15 / 34
吟の帰還……の前準備 雪の計画遂行・2【商店街夏祭り企画】
しおりを挟む
トムトムさんちの紬さんと孝子ちゃんに、デザートを頼む回です^^
トムトムさん、ご協力ありがとうございました!!
----------------------------------
「母さん、ただいま」
ぼんやりと店先で考え事をしていたら、息子の醸が配達を終えて裏から店に入ってきた。
雪は頬に当てていた手を下ろしながら、後ろを振り向く。
「お帰りなさい、醸くん」
雪の返事に片手を上げて応えながら、醸は納品伝票を机に置いて伸びをしている。
体格だけは燗さんに似て大きく育った醸は、ここ数年浮いた噂の一つもない。
学生時代にもしかしたら雪達の知らないところでお付き合いをしていた女の子がいたかもしれないけれど、大学を出て家に入ってからそんな影は一つもない。
そう。この子は……
「そういえば、姉さんから連絡来た? 今年は、夏祭り帰ってくるかなぁ」
雪はそんな醸を見遣って、小さく息をついた。
「醸くん、私少し出てきてもいいかしら。紬さんちに行ってくるわ」
顔を上げて醸に問いかければ、ゆっくりと首を傾げた。
「紬さん? 別にいいけど、どうしたの」
不思議そうなその顔に、雪はふんわりと笑いかけると行ってきますとだけ伝えて店頭から外に出た。
醸は、親の欲目を引いてもそこまで悪くない造作をしてると思う。でも、なんでかしらね……。吟ちゃん一筋の、お姉ちゃん大好きくんに育っちゃって……。
再び小さくため息をついて、何かを諦めるように軽く頭を振った。
「まぁ、これで醸くんもお姉ちゃん離れしてくれるでしょ」
醸が聞いていたら真っ青になって言葉の意味を問い詰められそうな独り言を漏らして、雪は中央広場をゆっくりと歩いて行った。
中央広場を挟んで向かいにある、喫茶店トムトム。店のドアを開けて入れば、ひんやりと気持ちのいい風が雪の首筋を撫でていく。
「いらっしゃいませ……、あ、雪さん」
紬さんちの双子くんの弟、次郎くんがカウンターの向こうでコーヒーを淹れていた手を止めて顔を上げた。
「こんにちは、次郎くん。紬さんいる?」
朝のうちに一応時間を取ってもらうことをお願いしてはいたけれど、お客様相手の商売は毎日一定した時間配分で仕事をしているわけじゃない。
それは店頭が混雑することなどほとんどない自店だけれど、雪にもわかっている。
次郎くんは厨房に顔を向けると、そこにいた紬さんを呼んでくれた。すぐに紬さんが顔を出す。
「雪さん、いらっしゃい」
にっこりと笑った紬さんは、一言厨房に何か言うとフロアに出て一番奥の席に通してくれた。
勧められたテーブル席に座ると、その後ろから孝子ちゃんがアイスコーヒーをトレイに乗せて歩いてくる。
「雪さん、こんにちは」
「こんにちは、孝子ちゃん」
にこにこと笑ってテーブルに飲み物を置いてくれる孝子ちゃんは、紬さんの姪っ子ちゃん。このお店のパティシエとして働いている。
挨拶を終えて戻ろうとする孝子ちゃんを、雪は引き留めた。
「孝子ちゃんにお願いしたいことがあるの、一緒に話を聞いてもらえるかな」
一応紬さんには電話した時に伝えていたけれど、やはり自分からも……とお願いすると、少し不思議そうに首を傾げたけれど頷いて紬さんの隣に座ってくれた。
「それで、どうしたの? 雪さん。何か相談があるってことだったけれど」
紬さんに話を促されて、雪は少し申し訳ない表情で話し始めた。
「あのね、夏祭りの前日に吟ちゃんが帰ってくるんだけど」
「あら、吟さん帰ってくるんですか?」
驚いたように両手を合わせた孝子ちゃんに、頷き返す。
「あのね、まだ燗さんに言ってないの。だからここだけの話で内緒にしていて欲しいんだけど」
「あ、はいっ」
素直に頷いてくれる孝子ちゃんに、目元を緩ませる。
「ありがとう。それで、その時にイカチョコムースをね、吟ちゃんに食べさせたいと思って」
イカチョコムースは、喫茶トムトムがイカ様フェアの際につくったデザートメニュー。
婚約中の重光先生と沙織さんの仲を取り持ったイカ様にあやかって、商店街のお店がたまに行うイカ様フェア。
吟ちゃんにも、重光先生たちのように幸せになってほしい。
だから……
「誕生日ケーキくらいの大きさのイカチョコムース、作ってもらうなんて……こと、できるかしら」
「誕生日ケーキ!」
驚いたように紬さんが呟く。孝子ちゃんも、目をぱちぱちしている。
「吟ちゃん。その日、結婚したいっていう相手を連れてくるの」
「!!!」
叫ぼうとした孝子ちゃんが、すんでのところで両手で口を塞いでそれを耐えていた。
紬さんはぱちぱちと瞬きした後、嬉しそうに相好を崩す。
「おめでとう! そうなの、吟ちゃんが結婚」
その表情に、ふわりと肩から力が抜ける。
「ありがとう。当日まで燗さんにはナイショだから、どうなるかなーと思ったりもするんだけれどね」
すんなり決まるとは思えないし、吟がそれに従うとも思えない。
当日は久しぶりの親子げんかになるかもしれない、止めるのは醸くんで八つ当たりされるのも醸くんだけど。
そう笑うと、想像できてしまったのか紬さんと孝子ちゃんが目を見合わせた。
「こんなに急な話で紬さんや孝子ちゃんには迷惑をかけてしまって、本当に申し訳ないんだけれど……」
そう言うと一瞬の静けさのあと、あたりまえじゃない……と言葉が返ってきた。
「当り前よ、私たちも吟ちゃんをお祝いしたいわ。そんなことは気にしないで? ね、孝子」
隣に座る孝子ちゃんに紬さんが視線を向けると、彼女は嬉しそうに頷いてくれる。
「吟さんの為だもん、大きいイカチョコムース作ります!」
「そうそう。そのまま、アニバーサリー用のケーキとしてメニューに加えてもいいと思うから、金型、金物屋さんに相談してみるわ」
雪は二人に見えないところで、ぎゅっと拳を握る。
お祝い料理は万全ね!
吟ちゃん、これで下準備は整ったわよ!
あとは、あなたの頑張り次第!!
楽しそうにこれからの流れを話し合い始めた二人に、雪は心からお礼を伝えた。
トムトムさん、ご協力ありがとうございました!!
----------------------------------
「母さん、ただいま」
ぼんやりと店先で考え事をしていたら、息子の醸が配達を終えて裏から店に入ってきた。
雪は頬に当てていた手を下ろしながら、後ろを振り向く。
「お帰りなさい、醸くん」
雪の返事に片手を上げて応えながら、醸は納品伝票を机に置いて伸びをしている。
体格だけは燗さんに似て大きく育った醸は、ここ数年浮いた噂の一つもない。
学生時代にもしかしたら雪達の知らないところでお付き合いをしていた女の子がいたかもしれないけれど、大学を出て家に入ってからそんな影は一つもない。
そう。この子は……
「そういえば、姉さんから連絡来た? 今年は、夏祭り帰ってくるかなぁ」
雪はそんな醸を見遣って、小さく息をついた。
「醸くん、私少し出てきてもいいかしら。紬さんちに行ってくるわ」
顔を上げて醸に問いかければ、ゆっくりと首を傾げた。
「紬さん? 別にいいけど、どうしたの」
不思議そうなその顔に、雪はふんわりと笑いかけると行ってきますとだけ伝えて店頭から外に出た。
醸は、親の欲目を引いてもそこまで悪くない造作をしてると思う。でも、なんでかしらね……。吟ちゃん一筋の、お姉ちゃん大好きくんに育っちゃって……。
再び小さくため息をついて、何かを諦めるように軽く頭を振った。
「まぁ、これで醸くんもお姉ちゃん離れしてくれるでしょ」
醸が聞いていたら真っ青になって言葉の意味を問い詰められそうな独り言を漏らして、雪は中央広場をゆっくりと歩いて行った。
中央広場を挟んで向かいにある、喫茶店トムトム。店のドアを開けて入れば、ひんやりと気持ちのいい風が雪の首筋を撫でていく。
「いらっしゃいませ……、あ、雪さん」
紬さんちの双子くんの弟、次郎くんがカウンターの向こうでコーヒーを淹れていた手を止めて顔を上げた。
「こんにちは、次郎くん。紬さんいる?」
朝のうちに一応時間を取ってもらうことをお願いしてはいたけれど、お客様相手の商売は毎日一定した時間配分で仕事をしているわけじゃない。
それは店頭が混雑することなどほとんどない自店だけれど、雪にもわかっている。
次郎くんは厨房に顔を向けると、そこにいた紬さんを呼んでくれた。すぐに紬さんが顔を出す。
「雪さん、いらっしゃい」
にっこりと笑った紬さんは、一言厨房に何か言うとフロアに出て一番奥の席に通してくれた。
勧められたテーブル席に座ると、その後ろから孝子ちゃんがアイスコーヒーをトレイに乗せて歩いてくる。
「雪さん、こんにちは」
「こんにちは、孝子ちゃん」
にこにこと笑ってテーブルに飲み物を置いてくれる孝子ちゃんは、紬さんの姪っ子ちゃん。このお店のパティシエとして働いている。
挨拶を終えて戻ろうとする孝子ちゃんを、雪は引き留めた。
「孝子ちゃんにお願いしたいことがあるの、一緒に話を聞いてもらえるかな」
一応紬さんには電話した時に伝えていたけれど、やはり自分からも……とお願いすると、少し不思議そうに首を傾げたけれど頷いて紬さんの隣に座ってくれた。
「それで、どうしたの? 雪さん。何か相談があるってことだったけれど」
紬さんに話を促されて、雪は少し申し訳ない表情で話し始めた。
「あのね、夏祭りの前日に吟ちゃんが帰ってくるんだけど」
「あら、吟さん帰ってくるんですか?」
驚いたように両手を合わせた孝子ちゃんに、頷き返す。
「あのね、まだ燗さんに言ってないの。だからここだけの話で内緒にしていて欲しいんだけど」
「あ、はいっ」
素直に頷いてくれる孝子ちゃんに、目元を緩ませる。
「ありがとう。それで、その時にイカチョコムースをね、吟ちゃんに食べさせたいと思って」
イカチョコムースは、喫茶トムトムがイカ様フェアの際につくったデザートメニュー。
婚約中の重光先生と沙織さんの仲を取り持ったイカ様にあやかって、商店街のお店がたまに行うイカ様フェア。
吟ちゃんにも、重光先生たちのように幸せになってほしい。
だから……
「誕生日ケーキくらいの大きさのイカチョコムース、作ってもらうなんて……こと、できるかしら」
「誕生日ケーキ!」
驚いたように紬さんが呟く。孝子ちゃんも、目をぱちぱちしている。
「吟ちゃん。その日、結婚したいっていう相手を連れてくるの」
「!!!」
叫ぼうとした孝子ちゃんが、すんでのところで両手で口を塞いでそれを耐えていた。
紬さんはぱちぱちと瞬きした後、嬉しそうに相好を崩す。
「おめでとう! そうなの、吟ちゃんが結婚」
その表情に、ふわりと肩から力が抜ける。
「ありがとう。当日まで燗さんにはナイショだから、どうなるかなーと思ったりもするんだけれどね」
すんなり決まるとは思えないし、吟がそれに従うとも思えない。
当日は久しぶりの親子げんかになるかもしれない、止めるのは醸くんで八つ当たりされるのも醸くんだけど。
そう笑うと、想像できてしまったのか紬さんと孝子ちゃんが目を見合わせた。
「こんなに急な話で紬さんや孝子ちゃんには迷惑をかけてしまって、本当に申し訳ないんだけれど……」
そう言うと一瞬の静けさのあと、あたりまえじゃない……と言葉が返ってきた。
「当り前よ、私たちも吟ちゃんをお祝いしたいわ。そんなことは気にしないで? ね、孝子」
隣に座る孝子ちゃんに紬さんが視線を向けると、彼女は嬉しそうに頷いてくれる。
「吟さんの為だもん、大きいイカチョコムース作ります!」
「そうそう。そのまま、アニバーサリー用のケーキとしてメニューに加えてもいいと思うから、金型、金物屋さんに相談してみるわ」
雪は二人に見えないところで、ぎゅっと拳を握る。
お祝い料理は万全ね!
吟ちゃん、これで下準備は整ったわよ!
あとは、あなたの頑張り次第!!
楽しそうにこれからの流れを話し合い始めた二人に、雪は心からお礼を伝えた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜
のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、
偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。
水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは――
古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。
村を立て直し、仲間と絆を築きながら、
やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。
辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、
静かに進む策略と復讐の物語。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
ヤクザに医官はおりません
ユーリ(佐伯瑠璃)
ライト文芸
彼は私の知らない組織の人間でした
会社の飲み会の隣の席のグループが怪しい。
シャバだの、残弾なしだの、会話が物騒すぎる。刈り上げ、角刈り、丸刈り、眉毛シャキーン。
無駄にムキムキした体に、堅い言葉遣い。
反社会組織の集まりか!
ヤ◯ザに見初められたら逃げられない?
勘違いから始まる異文化交流のお話です。
※もちろんフィクションです。
小説家になろう、カクヨムに投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる