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第二章 異世界ど田舎村を救え!
俺、従兄弟と皆でずんだ団子 ※おいちい回
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王様から貰った大剣のチート魔石から現れたピンクのウパルパ様。その幸運フルマックス付与のお力によって、傭兵たちが自滅して一掃された翌日。
昨日は侵入者を壊滅させて誰もが夜遅くまで興奮していたが、一晩明けると収まってきた。
俺たちは男爵の家に泊まらせてもらってて、俺はといえば飲みすぎた酒にガーガーいびきかいて寝てたそうだ……
ひとまず突然現れたカズアキについては、俺たちがばあちゃんの孫で俺の従兄弟だと保証したことで男爵からど田舎村の滞在許可を得た。
幸い、本人が異世界転移後にこっちの世界で冒険者登録してて、そこで異世界人認定受けた身分証持ちだったからその辺はスムーズだった。
この世界、異世界からの来訪者は珍しいが現象自体は比較的知られてて法整備されてるところがなかなか優しい。
「で、一応ちゃんと事情を確認してえのだが」
「はーい」
と良い子のお返事のカズアキの目の前には、ばあちゃんが家に帰ってきて張りきって作ったずんだ団子がある。
居間のちゃぶ台を挟んで話し合いなわけだが、どう見てもカズアキの意識がずんだに持っていかれてるべな……?
「話を聞いた感じだと、僕がこっちに転移してきたのはユウ君たちと同時期みたいだね。僕は神人のお姉さんにチートをいろいろもらって、隣国で冒険者登録してこっちの世界の基礎知識を教わるところまでお世話になってたんだ」
「なん……だと……?」
「お金の使い方とか宿の泊まり方とか」
あのおっかない青銀の髪のお姉様はそんなに面倒見が良かったのか!? ……くそ、それチュートリアル担当者じゃん!
「最初だけ薬草採取クエストで小銭を稼いでたんだけど、お姉さんから『お前、これ受注しろ』って強制されたのが『違法奴隷商に囚われの被害者たちを救出しろ』クエストだったんだ。僕まだ冒険者ランクDだったのに」
「………………」
前言撤回。あの女魔王様はやっぱりおっかねえ。それ下手したらカズアキが死んでただろ!
「違法に囚われてた奴隷たちの中にユキリーンがいて。お姉さんそっくりの顔だったから話しかけてみたら子孫かもってわかって。しばらく彼の牢屋に通って情報交換してたんだ」
カズアキは例のペンライトのスイッチを入れて、数回カチカチと鳴らした。そのたびにLEDの色が変わり最終的にグレーの光になった。
その途端、目の前にいたカズアキの姿が消え失せた。
「カズ君!?」
「アキちゃん!?」
慌てた俺とばあちゃんの目の前でカチカチカチと音がして、またカズアキが現れた。ペンライトの色は白に変わっている。
「お姉さんに改造してもらったペンライトの効果なんだ。大人になれたり、こうして姿を消せたり。この魔導具の力でユキリーンに会いに行って、ギルガモス商会の支部内を探索してたんだ」
「アキちゃん。無事で良かっだあ……」
ばあちゃんが胸を撫で下ろしている。俺も心臓がばくばくした。よく……よくそれで生きて俺たちに再会できたな!?
「クエストは被害者の解放と保護だったんだけど、ユキリーンが暴れて結果的に支部が壊滅したんだ。代表者には逃げられて、商品にされてた数名だけは助けられないままだったけど……」
悔しそうな顔でカズアキがずんだ団子を睨んでいる。おい待て、食うのは話が終わってからだ。
「でも違法の呪詛が刻まれた魔導具や、作成のための設備なんかは全部壊してきたよ! そしたら冒険者ギルドのマスターがたくさん報酬くれて」
カズアキの胸周りに細い金色のフープが浮かぶ。環とかいう魔法だったか。
次の瞬間には重そうな布袋がちゃぶ台の上に現れた。
じゃら……と中から溢れてきたのは大量の金貨だ。
中二にして何という……高給取り……さすが御米田家の男だっぺ!
当たり前のようにさらっと説明してるが、それ普通の中学二年生はできねえやつだぞ?
「残党を追いかけてきたらユウ君とユキリーンが倒しててびっくりしたよ」
「まあほとんど自滅してましたけどね。謎のサラマンダー効果で」
「んだなあ」
だいたい経緯は理解した。というわけで、ずんだ団子解禁だ。
「おまめしゃん。しゅごくおいちいい~!」
初めて食べる緑色のずんだあんに、ピナレラちゃんが衝撃を受けている。団子ごと少し齧った後、頬っぺたに両手を当てて蕩けそうな顔になっている。めんこいなやあ。
「この世にこんな美味しいものがあったなんて。生きててよかった」
ユキりんは団子とずんだあんを噛み締めてしみじみしている。
ばあちゃんが「あんならお代わりありますよ」と言ったのでもちろんお代わりしていた。カズアキとピナレラちゃんもすかさず皿を差し出してたのはご愛嬌。
今では土産物や全国区でコンビニスイーツ化もしてるずんだは枝豆をすり潰して砂糖と混ぜた東北の郷土料理だ。
冷凍すれば通年食えるが、やはり枝豆の旬の夏に収穫したてを柔らかく茹でて作ったものは格別だ。
カズアキは次にどのクエスト受けようかなとウキウキしている。異世界転移を満喫してるようで何よりだべ。
しかし俺とばあちゃんには油断できない点が一つだけあった。
カズアキはどうも、当たり前のように元の日本に戻れると思っているようだし、俺たちも過去の事実としてその通りだとわかっている。
でも日本に戻ったらこいつは……
NEXT→御米田の決意
昨日は侵入者を壊滅させて誰もが夜遅くまで興奮していたが、一晩明けると収まってきた。
俺たちは男爵の家に泊まらせてもらってて、俺はといえば飲みすぎた酒にガーガーいびきかいて寝てたそうだ……
ひとまず突然現れたカズアキについては、俺たちがばあちゃんの孫で俺の従兄弟だと保証したことで男爵からど田舎村の滞在許可を得た。
幸い、本人が異世界転移後にこっちの世界で冒険者登録してて、そこで異世界人認定受けた身分証持ちだったからその辺はスムーズだった。
この世界、異世界からの来訪者は珍しいが現象自体は比較的知られてて法整備されてるところがなかなか優しい。
「で、一応ちゃんと事情を確認してえのだが」
「はーい」
と良い子のお返事のカズアキの目の前には、ばあちゃんが家に帰ってきて張りきって作ったずんだ団子がある。
居間のちゃぶ台を挟んで話し合いなわけだが、どう見てもカズアキの意識がずんだに持っていかれてるべな……?
「話を聞いた感じだと、僕がこっちに転移してきたのはユウ君たちと同時期みたいだね。僕は神人のお姉さんにチートをいろいろもらって、隣国で冒険者登録してこっちの世界の基礎知識を教わるところまでお世話になってたんだ」
「なん……だと……?」
「お金の使い方とか宿の泊まり方とか」
あのおっかない青銀の髪のお姉様はそんなに面倒見が良かったのか!? ……くそ、それチュートリアル担当者じゃん!
「最初だけ薬草採取クエストで小銭を稼いでたんだけど、お姉さんから『お前、これ受注しろ』って強制されたのが『違法奴隷商に囚われの被害者たちを救出しろ』クエストだったんだ。僕まだ冒険者ランクDだったのに」
「………………」
前言撤回。あの女魔王様はやっぱりおっかねえ。それ下手したらカズアキが死んでただろ!
「違法に囚われてた奴隷たちの中にユキリーンがいて。お姉さんそっくりの顔だったから話しかけてみたら子孫かもってわかって。しばらく彼の牢屋に通って情報交換してたんだ」
カズアキは例のペンライトのスイッチを入れて、数回カチカチと鳴らした。そのたびにLEDの色が変わり最終的にグレーの光になった。
その途端、目の前にいたカズアキの姿が消え失せた。
「カズ君!?」
「アキちゃん!?」
慌てた俺とばあちゃんの目の前でカチカチカチと音がして、またカズアキが現れた。ペンライトの色は白に変わっている。
「お姉さんに改造してもらったペンライトの効果なんだ。大人になれたり、こうして姿を消せたり。この魔導具の力でユキリーンに会いに行って、ギルガモス商会の支部内を探索してたんだ」
「アキちゃん。無事で良かっだあ……」
ばあちゃんが胸を撫で下ろしている。俺も心臓がばくばくした。よく……よくそれで生きて俺たちに再会できたな!?
「クエストは被害者の解放と保護だったんだけど、ユキリーンが暴れて結果的に支部が壊滅したんだ。代表者には逃げられて、商品にされてた数名だけは助けられないままだったけど……」
悔しそうな顔でカズアキがずんだ団子を睨んでいる。おい待て、食うのは話が終わってからだ。
「でも違法の呪詛が刻まれた魔導具や、作成のための設備なんかは全部壊してきたよ! そしたら冒険者ギルドのマスターがたくさん報酬くれて」
カズアキの胸周りに細い金色のフープが浮かぶ。環とかいう魔法だったか。
次の瞬間には重そうな布袋がちゃぶ台の上に現れた。
じゃら……と中から溢れてきたのは大量の金貨だ。
中二にして何という……高給取り……さすが御米田家の男だっぺ!
当たり前のようにさらっと説明してるが、それ普通の中学二年生はできねえやつだぞ?
「残党を追いかけてきたらユウ君とユキリーンが倒しててびっくりしたよ」
「まあほとんど自滅してましたけどね。謎のサラマンダー効果で」
「んだなあ」
だいたい経緯は理解した。というわけで、ずんだ団子解禁だ。
「おまめしゃん。しゅごくおいちいい~!」
初めて食べる緑色のずんだあんに、ピナレラちゃんが衝撃を受けている。団子ごと少し齧った後、頬っぺたに両手を当てて蕩けそうな顔になっている。めんこいなやあ。
「この世にこんな美味しいものがあったなんて。生きててよかった」
ユキりんは団子とずんだあんを噛み締めてしみじみしている。
ばあちゃんが「あんならお代わりありますよ」と言ったのでもちろんお代わりしていた。カズアキとピナレラちゃんもすかさず皿を差し出してたのはご愛嬌。
今では土産物や全国区でコンビニスイーツ化もしてるずんだは枝豆をすり潰して砂糖と混ぜた東北の郷土料理だ。
冷凍すれば通年食えるが、やはり枝豆の旬の夏に収穫したてを柔らかく茹でて作ったものは格別だ。
カズアキは次にどのクエスト受けようかなとウキウキしている。異世界転移を満喫してるようで何よりだべ。
しかし俺とばあちゃんには油断できない点が一つだけあった。
カズアキはどうも、当たり前のように元の日本に戻れると思っているようだし、俺たちも過去の事実としてその通りだとわかっている。
でも日本に戻ったらこいつは……
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