魔導蟲

七味とうがらし

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商材探し

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 今日は出立の日必要な物は買いそろえた、マレー、カイ、ランも先に来ていた、じゃあ行こうかの合図で俺とセキは軽くジョギング程度で走り出す、マレーとカイはなんとかついてくるんだがランがかなり遅れる、速度的には時速40㎞/h位なんだけどドワーフではちょっときついらしい、なので一旦休憩しながら考える、

 マラソンも自分との戦い精神力鍛錬の方法でもあるんだよね、っで考えたんだ脚力と精神力が鍛えられるもの、って事で俺は板を2本持ってきてランの足に括り付けるスキー板みたいに、っでセキがロープを引っ張る、これでランの脚力強化と握力と持久力を付け水上スキーならぬ地上スキーで路面の状況判断をしながら引っ張られて移動する、楽そうに見えるけど何気にきついんですよコレ

 移動方法が決まったところで早速移動開始、次は時速50km/hでの走行だマレーとカイがかなりキツそうになってきたようだ、ランは真っ青な顔で路面状況を確認しながら膝のバネを使って衝撃を吸収していく、最初のうちそれをミスって何度かぶっ飛んだのはご愛敬、川が見えてきたのでそこで昼飯にしようと言う事になった、

 俺は釣竿をだしておかずの魚釣りへ、マレーとカイは森に入って狩りランはキノコと山菜取りだ、セキはアイテムボックスからジャガイモとニンジンを取り出して下準備、マレーとカイの連携でイノシシをGETだぜ、もちろんその場で血抜きしてある、ランはエリンギを採取してきてた、俺ボウズだこれ、ヤバいと思いもう一度川に戻る、電撃を川に落とす、大量の魚浮いてきます、ちょっと強めにしておいた、問題ないだろうと思いつつアイテムボックスに全部収納してみました、これで当分魚に不自由しないね、

 セキは大量にお湯を作る、イノシシの毛をむしるためだ、熱湯をかけながら毟ると綺麗に毟れるんだよね、肉の下準備の手際の良さ、あっという間に各部位ごとに切り分けられていく、

 セキが食材を見てこの食材で一番おいしく作れるものを考える、魚はイワナの塩焼き、エリンギはバターソテー、イノシシは臭みが少なくなるように生姜焼きのタレで焼肉だ 肉はすぐに火が通りやすいように若干薄切りにしてある、この手の肉には寄生虫がいるからね、ステーキみたいに分厚いのだと火が通らない場合大変なんだ、

 それでねタレの濃さも入っている調味料も若干分量が違うんだ、汗いっぱいかいた人には塩分多めねだからみんなのタレの器色分けしてあるんだ、お肉もみんなの分取り分けておくんだ、

「マレーさんには肩肉多めに盛ってあるからね~歯ごたえいいよこれ~」

「カイさんは肩ロース多めねコクと香りがいいよねこれは~」

「ランちゃんはバラ肉多めね骨付き多めにしてあるから~」

「コージィは全部均等に入れておいたからね~」

「「「いただきます」」」

「ガッツリいい歯ごたえだな、薄く切ってあるからあまり期待してなかったがこれは予想外だ」

「肉の香りがいいね、この付け合わせの野菜とキノコもいい風味が出てる、」

「ジュージーなお肉だねこれは、凄く美味いこの肉は!」

「流石だなセキ、みんなの好みに合わせて味割か、本当にうまいな」

「えへへへ、ありがとう~」

そんなセキはトン足を作って研究中の味噌タレを付けて食べていた様だがいまいちっぽいらしかったのをチラ見していたのは内緒の話だ、

美味い飯も食い終わって商材探しだ、マレーとカイの二人組は魔物を倒して魔石の回収だ、これは魔道具の燃料としてよく売れるんだ、セキとランは植物採集、新しい香辛料の発掘って奴だね、俺はと言えば、寝てます、と言ってもGODさんとのトレ-ニングですよ、あと会話の中からヒント貰ったりとかやってます、

セキが急ぎ足でやって来た、

「コージィおかねある?」ん?お金?

「近くの村でゴマ栽培してたから買い付けしたいんだ、」俺も一緒に行くことにした、

「黒かい?それとも白?」俺が尋ねる

「白が多いんだよ、あと絞り機も置いてあったからゴマ油もありそうなんだ」

「おお~いい商材だね~買い付けに行こう」

 向かっていくとあたり一面ゴマ畑遠くに農家が一軒 更にその奥にもう一軒ぽつんぽつんと農家があった、

「こんにちは~コージィ商会と申します旅の行商人なんですが、ゴマを売っていただけないでしょうか」

農作業してるおじさんに声をかける、

「行商人さんかい、そりゃ家はゴマ農家だから売ってるぞ~、どの位欲しいんだい」

「50袋ぶんなんですけど在庫ありますか?」

「おう、50だろうが100だろうが在庫有るぞい、倉庫までついてきな~」

おじさんは愛想よく迎えてくれた、この世界では一袋が20kgと決まっているのでとても解りやすい
一袋銅貨2枚(2000ギルダン)だったこれは相場の半値くらいなんだ、

「ゴマの質もいいしこれなら100袋買いたいんですがよろしいですか?」そう言って俺は金貨を2枚(20万ギルダン)渡す、

「それはいいんだが馬車はどこだ?いつ取りに来る?」と聞いて来たので

「今持って帰ります」と言いながらアイテムボックスに次々と入れていく、

「ほ~魔法使いの行商人だったのか、こいつはすげ~な」

そんな事を言ってる間に100袋全てアイテムボックスに詰め込んだ、

「あとゴマ油も有れば売っていただけますか?」

「当然だうちはそれが商売だからな、」おじさん陽気に答える、

「じゃあ2樽お願いできますか?」俺は1樽100リットルの規格樽をアイテムボックスから取り出す、

俺は20万ギルダンをおじさんに渡してから搾油槽から柄杓で樽に詰め替えていく、当然樽の口にはざるとガーゼで濾過しながら行う、

 2樽に詰め込みながら雑談で更にここから南に行くとオリーブ農園が有るとの事、馬車で3日の距離とか言っていた、平均速度10㎞/hで休みを入れながら走るから1日50kmとして150kmの距離だね、

今日はこの近くに野営していくかとセキと相談していたらその会話を聞いていたのかおじさんが

「この辺は夜魔物が出るから家の倉庫空いてるところが有るからそこに泊まってきな」と声を掛けてくれた

「お言葉に甘えさせていただきます、」と俺は感謝しつつ返答をする、

「後二人今魔物を狩りに行ってますのでその二人を呼んできます」そう言って俺は飛行魔法で二人を呼びに行った、
 
 マレーとカイを見つけた俺は早速二人を連れて走って戻る、走りながら成果を話していく、二人はゴブリンの集落があったので潰して来たと言っていた、魔石と討伐部位もしっかりと採取してある、30匹位の集落だったので二人で余裕だったとの事 何気に優秀かも知れないこの二人、

農家のおじさんの納屋に到着、全員で母屋のおじさんに挨拶に行くついでに魔物の集落を壊滅させたことも報告する、

農家のおかみさんがこれから夕飯の支度をするところの様だ、

「おかみさん今日は良い商材を譲っていただき有難うございました、こんな良質の油は久々なので早速使わせて頂きますね、実は今朝大量に魚を捕まえたのでおすそ分けさせてください」俺はそう言っておかみさんに人数を聞く、息子さん2名娘さん1名爺さん婆さん含めると総勢7名との事、早速セキに今日獲れた魚を渡す、土間を借りて調理開始、

 キノコでだし汁を作る、みりんを入れて味を加減しながら醤油を入れ煮立たないようにしてみりんのアルコールを飛ばす、出来たら次魚をさばく、20㎝以下のは頭を飛ばしてからひらきにする、川魚は内臓に臭いがあったり苦みが有るやつがいるのでとりあえず全部取る、鮎とウグイとオイカワの3種類が計20尾の後イワナが5尾これは3枚におろしていきます、あとウナギがあったのでこれもさばきます、目うちを刺して、背中から割いていきます、これで開いてキモを取ってから骨を取り除いてヒラキの完成、これを丁度良い大きさに切っておきます、キモはだし汁に入れ味を調えてキモ吸いにしてましたね、

 次に小麦粉と卵白を混ぜて天ぷらの衣を多めに作っておきます、それで俺たち全員土間に集合だ、飯はランが先ほど2升ほど炊き上げていたので全員十分にいきわたるはず、ここでセキが皆に向かって一言

「天ぷらのつゆなんだけど少し濃いめに作ったから味が濃いと思ったらそこにある出し汁で薄めて加減してね」

ん~人数が多くて好みが解らないときはそうきたか、俺はセキがどう対応するのかが興味津々だったんだよな、人をもてなす気持ちが美味しいものを作る基本になってるんだね セキは凄いな、

そして天ぷらの一番おいしい食べ方も心得てる、たっぷりのゴマ油のなかにネタを泳がせて【目の前で揚げたてを出す】それを好みに合わせた天つゆで頂く、これだよね、

 更に川エビと野菜のかきあげも作ってる、この香ばしい香り、ゴマ油の風味がいいね、あと俺が前に大量に採って来たマイタケ!これがまたいい味出してるんだよね、

っで汁物はあっさりとお吸い物系で纏めてある、油でしつこくならないようにとの配慮もいい組み立てだ、

全員おなか一杯になりましたよ、ここでみんな揃って「「「ごちそうさまでした」」」

「セキ今日も美味かったな、味割が出来ないときはあれで対処するんだな~」

「うんお好みで変えられるから誰でも美味しく食べてもらえると思ったんだ」

 セキの腕前はかなり上がってきてるな、この分なら天狗になる事も無く精進し続けるんだろうなと確信する、
 
後かたずけも終わり全員納屋に戻っていく、夜はイメトレと精神鍛錬の座禅だ2時間ほど鍛錬の後明日の予定を伝える、

 「明日はオリーブ農家さんに行くのでそこで商材を調達しようと思います、途中魔物が出たら狩りつつ目的地まで、距離は150km、何も問題なければ3時間ちょっとで付けると思いますが各自注意しながら移動しましょう、」

「ではおやすみ~」










続く


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