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Secret37. ムラサキ×ひかるん
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●登場人物
・輝・ダークライト(ひかる):魔法少女専門グッズ店の店長。超絶美少女。今日はすみれの文化祭に遊びに来ているが...
= ひかるん:芭羅美の脳内でひかるが男性化した姿。先日、芭羅美と遭遇した。まだ、お相手は見つかっていないらしいが...
・紫野菫(すみれ):ひかるのお店でバイトをしている。今日は文化祭で焼きそば担当!勉強以外は出来る子。
・小松春桜子(さくら):元気が取り柄の14才!芭羅美と一緒にすみれの文化祭に遊びに来る予定。
・志頭蟹芭羅美:さくらの同級生。腐力が強く、たまに人間離れした挙動をする。
●前回のお話
私、輝・ダークライトと申します。
本日は、すみれの学校の文化祭。私も見学に行かせていただきましたわ。
すみれのクラスは焼きそばの出店をするということで、校門を入り、探しておりましたら、親切な皆様が先導してくださいました。
着いてからも、順番を譲ってくださったり、席を用意してくださったりと、親切な方ばかりで、すみれの学校は本当に良い所だと感心しておりましたの。
すみれと話しておりましたら、突然、私の監視網をかいくぐって現れたお方がおりまして...
ここは「私立ベ・ルバラ学院」。
すみれの通う学校だ。
ひかるがすみれのクラスの出店で、会話をしていると、急に「シュザッ」と音がした気がした。
気が付くと目の前には、目をギンギンに見開いた芭羅美の姿が...
芭羅美は口を開いた。
「ひかるんの隣に立つあなた!名前をお聞きしても?」
突然の出現に戸惑うすみれ。それはひかるも同じだった。
(まさか、私に気づかれずに接近するとは!しかも魔力を完全に隠蔽している!これは強敵!!)
ひかるは芭羅美の腐力に、長らく感じたことの無かった警戒感を露わにしていた。
二人が愕然としていると、さくらが息を切らしながら走ってきた。
「芭羅美ちゃ~~~ん!はぁはぁ。待って~~!はぁはぁ。突然、どうしたの?」
さくらははぁはぁ言いながらも、ひかるの存在に気づく。
「ひかるちゃん、ここにいたんだね。人が集まってる出店があったから来てみたら、芭羅美ちゃんが突然消えて、気が付くとここに...」
(ノータイムの転移!しかも魔力を遮断しながら!)
ひかるは絶句していた。ひかるも時間を止めれば可能だろう。しかし、ノータイムの転移はひかると言えども不可能だ!
しかし、さくらが来た道筋には何かが通り過ぎたように跡が残っている。これは何だろうか?
そう考えていると、再度、芭羅美が問う。
「あなた!お名前は!」
すみれは何と言うべきか悩む。だが咄嗟に口に出た言葉は、
「むらさき...の」
それを聞いた芭羅美は続ける。
「ムラサキくんですか!失礼ですが、ひかるんくんとはどういうご関係で...」
「ちょっと!芭羅美ちゃん!」
さくらが慌てて止めるが、ひかるが答えてしまった。
「すみ...ムラサキさんと私は切っても切れない関係ですの」
爆弾発言に周囲が騒然とする。
「ちょっと、ひかる!」
すみれが誤解を招くとばかりに止めようとするが、無視して芭羅美が続ける。
「やはり!では、あなたが魔法少女の手からひかるんを助け出したの?」
「えっ?!相変わらず何言ってんの...この子...」
「あら、違いますわよ。私がこうしているのはムラサキのおかげですの」
「それはどういう?そういえば、今も可愛らしい格好をしてるけど...」
ひかるは今日は飛び切り甘めのコーデで来ていた。もちろん、すみれの為である。
「ムラサキはこういう格好が大好きですの!普段は照れてあまり言いませんけどね♡」
「ちょっと、ひかる!」
「えっ、じゃああのお店であの格好をしていたのもムラサキくんの為...」
「そういう理由もゼロではありませんわね♪」
なぜかひかると芭羅美の会話は噛み合っていた...
「そういうこと...」
芭羅美はひかるんが女装をしているのは、無理やり着せられていじめられているとばかり思っていた。
しかし、それはパートナーであるムラサキとのごっこ遊びだったのだ!おそらく、女言葉もそうだろう。
「ムラサキくんにそんな趣味が...いえ、お二人の趣味に口を挟むつもりはありません!それもありです!」
芭羅美は男同士であれば細かいことは気にしなかった。特にひかるんは根っからの「受け」である。女装がめちゃくちゃ似合うし、むしろそれはそれで妄想が膨らむ。
「ちょっと、この子、絶対何か勘違いしてる...」
すみれは芭羅美の言葉選びの違和感に気づいていたが、ひかるは無頓着だった。
「この間なんか、大変でしたのよ!お店で作業をしていたら突然、『かわいい~!』って抱きつかれて...」
「ぶっ!」
芭羅美が軽く鼻血を吹き出す。
「ちょっと、ひかる!状況を説明しなさいよ!その言い方じゃ...」
見ると、周囲のギャラリーも大騒ぎになっていた。
「キャー!いきなりだわぁ~~!」
「だ、抱きつく...ゴクリ」
構わずひかるは続ける。
「その後も、抱っこしてなでなでされたり、顔中にキスされたり...」
「ぶ~~~~!!」
芭羅美はかなりの量の鼻血を吹き出したが、続きを聞きたくて何とか正気を保っている。
周囲のギャラリーも大変だ。鼻血を出している人もちらほら見かけられる。
「心臓が止まったときはどうしようかと思いましたわ♪」
「何をしてたの~~~~!!」
芭羅美は限界を感じていた。
「せ、せめて、キスをこの場でお見せいただければ...」
「はっ?!そんなことするわけないじゃない!」
「もう、ムラサキったら♡ちょっとぐらいなら、ね♡」
ひかるはすみれの肩を叩く。すみれが振り向くとそこには...ひかるの頬があった...
「神様!ひかるん様!あたしは一生、あなたがたを信仰すると誓います!」
芭羅美は限界を超え、大量の鼻血を吹き出しながら倒れていった...
「芭羅美ちゃ~~~~ん!!」
さくらが芭羅美にすがりつく。
「あら、大変!」
ひかるはそっと芭羅美に治癒魔法をかけた。
見ると周囲は阿鼻叫喚の地獄絵図に変わっていた。
こうして、私立ベ・ルバラ学院の文化祭は大盛況のうちに中止となるのであった...
その後、すみれが周囲の誤解を解くために、多大な努力を要したのはご察しの通りである。
「違うの~~~!違わないけど、違うの~~~!!」
・・・
それともう一つ重大な問題が...
「あれ、私のファーストキスじゃないよね...」
別の問題にも悩まされるすみれであった...
・輝・ダークライト(ひかる):魔法少女専門グッズ店の店長。超絶美少女。今日はすみれの文化祭に遊びに来ているが...
= ひかるん:芭羅美の脳内でひかるが男性化した姿。先日、芭羅美と遭遇した。まだ、お相手は見つかっていないらしいが...
・紫野菫(すみれ):ひかるのお店でバイトをしている。今日は文化祭で焼きそば担当!勉強以外は出来る子。
・小松春桜子(さくら):元気が取り柄の14才!芭羅美と一緒にすみれの文化祭に遊びに来る予定。
・志頭蟹芭羅美:さくらの同級生。腐力が強く、たまに人間離れした挙動をする。
●前回のお話
私、輝・ダークライトと申します。
本日は、すみれの学校の文化祭。私も見学に行かせていただきましたわ。
すみれのクラスは焼きそばの出店をするということで、校門を入り、探しておりましたら、親切な皆様が先導してくださいました。
着いてからも、順番を譲ってくださったり、席を用意してくださったりと、親切な方ばかりで、すみれの学校は本当に良い所だと感心しておりましたの。
すみれと話しておりましたら、突然、私の監視網をかいくぐって現れたお方がおりまして...
ここは「私立ベ・ルバラ学院」。
すみれの通う学校だ。
ひかるがすみれのクラスの出店で、会話をしていると、急に「シュザッ」と音がした気がした。
気が付くと目の前には、目をギンギンに見開いた芭羅美の姿が...
芭羅美は口を開いた。
「ひかるんの隣に立つあなた!名前をお聞きしても?」
突然の出現に戸惑うすみれ。それはひかるも同じだった。
(まさか、私に気づかれずに接近するとは!しかも魔力を完全に隠蔽している!これは強敵!!)
ひかるは芭羅美の腐力に、長らく感じたことの無かった警戒感を露わにしていた。
二人が愕然としていると、さくらが息を切らしながら走ってきた。
「芭羅美ちゃ~~~ん!はぁはぁ。待って~~!はぁはぁ。突然、どうしたの?」
さくらははぁはぁ言いながらも、ひかるの存在に気づく。
「ひかるちゃん、ここにいたんだね。人が集まってる出店があったから来てみたら、芭羅美ちゃんが突然消えて、気が付くとここに...」
(ノータイムの転移!しかも魔力を遮断しながら!)
ひかるは絶句していた。ひかるも時間を止めれば可能だろう。しかし、ノータイムの転移はひかると言えども不可能だ!
しかし、さくらが来た道筋には何かが通り過ぎたように跡が残っている。これは何だろうか?
そう考えていると、再度、芭羅美が問う。
「あなた!お名前は!」
すみれは何と言うべきか悩む。だが咄嗟に口に出た言葉は、
「むらさき...の」
それを聞いた芭羅美は続ける。
「ムラサキくんですか!失礼ですが、ひかるんくんとはどういうご関係で...」
「ちょっと!芭羅美ちゃん!」
さくらが慌てて止めるが、ひかるが答えてしまった。
「すみ...ムラサキさんと私は切っても切れない関係ですの」
爆弾発言に周囲が騒然とする。
「ちょっと、ひかる!」
すみれが誤解を招くとばかりに止めようとするが、無視して芭羅美が続ける。
「やはり!では、あなたが魔法少女の手からひかるんを助け出したの?」
「えっ?!相変わらず何言ってんの...この子...」
「あら、違いますわよ。私がこうしているのはムラサキのおかげですの」
「それはどういう?そういえば、今も可愛らしい格好をしてるけど...」
ひかるは今日は飛び切り甘めのコーデで来ていた。もちろん、すみれの為である。
「ムラサキはこういう格好が大好きですの!普段は照れてあまり言いませんけどね♡」
「ちょっと、ひかる!」
「えっ、じゃああのお店であの格好をしていたのもムラサキくんの為...」
「そういう理由もゼロではありませんわね♪」
なぜかひかると芭羅美の会話は噛み合っていた...
「そういうこと...」
芭羅美はひかるんが女装をしているのは、無理やり着せられていじめられているとばかり思っていた。
しかし、それはパートナーであるムラサキとのごっこ遊びだったのだ!おそらく、女言葉もそうだろう。
「ムラサキくんにそんな趣味が...いえ、お二人の趣味に口を挟むつもりはありません!それもありです!」
芭羅美は男同士であれば細かいことは気にしなかった。特にひかるんは根っからの「受け」である。女装がめちゃくちゃ似合うし、むしろそれはそれで妄想が膨らむ。
「ちょっと、この子、絶対何か勘違いしてる...」
すみれは芭羅美の言葉選びの違和感に気づいていたが、ひかるは無頓着だった。
「この間なんか、大変でしたのよ!お店で作業をしていたら突然、『かわいい~!』って抱きつかれて...」
「ぶっ!」
芭羅美が軽く鼻血を吹き出す。
「ちょっと、ひかる!状況を説明しなさいよ!その言い方じゃ...」
見ると、周囲のギャラリーも大騒ぎになっていた。
「キャー!いきなりだわぁ~~!」
「だ、抱きつく...ゴクリ」
構わずひかるは続ける。
「その後も、抱っこしてなでなでされたり、顔中にキスされたり...」
「ぶ~~~~!!」
芭羅美はかなりの量の鼻血を吹き出したが、続きを聞きたくて何とか正気を保っている。
周囲のギャラリーも大変だ。鼻血を出している人もちらほら見かけられる。
「心臓が止まったときはどうしようかと思いましたわ♪」
「何をしてたの~~~~!!」
芭羅美は限界を感じていた。
「せ、せめて、キスをこの場でお見せいただければ...」
「はっ?!そんなことするわけないじゃない!」
「もう、ムラサキったら♡ちょっとぐらいなら、ね♡」
ひかるはすみれの肩を叩く。すみれが振り向くとそこには...ひかるの頬があった...
「神様!ひかるん様!あたしは一生、あなたがたを信仰すると誓います!」
芭羅美は限界を超え、大量の鼻血を吹き出しながら倒れていった...
「芭羅美ちゃ~~~~ん!!」
さくらが芭羅美にすがりつく。
「あら、大変!」
ひかるはそっと芭羅美に治癒魔法をかけた。
見ると周囲は阿鼻叫喚の地獄絵図に変わっていた。
こうして、私立ベ・ルバラ学院の文化祭は大盛況のうちに中止となるのであった...
その後、すみれが周囲の誤解を解くために、多大な努力を要したのはご察しの通りである。
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