上 下
5 / 8

5

しおりを挟む
 授業が終わり、お昼になった。


ビルドにお礼のクッキーを焼こうと調理室にやってきた。

調理室に入るとさっきまでの静けさはなくなり、アリアが勢いよくこちらに向かってきた。


「まぁ!シャーロットもお菓子作りが趣味だったの!?」

「アリア!もしかして、あなたはお菓子作りが趣味なの?」

「えぇ、幼い頃からよくじいやと作ってましたの。シャーロットは趣味ではなくって?」

「私はあんまりしたことがないの、でもお礼がしたくて、ここの調理器具と材料は自由に使えるみたいだから」

「そうなのね!じゃあ一緒にやりましょうよ」

「そうしてくれると助かるわ!」



アリアがクッキー作りを手伝ってくれることになった。アリアはとても手際がいい。気づけば生地から型取りまでと順調に進んでいた。




「コンコンなーにしてる?」

背の高い白衣の男性がやってきた。


「クック先生!ごきげんよう」

「クック先生?」

「シャーロットはご存知なくて?クック先生は調理室の管理人ですわ」


「そうだ、このオレがここの担当だ。アリアはよくくるが君は初めてだ」


まぁ.......調理室の授業は受けたことがないので.......。



「シャーロットです、クック先生調理室使わせてもらってます」

「それはいいけど、片付けは忘れるな」


そういって調理室の椅子へ座って本を読み始めた。
しおりを挟む

処理中です...