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Maid 32. 山の神様のお礼
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「では、私たちはそろそろ...」
山の神と十分、アメジストたちの素晴らしさについて話り合ったガーネット。
名残惜しそうに、別れを告げる。すると、
「そうじゃ!そなたにこれを渡しておこう!」
山の神はそう言うと、アメジストが落としていった『黄の奇跡の雫』とともに、一つのガラス瓶を差し出した。
「えっ!!これってもしかして...」
中には『黄の奇跡の雫』とそっくりな、藍色に輝く液体が入っていた。
「うむ!『藍の奇跡の雫』じゃ!そなたにも世話になった!本当はアメジスト殿に渡そうと思っていたのじゃが、受け取らないということであれば、そなたにやろう!!」
いつの間にか『アメジスト殿』と呼んでいる山の神。
その神様はガーネットに、2つの雫を手渡す。
「で、でも...」
ガーネットが遠慮していると、
「大丈夫だよ!あなたにはその資格があるから!!」
アリーが横から口を出す。
「資格?」
首を傾げているガーネットに、
「ふむ。そなたは知らぬか...まあ、その方が良いじゃろう...資格があるのなら尚更じゃ!持っておくがよい!」
山の神はそう言うと、無理やりガーネットの手に持たせた。すると、
「分かりました!実は私、これを集めているんです!きっと大切に使わせていただきます!」
ガーネットは深く頭を下げる。
「そうか!そなたもただものではないの!7つ集めるのは大変ぞ!頑張るがよい!」
山の神はそれを聞くと、少し驚いた顔をしたが、続けて忠告をしてくれる。
「はい!!どんな困難でも乗り越えるつもりです!!」
真剣な顔のガーネットに、
「うむ!良い顔じゃ!機会があれば、また会おうぞ!アメジスト殿の話もしたい!」
笑顔で答えた山の神。
「サヨナ~~~ラ!アリ~~~ガトウ!」
タイタンも手を振っている。
「さよなら~~~~!!」
「またね~~~~!!」
「ミャ~~~~!!」
ガーネットたちは後ろを向いて、手を振りながら、街道へと戻っていくのだった。
☆彡彡彡
「結局、二つも手に入っちゃったね!」
街道を歩きながら、腰のポーチのガラス瓶を確かめるガーネット。
そこには4色の雫が並んでいた。
「ほら!倍になって返ってきたでしょ!」
アリーはマリンに話しかけている。
「なんの話?」
ガーネットはアリーに聞くが、
「なんでもない!ねっ!」
「ミャ~~~!!」
アリーとマリンに流されてしまう。
「でも、こっちはアメジストさんに返した方が...」
ガーネットは黄色の雫を見て、悩んでいるが、
「ダメ!!...その...せっかくの善意で渡してくれたのに返すのもなんでしょ!!ガーネットが喜んでくれるのなら、そっちの方が彼女たちの心に応えることになるよ!」
アリーは少し、言葉を選ぶと、そんなふうに説得する。
「でも...」
しばしの間、考え込んだガーネットだったが、
「...分かりました!アメジストさんの気持ち、確かに受け取らせていただきます!!」
そう口にすると、ガラス瓶を握りしめる。
「じゃあ、後、3つだね!次の関門はカリナンだよ!」
アリーの言葉に、
「うん!!」
ガーネットはいっそう、気を引きしめるのだった。
☆彡彡彡
その夜、
「ス~~~~...ス~~~~...」
「良く寝てる...」
ガーネットの寝顔を愛おしそうに見つめていた姫様だったが、
「ふう...」
ふと、ため息をつく。
「どうしたの?」
アリーが尋ねると、
「...ガーネットってアメジストみたいな人が好きなのかな?」
姫様が寂しそうにつぶやく。
「そんなわけないじゃない!!」
アリーは思わず、声を上げるが、
「だって今日...」
姫様はガーネットが、山の神とアメジストへの『愛』について張り合っていたことを思い出す。
「あのね~~~...」
呆れるアリー。しかし、姫様は、
「私も髪を紫に染めて、バッサリ、切っちゃおうかしら...しゃべり方も変えて...お、おう!ガーネットじゃないのさ!」
そんなことまで言いだす始末だ。
「やめて!!そんなことしたらガーネット、ショック死するよ!!」
必死で止めるアリー。
「でも...」
そして、まだ、沈んだ顔をしている姫様の目の前に飛んでいくと、じっと目を見て言った。
「あなただって、子供の頃、物語の主人公に憧れたことあるでしょ?」
「それは...そんなこともあったかも...」
姫様は少し、恥ずかしそうに答える。
「ガーネットがアメジストに抱いている気持ちもそれと同じ!あなた、その主人公と結婚したいと思う?」
アリーが続けると、
「そんなこと考えたこともない!」
姫様は驚いたような顔をする。
「そうでしょ!ガーネットもそうだと思うよ!...ガーネットがいつも考えてるのは...結婚したいと思っているのは...」
アリーがそこまで話したところで、
「姫様...」
ガーネットが寝言を言う。
「なあに?」
優しく語りかける姫様。
「...分かった?」
その様子を見た、アリーが問いかけると、
「うん...」
姫様は少し、安心したような顔になっていた。
その時、
「・・・」
ガーネットが何かつぶやく。
<カァッ!!>
それを聞いた姫様の顔が真っ赤に染まった。
「ふふふ!分かったようだね!」
アリーが意地悪っぽく笑うと、
「...聞こえた?」
姫様が恥ずかしそうに聞いてくる。
「聞かなくても分かるよ!」
<カァッ!!>
再び、姫様の顔が赤くなる。
「返事してあげたら?」
アリーが勧めると、
「...うん...」
姫様はガーネットに何かささやいたのだった。
山の神と十分、アメジストたちの素晴らしさについて話り合ったガーネット。
名残惜しそうに、別れを告げる。すると、
「そうじゃ!そなたにこれを渡しておこう!」
山の神はそう言うと、アメジストが落としていった『黄の奇跡の雫』とともに、一つのガラス瓶を差し出した。
「えっ!!これってもしかして...」
中には『黄の奇跡の雫』とそっくりな、藍色に輝く液体が入っていた。
「うむ!『藍の奇跡の雫』じゃ!そなたにも世話になった!本当はアメジスト殿に渡そうと思っていたのじゃが、受け取らないということであれば、そなたにやろう!!」
いつの間にか『アメジスト殿』と呼んでいる山の神。
その神様はガーネットに、2つの雫を手渡す。
「で、でも...」
ガーネットが遠慮していると、
「大丈夫だよ!あなたにはその資格があるから!!」
アリーが横から口を出す。
「資格?」
首を傾げているガーネットに、
「ふむ。そなたは知らぬか...まあ、その方が良いじゃろう...資格があるのなら尚更じゃ!持っておくがよい!」
山の神はそう言うと、無理やりガーネットの手に持たせた。すると、
「分かりました!実は私、これを集めているんです!きっと大切に使わせていただきます!」
ガーネットは深く頭を下げる。
「そうか!そなたもただものではないの!7つ集めるのは大変ぞ!頑張るがよい!」
山の神はそれを聞くと、少し驚いた顔をしたが、続けて忠告をしてくれる。
「はい!!どんな困難でも乗り越えるつもりです!!」
真剣な顔のガーネットに、
「うむ!良い顔じゃ!機会があれば、また会おうぞ!アメジスト殿の話もしたい!」
笑顔で答えた山の神。
「サヨナ~~~ラ!アリ~~~ガトウ!」
タイタンも手を振っている。
「さよなら~~~~!!」
「またね~~~~!!」
「ミャ~~~~!!」
ガーネットたちは後ろを向いて、手を振りながら、街道へと戻っていくのだった。
☆彡彡彡
「結局、二つも手に入っちゃったね!」
街道を歩きながら、腰のポーチのガラス瓶を確かめるガーネット。
そこには4色の雫が並んでいた。
「ほら!倍になって返ってきたでしょ!」
アリーはマリンに話しかけている。
「なんの話?」
ガーネットはアリーに聞くが、
「なんでもない!ねっ!」
「ミャ~~~!!」
アリーとマリンに流されてしまう。
「でも、こっちはアメジストさんに返した方が...」
ガーネットは黄色の雫を見て、悩んでいるが、
「ダメ!!...その...せっかくの善意で渡してくれたのに返すのもなんでしょ!!ガーネットが喜んでくれるのなら、そっちの方が彼女たちの心に応えることになるよ!」
アリーは少し、言葉を選ぶと、そんなふうに説得する。
「でも...」
しばしの間、考え込んだガーネットだったが、
「...分かりました!アメジストさんの気持ち、確かに受け取らせていただきます!!」
そう口にすると、ガラス瓶を握りしめる。
「じゃあ、後、3つだね!次の関門はカリナンだよ!」
アリーの言葉に、
「うん!!」
ガーネットはいっそう、気を引きしめるのだった。
☆彡彡彡
その夜、
「ス~~~~...ス~~~~...」
「良く寝てる...」
ガーネットの寝顔を愛おしそうに見つめていた姫様だったが、
「ふう...」
ふと、ため息をつく。
「どうしたの?」
アリーが尋ねると、
「...ガーネットってアメジストみたいな人が好きなのかな?」
姫様が寂しそうにつぶやく。
「そんなわけないじゃない!!」
アリーは思わず、声を上げるが、
「だって今日...」
姫様はガーネットが、山の神とアメジストへの『愛』について張り合っていたことを思い出す。
「あのね~~~...」
呆れるアリー。しかし、姫様は、
「私も髪を紫に染めて、バッサリ、切っちゃおうかしら...しゃべり方も変えて...お、おう!ガーネットじゃないのさ!」
そんなことまで言いだす始末だ。
「やめて!!そんなことしたらガーネット、ショック死するよ!!」
必死で止めるアリー。
「でも...」
そして、まだ、沈んだ顔をしている姫様の目の前に飛んでいくと、じっと目を見て言った。
「あなただって、子供の頃、物語の主人公に憧れたことあるでしょ?」
「それは...そんなこともあったかも...」
姫様は少し、恥ずかしそうに答える。
「ガーネットがアメジストに抱いている気持ちもそれと同じ!あなた、その主人公と結婚したいと思う?」
アリーが続けると、
「そんなこと考えたこともない!」
姫様は驚いたような顔をする。
「そうでしょ!ガーネットもそうだと思うよ!...ガーネットがいつも考えてるのは...結婚したいと思っているのは...」
アリーがそこまで話したところで、
「姫様...」
ガーネットが寝言を言う。
「なあに?」
優しく語りかける姫様。
「...分かった?」
その様子を見た、アリーが問いかけると、
「うん...」
姫様は少し、安心したような顔になっていた。
その時、
「・・・」
ガーネットが何かつぶやく。
<カァッ!!>
それを聞いた姫様の顔が真っ赤に染まった。
「ふふふ!分かったようだね!」
アリーが意地悪っぽく笑うと、
「...聞こえた?」
姫様が恥ずかしそうに聞いてくる。
「聞かなくても分かるよ!」
<カァッ!!>
再び、姫様の顔が赤くなる。
「返事してあげたら?」
アリーが勧めると、
「...うん...」
姫様はガーネットに何かささやいたのだった。
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