七人の愚か者 ー最難関のダンジョンで出会った小学生と暴走族が脱出するために最強を目指す!ー

ほむらさん

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ダンジョン編

74 お宝ゲッツ

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『よっしゃー!大成功だ!前もちゃんと見えるぞ!』
「プハッ!くくくく」

アニキは思った。なんて陳腐なポンコツ宇宙服なんだ、と。

『アニキにも宇宙服結界!』
「俺もかよッ!」

ポンコツ宇宙飛行士1号2号がここに爆誕した。

『もちろんだとも!さあ行くぞ、宇宙の彼方へ!』
『まさか一瞬で巻き込まれるとは・・・』

(※密封宇宙服なので声が籠ってます)

サブーーーン!!

やはり水中にモンスターはもういないようだ。
少し泳ぐと下の方に入口を発見!

『アニキ!入口だ!』
『空気入ってるから浮いてしまって泳ぎにくいなコイツは』
『ハイ』

アニキに魔剣を渡した。魔剣の重さが加われば沈むことが出来るだろう。

『あれ?何でコテツが魔剣持ってんだ??』
『宇宙服張る時に預かったんだぞ』
『そ、そうか。預けたっけ?』

アイテムボックスって、近くにいるだけで魔法が届く範囲なら触らずに回収可能なんよね。魔法っぽくはないけど一応射程距離みたいのはある。アイテムを取り出す時も、射程範囲内ならどこにでも出すことが可能だ。

『空気無くなる前にGOGO!』
『お、これなら行けそうだ』

やっぱりありました!宝箱。

『よーし、時間無いからすぐ開けよう』

中には長方形の鉄の塊みたいのがが3つ入っていた。

『よっしゃー!!またミスリルゲットーーーーー!』
『ほう、インゴットか。また剣とか作れるな』
『んじゃ、とっとと帰ろう!』
『だな』

浮上するのにちょっと苦労したけど無事陸に上がることが出来た。
二人の宇宙服結界を解除する。

「ふーーーーっ、少し疲れたな」
「インゴットの鑑定はしたのか?」
「時間無かったからしてないけどミスリルだよね」

一応鑑定してみる。

[オリハルコンのインゴット]

「ぶほッ!オリハルコンじゃん!!!」
「おお!?このガントレットが確かオリハルコンだったよな」
「そーそー!オレもガントレット欲しかったんだ!」
「そりゃ良かったじゃねえか。帰ったら作れるぞ」
「やったーーーーーーーーーー!!!」

ガチャで当てるまでの我慢と思ってたけど、こうなったら気合入れて作るしかないッ!

「魚には出会えてないが、食材も十分揃ったしもう帰ってメシにすっべ」
「だな!ドラゴンの血抜きとかもしないと」
「ドラゴンはまあ明日でもいいだろう。今日は海鮮丼だ!」
「うおーーー!海鮮丼!!!すぐ帰ろう!・・・転移!」


・・・・・


ということで部屋に帰還し、ご飯を炊きながら海鮮素材を捌いてます。
こんなのどう考えたって美味いに決まってる!

「こんな獲れ立てで新鮮なんだ。生で行くしかねーよな」
「もちろんだ!カニって生で食べ過ぎたらお腹壊すとか聞いたことあるけど」
「んーーーまあ大丈夫だろ?海鮮丼にするわけだから茹でた蟹よかやっぱ生で食いたい」
「だな!茹でる方のカニは明日にしよう」


ということで海鮮丼の完成である。

「フオオオオオオオォォ!海鮮丼が光り輝いてらっしゃいますぞ」
「醤油はあんまりかけ過ぎないようにな。んじゃ」

「「いただきます!!!」」


・・・・・


泣くほど美味かった・・・。アニキも恍惚の表情だ。
あまりの美味さに食い過ぎたね。美味すぎて腹の底からこうポカポカと。


・・・・・ウーム、腹が痛い。しかもなんか吐きそうだ。


「アニキ、なんか腹が痛くなってきた。うっぷ・・・」
「コテツもか・・・、これは食あたりかもしれん」
「もしかして、どれかに毒があったとか」
「ソレだ!毒消しポーション飲むぞ」

ちょうど毒消しポーションが2本あって助かった。

「ハアッ、ハアッ、う~、やっと効いてきたかも」
「ふーーーーー。これが効いたってことは毒くせえな」

「アニキ、毒耐性がLv2も上がってるんだが」
「マジかよ!・・・あー俺もだ」

食った食材を並べて犯人探しだ。
そして二人とも一点に目が行く。そう。黒くてまん丸のテメーだ!

「ウニだろ」
「うん、コイツだ。ほぼ間違いない」

殻を割った時に紫色の汁が出てたんだよね。ただオレら二人とも、ウニを殻から取り出して食べたことなんて無かったから、こんなもんなんだろうと聖水でピャッピャと洗いそのまま食った。

「今思えばだ。紫色の汁が出てたのに、なぜ疑いもせず食ってしまったのか」
「オレら飢えてたからなあ・・・食うことしか考えてなかった」

「生はやはり危険かー、ウニ以外は大丈夫だと思うが茹でて食ったほうがいいかもな」
「聖水に1日漬けて置けば行ける気はするけど、もう毒消しポーション無いから怖いよね」
「4階は水属性の魔物ばっかだから、まずは毒消しポーション集めるべ」
「んじゃ毒消しが二人分揃ったら海鮮丼解禁だな!」
「ウニはもう入れんぞ」
「聖水に漬けて置けば毒とか浄化されるんじゃない?」
「まあその可能性も十分あるな。何にせよとにかく毒消しポーションだ」


こうして緊急指令が発せられた。目標は毒消しポーション二人分だ。
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