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空高く、天を仰ぐ
第28話 凍てつけ、深く遠くまで - その2
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2017年07月20日(木)11時13分 =呪い屋=
食事も終え、少し一服といったところ。それぞれ何か思うところがあったのかもしれないしないのかもしれない。ただ、時間が過ぎ去っていくのをひしひしと感じていた。
その瞬間、身体を何かが通り抜ける感覚を感じる。・・・しまった。
素早く立ち上がり、他のみんなへ「今すぐここから逃げろ!」と叫んだ途端、
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン
何度も、何度も何度も、呼び鈴が鳴らされる。そして、ガッシャーン!と玄関の扉がブチ破られた。
先手を打たれるのは想定済みだったが、まさか蹴破られるとは。曲がりなりにもこの家、銃弾も大抵の魔術も防ぐんだがなぁ。
「遼太郎、みんなを連れて外へ行け。俺が時間を稼ぐ。」
「でも、お前はどうすんだ。」
「大丈夫だ。それにここは俺の家だぞ。勝手に侵入してきた不審者をボコる権利ぐらいはある。」
「・・・分かった。」
そう言って、遼太郎は光ちゃんを抱えた波留さんを担ぎ上げて走り出す。鍛えてるだけある...、と言えばいいのかな。
廊下へ出る。呪い屋はショゴスを元に構築した建造物だ。つまり、室内は自由に組み立て直すことができる。
「だから、こんなこともできるってわけ。」
部屋は形状を変え、一本の廊下となる。そして、俺の目の前には一振りの刀を携えたスーツ姿の女。「対神課か。」
「だったら何?おとなしくあの化物の居場所でも教えてくれるのかしら。」
「教えてやるかよ。知りたきゃ俺に勝ってからだぜ。」
肌を切り裂くような張りつめた空気。少しでも動きをミスったら死んでしまいそうなこの緊張感。だが、負けるつもりはない。
【霞城流 木霊討】【■▥▣▦◇◪】
刀の突きと俺の魔術が衝突し、互いに弾かれる。
「霞城流使いか...」「古代魔術ね...」
「面倒だな。」「面倒ね。」
霞城流は舞だ。厄除の力を持つその力は、魔のモノを切り裂くと言われている。つまり、死ぬほど相性が悪い。だが、古代魔術はわけが違う。現代に残されてる多くの魔術はどこぞの名の馳せた魔術師が使いやすいように書き換えた魔術だ。しかし、古代魔術は単純な力。魔術でどうこうするのではなくただ単純な力だ。つまり、霞城流で壊されることはない、はずだ。単純な火力勝負となれば話は別だが。
【霞城流 旋遁破】
彼女が刀を回すと壁に螺旋状のキズが衝撃波と共に迫って来る。
【▤▨❖☒▥▤☒ ❖▢◈◨◘▨⊡◇】
衝撃波に対して、壁を貼り反射させる。
【霞城流 鎌鼬】
その衝撃波を何事もなかったかのように彼女は弾いた。だったら、追撃だ。ポケットから石を取り出して、命令する。
【■▥▣▦◇◪ ☒❑◆▥◙▬】
石は命令通り空中を滑るように飛び、彼女の近くで爆ぜた。残念ながら直進していった破片は彼女に弾かれてしまったが、これでいい!
散らばった石たちは緑色に光り、彼女の足元に落ちた。
「っつ...、なるほどね。であれば、近づくまで!」
彼女は一瞬で俺の元まで近づいてくる。こいつ、魔術妨害を喰らってなお霞城流を使いこなすか...。そうなるとこいつ、まさか対神壱課の霞城奈穂かよ!
【霞城流 奥義 六華覇衝】
【▤▨❖☒▥▤☒!】
あっぶね。一瞬でも遅れたら奥義をモロに食らってたな。
【■▥▣▦◇◪!】
彼女を天井へ押しのける。しかし、
【霞城流 奥義 雲流氷晶】
氷柱の様に鋭い切っ先を何度も何度も、俺へと突きつける。この物量じゃ、俺の防御でも守り切れない。それならばっ!
【❖▢◈◨◘▨⊡◇!】
攻撃を反射させ、彼女へと突き刺すような斬撃を、繰り返し、繰り返し、送り返す。
「さすがに避けながらじゃ、攻撃は厳しいよな!」
【▦■☒◘▣❒❖】
天井に張り付いた彼女を無理やり剥ぎ落す。避け切れない斬撃が彼女の肌身を次々と裂く。
「くっ...、これしきの事。」
【霞城流 奥義 天衣無縫】
彼女が力強く俺の障壁に刀を強く突きつける。ミシミシと音を立て、障壁にヒビが入る。であれば、
「穴をあけろ!」俺のその言葉を聞いたそれは、俺の背後に大きな穴を作る。俺がその穴に落ち、そして、障壁を突き破った彼女もまた落ちてくる。であれば、ダメ押しだ!
【▦■☒◘▣❒❖】
彼女をより早く落とす。一瞬、俺と入れ違う瞬間に、刀を振り俺の身体を切り裂こうとした。だから、腕を上へ振る。それに合わせて刀が上へと避け、そのまま落ちていく。そして、穴の底に窓が出現し、彼女はそのまま窓の外へ投げ飛ばされる瞬間、刀を壁に突き刺したようでギリギリ耐えていたが重力方向の違いからか体勢を崩したようで戻るのに手こずっていた。
流石に俺もこのままでは一緒に窓の外へフェードアウェイしてしまうので、重力方向を転換させる。
一息つく前に腕時計を確認する。今が大体24分、戦い始めてからまだ10分程度か。流石に壱課を相手にしてるんだ、まだ時間を稼がないとな。とは言っても、古代魔術だけじゃ心許ない。もっと、手数を増やさないと...。
深呼吸をして、心を落ち着かせる。すると、ぴょんと彼女が割れた窓から戻ってきた。
「ラウンド2と行こうじゃないか!」
食事も終え、少し一服といったところ。それぞれ何か思うところがあったのかもしれないしないのかもしれない。ただ、時間が過ぎ去っていくのをひしひしと感じていた。
その瞬間、身体を何かが通り抜ける感覚を感じる。・・・しまった。
素早く立ち上がり、他のみんなへ「今すぐここから逃げろ!」と叫んだ途端、
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーンピンポーン
何度も、何度も何度も、呼び鈴が鳴らされる。そして、ガッシャーン!と玄関の扉がブチ破られた。
先手を打たれるのは想定済みだったが、まさか蹴破られるとは。曲がりなりにもこの家、銃弾も大抵の魔術も防ぐんだがなぁ。
「遼太郎、みんなを連れて外へ行け。俺が時間を稼ぐ。」
「でも、お前はどうすんだ。」
「大丈夫だ。それにここは俺の家だぞ。勝手に侵入してきた不審者をボコる権利ぐらいはある。」
「・・・分かった。」
そう言って、遼太郎は光ちゃんを抱えた波留さんを担ぎ上げて走り出す。鍛えてるだけある...、と言えばいいのかな。
廊下へ出る。呪い屋はショゴスを元に構築した建造物だ。つまり、室内は自由に組み立て直すことができる。
「だから、こんなこともできるってわけ。」
部屋は形状を変え、一本の廊下となる。そして、俺の目の前には一振りの刀を携えたスーツ姿の女。「対神課か。」
「だったら何?おとなしくあの化物の居場所でも教えてくれるのかしら。」
「教えてやるかよ。知りたきゃ俺に勝ってからだぜ。」
肌を切り裂くような張りつめた空気。少しでも動きをミスったら死んでしまいそうなこの緊張感。だが、負けるつもりはない。
【霞城流 木霊討】【■▥▣▦◇◪】
刀の突きと俺の魔術が衝突し、互いに弾かれる。
「霞城流使いか...」「古代魔術ね...」
「面倒だな。」「面倒ね。」
霞城流は舞だ。厄除の力を持つその力は、魔のモノを切り裂くと言われている。つまり、死ぬほど相性が悪い。だが、古代魔術はわけが違う。現代に残されてる多くの魔術はどこぞの名の馳せた魔術師が使いやすいように書き換えた魔術だ。しかし、古代魔術は単純な力。魔術でどうこうするのではなくただ単純な力だ。つまり、霞城流で壊されることはない、はずだ。単純な火力勝負となれば話は別だが。
【霞城流 旋遁破】
彼女が刀を回すと壁に螺旋状のキズが衝撃波と共に迫って来る。
【▤▨❖☒▥▤☒ ❖▢◈◨◘▨⊡◇】
衝撃波に対して、壁を貼り反射させる。
【霞城流 鎌鼬】
その衝撃波を何事もなかったかのように彼女は弾いた。だったら、追撃だ。ポケットから石を取り出して、命令する。
【■▥▣▦◇◪ ☒❑◆▥◙▬】
石は命令通り空中を滑るように飛び、彼女の近くで爆ぜた。残念ながら直進していった破片は彼女に弾かれてしまったが、これでいい!
散らばった石たちは緑色に光り、彼女の足元に落ちた。
「っつ...、なるほどね。であれば、近づくまで!」
彼女は一瞬で俺の元まで近づいてくる。こいつ、魔術妨害を喰らってなお霞城流を使いこなすか...。そうなるとこいつ、まさか対神壱課の霞城奈穂かよ!
【霞城流 奥義 六華覇衝】
【▤▨❖☒▥▤☒!】
あっぶね。一瞬でも遅れたら奥義をモロに食らってたな。
【■▥▣▦◇◪!】
彼女を天井へ押しのける。しかし、
【霞城流 奥義 雲流氷晶】
氷柱の様に鋭い切っ先を何度も何度も、俺へと突きつける。この物量じゃ、俺の防御でも守り切れない。それならばっ!
【❖▢◈◨◘▨⊡◇!】
攻撃を反射させ、彼女へと突き刺すような斬撃を、繰り返し、繰り返し、送り返す。
「さすがに避けながらじゃ、攻撃は厳しいよな!」
【▦■☒◘▣❒❖】
天井に張り付いた彼女を無理やり剥ぎ落す。避け切れない斬撃が彼女の肌身を次々と裂く。
「くっ...、これしきの事。」
【霞城流 奥義 天衣無縫】
彼女が力強く俺の障壁に刀を強く突きつける。ミシミシと音を立て、障壁にヒビが入る。であれば、
「穴をあけろ!」俺のその言葉を聞いたそれは、俺の背後に大きな穴を作る。俺がその穴に落ち、そして、障壁を突き破った彼女もまた落ちてくる。であれば、ダメ押しだ!
【▦■☒◘▣❒❖】
彼女をより早く落とす。一瞬、俺と入れ違う瞬間に、刀を振り俺の身体を切り裂こうとした。だから、腕を上へ振る。それに合わせて刀が上へと避け、そのまま落ちていく。そして、穴の底に窓が出現し、彼女はそのまま窓の外へ投げ飛ばされる瞬間、刀を壁に突き刺したようでギリギリ耐えていたが重力方向の違いからか体勢を崩したようで戻るのに手こずっていた。
流石に俺もこのままでは一緒に窓の外へフェードアウェイしてしまうので、重力方向を転換させる。
一息つく前に腕時計を確認する。今が大体24分、戦い始めてからまだ10分程度か。流石に壱課を相手にしてるんだ、まだ時間を稼がないとな。とは言っても、古代魔術だけじゃ心許ない。もっと、手数を増やさないと...。
深呼吸をして、心を落ち着かせる。すると、ぴょんと彼女が割れた窓から戻ってきた。
「ラウンド2と行こうじゃないか!」
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