ひかるのヒミツ

世々良木夜風

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Secret39. 魔法少女ショー

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●登場人物
ひかる・ダークライト(ひかる):魔法少女専門グッズ店の店長。超絶美少女。無自覚に事件を引き起こすはた迷惑な人。今回はおとなしくできるか?
 = マテラス・ダークライト:秘密結社ダーク・ライトの首領。一時期やたらと出てたと思ったら、出場機会が少なくなった。今回は活躍できるか?
紫野むらさきのすみれ(すみれ):ひかるのお店でバイトをしている。前回はひかるの引き起こす事件の最大の被害者となった。今回はその償いらしいが...
小松春こまつはる桜子さくらこ(さくら):元気が取り柄の14才!
 = ラフェド・セリシール:魔法少女レフェドフルールの一員。今回、自らショーに出るようだ。人気取りも大変。
・レオポン:ライオンを模したマスコットキャラ。最近、滅多にお目にかかれない。レアキャラ化している。

●前回のお話
私、紫野菫!文化祭の後、ちょっと落ち込んでたんだけど、ひかると話して心が楽になったわ。
やっぱり、ノーカンよね!
それと、今度の日曜日にセリシール様自身が出場されるショーがあるというレアな情報までゲットしちゃったわ!
ひかるもかわいい洋服用意してくれるって言うし、ツイてきたわよ~~~!!



今日は日曜日。ここは駅前のショッピングセンター。
開店と同時にひかるとすみれは「魔法少女ショー」の会場へと走り、良い位置をゲットしようとする。
周りは子供ばかりなのに大人げないことこの上ない。

ひかるはシンプルなワンピースに羽織ったジャケットが大人っぽい。
シンプルがゆえに素の美しさがさらに映えている。

すみれは変身して小柄な少女になっている。
トップスには白のブラウス。襟が広くて、先に細かいフリルがついている。ラインも入っていて可愛らしい。
ボトムスはミニのスカパン。裾には大きなフリルがついており、足を組むと特に可愛らしく見える。
あちこちにつけた、セリシールバッジもいいアクセントだ。

二人はステージの最前列の真ん中に位置し、身を乗り出していた。
うしろの子供たちのことを考えているのだろうか?やはり悪の組織は違う。
「あの~、これから始まるのは『魔法少女ショー』なのですが...それに開始時間までまだ一時間以上ありますよ」
見かねた係員さんに声をかけられる。
「「お気遣いなく!」」
二人は興奮した声で答える。
いや、気遣われてる時点でおかしいと気づけよ!

まだ、人はまばらだったが、ギャラリーメーカーひかるがいることで、状況が変わりだす。
次々と人が集まりだし、「魔法少女ショー」の事を初めて知った子供連れや、特に興味は無いがひかるの鑑賞目的で、スペースはすぐに一杯になる。
急遽、ショーの会場は一番大きな広場へと変更された。
子供連れとそれ以外は場所が分けられ、ひかるたちはステージに近づけなくなる。
ひかるは一瞬、子供に変身しようかと思ったが、以前のすみれの変わり様を思い出すとあきらめることにした。

その時、セリシールことさくらは舞台袖から会場の様子を窺っていた。
「何これ!すごい人じゃない?こんな来るなんて聞いてない」
「いいじゃないか。それだけセリシールも人気が出たということだよ」
レオポンもついてきている。
その時、さくらは会場の様子がおかしいことに気づく。
子供コーナーはいつもより人が多い程度だが、大人コーナーに異常に人がいる。
しかも、観客はステージではなくてとある方向を向いていることが分かる。
そこには...ひかるがいた。
「やっぱり...」
さくらは何かデジャブめいたものを感じたが、「ひかるの美貌なら仕方ないか」とあきらめた。
「どうしたんだい?」
レオポンが聞くと、さくらがひかるを指さす。
「ああ...」
レオポンも納得したようだ。
「まあ、観客が多いのはいいことじゃないか!前向きにとらえよう!」

やがて、ステージが始まる。
いつも通り、子供の一人がさらわれ、みんなが「「セリシ~ル~~~!!」」と呼ぶと、セリシールが舞台に登場する。
「「わぁ~~~!!」」子供たちから歓声が上がる。
「キャー!セリシール様~~!」といつもは聞こえない声が聞こえるが、無視して舞台は進む。
決め場でステッキを悪役に向け、「くらいなさい!」というと悪役が「ギャ~~~!」と叫んで袖に消える。
最後に決め口上を言おうとすると、子供の一人が口を開いた。
「え~~!ビーム出てないよ~~!」
...最近の子供はCGに慣れているせいかシビアだ。
進行役のお姉さんが「ビームは目に見えないのよ」と言って何とかごまかそうとするが、最近の子供は鋭い。
「いつも、テレビじゃビーム見えてるもん!」
お姉さんは何とかごまかそうと必死だ。セリシールも冷や汗をかいている。

その時、突然、舞台に人影が現れた。
「ハッ、ハッ、ハッ。その通り。さっきのは油断させるためにワザとやられた振りをしたのだ!今度は本気でビームを出すといい!」
そこにいたのはマテラス・ダークライトだった。
「えっ!」
驚くセリシール。
しかし、子供たちは大喜びだ。
「マテラスだ~!やっつけて~~~!!」
...どうやら怖がっていないようだ。
(いいの?)
セリシールが小声でささやく。
(こうするしかないだろう?)
マテラスが返す。
(ありがと...)
セリシールは魔力ビームを出し、マテラスをやっつけた。
マテラスはどこかへ消え、子供たちは大喜び。
こうして、「魔法少女ショー」はいつもの何倍も盛り上がって終えた。

「ふう...」
すみれの横で静止していたひかるが突然動き出す。
「あんた、何したのよ」
「幻影を残して、ステージへ行っていただけですわ」
「ダメージ、受けてないわね」
「魔法で治しましたから...」
「治せるの...?」
「ええ、普段はもったいないので治しませんが、今日は仕方ありません」
「ホント、なんでもありね...」
万能すぎて、ただただあきれるしかないすみれであった。

・・・

「今日もマテラスに助けられちゃった...」
さくらは帰り道、ふと独りごちた。
「なんだかんだ言って、困った時には助けてくれるね」
レオポンも同意見なようだ。
「ホント、バカなんだから...」
と言いながらも、さくらはなんだかとってもうれしそうだった...
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