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さんじゅうに
しおりを挟むドカーン!ド派手な音ともに、ヘレスがあははっと楽しそうに笑っていた。
「あはは…まことに面白い」
「あはは…空が青いなあ…」
アークと私は綺麗な青空を見て、現実逃避をする。あれ、こんなに空って澄み渡るように青かったっけ?となるくらいにはこの状況は直視したくなかった。
「なあ、ルナよ。これは誰が賠償責任になるのだろうか?」
「それは契約者のアークだろう?」
「しかしながら、ルナもお願いしただろう?同罪だと思うんだ。」
「よしてくれ、君の言葉に少しばかり同意しただけであってお願いはしていない」
「いやいや、謙遜するな、ルナよ。ここは、仲間として同じ罪に問われようじゃないか!!!」
ガシィ!!!と思いきり肩を掴まれた痛みで現実に戻ってくる。
私はアークに負けじと肩を掴み返す。
「お前こそ謙遜するな!契約者はお前なのだから責任者もお前だ!この森に入る時もリーダーのように先陣切っていたではないか!」
「散々私を邪魔者扱いしておきながら、こういう時に責任を押し付けるのか!汚いぞ、ルナ!!!アレは其方も気に入っているのだから諦めろ!」
「ぐぅ!!!!くそ、まさか地上まで穴を開けるなんて、誰も思わないだろう!!!」
そう、アークと私が案内してくれと言った瞬間、ヘレスはわかったぁ!と朗らかに言って、頭上に穴を開けたのだ。
え、と思っているうちに、ヘレスによって地上へと引っ張り上げられていた。
かなり巨大な魔法を使ったようで、魔の森に生い茂っていた木もすっきりさっぱりなくなっていた。
…自然破壊とはこの事?いや、ヘレスがやったのなら、厄災とかになるのだろうか。
いずれにしても、こんな事をしてこの領域の持ち主である魔王が許すはずもない。
良くて殺されて、最悪、炙られながら殺されるかな…なんて考えていたら、ヘレスがアーク!おねーちゃん!魔王が呼んでるよ!と声をかけてきた。
「「おわった…」」
私とアークの人生が終わった。
こんなことになるなら、アークの事を三発くらい蹴っとくんだった!と後悔している間に、城についてしまった。
ーーー大きい門に不気味な動物の鳴き声。
不吉象徴とされる死を司る魔物が石像として、入り口に配置されていた。
「…なんだか、見たことあるような?」
なんだか見覚えのある風景に首を傾げるも思い出せず。
アークに至っては、「ゆ、ゆめの、魔王城だ!!!仲間に自慢してやろう!」と子どものようにはしゃいでいた。
ヘレスは私とアークの手を握り「こっちだよ!」と、門を潜り、今度こそ普通に案内してくれた。
「あらん、人間がいるわよ」
「喰おうよ喰おうよ、」
「1人は女1人は男…うまそう」
「あれは、ヘレス様では?」
「ほんとだ!ヘレスさまだっ」
「じゃあ、喰えない」
「ざんねん、ざんねんだ、」
門から玄関までが遠いようで、数分歩いたがその数分でものすごくどっと疲れた。
いろんなものに見られている視線とその者たちの声が鮮明に聞こえるからだ。
しかも、食べようとする奴もいた。
ヘレスと一緒で心底良かったと思った瞬間だった。
そして、玄関に着くとヘレスがばっと両手を広げてにこっと歯を見せて笑った
「さあ、着いたよ!魔王城へようこそ!」
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