41 / 285
三章 女神教
41. は?????????
しおりを挟む
「あら、ショウネシー子爵家ってとっても貧乏なんでしょう? だから教会に連れて行ってもらえなかったんですの?」
レベッカが可愛いらしく首を傾げる。
言ってる事は、全く可愛くなかったが。
教室が爆笑に包まれ、マグダリーナは広角を上げた。
(いま笑ってるやつらに、絶対負けてなんかやらないわ!)
「こら、品のない事を言うな! ショウネシーは魔力暴走の後遺症で魔法が使えなくなったんだ。笑ったやつも王国貴族として恥ずかしいと思いなさい!!」
アーロン先生が怒鳴りつけて、教室にまた静かさが戻った。
レベッカに睨みつけられたが、知ったこっちゃない。
アーロン先生が、明日はまずテストがあると言いながら時間割を配る。
テストの結果飛び級出来る授業もあるとのこと。
「アーロン先生、学年も飛び級出来ますか?」
ライアンがマグダリーナの知りたかったことを聞いてくれる。彼はヴェリタスより年上だから、飛び級を狙ってるのかも知れない。
「芸術と体育とダンス以外の全教科で合格証を貰えれば学年の飛び級も可能です」
必ず飛び級してやるともと、固く誓った入学初日だった。
この日はどの学年も午前で終わり、貰った時間割を鞄にしまって、帰る準備をする。
エステラが作ってくれた収納魔法付き鞄は、手提げにも肩掛けにも出来る、ヴェリタスとお揃いの鞄だった。
もっともヴェリタスの鞄には、オプションで茶マゴーをセットするポケットがついていたが。
「マグダリーナ・ショウネシー、少しいいか?」
帰ろうと思ったら、声をかけたれた。
第二王子からだった。
「何かご用でしょうか?」
「うむ、お前は上手く父上に目をかけられてるようだが、俺は魔法も使えぬお前と婚約する気など一切ない! これからはその事をわきまえて行動しろ」
(は?????)
(は???????)
(は?????????)
(婚約とか言った? 何にも聞いてないんだけど、まさかよね? ありえないわよね!)
「……一体? 何のことでしょう?? よく分かりませんが、うちは子爵家ですし、普通にあり得ないお話かと?」
「一応はわきまえているようだな。だが俺は強いやつしか興味がない」
「はあ……ではこの会話のお時間は、これ以上はお互い無駄ですわね。お先に失礼します」
向こうが何か言う前に、マグダリーナは早足でその場を去った。
急いでショウネシー家のコッコ車に乗り込み、先に中でくつろいで薄い冊子を読んでいるダーモットに話しかけた。
冊子は冊子状なので書類にカウントされず、ダーモットの妖精のいたずらで、無残な姿になることはなかった。
「お父さま、第二王子様から信じられない事を、耳にしました」
「何だい?」
「私に第二王子様と婚約のお話があるとか?」
ダーモットは冊子から顔を上げ、娘の顔を見た。
「一応まだ、私のところに届いてない話しだね」
「一応……?」
ダーモットは読んでいた二冊の冊子を、マグダリーナに見せた。
陛下からの宿題で、提出したものだ。
「リーナは、やれば出来る子だと知っていたけど、これは予想以上によく出来てる。頑張ったね」
突然褒められて、マグダリーナは鼻白んだ。
「私一人の力ではありません。一冊はエステラに任せたものですし、シャロン伯母様も手伝って下さいました」
「それでも、こちらの文章を作成したのはリーナだ。とても読みやすく、読んだものが理解しやすい工夫がされている。もちろん内容もかなり具体的で実現性がある」
多分それは前世の事務スキルのお陰だろう。マグダリーナは社内資料作成の要領で書いていたのだから。
「まあ、だからね……セドリックはかなりリーナを気に入っちゃったんだな。私としては男爵位に陞爵くらいを狙ってたんだけどなぁ」
最後はポツリと、ダーモットは言う。
父が陛下の話を聞かない素振りをしてたのは、そういうことだったのか。
ダーモットはダーモットなりに傷物になった娘の将来を心配して爵位を上げようとしていたのだ。
が。
「第二王子がそう言ってたんだったら、そのうち正式な打診がくるはずだよ」
「断れますよね?」
「陛下がくれるって言うなら、とりあえず貰っておけばいいんじゃないかなぁ」
「なんですか、それ」
「第一王子に何かない限り、王位なんてそうそう回ってくるもんじゃないからね。与えられる領地も、都合よく空いてる訳じゃないしさ。となると第二王子の将来は、それなりの爵位だけ貰って王都に邸宅を建てて暮らすか、妻の実家にお世話になる事になる。セドは後者を狙ってるんだよ」
「うちの領に王族置いて、監視したい的な?」
「それもあるだろうけど、今回の功績の褒美の意味もあるんじゃないかな。栄誉的なあれで」
マグダリーナは頭を抱えた。
つい最近、第一王子に何かあったではないか。
それに褒美なら、もっと他のものがいい。
「それなら、トニーのお嫁さんに王女をいただいた方がいいじゃないですか?」
「王女は大抵、他国の王族に嫁がされるね。まあ今は三人もいるし、一人くらいは国に残しておく可能性もあるけど、その場合はお相手は上位貴族かな」
「王子のお相手も上位貴族でしょう?!」
「まあ普通はそうなんだけどねぇ」
「だいたい、第二王子と婚約して、我が家と領の得になることってありますか?」
「リーナが公爵夫人になれるかも知れないってことかな」
「そんな大層な身分はいりません!」
「じゃあ打診が来たときは、断っておくよ」
「お願いします」
今日の半日でどっと疲れた。
マグダリーナは昼食後に、明日のテスト勉強をしようと思ったが、どうにも集中出来なかった。
外からコッコの声も聞こえるし、気になって見にいくと、アンソニーとグレイが冒険者の格好でコッコ(オス)に鞍をつけている。
「どこかに討伐に行くの?」
「あっ、お姉さま! 熊を狩ってきます」
「熊ってまさか、四つ手熊?!」
「はい! あれを単独討伐してDランクになれるよう、まず修業をつけて貰ってきます!」
「誰に?」
「熊にです! あ、ちゃんとアーベル師匠にも同行してもらいますから」
アーベル・ブートキャンプだった……
「あれ? リーナも行くの? 明日のテスト勉強はいいの?」
エステラがアーベルとヴェリタスと一緒に、ササミ(オス)に乗ってやってきた。
どうやら明日のテストを気遣って、マグダリーナは誘われなかったらしい。
そもそも誘われても微妙だが、誘われたら行く。
やっぱり心配だからね。
「色々ありすぎて、勉強が手につかないから、一緒に行くわ」
レベッカが可愛いらしく首を傾げる。
言ってる事は、全く可愛くなかったが。
教室が爆笑に包まれ、マグダリーナは広角を上げた。
(いま笑ってるやつらに、絶対負けてなんかやらないわ!)
「こら、品のない事を言うな! ショウネシーは魔力暴走の後遺症で魔法が使えなくなったんだ。笑ったやつも王国貴族として恥ずかしいと思いなさい!!」
アーロン先生が怒鳴りつけて、教室にまた静かさが戻った。
レベッカに睨みつけられたが、知ったこっちゃない。
アーロン先生が、明日はまずテストがあると言いながら時間割を配る。
テストの結果飛び級出来る授業もあるとのこと。
「アーロン先生、学年も飛び級出来ますか?」
ライアンがマグダリーナの知りたかったことを聞いてくれる。彼はヴェリタスより年上だから、飛び級を狙ってるのかも知れない。
「芸術と体育とダンス以外の全教科で合格証を貰えれば学年の飛び級も可能です」
必ず飛び級してやるともと、固く誓った入学初日だった。
この日はどの学年も午前で終わり、貰った時間割を鞄にしまって、帰る準備をする。
エステラが作ってくれた収納魔法付き鞄は、手提げにも肩掛けにも出来る、ヴェリタスとお揃いの鞄だった。
もっともヴェリタスの鞄には、オプションで茶マゴーをセットするポケットがついていたが。
「マグダリーナ・ショウネシー、少しいいか?」
帰ろうと思ったら、声をかけたれた。
第二王子からだった。
「何かご用でしょうか?」
「うむ、お前は上手く父上に目をかけられてるようだが、俺は魔法も使えぬお前と婚約する気など一切ない! これからはその事をわきまえて行動しろ」
(は?????)
(は???????)
(は?????????)
(婚約とか言った? 何にも聞いてないんだけど、まさかよね? ありえないわよね!)
「……一体? 何のことでしょう?? よく分かりませんが、うちは子爵家ですし、普通にあり得ないお話かと?」
「一応はわきまえているようだな。だが俺は強いやつしか興味がない」
「はあ……ではこの会話のお時間は、これ以上はお互い無駄ですわね。お先に失礼します」
向こうが何か言う前に、マグダリーナは早足でその場を去った。
急いでショウネシー家のコッコ車に乗り込み、先に中でくつろいで薄い冊子を読んでいるダーモットに話しかけた。
冊子は冊子状なので書類にカウントされず、ダーモットの妖精のいたずらで、無残な姿になることはなかった。
「お父さま、第二王子様から信じられない事を、耳にしました」
「何だい?」
「私に第二王子様と婚約のお話があるとか?」
ダーモットは冊子から顔を上げ、娘の顔を見た。
「一応まだ、私のところに届いてない話しだね」
「一応……?」
ダーモットは読んでいた二冊の冊子を、マグダリーナに見せた。
陛下からの宿題で、提出したものだ。
「リーナは、やれば出来る子だと知っていたけど、これは予想以上によく出来てる。頑張ったね」
突然褒められて、マグダリーナは鼻白んだ。
「私一人の力ではありません。一冊はエステラに任せたものですし、シャロン伯母様も手伝って下さいました」
「それでも、こちらの文章を作成したのはリーナだ。とても読みやすく、読んだものが理解しやすい工夫がされている。もちろん内容もかなり具体的で実現性がある」
多分それは前世の事務スキルのお陰だろう。マグダリーナは社内資料作成の要領で書いていたのだから。
「まあ、だからね……セドリックはかなりリーナを気に入っちゃったんだな。私としては男爵位に陞爵くらいを狙ってたんだけどなぁ」
最後はポツリと、ダーモットは言う。
父が陛下の話を聞かない素振りをしてたのは、そういうことだったのか。
ダーモットはダーモットなりに傷物になった娘の将来を心配して爵位を上げようとしていたのだ。
が。
「第二王子がそう言ってたんだったら、そのうち正式な打診がくるはずだよ」
「断れますよね?」
「陛下がくれるって言うなら、とりあえず貰っておけばいいんじゃないかなぁ」
「なんですか、それ」
「第一王子に何かない限り、王位なんてそうそう回ってくるもんじゃないからね。与えられる領地も、都合よく空いてる訳じゃないしさ。となると第二王子の将来は、それなりの爵位だけ貰って王都に邸宅を建てて暮らすか、妻の実家にお世話になる事になる。セドは後者を狙ってるんだよ」
「うちの領に王族置いて、監視したい的な?」
「それもあるだろうけど、今回の功績の褒美の意味もあるんじゃないかな。栄誉的なあれで」
マグダリーナは頭を抱えた。
つい最近、第一王子に何かあったではないか。
それに褒美なら、もっと他のものがいい。
「それなら、トニーのお嫁さんに王女をいただいた方がいいじゃないですか?」
「王女は大抵、他国の王族に嫁がされるね。まあ今は三人もいるし、一人くらいは国に残しておく可能性もあるけど、その場合はお相手は上位貴族かな」
「王子のお相手も上位貴族でしょう?!」
「まあ普通はそうなんだけどねぇ」
「だいたい、第二王子と婚約して、我が家と領の得になることってありますか?」
「リーナが公爵夫人になれるかも知れないってことかな」
「そんな大層な身分はいりません!」
「じゃあ打診が来たときは、断っておくよ」
「お願いします」
今日の半日でどっと疲れた。
マグダリーナは昼食後に、明日のテスト勉強をしようと思ったが、どうにも集中出来なかった。
外からコッコの声も聞こえるし、気になって見にいくと、アンソニーとグレイが冒険者の格好でコッコ(オス)に鞍をつけている。
「どこかに討伐に行くの?」
「あっ、お姉さま! 熊を狩ってきます」
「熊ってまさか、四つ手熊?!」
「はい! あれを単独討伐してDランクになれるよう、まず修業をつけて貰ってきます!」
「誰に?」
「熊にです! あ、ちゃんとアーベル師匠にも同行してもらいますから」
アーベル・ブートキャンプだった……
「あれ? リーナも行くの? 明日のテスト勉強はいいの?」
エステラがアーベルとヴェリタスと一緒に、ササミ(オス)に乗ってやってきた。
どうやら明日のテストを気遣って、マグダリーナは誘われなかったらしい。
そもそも誘われても微妙だが、誘われたら行く。
やっぱり心配だからね。
「色々ありすぎて、勉強が手につかないから、一緒に行くわ」
171
あなたにおすすめの小説
捨てられた前世【大賢者】の少年、魔物を食べて世界最強に、そして日本へ
月城 友麻
ファンタジー
辺境伯の三男坊として転生した大賢者は、無能を装ったがために暗黒の森へと捨てられてしまう。次々と魔物に襲われる大賢者だったが、魔物を食べて生き残る。
こうして大賢者は魔物の力を次々と獲得しながら強くなり、最後には暗黒の森の王者、暗黒龍に挑み、手下に従えることに成功した。しかし、この暗黒龍、人化すると人懐っこい銀髪の少女になる。そして、ポーチから出したのはなんとiPhone。明かされる世界の真実に大賢者もビックリ。
そして、ある日、生まれ故郷がスタンピードに襲われる。大賢者は自分を捨てた父に引導を渡し、街の英雄として凱旋を果たすが、それは物語の始まりに過ぎなかった。
太陽系最果ての地で壮絶な戦闘を超え、愛する人を救うために目指したのはなんと日本。
テンプレを超えた壮大なファンタジーが今、始まる。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~
結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』
『小さいな』
『…やっと…逢えた』
『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』
『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』
地球とは別の世界、異世界“パレス”。
ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。
しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。
神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。
その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。
しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。
原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。
その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。
生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。
初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。
阿鼻叫喚のパレスの神界。
次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。
これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。
家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待!
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
小説家になろう様でも連載中です。
第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます!
よろしくお願い致します( . .)"
*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈
転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。
不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。
14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る
マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・
何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。
異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。
ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。
断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。
勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。
ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。
勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。
プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。
しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。
それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。
そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。
これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる