだった。
「あー、アイツら剣使うの上手かったもんな」
「しかも場所はボス横部屋のすぐ隣だ。あそこなら転移可能だよな?」
「出来ると思うぞ」
「なら話は早い!サクッと転移して剣の修行すっべ」
師匠がここに居れば完璧な修行が出来るのにな。
「倒しちゃうと修行すぐ終わってしまわん?」
「まあな。なのでピンチにならんくらいに手加減して長期戦をするわけよ。今回の目標は、レベル補正による力や速度で勝つのではなく、剣技を相手から盗み剣技で勝つ!」
おーーーさすがアニキだ。師匠がいないのなら敵を師匠にすればいいわけか。
「なるほど、納得いったぞ!んじゃ今日はいつも使ってたバスタードソードの出番だな」
「そうだな。魔剣やミスリル剣だと、切れ味が良すぎるから修行向きではないだろう。とはいえ木刀だと流石に負けるかもしれんから鉄の剣がベストだと思う」
「了解だ!んじゃ早速行こうぜ。手出して!・・・んじゃ転移!」
・・・・・
3階ボス横の部屋に到着。
バフォメットの様子を見て来たい衝動に駆られるが、アイツは魔法撃ってくるから危険だ。アニキもそんなことを考えたのだろう。ずっとボスの入り口を見てたがリザードマン側に目線を変えた。
そういやもう一つの通路には何が居るんだろ?ちょっと見て来るか。
「アニキ、あっちの通路に何が居るのかちょっと見て来る」
「ん、そういやあっち側はまだ見てなかったな。いいぞ」
いきなりの魔法に注意しながら慎重に偵察だ。
「ぶほっ!」
シュタタタタタタ
「てーへんだ!てーへんだ!奴だ!やっぱりここにも奴が居やがった!!!」
「奴?・・・もしかしてゴブリンか!?」
「うむ!ゴブさんだ!今回のは真っ赤だったぞ!」
あっ!名前見るの忘れた。
「色からして強そうだな。えーと?1階のがアルティメットゴブリンで、2階のがブラックゴブリンだったな。赤だと何て名前になるんだろな?」
「戦ってみる!?」
「そうだな・・・、修行前にちょっくら全力で前哨戦も悪くない」
「そうこなくっちゃ!」
ということでまずは恒例の名前チェックだ。
名前 :クリムゾンゴブリン
「あーなるほど。クリムゾンレッドって確かにあんな色だったわ」
「そんな色もあるのか」
「アイツが持ってる武器って斧か?槍か?」
「うーん・・・、ゲームであんなのあったような気がする。どっちもじゃない?」
「ほー、良くわからんが格好いい武器ではあるな」
正直カッコイイ。悔しいがまたゴブさんに憧れてしまった。
「あの武器は射程が長いから要注意だぞ。で、今回も安全のため2人で行こう」
「ゴブさんは危険だからな!準備オッケーだぞ」
「ならば早速攻撃開始だ。・・・よし、特攻!!!」
これは修行前なので、持つのはバスタードソードじゃなくミスリルソード。
アニキも出し惜しみせず、魔剣で行くようだ。
「グギャギャギャギャ!!」
普通に会話してたしそのまま特攻したので、簡単に気付かれた。
駆け抜けながらミスリルソードを一閃しようと思ってたが、ゴブさんが先に槍?を振り回す。
はやっ!?
慌ててしゃがみ込むと、〈ビュオン!〉と槍が頭上を通り過ぎた。
あぶねーーーー!いつものゴブさんよかずっと速いぞ!
アニキが魔剣で襲い掛かるが、ゴブさんが石突でそれを弾き、逆に斧の部分を振り下ろす。
「コイツ槍使うの上手すぎだろ!」
間一髪それを躱し、石礫の高速連射で間合いを取る。
「しかも動きがクッソ速い!赤は3倍の速度だというのか!?」
「ギャギャギャギャギャギャ!!!」
何を言ってるのかはわからんが、たぶんそうだと言っている。
石礫を槍で弾いてる隙を伺い、側面から攻撃を仕掛けてみるが、アニキの石礫を無視してコッチに攻撃をしてきた。
「チビ結界赤!」
バリーン!!
「なっ!?」
一瞬でチビ結界が破壊され、結界の破片と共に弾き飛ばされる。
「ぐおおおお・・、い、一撃ですと!?」
アニキがすかさず攻撃してくれたので、聖水を飲み怪我を回復。
「ハアッ、ハアッ、速いし攻撃力はデュラハン並みだし強すぎだろうが!」
アニキが魔剣を叩きつける。
槍のガードの上からだが、力で強引にダメージを与える。
「グギャーーー!!!!」
行っけー!
低い姿勢で駆け抜けながら足に斬撃を入れた。
そして振り向くと同時に背中を切り裂き、アニキがゴブさんを袈裟斬りにした。
・・・・・
「ハアッ、ハアッ、ハアッ」
「はっひー、はっ、はあっ、はーーーーーっ!」
2人共動けない。床に大の字になり、しばし呼吸音だけが響く。
「ゴブさん、あンたつええぜ・・・」
「ふーーーっ、奴の装甲が柔かったお陰で助かったわ・・・」
今までのゴブさんよか遥かにつええ。これ一人で倒すの無理だ。
「リザードマン、どうする?」
「こりゃ本格的に剣の修行せんとダメだわ。ゴブに槍を教わる手もあるが、こんだけ狂暴だと無理だろうなあ・・・。やはり俺達に必要なのはちゃんとした剣技だ。正直ゴブの槍捌きに太刀打ち出来なかった」
レベルによるパワーアップだけじゃ、やっぱ限界があるみたいだ。
バフォメット戦の前に、しっかり修行する必要性をゴブさんに教えられたのだった。
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