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第二章 異世界ど田舎村を救え!
俺、芋煮リメイクは最近流行りのカレーうどん ※おいちい回
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芋煮も残り少なくなってきた。ほらな、やっぱり芋煮は美味いからどんどん食っちまうんだよ。
このまま最後まで皆で食っても良かったが、今回は最終兵器がある。
「うどん半玉、……投入」
さすがにキャンプ用の小振り丼とはいえ芋煮数杯と焼きおにぎりを食べた後だ。家から持ってきたのは半玉分だけ。残りはばあちゃんが昼飯にしてるはず。
うどん麺が芋煮のとろみのある汁と馴染んだら、――カレールーをひとかけら投入。ルーをお玉で汁に溶かして伸ばしていけば。
「芋煮カレーうどん、できあがり。食べる人ー?」
「あいっ!」
「はいっ!」
大変良いお返事である。
ちょうど軽く三人前を丼によそったら芋煮は店じまいになった。ほらな、芋煮は作りすぎってないんだよ。全部食っちまうもん。
「カレーしゅき。だいしゅき」
「………………」
ピナレラちゃんの〝だいしゅき〟いただきましたあー!
ユキりんもカレーうどんを食べながらコクコク頷いている。うん。俺もだいしゅき。
家でばあちゃんのカレーももう体験済みだもんな。日本のカレーは完成された国民食だ。どんなアレンジもハズレなしだっぺ!
河原で三人の芋煮会も終わり、――俺たちは全員動けず、川のせせらぎをBGMにだらーんとしていた。う、動けねえっぺ!
「さすがに食い過ぎたな……」
「五人前はありましたもんね……」
「たべちゅぎよくにゃい。でもおいちかったの……」
「「うん」」
ばあちゃんも連れて来れたらよかったんだが、五月に異世界転移してきていま七月。
急な環境変化の疲れが出たのか、最近のばあちゃんは少し調子が悪そうだ。俺や村長、勉さんはピンピンしてるのにな。
ならばと、ばあちゃんが好きな川魚を釣るついでに、子供たちに川原で芋煮体験させてやろうというのが今日の主旨だ。
それから食い過ぎた胃のあたりを押さえつつ、川釣りを再開。
ユキりんが興味を示したので釣竿の使い方を教えると、なんと俺より筋がいい。小一時間で鮎やイワナなどクーラーボックスにぎっしり集まったのでそのまま氷締め。
その後はまだ午後の早い時間だったので、火の始末をして川原に荷物を置いたまま山の中を散策した。
晩飯用にゼンマイなど食える山菜を採りつつ、俺たちは山の向こうが見晴らせる高台まで来た。ここは日本にいたときなら隣県の田畑が見えた場所だが……
「うお、何度見ても慣れないな……」
眼下に広がるのは色の濃い鬱蒼とした森林だ。ドイツの黒い森シュヴァルツヴァルトをイメージしてもらうとピッタリだ。その奥に峻厳とそびえる岩山が続いている。
男爵によるとこの森と岩山は隣国との緩衝地帯にあたり、魔物や魔獣が出没するせいもあってどちらの国の領土かグレーゾーンらしい。
領土だと主張すると開発と魔物退治の義務が生じるそうなので、アケロニア王国側ではど田舎村までを自国の領地と定めているそうだ。
「あの岩山に過去、魔石採掘してた廃坑があって隣国に繋がってるんです。そこを利用して逃げてきました」
「ユキりん……森も魔物が出るんだろ。
よく無事だったな?」
「本当に命からがらでした。僕だけならすぐ逃げられたんですけど、他に捕まってる人たちをどうしても逃がしてあげたくて」
手間取ってる間に奴隷商に自分では外せない魔導具の首枷を嵌められ、死ぬ気で逃げて辿り着いたのが、このど田舎村。川で力尽きかけていたところを俺と男爵に発見されたというわけだ。
俺はぽん、とまだ小柄なユキりんの柔らかなショコラブラウンの頭を手のひらで軽くぽんぽんした。
うっ。俺の剛毛ど直毛と違ってこの絹糸みたいな柔らかな髪……人種が違いすぎだっぺ!
ユキりんは逃げない。よし、保護猫みの強かったユキりんだが最近ようやく俺にも警戒を解いてくれるようになった。ピナレラちゃんの面倒もよく見てくれるし、うちの次男も良い子だべ!
見た感じ、ユキりんを発見したときのような怪しい男たちの姿はない。あれはユキりんを誘拐した奴隷商ギルガモス商会子飼いの傭兵たちだったそうだ。
「あれから何度か、男爵がど田舎町の自警団と一緒に山と森の境目に結界を張り直したって言ってたぞ。また連中が来ても今度はもう村まで侵入できない」
でなけりゃ俺だってまだ幼いピナレラちゃんを連れて山には入らん。安全のお墨付きがちゃんと領主の男爵から出ているのだ。
NEXT→御米田は王様から貰ったチート剣を振り返る
このまま最後まで皆で食っても良かったが、今回は最終兵器がある。
「うどん半玉、……投入」
さすがにキャンプ用の小振り丼とはいえ芋煮数杯と焼きおにぎりを食べた後だ。家から持ってきたのは半玉分だけ。残りはばあちゃんが昼飯にしてるはず。
うどん麺が芋煮のとろみのある汁と馴染んだら、――カレールーをひとかけら投入。ルーをお玉で汁に溶かして伸ばしていけば。
「芋煮カレーうどん、できあがり。食べる人ー?」
「あいっ!」
「はいっ!」
大変良いお返事である。
ちょうど軽く三人前を丼によそったら芋煮は店じまいになった。ほらな、芋煮は作りすぎってないんだよ。全部食っちまうもん。
「カレーしゅき。だいしゅき」
「………………」
ピナレラちゃんの〝だいしゅき〟いただきましたあー!
ユキりんもカレーうどんを食べながらコクコク頷いている。うん。俺もだいしゅき。
家でばあちゃんのカレーももう体験済みだもんな。日本のカレーは完成された国民食だ。どんなアレンジもハズレなしだっぺ!
河原で三人の芋煮会も終わり、――俺たちは全員動けず、川のせせらぎをBGMにだらーんとしていた。う、動けねえっぺ!
「さすがに食い過ぎたな……」
「五人前はありましたもんね……」
「たべちゅぎよくにゃい。でもおいちかったの……」
「「うん」」
ばあちゃんも連れて来れたらよかったんだが、五月に異世界転移してきていま七月。
急な環境変化の疲れが出たのか、最近のばあちゃんは少し調子が悪そうだ。俺や村長、勉さんはピンピンしてるのにな。
ならばと、ばあちゃんが好きな川魚を釣るついでに、子供たちに川原で芋煮体験させてやろうというのが今日の主旨だ。
それから食い過ぎた胃のあたりを押さえつつ、川釣りを再開。
ユキりんが興味を示したので釣竿の使い方を教えると、なんと俺より筋がいい。小一時間で鮎やイワナなどクーラーボックスにぎっしり集まったのでそのまま氷締め。
その後はまだ午後の早い時間だったので、火の始末をして川原に荷物を置いたまま山の中を散策した。
晩飯用にゼンマイなど食える山菜を採りつつ、俺たちは山の向こうが見晴らせる高台まで来た。ここは日本にいたときなら隣県の田畑が見えた場所だが……
「うお、何度見ても慣れないな……」
眼下に広がるのは色の濃い鬱蒼とした森林だ。ドイツの黒い森シュヴァルツヴァルトをイメージしてもらうとピッタリだ。その奥に峻厳とそびえる岩山が続いている。
男爵によるとこの森と岩山は隣国との緩衝地帯にあたり、魔物や魔獣が出没するせいもあってどちらの国の領土かグレーゾーンらしい。
領土だと主張すると開発と魔物退治の義務が生じるそうなので、アケロニア王国側ではど田舎村までを自国の領地と定めているそうだ。
「あの岩山に過去、魔石採掘してた廃坑があって隣国に繋がってるんです。そこを利用して逃げてきました」
「ユキりん……森も魔物が出るんだろ。
よく無事だったな?」
「本当に命からがらでした。僕だけならすぐ逃げられたんですけど、他に捕まってる人たちをどうしても逃がしてあげたくて」
手間取ってる間に奴隷商に自分では外せない魔導具の首枷を嵌められ、死ぬ気で逃げて辿り着いたのが、このど田舎村。川で力尽きかけていたところを俺と男爵に発見されたというわけだ。
俺はぽん、とまだ小柄なユキりんの柔らかなショコラブラウンの頭を手のひらで軽くぽんぽんした。
うっ。俺の剛毛ど直毛と違ってこの絹糸みたいな柔らかな髪……人種が違いすぎだっぺ!
ユキりんは逃げない。よし、保護猫みの強かったユキりんだが最近ようやく俺にも警戒を解いてくれるようになった。ピナレラちゃんの面倒もよく見てくれるし、うちの次男も良い子だべ!
見た感じ、ユキりんを発見したときのような怪しい男たちの姿はない。あれはユキりんを誘拐した奴隷商ギルガモス商会子飼いの傭兵たちだったそうだ。
「あれから何度か、男爵がど田舎町の自警団と一緒に山と森の境目に結界を張り直したって言ってたぞ。また連中が来ても今度はもう村まで侵入できない」
でなけりゃ俺だってまだ幼いピナレラちゃんを連れて山には入らん。安全のお墨付きがちゃんと領主の男爵から出ているのだ。
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