七人の愚か者 ー最難関のダンジョンで出会った小学生と暴走族が脱出するために最強を目指す!ー

ほむらさん

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アリア編

164 色付きバイクに乗る

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アニキが持ってた方のジョーカーは10階ボスの死神だった。
もの凄くジョーカー感満載じゃん。

それから数回勝負して寝たんだが、結果はオレの3勝5敗だった。くっそー!





************************************************************





高級羽毛布団で優雅に目覚める。
昨日は春風亭に戻るのめんどかったんでそのままダンジョンで寝たのだ。


「思えば朝になってしまうと店長んとこすぐ行けないじゃん」
「だな。トーレス商会が閉店してからじゃないとみんなで遊ぶのは無理だ」
「んじゃ今日はどうする?」
「から揚げ大会で鳥肉ほぼ無くなったから補給しに行くのはどうだ?」
「スーサン鳥狩りか。んじゃギルドで依頼受けないとな」


依頼を受けるために冒険者ギルドに移動した。
掲示板を見るとスーサン鳥の依頼があったけど、よく考えたらこれEランクの依頼じゃん。
受付にEランクの依頼受けられるか聞いたら、貢献ポイントは低いけど一つ下のランクまではOKだと言われたので依頼を受けた。

冒険者ギルドの外に出てアイテムボックスからバイクを取り出す。
オレの赤いバイクはもう、今までのと比べられないくらいカッコイイ!

「バイクがカッコ良すぎて、すでにテンションMAXだぞ!」
「うむ。今にして思えば着色して無いバイクなどカスだな」
「わはははは!性能は一緒だけどな!」

サングラスを装着してバイクを発進させた。


街の人の視線がいつも以上に突き刺さる。うむ、良いゾ!優越感ハンパねえ!
アニキも非常に得意げだ。街の中じゃ速度出せないのが少し不満ではある。

街を出てすぐ速度を上げた。そういやスピードメーターはそのまんまか。
これさえ動くようになればバイクも完全体なんだけどなー。
ハンドルグリップに巻いた黒龍の皮のお陰で操作性が非常に良い。
そして黒龍シートにしたんで尻も痛くない。クマの毛皮作戦も大成功だ!


スーサン鳥の出現場所まで来たのでバイクから降りる。

「アニキ、バイクむっちゃいい具合だったぞ!」
「シートのお陰で乗り心地最高だったな。グリップもバッチリだ」
「あとはスピードメーターだけだな」
「ああ!それは俺も気になった。近いうちになんとかしてえな」


そして前回のようにスーサン鳥を狩りまくって、いい時間になったので冒険者ギルドに戻ることにした。





************************************************************





「よし、結構いい時間になった。そろそろトーレス商会に行くか」
「昨日の今日で飯時に行くのも微妙じゃね?」
「あー確かにな。春風亭で風呂入ってメシ食ってから行くか」
「オッケー」


・・・・・


店長の店の横に転移して来た。

「しまった!店が閉まってる場合どうすりゃいいんだ?」
「まったく考えて無かったわ。ドア叩くしかあるまい」

しゃーないのでノックしまくってると中から店長が出て来た。


「おや?誰かと思ったらお二人だったのですか。こんな時間にどうしました?」
「面白いおもちゃを作ったんで、みんなで遊ぼうと思ってな」
「おもちゃ・・・ですか?まあとりあえず中に上がって下さい」

中に入ると食事をとった直後だったみたいで、みんな寛いでいた。

「アレ?なんでコテツくん達がいるの?」
「あーーー!おにいちゃんたちだ!」

変な時間での急な来客でみんな驚いてるな。

「おもちゃ持って遊びに来たぞ!」
「トランプって知ってるか?」
「何それ?」

アニキがマジックバッグからトランプを取り出した。
カードを裏返して中の模様をみんなに見せる。

あっ!これは昨日遊んだトランプじゃない方だ。ジョーカーがゴブリンと死神じゃなくて、クマちゃんとパンダちゃんになってるぞ!

とりあえずアニキがスペード、ダイヤ、ジョーカーなど名称の説明をする。
そして8人で遊べて簡単なモノということで、ババ抜きをすることになった。

自分に配られたカードを見て気付いたんだが、日本の数字じゃみんな読めないよな?
でもなんかみんな話が通じているのでもしやと思って自動翻訳をオフにしてみると、こっちのトランプにはこの世界の数字で書かれていた。
アニキの先読みハンパねえ!!!2セット作ってあった理由がやっとわかった。

そしてゲームは進み、残るはアニキが1枚でアンナちゃん先生が2枚のタイマン勝負に。
カードを2枚持ってるアンナちゃん先生がジョーカーを持ってるということだな。

「ハッハッハー!どうやら勝つのは俺の方みたいだな!」
「ぐぬぬぬ、ぜったい負けないんだから!」

アニキが右のカードを触ると、アンナちゃん先生の顔がこわばった。
そして左のカードを触るとホッとした顔になった。
そのままアニキは左のカードを取ると、パンダちゃんジョーカーだった。

「な、なんだとー!?」
「わーーーーーい!!!どうやら勝つのはわたしのほうね!」

そしてアンナちゃん先生がカードを引くと数字の5が出て、この勝負はアニキの負けとなった。

「「アンナちゃんおめでとう!」」
「やったあああああああああ!!!」
「くっそーーーー!次は絶対負けんぞ!!」


最後にわざと負けてあげるとはさすがアニキだな!
みんな笑顔だし、きっと全員トランプ大好きになってくれることだろう。
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