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デンジャラスな登山
デンジャラスな登山⑥
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霧が晴れたおかげで、外界が見下ろせるようになった。
かなり小さく見えるドワーフの里の方を、グレンがチラリと見て、眉根を寄せる
「これは、結構マズイ気がする……」
「アースドラゴンが?」
山頂付近でこちらを威嚇するドラゴン。その外皮は黒光りするオリハルコンに覆われていて、見るからに硬そうだ。例えるなら、トランスフォーマー:ロストエイジに出て来た、ティラノサウルス型のロボに翼を生やした感じだ。
これ程の化物に果たして銃で対応できるだろうかと心配になる。
「それも勿論あるけど……、僕がもう一つ気になるのはさっきの霧の正体。あれはもしかすると、魔王が出した瘴気なのかもしれない。だとすると、下に向かって行ったモンスター達は魔王の命でドワーフの里に襲撃をかけるのなって思って……」
ハッとした。マリ達は、手製の料理を食べ続けているからその浄化の力で瘴気の影響を受けない。だからたとえ濃度の高い瘴気が充満していたとしても、なんともないだろう。
しかし、他の生き物は厳しかったかもしれない。アースドラゴンがいい例だ。
瘴気に侵され、狂ったモンスター達は、魔王の命令で破壊活動をし始めるだろうか。
「取りあえず、僕達が相手にしなきゃならにのは、まずはアースドラゴンだ。国王とドワーフの族長には僕が使い魔を送って伝える。グレン君、悪いけど、その為の時間を稼いでくれないかな?」
「……了解」
グレンはジリジリとアースドラゴンに近寄り、敵視を稼ぐ。
その間に公爵は使い魔である文鳥を二匹呼び出した。
「マリお嬢様。我々も荷物を降ろし、援護射撃しましょう」
「そうだね」
セバスちゃんと二人で素早く重荷を下ろし、武装する。
マリの短機関銃はグリフォンに壊されてしまったので、ピストルで応戦せざるをえない。
――魔王の命により、お前達を排除する……
アースドラゴンはもう一度咆哮を上げ、体格の二倍はあろうかという程に大きな翼を羽ばたかせた。
ユルリ、ユルリと飛び立ち、上空からこちらを見下ろす様は、王者の風格。
翼の羽ばたきに巻き起こされた強風で小石が吹き飛び、マリの頬にビシビシと当たる。
(これが、攻撃……? こんな生ぬるさで済むわけないよね)
それを裏付けるように、アースドラゴンの分厚い胸の前に、巨石が生み出される。
ソレはグングンと体積を増し、アースドラゴンの身体をマリ達の視線から覆い隠す。
石をどうするのか? そんなのは考えなくても分かる。それでマリ達をブリチと潰そうというのだろう。
「セバスちゃん、あれはヤバイよ……。あんたの機関銃で撃ち落とせない?」
「銃弾が効けばいいですが……。やるだけやってみましょうか」
セバスちゃんは、頬を伝う汗を拭い、機関銃を巨石に向けた。マリもピストルを構える。
二人で巨石に向かって発砲するが、銃弾で抉れた部分はあっという間に塞がってしまう。これでは銃弾の無駄遣いだ。
アレを打ち壊すのは諦めるべきだろう。マリは唇を噛み、巨石から身を守れる場所を探すが、アースドラゴンがそんな悠長な事をゆるすはずがなかった。
巨石は無慈悲にマリ達に向かって放たれた。
「「わぁぁぁぁ!!!」」
避けようのない程のサイズのそれに、容易く殺されるかに思われたが、高く跳躍したグレンの水の刃に切り刻まれ、轟音をたてて落下した。
アースドラゴンはその後も次々に巨石を生み出し、強靭な尾で打ち込んでくる。
それらを、銃撃やグレンの魔法で防いでいくが、吹き飛んだ岩により、周囲の地形が徐々に変わっていった。
逃げ場が無くなりつつある。
焦りながら見上げた空に、二羽の文鳥が飛び立った。
「よし、伝達は完了だよ。僕も加勢しよう! 防御は僕に任せてくれていいから、グレン君はアースドラゴンの注意を引き付けて、マリちゃん達はドラゴンの外皮のうち、オリハルコンに覆われていない部分を探して!」
声を張りあげてアドバイスを口にした公爵は、地面に杖を突きさしてバリアを形成する。
彼の指摘の中にあった、アースドラゴンの外皮のオリハルコンとは、ドワーフが捧げた加工済みの物の事だ。それにより、ドラゴンは途轍もない硬さになってしまっているはず。裏を返せば、付いていない部分は比較的柔らかく、弱点となっている可能性が高いのだろう。
公爵の言葉の意味を考え、さらに外皮についているはずのアダマンタイトも探してみようと考える。隙をついてちぎりとれるかもしれないからだ。
コンプレストウォーターサーベルを上空へ高く高く伸ばしていくグレンを確認してから、マリはアースドラゴンの外皮を注視した。
かなり小さく見えるドワーフの里の方を、グレンがチラリと見て、眉根を寄せる
「これは、結構マズイ気がする……」
「アースドラゴンが?」
山頂付近でこちらを威嚇するドラゴン。その外皮は黒光りするオリハルコンに覆われていて、見るからに硬そうだ。例えるなら、トランスフォーマー:ロストエイジに出て来た、ティラノサウルス型のロボに翼を生やした感じだ。
これ程の化物に果たして銃で対応できるだろうかと心配になる。
「それも勿論あるけど……、僕がもう一つ気になるのはさっきの霧の正体。あれはもしかすると、魔王が出した瘴気なのかもしれない。だとすると、下に向かって行ったモンスター達は魔王の命でドワーフの里に襲撃をかけるのなって思って……」
ハッとした。マリ達は、手製の料理を食べ続けているからその浄化の力で瘴気の影響を受けない。だからたとえ濃度の高い瘴気が充満していたとしても、なんともないだろう。
しかし、他の生き物は厳しかったかもしれない。アースドラゴンがいい例だ。
瘴気に侵され、狂ったモンスター達は、魔王の命令で破壊活動をし始めるだろうか。
「取りあえず、僕達が相手にしなきゃならにのは、まずはアースドラゴンだ。国王とドワーフの族長には僕が使い魔を送って伝える。グレン君、悪いけど、その為の時間を稼いでくれないかな?」
「……了解」
グレンはジリジリとアースドラゴンに近寄り、敵視を稼ぐ。
その間に公爵は使い魔である文鳥を二匹呼び出した。
「マリお嬢様。我々も荷物を降ろし、援護射撃しましょう」
「そうだね」
セバスちゃんと二人で素早く重荷を下ろし、武装する。
マリの短機関銃はグリフォンに壊されてしまったので、ピストルで応戦せざるをえない。
――魔王の命により、お前達を排除する……
アースドラゴンはもう一度咆哮を上げ、体格の二倍はあろうかという程に大きな翼を羽ばたかせた。
ユルリ、ユルリと飛び立ち、上空からこちらを見下ろす様は、王者の風格。
翼の羽ばたきに巻き起こされた強風で小石が吹き飛び、マリの頬にビシビシと当たる。
(これが、攻撃……? こんな生ぬるさで済むわけないよね)
それを裏付けるように、アースドラゴンの分厚い胸の前に、巨石が生み出される。
ソレはグングンと体積を増し、アースドラゴンの身体をマリ達の視線から覆い隠す。
石をどうするのか? そんなのは考えなくても分かる。それでマリ達をブリチと潰そうというのだろう。
「セバスちゃん、あれはヤバイよ……。あんたの機関銃で撃ち落とせない?」
「銃弾が効けばいいですが……。やるだけやってみましょうか」
セバスちゃんは、頬を伝う汗を拭い、機関銃を巨石に向けた。マリもピストルを構える。
二人で巨石に向かって発砲するが、銃弾で抉れた部分はあっという間に塞がってしまう。これでは銃弾の無駄遣いだ。
アレを打ち壊すのは諦めるべきだろう。マリは唇を噛み、巨石から身を守れる場所を探すが、アースドラゴンがそんな悠長な事をゆるすはずがなかった。
巨石は無慈悲にマリ達に向かって放たれた。
「「わぁぁぁぁ!!!」」
避けようのない程のサイズのそれに、容易く殺されるかに思われたが、高く跳躍したグレンの水の刃に切り刻まれ、轟音をたてて落下した。
アースドラゴンはその後も次々に巨石を生み出し、強靭な尾で打ち込んでくる。
それらを、銃撃やグレンの魔法で防いでいくが、吹き飛んだ岩により、周囲の地形が徐々に変わっていった。
逃げ場が無くなりつつある。
焦りながら見上げた空に、二羽の文鳥が飛び立った。
「よし、伝達は完了だよ。僕も加勢しよう! 防御は僕に任せてくれていいから、グレン君はアースドラゴンの注意を引き付けて、マリちゃん達はドラゴンの外皮のうち、オリハルコンに覆われていない部分を探して!」
声を張りあげてアドバイスを口にした公爵は、地面に杖を突きさしてバリアを形成する。
彼の指摘の中にあった、アースドラゴンの外皮のオリハルコンとは、ドワーフが捧げた加工済みの物の事だ。それにより、ドラゴンは途轍もない硬さになってしまっているはず。裏を返せば、付いていない部分は比較的柔らかく、弱点となっている可能性が高いのだろう。
公爵の言葉の意味を考え、さらに外皮についているはずのアダマンタイトも探してみようと考える。隙をついてちぎりとれるかもしれないからだ。
コンプレストウォーターサーベルを上空へ高く高く伸ばしていくグレンを確認してから、マリはアースドラゴンの外皮を注視した。
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