シスコンリーマン、魔王の娘になる

石田 ゆうき

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第4章 国境の外へ。戦いのはじまり

057 魔族の常識

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△ ディニッサは「フィアのお小遣い」を手に入れた!

△ 魔族が「5人」仲間になった!

▼ 「ヘルベルト」が失踪してしまった……!


 ……くそ。離反イベント起こるの早すぎだろ。
 船にいる魔族の中でも、ヘルベルトとはかなり仲良いつもりだったのに。じつは「ひんぱんに話しかけてきてウザい」とか思われてたのか? ショックだ……。

 ヘルベルトがいなくなった影響は──
 たいしてない、かな?

 金銭的被害は、ヘルベルトに払った契約金の1000万円。
 絶対量としては多いが、割合としては笑い飛ばせる金額だ。何十年分か、何百年分なのかは知らないが、貯めこまれた「フィアのお小遣い」は莫大なのだ。

 戦力減少という問題も致命的なものではない。魔族が多いに越したことはないけど、一人いなくなったからといって大勢に影響は出ないはずだ。

 ……ただ、気になることがある。
 魔族はメンツを気にするヤツが多い。金だけもらって働かずに逃げ出した男だ、と知ればほとんどの魔族がヘルベルトを軽蔑するだろう。

 じっさいに、残った魔族からは悪評ばかりだ。アンゴンなどは「姫さんと戦って有り金全部強奪するってンならまだわかるけどよ。コソコソ逃げ出すなんて、見下げ果てた男だぜ」と言っていた。

 ……いや、真っ向から歯向かわれた方がオレは嫌なんですけど。

 この世界ではなぜか、こそ泥よりは強盗の方がましだと考えらているのだ。強盗の方が勇気が必要な分優れている、らしい。どう考えても強盗の方が迷惑度が高いと思うのだが。

 ようするにヘルベルトは、魔族たちから蔑まれるようなことをあえてしたということになる。そこに違和感を感じる。

 ──ヘルベルトは犬系の魔族だ。
 そして北の大陸でオレを襲ってきた賊が、狼男だった。微妙に違うけれど、なんらかの関わりがあるとは考えられないだろうか。

 ……となると、ヘルベルトは最初からオレの敵だったことになる。やけに無口だったのも自分の素性が露見するのを恐れたせいか? その場合、逃げ出しただけで話が終わるとは思えない。ルオフィキシラル領に帰る途中で襲われることも考慮しておくべきだろう。

 めんどくさいなあ……。
 まあでも、ポジティブに考えようか。真銀貨1枚使ったおかげで、ヘルベルトの襲撃を警戒できるようになったのだ。良い情報を買えたともいえる。


 * * * * *


「どうしたのディニッサ、騒がしいわね?」

 ヘルベルトの情報を集めていると、シグネが宿を訪ねてきた。船は修理中でしばらく出航できない。彼女も暇なのかもしれない。まさかオレの旅立ちを見送ろうという、殊勝な気持ちになったわけでもあるまい。

「じつはな──」

 なんらかの情報が得られることを期待して、シグネに事情を話した。オレの推理が正しければ、ヘルベルトは北の大陸の反政府組織の一員であり、シグネとも無関係な話ではない。しかし──

「ぷっ、くく、に、逃げられた? ず、ずいぶんと、あなたは人を見る目があるじゃないの」

 シグネから帰ってきたのは、笑声と皮肉だった。
 相変わらず性格の悪い女だ。こっちは本気で困ってるってのに。

「ま、いなくなったものはしょうがないでしょ。探したって無駄でしょうし、そろそろ出発しましょうよ」

「……その言い方では、そなたもいっしょに旅をするように聞こえるのじゃが」
「もちろんついていくに決まっているでしょう?」

 てっきりシグネとは、上陸した時点でお別れだと思っていた。しかし彼女はさも当然のように同行を決めている。

「氷の魔王の一族が北の大陸外に出るのは、マズイのじゃろう?」
「軍隊ならともかく、娘の一人くらいは大丈夫よ。だって、そうじゃなかったら、フィアがあなたの侍女になっている事自体が大問題じゃない」

 シグネの言い分は一理あるようで、ずいぶんといかがわしい。彼女の論が通るなら、いくらでも魔族を派遣できるだろう。……が、まあよし。もしも難癖をつけられても困るのはオレじゃない。

 正直なところ、シグネが同行してくれるのはありがたい。
 ヘルベルトの件であらためて考えさせられたのだが、新しく雇った魔族たちの忠誠心と動向が非常に怪しいのだ。はたして他のヤツは信用できるのか?

 ゴブリン系魔族の「アンゴン」は野心家に見える。そしてその野心の方向性が問題だ。立身出世が望みなら、領地を手に入れるまでは配下として働いてくれるだろう。しかし富が目当てなら、金を奪おうと襲ってくる可能性がある。

 「フィアのお小遣い」は、持ち歩くのがためらわれるほどの大金だ。その金を手に入れるためなら、多少の危険はおかそうと考える人間は多そうだ。
 なんでこの世界には銀行がないのかなあ……。

 オーガーの「ターヴィティ」はどうか。彼はオレが孫娘に似ている、と言っていた。しかしその言葉がそもそも胡散臭い。筋肉質のマッチョだぞ、アイツ。アレからこんな可愛い孫娘が生まれるか?

 ロリコン姉弟が一番マシに思えるというのが、このメンバーのひどさを物語っている。とはいえ、ロッセラとシビッラにも全幅の信頼がおけるわけではない。アイツらは、単にこの容姿が気に入っているだけだ。極端な話、もっとかわいい幼女があらわれたら、あっさりと寝返るおそれがある。

 今回の募兵は、心配ばかりふやした悪手だったかもしれない……。

 デトナは、信頼できる、はずだ。けど、母親の仇を簡単に許せるものなのか?
 島で話して納得していたけれど、本人の証言を鵜呑みにしていいのか? 不安になってきた……。

 こんな状況なのでシグネの加入は渡りに船だ。彼女の場合、フィアのためにオレを助けるという目的が明確だ。少なくとも寝首をかかれる心配はしないですむ。


 * * * * *


 シグネの到着をもって、ヘルベルトの情報収集は打ち切った。どうやら彼は宿には泊まらず、昨日の段階で姿を消していたようだ。目撃者もほとんどなく、どこに行ったのかは不明。これ以上探索するのも難しいだろう。

 捜索をしながらも準備を平行しておこなっていたため、すぐにでも出発できる。
 頑丈な荷車にはフィアのお小遣い箱が乗せられ、その箱の上にアカが陣取っている。食料や水も可能な限り詰め込んだ。

 荷車の周囲には、六人の魔族と一人の平民が集まっていた。平民は、道案内役として昨日雇った獣人だ。人に近いタイプの猫系獣人なので、かわいいネコ耳がついている。が、本体がくたびれたオッサンなため、非常に微妙。

 ……そういえば、コイツは本当に信用できるのか?
 急に心配になってきた。

 この案内人を見つけたのはアンゴンだ。アンゴンは話し上手で機転も利く。すぐに町の者と打ち解けて、このあたりの地理に詳しい男を連れて来てくれた。しかしアンゴンの狙いがフィアのお小遣いだったとしたら、案内される先には敵が待ち伏せしているかもしれない。

 ……ああ、ヤバイな。
 なんか、ものすごく疑心暗鬼になってる。出会う人すべてを疑ってたら、なにもできないだろうに。

 しかしこのネコ耳のオッサンは、えらく挙動不審なんだよなあ。
 キョロキョロして落ち着きが無い。オレと目が合うと慌ててそらす。

「そなた、どうしたのじゃ。なにをソワソワしておる?」
「あっ、はい、もうしわけありません!」

 心に余裕がないせいで、詰問口調になっていたのだろうか。ネコ耳のオッサンは飛び上がってペコペコしだした。弱者を脅しつけたようで、嫌な気分になる。

「落ち着け。怒っているわけではないのじゃ。なにか心配があるなら言うがよい」
「へ、へいっ。……その、道案内をするだけで、あんな大金を本当にもらっていいのかと……。い、いや! 魔族様の言葉を疑っているわけじゃ……!」

 案内人は、怯えたように一歩下がった。
 ──そこから先は一瞬の出来事だった。

 案内人が急に下がったため、歩いてきた通行人の進路をふさぐような形になってしまった。とはいえ、ぶつかるほとの距離ではない。当然、歩いてきた男は案内人を避ける。そう思った。しかし現実は違ったのだ。

 パァンという炸裂音がして、案内人の頭が弾けた。

 歩いてきたエルフの男が、無造作に拳を叩き込んだのだ。エルフのパンチは、おそろしく速くて強力だった。コイツはただのエルフじゃない。間違いなく魔族だ。

 案内人の体が崩れ落ちる前に、魔族の男はふたたび攻撃した。横薙ぎに蹴り飛ばす。案内人は隣の壁を突き破って、商店の中に叩き込まれた。

「な……」

 なにが起こったのかわからない。オレが雇った案内人が殺された。それは、わかる。だけどなんでこんなことになったのか、脈絡がなさすぎて意味不明だった。
 加害者のエルフは、何事もなかったようにそのまま歩き去っていこうとする。

「待て、貴様! いきなり何をするのじゃ!」
「……? どうかしましたか、かわいいお嬢さん」

 エルフは心底不思議そうに、立ちふさがったオレを見つめた。その目は、何事もおこっていないと告げているようで、一瞬オレは夢でも見たのかと思いかけた。

 しかし横を見ると、大穴の開いた商店がある。中にはグチャグチャになった案内人の死体が見えた。断じて夢などではない。

「とぼけるなよ。貴様は今、人を一人殺したであろう!」
「人……?」

 オレは声を荒らげたが、エルフの反応は鈍い。
 ──ここで初めて、オレは周囲の異常さに気づいた。

 突然人が殺されたんだ。大騒ぎになってしかるべきだろう。まだ朝早いが、道を歩く人もいるし、店を開ける準備をしている者もいる。しかし彼らは、一様に目を伏せ動きを止めていた。

 それだけではない。味方であるデトナたちも、今起きた理不尽な事件にさほどの関心を持っていないようだった。この場で怒っているのは、オレ一人だけだ。

 なんなんだ、コレ……!?

 その時、一人だけ態度が違う者がいた。アンゴンだ。彼は苛ついたような表情を浮かべていた。オレはようやく仲間を見つけたようで安心した。

「アンゴン!」
「わかってますぜ、姫さん」

 アンゴンはこっちに近づいてきて、エルフに指を突き付けた。

「アレは、こちらの姫さんが高い金で雇った案内人だ。まだなんの働きもしてねえのにブっ殺しちまいやがって! どう落とし前をつけてくれるんだ、ああ?」

「おお、なんと、まさかあなたの使用人だったとは……! それは申し訳ないことをしました。そうだ、弁償しましょう。アレはいくらでしたか?」

 相手の男は謝罪した。しかしその内容がおかしい。
 罪のない人間を殺したことを謝っているわけではなく、オレが雇った人間を殺してしまったことを気にしている。

 しかもこれは相手の男だけでなく、アンゴンを含めたこの場にいる全員の共通見解のようだった。
 アンゴンは相手に対して、金ではなく道案内をなんとかするように交渉を続けている。しかし、それは今どうでもいい。

 ──現状をしっかりと把握しないといけない。

 案内人は「魔族の道を遮った」たったそれだけの理由で殺されたらしい。しかも彼が殺されたことに誰一人疑問をもっていない。エルフの行為は、正当なものだと認められているとしか考えられない。

 今までも魔族と平民の関係が良いものではないと感じることはあった。
 しかしこれほどあからさまに見せつけられたのは初めてだ。

 船ではどうだった……?
 魔族と船員は距離をおいていた。親しく語り合うような姿は見た記憶が無い。

 北の大陸では……?
 強行軍で進み続けたせいで、ほとんど印象に残っていない。
 氷の城には魔族しかいなかった。

 ルオフィキシラル領ではどうか……?
 今見たような惨状は起こっていない。それどころか、ノランやクナーやネンズは平民の部下と親しんでいるようだった。

 ──いったいどちらがおかしいのか。
 おそらく、ルオフィキシラル領の方こそが異常なんだ。この世界では……。

「姫さん、すまねえ。代わりの案内人は用意できないらしい。金もらってもしょうがねえし、どうすっかねえ?」

「……もう、よい。解放してやれ」

 周囲の反応からして、案内人を殺したこと自体は、犯罪でもなんでもないんだろう。魔族の関係者を傷つけたことは罪なのだろうが、それに対する償いを受けようとは思わない。

 せめて理不尽に命を奪われた案内人に謝って貰いたかったが、どうして謝らなければならないかすら、この魔族たちには理解できないだろう。
 心のこもっていない謝罪など無意味すぎる。

「それよりアンゴン、案内人の家を知らぬか?」
「おお、なるほど! ヤツの家族でもいりゃあ、代わりができるかもしれねえ」
「……」

 さっき、オレがふいに話しかけたりしなければ、こんな悲劇は起こらなかった。案内人を殺したのはエルフだが、オレにも責任がある。

 案内人の名前すら聞いていなかったことも、気がとがめる一因になっていた。
 もしかしたらオレも、彼のことを軽く見ていたのかもしれない。

 彼に家族がいるなら謝らなければならないが、この原型をとどめていない遺体をどうするべきか。こっちで葬ってやったほうがマシだろうか……。

 人混みの中で強い孤独を感じながら、オレは一人溜息をついた……。
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