七人の愚か者 ー最難関のダンジョンで出会った小学生と暴走族が脱出するために最強を目指す!ー

ほむらさん

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ダンジョン編

73 続・4階探索

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「アレは・・・まさか」
「ウニじゃないのか!?全身トゲトゲだぞ!」
「ウニの弱点ってどこだ?まん丸過ぎてまるでわからん」

ウニの弱点か・・・、漁師ってただ拾って来るだけでウニ倒さないよな?

「さっぱりわからんね。適当にぶった斬ろう」
「魔石の場所も予測付かないから斬ってしまいそうだな。ど真ん中は避けるぞ」

近寄るとウニが突進して来た。

「おっと危ねえ!」

あのトゲトゲが刺さったら悲惨なことになるのは確実。
避けながら黒槍をザクッと突き刺してみる。

「ん?動かなくなったな」
「よわッ!ウニ弱っ!!」

海の生き物は鮮度が命。魔石は後回しにしてアイテムボックスに収納する。

「なんかここのモンスター弱い気がする。モンスターというより大きい海産物みたいな?」
「そんな感じだな・・・。魔剣やめてツーハンデッドソードにするわ」

3匹のほうのウニも倒すと、次に出てきたのはエビだった。
もちろん二人とも目を血走らせながら襲い掛かる。

「大漁大漁~!」
「今夜は海鮮丼で決まりだろう!」
「でもマグロが出てこんなあ」
「魚だからなあ・・・水場がないと泳げないわけだし」

話してるうちに、いかにも中ボスが出そうな大部屋に到着。
部屋の半分から先は水だ。絶対何かいるぞ!

「水場だ!!!マグロが来るぞ!」
「間違いねえ!ようやく魚系のお出ましか!」
「アニキ!釣り竿だ!とうとう出番が来たのだ!」


「「・・・え?」」



出てきたのはドラゴンだった。


名前 :水竜(下位竜)



「アニキ・・・釣り竿じゃなく魔剣のほうだ」
「まさかのドラゴンとは。武器置くから結界くれ」

「お化け銀!アニキにもお化け銀!」

いきなりとは言え、ドラゴンくらいではもう動じない二人であった。


『ギュアアアアアアアアアアアアア!!!!』

「懐かしい鳴き声だな」
「若干微妙に違うような気もするけどまあこんなんだった」

「ハッ!」

アニキの魔剣が水竜の鱗を引き裂く。どうやら普通にダメージが通るようだ。

「せいっ!」

槍を使うのは今日が久々だけど、今回は武器がいいから大丈夫だろう。
鱗をちょっぴり引き裂いた。

「あれえ??」

何度も攻撃を加えるがイマイチ手応えが無い。

「アニキ、なんか今日は全然ダメージが入らんとです」

「ていッ!!・・・槍の訓練してないからじゃねえか?」
「よっと!槍のレベル全然低いからなーっとぉ!」

最初のドラゴン戦よりも酷い気がする。結界使ってるし身体能力が上がってるので攻撃は食らわないけど、黒槍を使ってこんなしょぼくれた攻撃じゃイカンでしょ!


『ギャオオオオアアアアアアアア!!!』

ブレスが来た!

二人とも屈んでブレスが終わるのを待つ。水竜だけあって火じゃなくて水だ。お化け結界は魔法だけじゃなく、水のブレスもちゃんと防いでくれるようだ。

ブレス攻撃が終わったと同時に攻撃を再開。コテツの攻撃は相変わらず貧弱だ。結局アニキ一人で戦ってるようなもん。
もうこれはすぐにでもゴブさんに弟子入りせんとマズイな・・・。

「オラアアア!!!」

アニキ渾身の一撃でとうとうドラゴンが倒れた。


・・・・・


「なんも出来んかった」

「ふーっ、まあ今回はしゃーねえだろ?槍育ててねーしな。結界張っただけでも十分貢献してるって」
「くっそー!明日からゴブさんとこで修行しまくるぞ!」
「ハハッ、赤ゴブの強さはガチだからすぐ上達すると思うぜ?」

お化け結界があるから特訓で死ぬことはないハズ。もう狂ったように修行してやる!

「それよりドラゴンだドラゴン!失われたドラゴン肉の復活だぞ!生レバーやホルモンまで完全復活だ!」
「おお!そうだった!腐る前にアイテムボックスに入れなきゃな!」
「流石にすぐ腐ることは無い。けど早いに越したことはないな」

ということでアイテムボックスに収納した。

「まだ血抜きしてねえぞー。あーでもそれは後でもいいのか。アイテムボックスって時間停止だもんな」
「あーそっか!血抜き忘れてた!帰ったらガチャ前広場でやろう」

デカかったけど強くは無かったので、ボスではなく中ボスだったと思う。
でだ、中ボス倒すとあるハズなんだよ。お宝が!

「パッと見、お宝部屋の入口無いよね」
「嫌な予感がする。半分以上が水の部屋だぞ」
「やっぱり入口は水の底っスか・・・」

別にどうしてもお宝手に入れなきゃってことは無いんだけどさ、せっかくだしなあ。
アニキも同じような思いなのだろう。すごく悩んでいる。

「わかった。オレが偵察してくる!」
「コテツ泳げるんか?」
「泳げるぞ!しかもなんとこの黒衣は防水機能付きだ!」
「あーーそういや付いてたな!脱臭機能も」
「あと思ったのが、お化け結界の顔だけバージョン作れば、そこに空気溜まりそうじゃない?」
「なるほど・・・いやそれならスライム結界はどうよ?空気穴無しで」
「んーーー、スライム結界はデカいから入口通れないかも」
「ならもうアレだ。体から10㎝くらいの隙間がある宇宙服みたいの作るべきだ」
「ソレだ!えーと、色は白でいいよな?長持ちするし」
「魔物がもう居ないのなら防御力は無くても問題無いと思うぞ」

「お?いつの間にかお化け銀切れてたか。んじゃ行くぞ!宇宙服結界!」


すると体の周りに真っ白い宇宙服が現れた。なんと目の周辺はは四角く透明に。
コテツの宇宙服イメージがそうさせたのだろう。
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