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Secret40. フラムの再来
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●登場人物
・小松春桜子(さくら):元気が取り柄の14才!家に一人暮らし。その訳は...
= ラフェド・セリシール:魔法少女レフェドフルールの一員。
・レオポン:ライオンを模したマスコットキャラ。今日はセリフをたくさんもらえるといいな!
・ルメトルド・フラム:レフェドフルールの管理者。よく名前をいじられる。天性の才能だろうか?
●前回のお話
私、小松春桜子!先日ショッピングセンターで行われたショーで、魔法少女をやることになったの。
いつもより「お客さんが多いな」と思ったら、ひかるちゃんの姿が...さすがだよね...
ショーが始まって、終盤、決めの場面で、ある子の「ビーム見えないよ」って発言でピンチになっちゃったの!
でも、マテラスが来て、助けてくれて...どうして、いつも意味ありげな行動取るのよ!
ちゃんと責任、取ってよね!
「ほら、レオポン!そこどいて!」
「おっと、ゴメン」
ここはさくらの家、今さくらは掃除の真っ最中だ。
さくらの両親は共に海外で働いている。
一緒に行こうと言われたが、さくらは友達と離れるのが絶対に嫌だった。
両親は最後には根負けして、一人、残ることを許してくれた。
一応、家政婦さんは頼んである。
平日のさくらが学校に行っている間に、一通りの家事はこなしてくれているのだが、さくらは家事が好きだった。
両親が仕事で忙しく、何かとお手伝いをすることが多かったからかもしれない。
だから、休日の時間があるときにはこうして、家中を掃除しているのだ。
その時、急に部屋の空間が歪んだ。
そこから現れたのは、想像通りの人物、フラムだった。
「どうだ?元気にやっているか?」
何気なく着地しようとしてさくらに怒鳴られる。
「土足禁止~~~!!」
すんでの所で浮き上がり、そのまま玄関まで浮遊して、靴を脱ぐ。
「相変わらず、上司に対する態度がなってないな。レオポン!どういう教育をしているのだ!」
と言い終わらぬうちに、さくらがダメを押す。
「ちゃんと、靴のほこり落としたんですよね!」
フラムは玄関に逆戻りするのであった...
「やれやれ、意外ときれい好きなのだな」
フラムは懲りてない顔でそう言う。
「フラムさん、自分で掃除したことあります?きれいにし終わった所を汚されたら大抵の人は怒りますよ!」
さくらの額には軽く血管が浮き出ている。
「まあ、いい。今日はちょっと様子を見に来ただけだ」
そう言うとソファに座ろうとする。その瞬間!
「ダメ!今からそこ掃除するんですから!」
さくらにダメ出しされる。
「じゃあ、どこに居ろというのだ!」
フラムが言うと、
「あっ、ちょっとそのソファ、どかしてもらえます?」
フラムは魔法を使い、ソファを持ち上げる。
「あっ、いい感じです。じゃあ、次は私を照明の所まで持ち上げて...」
掃除の手伝いをさせられるのであった...
それから一時間後。
「いやぁ、フラムさんのおかげで掃除がスムーズに終わりました!」
さくらはルンルン顔だ。
「つまらぬ魔力を使ってしまった...」
フラムは珍しくボケてみたが、
「...い、いえ。決してつまらないわけ...いや、つまらないのは魔力で...あぁ、そうじゃない!」
「...ドンマイ!フラム様」
...気をつかわせてしまったようだ。
(慣れないことはするものじゃないな...)
フラムは、インスタントコーヒーを一口のみ、気分を落ち着けると、まるでさっきの発言が無かったかのように、文句を言う。
「お前、ちょっとは感謝したらどうだ?仮にも俺はお前の上司だぞ!」
「もちろん感謝してます。だからこうしてお茶を出してるんですよ。ヒマラムさん!」
「フラムだ!ちなみに今日は偶然、時間があっただけで、いつもはこき使われてるんだぞ!」
「仕事って、私たち魔法少女のダメ出しくらいですよね?」
「お前は本部を知らんからそんなことが言えるのだ。結果を出さないとどれだけ嫌味を言われるか...なあ、レオポン...」
フラムはサラリーマンの悲哀を醸し出しながら、愚痴をこぼした。
「私は詳しいことは知らないのですが、本部からの呼び出しをくらった後の管理者の方々の苦労は何となく分かります」
「そうだろう?全く、机で座りながら報告書だけ眺めて何が分かると言うのだ!」
「はぁ...」
その後、しばらくフラムの愚痴が続いた。
さくらは(「なんで私が...」)と思いながらも、話を聞いてあげるのだった...
「それはそうと、マテラスとの闘いの予定は無いのか?」
不意にフラムが話題を向けてきた。
さくらは『余計なことを』という思いを隠さず顔に出しながら、つっけんどんに答えた。
「今日の夕方からですよ!来なくていいですよ!」
「まだ、何も言っとらん!まあ、そのつもりだったが...」
「マテラス嫌がるのに...」
さくらがつぶやく。
「何か言ったか?」
「いえ、何も!」
さくらはぷいっと横を向いた。
「たまには同席させろ。一応、報告義務というのが俺らにはあるのだ!」
「いいですけど、その代わり大人しくしといてくださいね!」
「あぁ、さすがにあの魔力バカと揉めようとは思わん」
「まだ、時間がありますけど、どうなさいます。フラム様?」
レオポンが尋ねる。時計を見るとまだ、小一時間あるようだ。
「そうだな...レオポンよ。お前はどうやってこの娘を見つけ出したのだ。暇つぶしに聞かせろ」
「「えっ!」」
さくらとレオポンの声が重なり、顔を見合わせる。
「改めて聞かれると、何か照れくさいね...」
さくらはちょっと恥ずかしそうだ。
「じゃあ、僕が話すよ」
レオポンはフラムに向き直ると、
「確か、あれは冬の寒い日でしたか...」
さくらとの出会いを話し始めるのであった。
・小松春桜子(さくら):元気が取り柄の14才!家に一人暮らし。その訳は...
= ラフェド・セリシール:魔法少女レフェドフルールの一員。
・レオポン:ライオンを模したマスコットキャラ。今日はセリフをたくさんもらえるといいな!
・ルメトルド・フラム:レフェドフルールの管理者。よく名前をいじられる。天性の才能だろうか?
●前回のお話
私、小松春桜子!先日ショッピングセンターで行われたショーで、魔法少女をやることになったの。
いつもより「お客さんが多いな」と思ったら、ひかるちゃんの姿が...さすがだよね...
ショーが始まって、終盤、決めの場面で、ある子の「ビーム見えないよ」って発言でピンチになっちゃったの!
でも、マテラスが来て、助けてくれて...どうして、いつも意味ありげな行動取るのよ!
ちゃんと責任、取ってよね!
「ほら、レオポン!そこどいて!」
「おっと、ゴメン」
ここはさくらの家、今さくらは掃除の真っ最中だ。
さくらの両親は共に海外で働いている。
一緒に行こうと言われたが、さくらは友達と離れるのが絶対に嫌だった。
両親は最後には根負けして、一人、残ることを許してくれた。
一応、家政婦さんは頼んである。
平日のさくらが学校に行っている間に、一通りの家事はこなしてくれているのだが、さくらは家事が好きだった。
両親が仕事で忙しく、何かとお手伝いをすることが多かったからかもしれない。
だから、休日の時間があるときにはこうして、家中を掃除しているのだ。
その時、急に部屋の空間が歪んだ。
そこから現れたのは、想像通りの人物、フラムだった。
「どうだ?元気にやっているか?」
何気なく着地しようとしてさくらに怒鳴られる。
「土足禁止~~~!!」
すんでの所で浮き上がり、そのまま玄関まで浮遊して、靴を脱ぐ。
「相変わらず、上司に対する態度がなってないな。レオポン!どういう教育をしているのだ!」
と言い終わらぬうちに、さくらがダメを押す。
「ちゃんと、靴のほこり落としたんですよね!」
フラムは玄関に逆戻りするのであった...
「やれやれ、意外ときれい好きなのだな」
フラムは懲りてない顔でそう言う。
「フラムさん、自分で掃除したことあります?きれいにし終わった所を汚されたら大抵の人は怒りますよ!」
さくらの額には軽く血管が浮き出ている。
「まあ、いい。今日はちょっと様子を見に来ただけだ」
そう言うとソファに座ろうとする。その瞬間!
「ダメ!今からそこ掃除するんですから!」
さくらにダメ出しされる。
「じゃあ、どこに居ろというのだ!」
フラムが言うと、
「あっ、ちょっとそのソファ、どかしてもらえます?」
フラムは魔法を使い、ソファを持ち上げる。
「あっ、いい感じです。じゃあ、次は私を照明の所まで持ち上げて...」
掃除の手伝いをさせられるのであった...
それから一時間後。
「いやぁ、フラムさんのおかげで掃除がスムーズに終わりました!」
さくらはルンルン顔だ。
「つまらぬ魔力を使ってしまった...」
フラムは珍しくボケてみたが、
「...い、いえ。決してつまらないわけ...いや、つまらないのは魔力で...あぁ、そうじゃない!」
「...ドンマイ!フラム様」
...気をつかわせてしまったようだ。
(慣れないことはするものじゃないな...)
フラムは、インスタントコーヒーを一口のみ、気分を落ち着けると、まるでさっきの発言が無かったかのように、文句を言う。
「お前、ちょっとは感謝したらどうだ?仮にも俺はお前の上司だぞ!」
「もちろん感謝してます。だからこうしてお茶を出してるんですよ。ヒマラムさん!」
「フラムだ!ちなみに今日は偶然、時間があっただけで、いつもはこき使われてるんだぞ!」
「仕事って、私たち魔法少女のダメ出しくらいですよね?」
「お前は本部を知らんからそんなことが言えるのだ。結果を出さないとどれだけ嫌味を言われるか...なあ、レオポン...」
フラムはサラリーマンの悲哀を醸し出しながら、愚痴をこぼした。
「私は詳しいことは知らないのですが、本部からの呼び出しをくらった後の管理者の方々の苦労は何となく分かります」
「そうだろう?全く、机で座りながら報告書だけ眺めて何が分かると言うのだ!」
「はぁ...」
その後、しばらくフラムの愚痴が続いた。
さくらは(「なんで私が...」)と思いながらも、話を聞いてあげるのだった...
「それはそうと、マテラスとの闘いの予定は無いのか?」
不意にフラムが話題を向けてきた。
さくらは『余計なことを』という思いを隠さず顔に出しながら、つっけんどんに答えた。
「今日の夕方からですよ!来なくていいですよ!」
「まだ、何も言っとらん!まあ、そのつもりだったが...」
「マテラス嫌がるのに...」
さくらがつぶやく。
「何か言ったか?」
「いえ、何も!」
さくらはぷいっと横を向いた。
「たまには同席させろ。一応、報告義務というのが俺らにはあるのだ!」
「いいですけど、その代わり大人しくしといてくださいね!」
「あぁ、さすがにあの魔力バカと揉めようとは思わん」
「まだ、時間がありますけど、どうなさいます。フラム様?」
レオポンが尋ねる。時計を見るとまだ、小一時間あるようだ。
「そうだな...レオポンよ。お前はどうやってこの娘を見つけ出したのだ。暇つぶしに聞かせろ」
「「えっ!」」
さくらとレオポンの声が重なり、顔を見合わせる。
「改めて聞かれると、何か照れくさいね...」
さくらはちょっと恥ずかしそうだ。
「じゃあ、僕が話すよ」
レオポンはフラムに向き直ると、
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さくらとの出会いを話し始めるのであった。
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