夢と呼ばせて

想い

「好き」

そう言われた。

突然過ぎて言葉を失った。

何を言いたいのか、何を考えるのかすらも
自分でも忘れてしまった。

僕はその「好き」が本当の好きなのか
友達としての「好き」なのか分からない。

でも嬉しかった。
なぜなら僕自身も日向ひなたのことが好きだから。


次の日、
学校ではいつものように話さなくなった。

同じクラスなのに、同じ部活なのに、同じ性別なだけなのに、どうしてだろう
心が変形していくような感じがする。

放課後、僕は日向に呼び出された。

あの日以来話していないから、正直行きたくはなかった。
行かないと何をされるのかもわからないから、行く選択肢を取った。
不安と緊張がする。

 「ねぇ、なんで目を逸らしたりするの？」

急な問いかけに言葉が詰まる。

 「想いは伝わってなかった？嫌いになった？」

などと、不安そうに言ってくる。
素直になれない、なりたいのになれない。

でも僕は、あの日以来気まずくなり、話すこともできなくなってしまった。

だから、今伝えなきゃ、伝わらない、

「嫌いになんてなってない、僕だって日向のこと大好きだよ」

 「じゃあなんで、避けてたの？」

 「それは、」

でもなぜ、日向は僕なんかを選んだんだろう、
他にも沢山いるはず、

告白されたことが頭いっぱいで口にも出るようになってしまった。

僕を好きになる理由があるはず、

そう思い僕は、日向を調査することにした