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12 褒め方のクセ
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「あーん、毎日くったくた…」と呻きながらベッドにダイブすると、ジヴァが「デイジーお嬢様は毎日素晴らしい努力をされています」と褒めてくれた。伯爵令嬢らしく振る舞うための訓練はラストスパートにかかっていて、自分でもしとやかな振る舞いが身についてきたと思う。だからベッドにダイブするくらいは許してほしい。
自分でやってみてわかったけど、貴族令嬢は体力勝負だ。ヘナヘナでヒョロヒョロで庭園で喋りながらお茶を飲んでいるだけの女の子たちだと思っていたけど、背筋が伸びた良い姿勢を保つだけでも、実は辛い。世の中のご令嬢方、ほんと尊敬する…
カラバスお兄様は約束通り、休みのたびにダンスの練習相手になっては、「デイジー、ほんとダンス上手いね!」「少しくらいステップ間違えたっていいんだよ、まずは楽しまなきゃ」と励ましてくれる。
カラバスお兄様にリードされると、びっくりするくらい体がふんわり軽く、跳ねるように動く。お兄様が上手だから私もつられて上手に踊れるのだと思うが、褒められて悪い気はしない。
ちなみに、カラバスお兄様たっての希望で、月2回美容室でのヘアトリートメントも欠かしていない。市販品を買ってきて家でやればいいのでは?と思ったが、「サロントリートメントはやっぱり違うんだって!」と一蹴された。
アレンお兄様も言葉通り、仕事が休みのたびに特訓の成果を確認しにくる。「ここはいい、ここはダメ」といつも的確だ。厳しくされるだけかと思っていたら、できたところはちゃんと褒めてくれるのでやる気が出る。お兄様、きっと職場でも部下を伸ばすいい上司なんじゃないかな?
今日はそのアレンお兄様にダンスを披露した。しかも、いつもダンスの相手役を務めてくれるレオニが「せっかくですから、アレン様がデイジー様のパートナーをなさって、上達を確かめてみては?」と提案して、お兄様と踊ることになったのだ。
曲がかかると「何故こんな難しい曲にするんだ」とアレンお兄様は渋い顔。レオニが「デイジーお嬢様が随分上達されて、今練習しているのが、ちょうどこの曲ですので」と澄まして答えると、お兄様はやれやれと首を振って、私の体を引き寄せて構えた。軍人らしい力強い腕に支えられて体が密着し、今思い出しても赤面してしまうくらいにドキッとしてしまった。
カラバスお兄様とタイプは違うが、アレンお兄様もダンスが上手なのだと思う。飛び跳ねるような軽さはないが、確実にステップを踏んでしっかり女性を支えてくれるので、安心して体を委ねられる。踊り終えると「上々だな」と言ってくれた。ジェニンは「アレン様が表情を緩めておいででしたよ!」と何故かかなり興奮していた。
「どこがどう緩んでいたのか、私にはさっぱり」
もう習慣になってしまったが、寝る前にジヴァにバッキバキの体をマッサージをしてもらっていると、出掛ける準備をしていた師匠と弟子と目が合った。まだリサーチを続けているらしい。
「さすがにリサーチ長すぎじゃない?そろそろどの靴屋にするか決めたら?」
「デイジー、リサーチに時間をかけて損をすることはない。なぜならだね…」
あ、これ師匠の話長くなるやつ。
「師匠、そうは言うてもそろそろ決めなあかんのですから、急いで行きましょう」と弟子がナイスアシストしてくれる。弟子は伯爵家のカロリー高めの料理が美味しくて食べ過ぎているのか、ここ最近丸みに拍車がかかってきた。「気をつけてね」と窓から出ていく二人を見送る。
見えないものと会話する私にも、ジヴァはすっかり慣れっこだ。「デイジーお嬢様は、こびとと本当に仲がよろしいですね」とニッコリしている。
「そうだなぁ…恩人でもあるし…もう長く一緒に暮らしているから、家族みたいな感じかな」
「私も一度でいいから、二人を見てみたいです。デイジーお嬢様のそばに長くいたら、見られるようになるかしら」
「どうだろう?見られるといいね。二人もジヴァのこと好きみたいだから、話せたらきっと喜ぶよ」
自分でやってみてわかったけど、貴族令嬢は体力勝負だ。ヘナヘナでヒョロヒョロで庭園で喋りながらお茶を飲んでいるだけの女の子たちだと思っていたけど、背筋が伸びた良い姿勢を保つだけでも、実は辛い。世の中のご令嬢方、ほんと尊敬する…
カラバスお兄様は約束通り、休みのたびにダンスの練習相手になっては、「デイジー、ほんとダンス上手いね!」「少しくらいステップ間違えたっていいんだよ、まずは楽しまなきゃ」と励ましてくれる。
カラバスお兄様にリードされると、びっくりするくらい体がふんわり軽く、跳ねるように動く。お兄様が上手だから私もつられて上手に踊れるのだと思うが、褒められて悪い気はしない。
ちなみに、カラバスお兄様たっての希望で、月2回美容室でのヘアトリートメントも欠かしていない。市販品を買ってきて家でやればいいのでは?と思ったが、「サロントリートメントはやっぱり違うんだって!」と一蹴された。
アレンお兄様も言葉通り、仕事が休みのたびに特訓の成果を確認しにくる。「ここはいい、ここはダメ」といつも的確だ。厳しくされるだけかと思っていたら、できたところはちゃんと褒めてくれるのでやる気が出る。お兄様、きっと職場でも部下を伸ばすいい上司なんじゃないかな?
今日はそのアレンお兄様にダンスを披露した。しかも、いつもダンスの相手役を務めてくれるレオニが「せっかくですから、アレン様がデイジー様のパートナーをなさって、上達を確かめてみては?」と提案して、お兄様と踊ることになったのだ。
曲がかかると「何故こんな難しい曲にするんだ」とアレンお兄様は渋い顔。レオニが「デイジーお嬢様が随分上達されて、今練習しているのが、ちょうどこの曲ですので」と澄まして答えると、お兄様はやれやれと首を振って、私の体を引き寄せて構えた。軍人らしい力強い腕に支えられて体が密着し、今思い出しても赤面してしまうくらいにドキッとしてしまった。
カラバスお兄様とタイプは違うが、アレンお兄様もダンスが上手なのだと思う。飛び跳ねるような軽さはないが、確実にステップを踏んでしっかり女性を支えてくれるので、安心して体を委ねられる。踊り終えると「上々だな」と言ってくれた。ジェニンは「アレン様が表情を緩めておいででしたよ!」と何故かかなり興奮していた。
「どこがどう緩んでいたのか、私にはさっぱり」
もう習慣になってしまったが、寝る前にジヴァにバッキバキの体をマッサージをしてもらっていると、出掛ける準備をしていた師匠と弟子と目が合った。まだリサーチを続けているらしい。
「さすがにリサーチ長すぎじゃない?そろそろどの靴屋にするか決めたら?」
「デイジー、リサーチに時間をかけて損をすることはない。なぜならだね…」
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「師匠、そうは言うてもそろそろ決めなあかんのですから、急いで行きましょう」と弟子がナイスアシストしてくれる。弟子は伯爵家のカロリー高めの料理が美味しくて食べ過ぎているのか、ここ最近丸みに拍車がかかってきた。「気をつけてね」と窓から出ていく二人を見送る。
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「そうだなぁ…恩人でもあるし…もう長く一緒に暮らしているから、家族みたいな感じかな」
「私も一度でいいから、二人を見てみたいです。デイジーお嬢様のそばに長くいたら、見られるようになるかしら」
「どうだろう?見られるといいね。二人もジヴァのこと好きみたいだから、話せたらきっと喜ぶよ」
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