二次元夜行

黒猫

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2章 紅月の欠片

紅月の欠片10

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「亜鬼……今参る!」

亜鬼?……誰だ?……
てかあの姿は……

「ユカリ!?ユカリがなぜここにいるんだ?」

黒い巫女服を着たユカリが弓を構えて立っていた。

「あ~…あれはもう1人の侵入者の姿なのね。まぁいいわ。楓。殺って来て。」

「わかったよー♪お嬢~♪」

そう言うと楓は、ユカリ?に向かって攻撃を始めた。

だが……ユカリ?は全て避けていた。
有り得ない……あの、戦いを知らないユカリが避けられるわけが無い。
まさか……偽物?

「さっすがー。察すのが早いわね。その通り、あいつはユカリとヤらに化けているの。」

「そう……なのか……」



その時!


「悠斗さん……助けて……」

涙目で、ユカリに化けた誰かが俺に訴えてきた。
ボロボロの体で……

「騙されないで!あれは偽物!本物じゃないのよ!楓!」

「分かってるよ!お嬢!『デスクロック』」

ユカリ?は、縄で縛られていた。
そしたらその下に魔法陣が展開され、大きな時計が上にある。

「悠斗……さん……助けて……たすけてください。」

「やめろ……」
俺はそう言って、ユカリ?に近づいた。

「何言ってんの!アンタ!こいつは偽物よ!」

そして俺はユカリ?の前に立ち言った。




「あぁ……だから俺が殺す。」 

  そう言って、ユカリ?の首をナイフで跳ねた。


その時の俺は、魔力に満ち溢れており、目は紫になり、目の下には十字架のアザができていたらしい。


「アンタ……何者なの?……」

そう、ユウナが首のない死体に聞いた。

「まだ分からないの?」

そう言って、形が変わっていって、陰陽師らしい男の姿になる。
 

そしてユウナは、絶望した目でこう言った...


「亜鬼……」

「そうだよ。君を封印した亜鬼だよ。」

亜鬼は、ニヤリと笑い、言った。

「まぁもう時間だから。またね。」


亜鬼は消えた。


そしてユウナは下を向き、こう言った。
「悠斗、ありがとう……約束どうり逃がしてあげる。」


そう言って……俺はこの空間から出された。







「お嬢……」

「楓……わかってるのよね?」

「うん……悠斗は、この世界の人物じゃなくて、亜鬼は死んだはずなのに……生き返ってるってことでしょ…」

「えぇ……まず、悠斗……あいつは、今まで私たちが見たこともないような技を使った……言うならば本来、絶対に有り得ない技を使う。チート……かしらね。
そして亜鬼……あいつは…確かに私が殺したわ…結界をはられると同時に……
とにかく、あのふたりは危険ね…」


「そうだね……お嬢……」

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