【完結】【R18】凪いだ春雪

mimimi456/都古

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凪いだ春雪3*

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駅に着いても予想通り、質問は半分しか行かなかった。
何のつもりか知らないけど、駅からどっちに行けば春翔の家なのか聞くと声を上げてびっくりされた。

俺、ちゃんと説明するって言っただろ。
だから逃げ出すのはその後だ。

家の前まで行って帰る。

ーーとにかくこいつの手を振り解かないとどうにもならない。

こいつが右手で家の鍵を開けて、俺が入る為に左手でドアを引いてくれたその瞬間を狙う。

もっと良いのは、家に着く迄に確実に信頼させて少しくらいなら手を離しても俺がその場に留まってくれる、と思い込ませるのが良い。

そしたら、両手で鞄を探り鍵を出そうとするかも知れないし、とにかく。
鍵を差し込んだその時がチャンスだ。
俺が逃げ出しても鍵を差したまま追いかけて来たりはしないだろ。

上手くいくかは分からないけど、春翔の両手が俺以外の物で塞がったその瞬間を狙う。
そこでさよならだ。



「23、俺とデート行ったの楽しかった?」

「楽しかった。」

「24、大学はどう?」

「楽しい。俺だけが独りじゃないのは良い感じ。勉強も楽しい。」

「良かったねナギ。」

「ん。春翔は?」

「俺?ははっ、俺の話も聞いてくれるんだ。」

「…折角だから。」



これで最後なら、春翔がどんな風に過ごす事になるのか知りたいと思った。
俺が大学に押し掛けたとしても多分春翔を見つけられない。
校門なんか幾つも有るし、建物どころか土地だって別れてる。

もう会えないんだし。

「俺はねぇ。まじでつまんないよ。」

「何で?自分で選んだ所だろ。」

「んーーっ。俺、選んでないよ。」

「そうなのか?」

じゃあ誰が選ぶんだ。
自分で行きたいから行くんだろ、大学って。

「親が選んだんだよ。親父もお袋もそこだから。ホントはナギと一緒の所が良かったんだけどなぁ。」


そうなのか。
俺と春翔の大学は学部の種類も通学距離も、学費もそんなに大差ない。

でも教師を目指すなら俺の通う大学は名が通ってるし、対して春翔の方は、同じ経済学部を取っても向こうの大学の方が就職率が良い。

春翔の両親の選択は正しい。

俺なんかの為に春翔が就職率を下げなくて済んだ。
それに恋なんかの為にガッコを疎かにするのは、俺が嫌だ。

家に着く迄に全部の質問に答えようとした。
俺は答えた。
ちゃんと全部ひとつの嘘も隠さずに。

何処が好き、何が好き、好きなお菓子、好きな色、好きな…愛情表現は。

それを答えてもまだ20個だった。

「キス。」

俺と春翔の…あのウズウズする様なキスが好きだ。
我慢出来ずににじり寄ってくるあいつの顔と熱を帯びるあの目が好きだった。

まだ好き。

「俺とキスしたい?」

「したい。」

「セックスはしたい?」

「したくない。」

「何で?」

「辞められなくなる。」

「やめなくていいよナギ。俺、と」

一緒に居よう、って春翔が言う。
その声に被せる様に俺は嫌だ、と声を上げた。

春翔は俯いて、首を揺らす。
駄々を捏ねて拗ねた子供みたいな仕草をする。

「ふっ、」

可愛い。

「ナギ、」

「何。」

「俺はね、ナギ。」

「なに。」

きゅ、と握られた手が汗ばんでる。
それに指先が冷たい…なんか変だ

「どうかし…」

「つまんないよ、ナギが居ないと何もかも。」

ハッとする程に痛そうな声がした。
今まで聞いた事無い様な声だ。
思わず足を止めて、俺はなんて返せばいい、

分からなくて俯いた爪先に、溶け始めた雪がぐしゃっとなってた。


ーーーーー


どうでも良かったんだ。
ホント、全部がぜんぶどうでもいい。

俺は期待される通りに今日も生きて、明日も生きて、明後日もそうする。
そうすると皆が上手くいく。
ヒステリックな声も意味の無い怒声も聞かなくて済む。

最初はキツかった。
まぁでも、食事時にテレビを見ると機嫌が悪くなる様な家でずーっと暮らしてれば慣れる。

点けたのは俺じゃ無いよ。もう点けてあるんだ。
でも俺がテレビに目を奪われるのが気に入らないらしい。
美味しいとコメントされるラーメン屋の音を聞いて、美味しいらしいラーメンを啜る音を聞く。

これじゃラジオの方がマシ。

その内、ホントにテレビすら見なくなった。
何を聞いても早口の日本語みたいに聞こえる。
目の前の夕飯に手を付けてる時も、なんだか味すらよく分からなくなって。

あーーあー。イカレてんな俺、

良いこともあった。
ヒステリックにも意味の無い怒声にも無駄に反応する事が無くなった。
何もかもがなんかボヤけてる感じするけど、特に問題は無かった。
極普通に、テキトーに生きてテキトーに喋って返事した。

ありがてぇね。人生楽勝じゃん。助かるわ。

学校の奴らが彼女にフられても、教師が授業中にブチギレても、ボヤけた俺の世界はノーダメージで動いてた。


ナギのお陰なんだ。
調理実習でナギと同じ班になった。
完全にミスったパスタのミートソースを、ナギが軌道修正した。

「どう?」

ふざけて小さいスプーンで俺の口にあーんして放り込んでくれてさ。
他の奴らはもう散々に不味い味見役をやりたがらない。
俺はほら、ボヤけてるから平気であーんされた。

「うま」

「本当か?」

「うまい、まじでうまい。何したのすごいね」

「…見てなかったのか。砂糖とバター入れた。」

俺からしたら10年ぶり位のちゃんと味のするご飯だった。
次の日から猛アタックして、雪田って呼んでたのもやめた。

「ナギっ。」

「また来た。」

「一個ちょーだいっ。」

乞食だと揶揄われてもナギの弁当からひとつおかずを貰いに行った。
甘くてうまい。ピリ辛のやつでも甘い気がする。
ナギは俺の為におかずを一個多めに入れてくれる様になった。

ボヤけた味の購買のパンも、コンビニ弁当もカップ麺も要らないから、レンチンの米とナギのおかず1個ずつで美味いものが食べたかった。

だから、俺はナギを手離してやれない。

今、この手を離してナギを自由にしたら。
今度二度とこんな美味しいと思える世界には居られない。
ナギと食べたくて調べたラーメン屋も、ナギの名前の博物館のビラが目に入る事も無かった。

そんな世界、もう戻りたく無い。


「俺と結婚しない、ナギ?」

「ーーは、?」

「え、」

俺はいま何を言った。
ナギもびっくりした顔してる。

「…今、言うべきじゃ無かったね。でも本気だよナギ。他になんて言えば良いのか分からないけど、結婚するならナギが良い。そう思ったんだ、ごめんねタイミング最悪だな。」


ーーーーー
確かに今、言うのは最悪の選択だと思う。
これで俺はうっかりときめいた。
でも、それは俺を繋ぎ止めるためのウソなんじゃないかって疑うくらいの余裕は有る。

さっきまで温かった筈の春翔の指を、スリと撫でてやる。
何もしてないのに、急にこんなに冷たくなる理由を俺は知ってる。
それにさっきと比べて手の力が抜けてる。

わかる。
その次に来るのは震えだ。

そんなことはしなくて良い。
震えなくて良い。
そう思って繋いだ手を親指で宥めた。


「…前に」

「ん?」

「俺の自己嫌悪を笑わなかったな。」

「うん。笑わないよ。」

「春翔は」

「うん。何ナギ。」

「俺が思う以上に俺が好きみたいだから」

「うん。好きだよナギ。大好き。」

俺が言うのもなんだけど。
俺は今日ここまで全部何もかもを包み隠さず話した。
別れる決定的な口実を探して、こんな俺を春翔が嫌になるだろうと期待して、自分にも期待した。

これで決着が着くんだって。

だけど、結果は思っても無い方に転ぶらしい。


「仮定だけど」

「うん。」

「お互い隠し事をしない、という条件を呑むのなら…出来る気がする」

「出来る、なにを?」


思わず舌打ちをした俺は悪く無いだろ。
今のはこいつが悪い。
俺は、春翔の靴が高校の時と同じ奴だって知ってる。
どうでも良いって言って買い直しもしないボロボロのヨレヨレのスニーカーの爪先を思いっきり踏み付けてやった。


「痛ーーッたァ、ァエッ!!??」

「うるさい。」

「なんで、なんで踏んだの今…ッ、!?痛いよナギ、!?」


人の話をちゃんと聞かない奴だとは思ってた。
何時も聞いてる様なフリをして、実際には何にも聞いてない。
俺と二人の時はそうでも無いけど、二人きりじゃない時はなんか気もそぞろな感じだった。

右から左に全部聞き流してる。

俺もこいつも自分の事をあまり話さなかった。
でも分かる事も有る。
俺は自分が嫌いだけど。春翔は多分家族が嫌いなんだ。
お姉さん以外の良い話をあまり聞いた事が無い…というか全く無い。

駅から徒歩13分。
俺達は春翔の部屋に着いた。
鞄から鍵を取り出す間、予定通り春翔は手を離した。
鍵を差し込んで反対の手でドアを引く。

俺を招き入れる為に。

この先を一歩でも入ったら多分もう俺は諦める。
俺が居ない方がこいつのためだと思ってた自分を、辞める。

「春翔。」

「何、ナギ。」

いつかまた俺の自己嫌悪が俺を嘲笑うかも知れないし。
こいつがまた俺を置いてあちこちに行くのを、俺はもう笑って許せたりはしない。

「俺を一番にするって、約束しろよ。」

「するよ。」

「そんな口先だけの返事じゃ信じられない。」

「じゃあ、身体に教えれば良いのナギ。」

態とだ。
でもウソじゃ無い。
振り向いて春翔の正面に向かい合う…友達だなんて言えそうも無い距離で。

「…この先に入る勇気が、無い」

「でも逃げられないよナギ。」


だろうな。
目の前には春翔が居る。
俺を締め上げるのなんか簡単な男が、俺の逃げ道を潰してる。

潰させたのは俺だ


「なら、逃すなよ。」

「分かった。」


身体を春翔の手に押し込まれた。
馬鹿みたいに簡単にこの足は玄関を踏んだし、抱かれた腰と覆い被さる春翔のせいで尻餅までついた。

声を上げる間もなく、キスが降ってきた


「は… …っ、ナギ、」

「ちょっ、おいっ」

ニットの下から手を突っ込んであっという間に身体を触られる。
腰、横腹、肋の一本一本を春翔の手のひらが通る

冷たかった筈の手は熱くて、今度こそ小刻みに震えてる

「春翔っ。」

俺、もう辞めたんだ。
こいつの為に自己犠牲するのは、もう辞めるって決めたんだ…ッだから言いたい事は言うっ、

「な、に…ごめんね?」

「鍵閉めろよ。あと、ここじゃ嫌だ。」

バカなやつ。
やっとここが玄関だって気が付いたらしい。
慌てて覆い被さった身体を起こして、鍵を閉めようとするその左手を掴んだ。

「…どこ行くんだよ」

「どこって、鍵を閉めようと思って」

「片手で閉めらんねぇの、」

「で、きるよナギ…俺の手、握っててくれるの?」

「ん。」

良いから早く閉めろよ、って言えば長い腕であっさり鍵を回した。

「ごめんナギ、チェーン掛けたいな」

「掛ければ。」

「届かないんだ、どうしよっか。」

困ったな、って困ってる様には見えないデレデレした顔が言う。
なにやってんだろ、俺。
こんなの…子供のお遊びみたいだっ、稚拙で恥ずかしくて、顔から火が出そう…ッ、でも、楽しい

「俺も連れてけば」

「ああ、そっかぁ。そうだねナギっ。」

「うわ、!?」

「最初からこうすれば良かったんだ。あーはは、重いっ。」

「降ろせっ、!」


流石に抱き上げられるのは予想してないっ、!
俺は別に軽くは無い筈だっ、ガリガリじゃないっ、なのになんでこんなに簡単に抱き上げられる…っ、

怖くて目の前の春翔の肩にしがみついた。

「…どこ、行く」

「風呂。入りたいでしょナギ。俺も入って欲しい。」

「そんなに汚く無い。」

ちゃんと昨日の夜風呂入ったのに、態々今朝シャワーまで浴びたんだ。
臭く無いっ。

「じゃあトイレでも良い?シリンジなら前に使ってたのが有るから部屋まで取りに行くけど…ナギも連れてって良いんだよね?」

「何でトイレ…と、シリンジーーっ、!」

「煮沸とアルコール済みだよ。」


意味が分かった時には自己嫌悪が俺を殴ってた。
馬鹿は俺だ、なんて事言わせるんだ…っ、まだ昼間だぞ

「ナギ。」

「なんだよ」

「風呂で全部済まそっか。ここに居て、シャワー出しててくれる?お湯溜めてもいいよ。その間俺、シリンジ取ってくるね。」

ストン、と知らない風呂場に俺を置いて、でも痛いくらい吸い付くキスを置いて…春翔が廊下を出た

ポカンと暫く立ち尽くして、唇の痛みで正気になった。
じわじわ心地良い痛み。
ゴシゴシ手の甲で拭っても春翔の唇の感触ばかり思い出して余計にダメだった。

春翔に汗を流されて、全身にキスされて、ぼーっとなった。
そんな俺を可愛いね、って春翔が言うからそうなんだ、と思ってた。

銀髪って濡れると綺麗だな、と思ってたらそいつの手元が洗面器でシリンジにお湯を吸わせてた。
俺は湯船でそれをぼーっと眺めてる。
イケメンが風呂でなにやってんだ。

「おいでナギ。」

「いやだ、っ!」

久しぶりの春翔の裸が俺を混乱させてる。
眺めてたらダメだ、思考が奪われる。

「逆上せるよ?」

「自分でやる。」

「俺がしたいの。」

「絶対に嫌だ。」

「ナギ、俺がしたい。」


ーー条件を付けた。
せめてトイレは一人で行かせろ。

例え風呂場の隣、壁一枚でもこんな音聞かれて良い訳が無いだろっ、
況してや見てどうするっ、!?
今までこんな事言わなかったくせに。

「だってナギが嫌がると思って。」

「じゃあするなよっ、!」

「なんで?」

「ーー嫌だからだよ。大丈夫かお前」

「ナギは嫌でも俺は嫌じゃ無い。ナギにしたい事全部するよ、?」

「…その根拠は」

「ナギが一番だからっ。」


頭おかしいのか。

「嫌がる事はするなよ。」

「風呂嫌いな猫を風呂に入れるのはその子の事を思ってこそだよ、ナギ?」

頭おかしい、ってか。
物の見方がズレてるなこれ。


「俺もお前も人間だから意思疎通が出来る筈だ。俺が嫌だって言ったら強行するのはやめろ。折衷案を出したい。」

「ナギが難しいこと言う。」

「分かんない、みたいなフリすんな。」

「ふっ、バレたか。良いよ。俺は何すれば良いのナギ。」


シリンジから手を離さない辺り、口ではそう言いながら譲る気が一歩も無い。
なんで、こんなやつ好きになったんだ…ッ


ーーーーー


おかしいな
今朝までは…っ、こんなの夢にも思わなかった筈なのに

「うふうっ、ンッ、っっ、ふっ、」

「良くなってきた…?」


負担が少ないからって四つん這いになった後ろから春翔の指が、中を混ぜる
シリンジを挿れた後、自分でも少しシたけど…前みたいにはいかなかった。

なのに、春翔はそれを涎でも垂らしそうなニヤついた口で息を吐いて言った。


またナギの初めてを貰っていいの…っ。♡

それから延々、ローションを塗り込めて小指、薬指、中指をそれぞれ飲み込んだら一番太い親指のぽこっとした関節がやばかった。

縁を骨の出っ張りが出入りする瞬間に、息が漏れる。
今度は中指と薬指をゆ…っくり埋めたー…っ。

「んぅう…っ、♡!」

「は…ぁは、まじ…か...ナギ、可愛いっ。」

「う、るっさい...っ、」


俺の中は、【覚えてた】
自分で触ってた訳じゃ無い。
でも、指二本を飲み込んだ中が、トンッてどっかに当たった瞬間…っ、キュゥッてなった。

「気持ちいぃ…っ♡?ナギっ。」

「うぅっ、んァッ、あ、ぁあ…っ。や、見るな…っ、」


足先が浮く、トントンされる指のせいで、ビクビク跳ねる、変な声もでる…っ、
中もへんだっ、

「きゅう~ってなってるよナギ。柔らかいねぇ。力抜けてきたね。」

久しぶりの感触はあっという間に俺を翻弄した。
春翔の、しつこい指にキレて早くいれろって強請ったとこまでは覚えてる
顔から火が出るかと思った

火は出なかったけど、代わりに…全部だした

涙と鼻水と涎と…性液とか、なんか潮っぽいのとか

訳わかんないくらい興奮して、途中から春翔の上に乗っかって夢中で腰を振って…あいつの性液がコポッてうしろから溢れ出るのも、良かったー…♡

「はる、と…っ、もっと、もっと…ッ、来いよ、♡」

煽りまくって意識して腹に力入れて、春翔の物を締め付けた。
気持ち良さそうに喘ぎながらガツガツ腰を振る銀髪の男はカッコ良かった、

「ナギ、ナギ…ッ、すごいっ、えっち、だねっ、ううっ、ぐぁ、あっ、締まる、やばい」

イキそうなると、俺の腰を掴んで自分勝手に俺の中を使った…♡
俺が中でイキまくってるのに、無視してゴリゴリ押し潰して、そのままピッタリ中でくっ付いて出した…っ、♡

俺が女の子なら孕んでる、♡

「はぁ、はぁ…っ、は、は…すっご、ぃナギ。どうしたの、こんなセックスした事なかったのに」

「そんなの決まってる…っ、ンふ、」

ガクガク震える膝で春翔の物を、抜いて膝から降りた。
降りて寝そべって…右足を、大きく開いた、快感を拾う排泄器官が春翔に見える様に


ごぷっ。

ぷきゅっ。♡

とぷとぷっ。♡こぽっ。♡


やらしい音を立てて春翔の性液が、出し入れした空気と混ざって抜けて行く。


「こんな俺を見て…嫌われたくなかったー…っ。♡」

なのに今は興奮しきってる。
もうっ、良いんだ…何も隠さない。

「な、ぎ…」

だってほら、俺が欲しくてしょうがないって顔した獣が俺に覆い被さって来る。
どっから美味い肉を食おうかって。

この顔が好きだった。
この目も好きだ。

「髪…似合ってる春翔、」

髪色なんかでこんなに興奮するなんて思わなかった。

「ホント、気に入った、?俺もうずっとこの髪にする。」


言いながらまたゆっくりこいつが腰を進めてくる。
じっくり…ゆっ、くりと飲み込んでいく物はバキバキに硬くて、反ってて、カリが良い所に引っ掛かる。


「うあっ。♡んんうあーー…っひ、ア、!イッ、く。あっッ!♡うっ。♡ううっ、イ、挿れただけでいった…っ、♡やばぃ。」

「やばい。?きもちぃねナギ。♡すげ、ビクビクしてっ、俺も出るっ、」


ユサユサ、
グチュグチュ

ひどい音を立ててまた二人して腰を振り始める

もっと好きだとか愛してるとか言えば良いのに、それよりもっ、キスで言いたかった、

しがみついて、顔を寄せて目が合ってじっと見つめて…気が済むまで目を見てっ、キスをした。

その瞬間に春翔の物が震えて、大きくなってドプッと中を満たす。

「はぁっ、俺、キスで出ちゃった…っ、ごめんねナギ」

「なんで謝る…っ、ンッ、♡俺は、お前の出した性液で…ッン、イってるのに、変なのか、?♡」


甘イキしてるのが気持ち良過ぎて…腰が勝手に春翔の物を扱いてる。
休ませてなんかやらないー…。

「ううっ、ナギのナカが…っ、俺を搾り取ってるっ、ア、また出るっ、」

「しょぼ、ぃ、な春翔♡」


可愛い。
俺なんかもう一滴も出てない、
こいつが馬鹿みたいな量を出すくせに…っ、振り絞って出たのがピュッて。

腹の中に掛かったのが分かる。

「もっと、ピュッてやれよ…、それとももう限界かっ?♡」

俺はまだヤれる。♡
こんなとこ見せたくなかった、でも俺に付き合って一生を棒に振るって言うんならこのくらいして見ろよ。

俺をもっと掴まえて、搾り取って、指一本動かせない様にしてみろよ。

そしたら逃げないで居てやるし。
側に居てやるし。

「俺を一番だって証明しろ、梅野春翔。」

指先が痺れるまで教え込んで、覚えた頃には腹がお前ので満たされて。
お前のはすっからかんになる。

丸一日、二日は勃たなくなればいいっ。♡
そしたら俺も。

「お前には俺しか居ないって信じるよ春翔っ、うあっ♡いっ、うあっ、♡まって、ま…っ、ひ、」

「何言ってるのナギ。」

「は…ッ、ひぅっ、ふ、そこ、そこいやだ…はる、とっ、やだ、」

「最初から俺にはナギだけなんだよ。だから、ナギがいいって言うなら、俺ヤるよ。ナギ…っずっと、俺ね、やってみたかった事が有るんだ…っ。♡」


フチュ…ッ、!♡♡♡


「うギゅー~ッ、!?」

「は、はっ、ヤ…ッ、バぁあ゛~っ、♡すっごいね、ナギ、ナギっわかるっ?♡」


はいって、る
はいっちゃだめそうなとこに ちんこ はいってきた

「すごいな、あぁやば、まじでやばい、ずっとイッてるっ、?」

こえも出ない、けど
かわりに ちんこからなんか はいにょうかんがあって…でも、喘ぎ声しかでない。


「ぁ...ぁ♡、っ、ぁ... ... ン、んっ、は、ると…っ?」

こわくなってよんだら、ぎゅーってだきしめられて、はだがくっ付いた。

「トんでる…っ?♡ナギ、お潮吹いたよ…可愛いね。」


ユサユサ…はるとが腰を揺らす。

「あ…んっ、ン♡んっ。♡きもちぃ。♡」

だめなとこに入ってるのに、そこを身体ごと揺すられると力が抜ける…っ。♡

「きもちぃ…っ。♡」

「目がとろんってなってる。溶けちゃったのナギ?大丈夫…。?♡」


そっちだって口から涎垂れてる
だらしない顔してる…

「なに、?キスしたい?」

降りてくる顔を見ながら鼻先を見て目を見た…目を見たらそれだけで気持ち良くなって、また甘イキしたのに、じゅっとキツく吸われたキスのせいで今度は本気イキしたー…っ、♡

「どう、ナカ痛い…ナギ?」

俺は頷いた。
ちょっとだけ鈍痛がする…でもちょっとだけだから。

「じゃあもう少しだけこうしてよう。キスだけで気持ち良くなってナギ…♡」

「んー…♡」



気が付いたら気絶してた。

ーーーーー


次の日。
俺は起き上がることはおろか、寝返りを打つ事も声を出す事も出来なかった。
腕も上がらない…声はカスカス。

「ヤり過ぎた」


入学してひと月も経たないうちに、俺は講義をサボる事になった。

「最悪…ッ、!」

ノートを取ってくれる友人なんか居ない。
最悪でないとしたら、レジュメがサイトに掲載されてるって事だ。
教科書を読めばなんとかなる…訳もなく。

まぁでも、これは自業自得だ。
加減を覚えないとな


春翔は、大学に行った。
というか、俺が行けって追い出した。
筋肉痛の腕を力無く振り回して、春翔の家のソファと春翔の毛布と春翔のタブレット、ジュース、諸々あれやそれやを手の届く範囲に置いて授業に行った。

昼に一回帰って来て、また午後の講義に行った。

一日休むと1週間分の講義が飛ぶ…課題もあるのに。
セックスでぶっ倒れたなんて言えない。

とりあえず誰か友達作らなきゃな…。
それは先生に熱出たって言ってみるか。


「ただいま…ナギ居る?」

「居るに決まってるだろ…動けないんだ」

「んふっ、声は出る様になったんだ。良かったぁ。」

「… …。」

「そんなナギにお詫びの品があるんだけど。お納め下さい。」

鞄からゴソッと紙を出して来た。
なんだそれ。

「あーえっと、ナギは知らないかもだけど。俺の知り合いがナギと同じ授業取ってるらしくて…ノートコピーして貰ったんだけど。嫌だったりする?」

「…どんな奴。」

「いい奴だよ。元気な奴。変なことはしない、かな。」

「変なこと?」

「人を不快にしない奴、かな。いい奴だよナギ。」

「へぇ。名前教えて…俺でも友達になれる、?」 

「むしろナギのタイプだよ。俺、それだけは嫌だなーー。」


途端に怪しくなる春翔の顔に、俺は笑うしか無い。

「そいつ銀髪?」

「黒だったよ。」

「男が好きなのか?」

「それは無いと思う。」


じゃあ良いだろ。
何の心配してるんだ。


「ナギ、あいつが気になるの」

「違う。友達が欲しいだけ。」

「俺は?」


もしかしてあれか。
これは俺が味わった気持ちを今、こいつは味わってる?
いい気味だなっ。

でも、ちょっと可哀想だ。


「パートナーだろ、」

俺達の代で成人年齢が引き下げられた。
もう19になる俺達は、婚姻届とは違って証人が要らない。

「ほ、ホント…?ホントにホント、?ナギっ!」

「ぐえっ、!」

男二人を受け止めてソファが軋む。
いつかぶっ壊れそう。

「卒業したら届けを出しても良いから、勉強させろ。」

「ごめんね、加減出来なかった。一緒に住む?」

「卒業したらな。でも、どこに赴任するか分からないから。」


それに、まだ4年も先の話だ。
もしかしたらこいつの気が変わるかも知れない。
あれだけ搾り取った筈なのになんでか活きが良い様に見える。

「その時は俺も連れてってねナギ…♡」

そんな心配はしてないらしい。

いそいそと俺達が汚して、こいつがコインランドリーに持って行ったシーツやら何やらを抱えて向こうの部屋に行った。

「ナーギっ。」

「何。」

「決めた!」

「何をっ。」


あんまり大きい声出させるな、喉が痛い。


「今度、指輪見に行こうっ!」

「ふっ、くくっ、ははっ、はははっ!?」


馬鹿じゃねぇの?
何なの、俺のこの数ヶ月は何だったんだ馬鹿馬鹿しいっ。

「良いよっ。」

せいぜい馬鹿な俺を笑ってやるっ。
お前が変な意地貼ったせいで春翔に無駄な心配掛けたんだぞって、思い知ればいいっ。

「まじっ!やったねっ。」

その夜、浮かれきった春翔がお姉さんに電話した。
俺はビデオ通話で紹介されていよいよ逃げられなくなった。

「ナギっ。」

「ん?」

「ナギっ。」

「なんだよっ。」

「好きだな、って。」

息を詰めながら入った風呂上がりの、くるっくるの髪を乾かされながら。
そんな事を言われた。

「髪が?」

「髪も、髪型も、そのパジャマもブカブカで可愛いね。」

こいつの服を借りた。
ムカつく事にブカブカで、袖も裾も長い。

癪だったから、振り向いてソファに座ってるこいつのちんこを撫でた。

「うっ。」



ちんこに向かって言う。

「俺も、お前が好きだよ」

「ナギ…っ、」

「ふははっ!」

良いんだよ。
どうせこの後言うんだから。

ベッドに運んでもらって、動かない身体をどうにか絡めて一緒に寝るんだ。

その時に。

言えば良いだろ。


「なぁ、春翔」

「ん?どっか痛い?」

「全部痛い。」

「そうだよね。」

「そんなの良いから聞けよ」

「うん?」

「俺、お前のこと好き。結婚するの楽しみにしてるー…、」

「ーーッ、な、ぎ!」

「おやすみっ!!」


縋り付いた胸に顔を隠して怒鳴り付けて毛布を被った。
もう話し掛けるなっ、俺は寝るっ。

「ふっ、ふふふっ、ははっ。かぁわいぃ。♡」

春翔が嬉しそうに笑う。
俺もその声が嫌いじゃ無いっ。

「おやすみナギ。俺のうさぎさん。」


「ちょっと待て。」

「ん?なぁに。」

「何だそれ。」

「可愛いよね、ナギって。美味そうですぐ逃げちゃう。うさぎさんみたい。」

「はぁ???」


頭、おかしいのか?

「逃げないで。食べちゃうよ。」

「狼か。」

「銀髪だしね。良いね俺、狼になるよ。ナギを独り占めして食べちゃおっ。」

「うぐっ。」


こいつ、またーー
痺れるくらい俺の身体に腕を巻き付けて締め上げた

ヘビじゃなかったのかよ、

「楽しみだねナギ。指輪どれにしよっか。」


つらつら喋るこいつの声が俺は好きで、こんなに近くでするこいつの匂いも好きで好きなものだらけで…久々に泣かずに眠った。

「寝ちゃったナギ?」

頭におやすみのキスをしてくれた、その時まではまだなんとか起きてたのに。
心地良過ぎてだめだった。

「おやすみ、はると…」

ちゃんと言えたか分かんないけど。
起きた時に、おはようって言えば良いや。


おやすみ、クソッタレな俺。
おはよう、腹ペコの狼野郎。



完。
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冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡

なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。 あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。 ♡♡♡ 恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!

大学一軍イケメンにいちご狩りに誘われた陰キャの俺、なぜかいちごじゃなくて俺が喰われたんだが(?)

子犬一 はぁて
BL
大学一軍イケメン×大学九軍陰キャ 喰われるなんて聞いてないんだが(?) 俺はただ、 いちご狩りに誘われただけだが。 なのに── 誘ってきた大学一軍イケメンの海皇(21)に なぜか俺が捕まって食われる展開に? ちょっと待てい。 意味がわからないんだが! いちご狩りから始まる ケンカップルいちゃらぶBL ※大人描写のある話はタイトルに『※』あり

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

仕方なく配信してただけなのに恋人にお仕置される話

カイン
BL
ドSなお仕置をされる配信者のお話

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