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七章 腹黒妖精熊事件
122. エルロンド王国の占領
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エステラは頷くと、ヒラとゼラを呼んだ。
「二人で出来る?」
「できるよぉ」
『うむー、ワシを誰だと思っとる、嬢ちゃんは茶ーでも飲んで待ってるが良いぞ』
「あ、ゼラ、ちゃーんとリーン王国が、エルロンド王国を占領したって、他国にも分かるようにお願いね」
ゼラは親指をぐっと上げると、ヒラを乗せて上昇し、そして転移した。
セドリック王は立ち上がって、再度宣言した。
「この度の決闘はショウネシー伯爵家の勝ちとし、フランク子爵家はショウネシー伯爵家に五億エルの慰謝料を払う義務が生じた。しかしフランク子爵とその令息は、今後牢に入る為、支払いを完遂する事は難しいだろう。この金額は王宮で立て替え、フランク子爵家の罪状に加算することとする」
その時、映像画面に、元のハイドラゴンの姿に戻ったゼラが映し出された。
『我が名はゼラ、創世のハイドラゴンの内、ただ一人名を与えられし者。ただ一人、名を、与えられし者!』
本竜にとって大事な事らしく、二度繰り返した。
大仰に名乗りを上げているが、ぼっちはいやじゃぁとべそべそした結果貰った名である。
それはともかく、ゼラの声は映像画面ではなく、天から聞こえて来る。
『我が主の住まうリーン王国を占領しようとした、愚かなるエルロンド王国のエルフ達よ。既に主命によりこの国はリーン王国が占領した。其方らの住処もワシが丁寧に更地にしたぞ。これから作る新たなエルロンドの都には、リーン王国に忠誠を近い、女神教に改宗したものだけが住まうこととなろう』
ゼラの宣言に、ワッと会場が盛り上がった。
映し出されたエルロンド国の様子は、既に建物はなく、森林地帯に追いやられたエルフ達が、呆然と空を見上げて居た。
ゼラに隷属の魔法をかけようと奮闘するものもいたが、無駄に魔力を消耗するだけだった。
ヒラが一緒に連れて行った魔狼達は、せっせと森で取れるキノコや薬草を採ってきては、ヒラの前に並べていく。
森林の一部は内部の結界内にあり、今までエルロンドになかった花を咲かせるものもあった。
その間、どんどこどんどこ火魔法で攻撃を受けているが、全て術者に跳ね返っている。
『もう、帰るねぇ』
そう言って画面越しに、ヒラが笑顔で手を振ってるが、背景は爆発していた。
程なく決闘場の上空に、ゼラの巨体が現れ、みるみる小さくなって、ヒラと一緒にエステラの元に降りて来た。
「お帰り、二人とも!」
エステラは二匹にととのえるの魔法をかけると、ぎゅっと抱きしめた。
「では最後にエルフの剣士よ。我ら王族を狙った其方の罪は決して軽く出来ぬ。最後に言うべき事はあるか」
「二人で出来る?」
「できるよぉ」
『うむー、ワシを誰だと思っとる、嬢ちゃんは茶ーでも飲んで待ってるが良いぞ』
「あ、ゼラ、ちゃーんとリーン王国が、エルロンド王国を占領したって、他国にも分かるようにお願いね」
ゼラは親指をぐっと上げると、ヒラを乗せて上昇し、そして転移した。
セドリック王は立ち上がって、再度宣言した。
「この度の決闘はショウネシー伯爵家の勝ちとし、フランク子爵家はショウネシー伯爵家に五億エルの慰謝料を払う義務が生じた。しかしフランク子爵とその令息は、今後牢に入る為、支払いを完遂する事は難しいだろう。この金額は王宮で立て替え、フランク子爵家の罪状に加算することとする」
その時、映像画面に、元のハイドラゴンの姿に戻ったゼラが映し出された。
『我が名はゼラ、創世のハイドラゴンの内、ただ一人名を与えられし者。ただ一人、名を、与えられし者!』
本竜にとって大事な事らしく、二度繰り返した。
大仰に名乗りを上げているが、ぼっちはいやじゃぁとべそべそした結果貰った名である。
それはともかく、ゼラの声は映像画面ではなく、天から聞こえて来る。
『我が主の住まうリーン王国を占領しようとした、愚かなるエルロンド王国のエルフ達よ。既に主命によりこの国はリーン王国が占領した。其方らの住処もワシが丁寧に更地にしたぞ。これから作る新たなエルロンドの都には、リーン王国に忠誠を近い、女神教に改宗したものだけが住まうこととなろう』
ゼラの宣言に、ワッと会場が盛り上がった。
映し出されたエルロンド国の様子は、既に建物はなく、森林地帯に追いやられたエルフ達が、呆然と空を見上げて居た。
ゼラに隷属の魔法をかけようと奮闘するものもいたが、無駄に魔力を消耗するだけだった。
ヒラが一緒に連れて行った魔狼達は、せっせと森で取れるキノコや薬草を採ってきては、ヒラの前に並べていく。
森林の一部は内部の結界内にあり、今までエルロンドになかった花を咲かせるものもあった。
その間、どんどこどんどこ火魔法で攻撃を受けているが、全て術者に跳ね返っている。
『もう、帰るねぇ』
そう言って画面越しに、ヒラが笑顔で手を振ってるが、背景は爆発していた。
程なく決闘場の上空に、ゼラの巨体が現れ、みるみる小さくなって、ヒラと一緒にエステラの元に降りて来た。
「お帰り、二人とも!」
エステラは二匹にととのえるの魔法をかけると、ぎゅっと抱きしめた。
「では最後にエルフの剣士よ。我ら王族を狙った其方の罪は決して軽く出来ぬ。最後に言うべき事はあるか」
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