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アリア編
177 砦を作りに南の森まで
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旅は非常に順調で、夕方になる前に隣国に入ることが出来た。
いつものように国境でバイクの事を説明したのがめんどかったくらいだ。
「今日はこの辺でいいだろう。地形を記憶してくれ」
アニキがそう言いながら木陰に地蔵オブジェを作った。
「すっげー普通に地蔵だな!いきなり風景に溶け込んだぞ」
「と言っても現地人にゃ意味不明だろうけどな」
「よし、覚えたぞ!」
「そうそう、スピードメーターはまだもう少しかかるが、魔石の残量メーターは完成したぞ」
「マジか!仕事はえーな」
「こっちは走行距離に関係無く、どれくらいエネルギーが減ってるかを感じるだけだったからな。魔石とゴーレムに精通してる土魔法使いならではの感覚かもしれんが」
「へーー、これが残量メーターか。なんか結構減ってるな」
「バイク作ってからまだ一回も魔石交換してねーからな。むしろかなり燃費いい方なんじゃねえか?」
なるほど。確かにもうかなり走ってるけど、まだ電池が残ってるってすげーかも。(中)魔石のパワーがもの凄いのかもしれん。地上では(大)魔石ってくらいだしな。
「よし、んじゃ宿屋に戻ろうぜ」
「オーケイ」
バイクを収納し、宿屋の横に転移した。
食堂に行くともうすでに混雑していて、例のごとく大きいテーブルしか空いていなかった。
「あーーーっ!キヨミツだ」
女がアニキに抱き付いた。ってルーシーやん。昨日はオレにくっついておきながら今日はアニキかい!これだから女って奴は・・・。まあ、デレっとしてるアニキには黙っておこう。
テーブルに着いて食事を注文する。
ぽにょん
「ダーリン遅い!どっか行ってたの?」
「ん?ルナか。校長先生に頼まれてちょっと遠出してたんだ」
「へーーーっ」
料理が来た。今日はガッツリした物が食いたかったのでステーキだ。
「やっぱここの料理はうめーな!」
「王国よりも香辛料が充実してるよな」
もちろん美味さではドラゴンステーキの圧勝だろうけど、こっちも全然普通に美味い。美味いからと言って毎回ドラゴンステーキ食うよりオレは色んな物が食いたいね。
食い終わって寛いでいると、昨日のメンツが集まって来た。
「ねえキヨミツ、シャンプーとリンスの作り方知ってる?」
「あーー!そういや昨日そんな話しをしてたんだった」
「シャンプーとリンスか。コテツに借りて使ってみたのか?」
「うん!もうね、髪の潤いとかが全然違うのよ!・・・でも手に入らないってコテツくんに聞いて、キヨミツなら作り方知ってるんじゃないかって」
「ふむ、なるほどな。たしかに手に入れるのは困難だ。自作したほうが手っ取り早いわな」
「作れるの!?」
「出来る。材料さえあればな。石鹸とハチミツは手に入るか?」
「ハチミツ??あの甘いハチミツ?」
「そうだ。そのハチミツと、あとは香料も欲しい。何種類でも多いほどいいな」
「香水とかでもいいの?」
「たぶん大丈夫だとは思うが高くつかないか?いい匂いがする物なら何でもいいんだ。単純な話しで、シャンプーがその匂いになるので使った本人の髪の毛がその匂いになる」
「なるほどー。じゃあ明日までに石鹸とハチミツと香料を揃えとくわね」
「あと、リンスを作るには酸っぱい果物があればいい」
「それだけ??」
「少し難しい話になるが、石鹸で髪を洗うとアルカリ性になるわけよ。そうなるとキューティクルが開き非常によろしくないので、それを酸性で中和する必要がある。酸っぱい物を使って洗えば髪は酸性になりキューティクルが閉じて、滑らかな髪になるというわけだ」
「・・・何言ってるのか全っ然わからなかった!でも最後に酸っぱいので洗えばいいわけね?」
「そうだ。それはまた明日、作る時に軽く説明しよう」
アグネスよ、安心しろ。オレにも半分くらいしかわからんかった!
「コテツに聞いたと思うが、昨日おもちゃを作ったんでお披露目するぞ」
「おもちゃ??」
「あーそれなら小さいテーブルの方がいいんでない?」
「だな。ちょっとみんな移動するぞ」
近くに空いてるテーブルがあったので、テーブルを拭いてキレイにした。
「これはトランプって言うカードゲームだ。中はこんな感じになっている」
カードを表にして並べてみんなに見せる。
「人数多いしやっぱここは簡単なババ抜きしかねーよな?」
「だな。説明書も作って来たから、みんながカードに慣れたら色々やろうか」
そんなわけでみんなでババ抜きだ。
ジョーカーは現地バージョンのクマちゃんとパンダちゃんの方だな。
「いやーーっ!これは私の負けなの?」
「うむ。最後までジョーカーを持ってた人が負けというルールだ」
「もう一回よ!次は負けない!」
「わははは!」
盛り上がってると何人か見物人が出始めたので、その人らも巻き込んで遊んだ。
「ダーリン、トランプって面白いね!」
「だろ?これはオレらの故郷にあった遊び道具だ。そう遠くないうちにトーレス商会から売りに出されると思うんで、誰でも手に入れられるようになるぞ」
そうして盛り上がったトランプ大会は夜遅くまで続いたのだった。
いつものように国境でバイクの事を説明したのがめんどかったくらいだ。
「今日はこの辺でいいだろう。地形を記憶してくれ」
アニキがそう言いながら木陰に地蔵オブジェを作った。
「すっげー普通に地蔵だな!いきなり風景に溶け込んだぞ」
「と言っても現地人にゃ意味不明だろうけどな」
「よし、覚えたぞ!」
「そうそう、スピードメーターはまだもう少しかかるが、魔石の残量メーターは完成したぞ」
「マジか!仕事はえーな」
「こっちは走行距離に関係無く、どれくらいエネルギーが減ってるかを感じるだけだったからな。魔石とゴーレムに精通してる土魔法使いならではの感覚かもしれんが」
「へーー、これが残量メーターか。なんか結構減ってるな」
「バイク作ってからまだ一回も魔石交換してねーからな。むしろかなり燃費いい方なんじゃねえか?」
なるほど。確かにもうかなり走ってるけど、まだ電池が残ってるってすげーかも。(中)魔石のパワーがもの凄いのかもしれん。地上では(大)魔石ってくらいだしな。
「よし、んじゃ宿屋に戻ろうぜ」
「オーケイ」
バイクを収納し、宿屋の横に転移した。
食堂に行くともうすでに混雑していて、例のごとく大きいテーブルしか空いていなかった。
「あーーーっ!キヨミツだ」
女がアニキに抱き付いた。ってルーシーやん。昨日はオレにくっついておきながら今日はアニキかい!これだから女って奴は・・・。まあ、デレっとしてるアニキには黙っておこう。
テーブルに着いて食事を注文する。
ぽにょん
「ダーリン遅い!どっか行ってたの?」
「ん?ルナか。校長先生に頼まれてちょっと遠出してたんだ」
「へーーーっ」
料理が来た。今日はガッツリした物が食いたかったのでステーキだ。
「やっぱここの料理はうめーな!」
「王国よりも香辛料が充実してるよな」
もちろん美味さではドラゴンステーキの圧勝だろうけど、こっちも全然普通に美味い。美味いからと言って毎回ドラゴンステーキ食うよりオレは色んな物が食いたいね。
食い終わって寛いでいると、昨日のメンツが集まって来た。
「ねえキヨミツ、シャンプーとリンスの作り方知ってる?」
「あーー!そういや昨日そんな話しをしてたんだった」
「シャンプーとリンスか。コテツに借りて使ってみたのか?」
「うん!もうね、髪の潤いとかが全然違うのよ!・・・でも手に入らないってコテツくんに聞いて、キヨミツなら作り方知ってるんじゃないかって」
「ふむ、なるほどな。たしかに手に入れるのは困難だ。自作したほうが手っ取り早いわな」
「作れるの!?」
「出来る。材料さえあればな。石鹸とハチミツは手に入るか?」
「ハチミツ??あの甘いハチミツ?」
「そうだ。そのハチミツと、あとは香料も欲しい。何種類でも多いほどいいな」
「香水とかでもいいの?」
「たぶん大丈夫だとは思うが高くつかないか?いい匂いがする物なら何でもいいんだ。単純な話しで、シャンプーがその匂いになるので使った本人の髪の毛がその匂いになる」
「なるほどー。じゃあ明日までに石鹸とハチミツと香料を揃えとくわね」
「あと、リンスを作るには酸っぱい果物があればいい」
「それだけ??」
「少し難しい話になるが、石鹸で髪を洗うとアルカリ性になるわけよ。そうなるとキューティクルが開き非常によろしくないので、それを酸性で中和する必要がある。酸っぱい物を使って洗えば髪は酸性になりキューティクルが閉じて、滑らかな髪になるというわけだ」
「・・・何言ってるのか全っ然わからなかった!でも最後に酸っぱいので洗えばいいわけね?」
「そうだ。それはまた明日、作る時に軽く説明しよう」
アグネスよ、安心しろ。オレにも半分くらいしかわからんかった!
「コテツに聞いたと思うが、昨日おもちゃを作ったんでお披露目するぞ」
「おもちゃ??」
「あーそれなら小さいテーブルの方がいいんでない?」
「だな。ちょっとみんな移動するぞ」
近くに空いてるテーブルがあったので、テーブルを拭いてキレイにした。
「これはトランプって言うカードゲームだ。中はこんな感じになっている」
カードを表にして並べてみんなに見せる。
「人数多いしやっぱここは簡単なババ抜きしかねーよな?」
「だな。説明書も作って来たから、みんながカードに慣れたら色々やろうか」
そんなわけでみんなでババ抜きだ。
ジョーカーは現地バージョンのクマちゃんとパンダちゃんの方だな。
「いやーーっ!これは私の負けなの?」
「うむ。最後までジョーカーを持ってた人が負けというルールだ」
「もう一回よ!次は負けない!」
「わははは!」
盛り上がってると何人か見物人が出始めたので、その人らも巻き込んで遊んだ。
「ダーリン、トランプって面白いね!」
「だろ?これはオレらの故郷にあった遊び道具だ。そう遠くないうちにトーレス商会から売りに出されると思うんで、誰でも手に入れられるようになるぞ」
そうして盛り上がったトランプ大会は夜遅くまで続いたのだった。
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