彩り

ガタヤマ

文字の大きさ
9 / 15

太陽

しおりを挟む
太陽が一番天高く昇り

僕たちを照らしてくれている。

今日は天候にも恵まれ

コバルトブルーの空で、

風は天然のエアコンのように

眠気を誘ってくるように心地良い。


僕と青彩はお昼をどこで食べるのか

悩みながらも歩みを進めていた。

サンシャインの方に行けば

何かあるだろう

と楽観的に2人は考えていた。

僕も青彩もスマホとにらめっこしながら

お店を探す。


「これなんかどうかな?」


「おっ!良さそう!」


青彩の提案で

ハワイアンのハンバーガーを

食べることに即決する。


お店に着くと

お祭りのようにたくさんの人で

賑わっていた。


30分ほど経ってお店に入れた。


時間というのは不思議だ。

同じ30分でも、

あっという間に過ぎる30分と

なかなか進まない30分がある。

同じ時間なのに、私たちは

まったく違う時間を過ごして

いるかのように感じる。

青彩との時間は前者だった。



自分のこぶしよりも一回り

大きなハンバーガーを食べて

2人とも満腹になっていた。


この後の予定は

僕の中で決めていた。

案の定、青彩はその予定通りに

次の行くところを決めてくれた。


「水族館に行こうよ!」


「おっ!ナイスチョイス」


サンシャイン水族館に到着して

様々な生き物たちを観ていった。

すると、

とある説明書きに僕は目がとまった。

海には暖かい海と

冷たい海があるらしい。

それは海流によって決められ、

その海流を起こすのは

風と太陽が影響している。

知らないだけで、実は

様々なものに助けられて

私たちは生きていることに気づいた。

僕も知らない間に

知らない人から助けられている。

同じように、知らない人へ

僕も何か助けを与えている

かもしれない。

そのとき、不意に青彩が口を開いた。


「実はさ、私、小学生のころに佐助くんに助けられたんだ。」


「えっ!僕なんかしたかな?」


「うん。」


と笑みを浮かべながら

青彩は話を続けた。

「佐助くんから直接的に助けられたわけじゃないから気づいてないと思うけど、私さ、小さい頃から喘息がひどくて運動するのが、嫌いだったんだ」


「そうだったんだ。」


小学生の頃、

青彩はあまり目立たない存在で

まったく知らなかったことに

僕は気づいた。


「小学生のときさ、マラソン大会があったでしょ。私は発作が起こるから最初から諦めて走らなかったんだ。そのとき佐助くんは転んで怪我して後ろを走ってたでしょ?そのとき、最後まで走りきる姿をゴール手前で見てた私は、それが何よりかっこよかった。」


「そういえば、そうだったかも…」


僕は苦笑いしながらも

心の底では正直に嬉しかった。


「それからだよ…佐助くんを好きになったのは。」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

思い出さなければ良かったのに

田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。 大事なことを忘れたまま。 *本編完結済。不定期で番外編を更新中です。

冷徹社長は幼馴染の私にだけ甘い

森本イチカ
恋愛
妹じゃなくて、女として見て欲しい。 14歳年下の凛子は幼馴染の優にずっと片想いしていた。 やっと社会人になり、社長である優と少しでも近づけたと思っていた矢先、優がお見合いをしている事を知る凛子。 女としてみて欲しくて迫るが拒まれてーー ★短編ですが長編に変更可能です。

俺の可愛い幼馴染

SHIN
恋愛
俺に微笑みかける少女の後ろで、泣きそうな顔でこちらを見ているのは、可愛い可愛い幼馴染。 ある日二人だけの秘密の場所で彼女に告げられたのは……。 連載の気分転換に執筆しているので鈍いです。おおらかな気分で読んでくれると嬉しいです。 感想もご自由にどうぞ。 ただし、作者は木綿豆腐メンタルです。

幸せの見つけ方〜幼馴染は御曹司〜

葉月 まい
恋愛
近すぎて遠い存在 一緒にいるのに 言えない言葉 すれ違い、通り過ぎる二人の想いは いつか重なるのだろうか… 心に秘めた想いを いつか伝えてもいいのだろうか… 遠回りする幼馴染二人の恋の行方は? 幼い頃からいつも一緒にいた 幼馴染の朱里と瑛。 瑛は自分の辛い境遇に巻き込むまいと、 朱里を遠ざけようとする。 そうとは知らず、朱里は寂しさを抱えて… ・*:.。. ♡ 登場人物 ♡.。.:*・ 栗田 朱里(21歳)… 大学生 桐生 瑛(21歳)… 大学生 桐生ホールディングス 御曹司

どんなあなたでも愛してる。

piyo
恋愛
遠征から戻った夫の姿が変わっていたーー 騎士である夫ディーノが、半年以上の遠征を終えて帰宅した。心躍らせて迎えたシエラだったが、そのあまりの外見の変わりように失神してしまう。 どうやら魔女の呪いでこうなったらしく、努力しなければ元には戻らないらしい。果たして、シエラはそんな夫を再び愛することができるのか? ※全四話+後日談一話。 ※毎日夜9時頃更新(予約投稿済)&日曜日完結です。 ※なろうにも投稿しています。

子持ち愛妻家の極悪上司にアタックしてもいいですか?天国の奥様には申し訳ないですが

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
胸がきゅんと、甘い音を立てる。 相手は、妻子持ちだというのに。 入社して配属一日目。 直属の上司で教育係だって紹介された人は、酷く人相の悪い人でした。 中高大と女子校育ちで男性慣れしてない私にとって、それだけでも恐怖なのに。 彼はちかよんなオーラバリバリで、仕事の質問すらする隙がない。 それでもどうにか仕事をこなしていたがとうとう、大きなミスを犯してしまう。 「俺が、悪いのか」 人のせいにするのかと叱責されるのかと思った。 けれど。 「俺の顔と、理由があって避け気味なせいだよな、すまん」 あやまってくれた彼に、胸がきゅんと甘い音を立てる。 相手は、妻子持ちなのに。 星谷桐子 22歳 システム開発会社営業事務 中高大女子校育ちで、ちょっぴり男性が苦手 自分の非はちゃんと認める子 頑張り屋さん × 京塚大介 32歳 システム開発会社営業事務 主任 ツンツンあたまで目つき悪い 態度もでかくて人に恐怖を与えがち 5歳の娘にデレデレな愛妻家 いまでも亡くなった妻を愛している 私は京塚主任を、好きになってもいいのかな……?

わたしは夫のことを、愛していないのかもしれない

鈴宮(すずみや)
恋愛
 孤児院出身のアルマは、一年前、幼馴染のヴェルナーと夫婦になった。明るくて優しいヴェルナーは、日々アルマに愛を囁き、彼女のことをとても大事にしている。  しかしアルマは、ある日を境に、ヴェルナーから甘ったるい香りが漂うことに気づく。  その香りは、彼女が勤める診療所の、とある患者と同じもので――――?

遠回りな恋〜私の恋心を弄ぶ悪い男〜

小田恒子
恋愛
瀬川真冬は、高校時代の同級生である一ノ瀬玲央が好きだった。 でも玲央の彼女となる女の子は、いつだって真冬の友人で、真冬は選ばれない。 就活で内定を決めた本命の会社を蹴って、最終的には玲央の父が経営する会社へ就職をする。 そこには玲央がいる。 それなのに、私は玲央に選ばれない…… そんなある日、玲央の出張に付き合うことになり、二人の恋が動き出す。 瀬川真冬 25歳 一ノ瀬玲央 25歳 ベリーズカフェからの作品転載分を若干修正しております。 表紙は簡単表紙メーカーにて作成。 アルファポリス公開日 2024/10/21 作品の無断転載はご遠慮ください。

処理中です...