異世界で結婚させられることになりました

石田 ゆうき

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後編

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 肩を揺すられて目を覚ましました。いつもなら明かりがついているのに、真っ暗なままです。うっすらと、私にのしかかるような影が見えました。思わず悲鳴が口をつきます。

「オレだ、落ち着けカノン」

 影が私の口を抑えながら言いました。エヴァルトです。
 もしかして彼は……。私の体が震えます。

「……! い、いや違う! よこしまな事は考えてない。おまえが外に出たがっていると聞いたから来たんだ。今日しかチャンスがない。どうする?」

 エヴァルトはあせったように早口で言いました。闇になれた目で見ると、彼はいつもの洗練された服ではなく、分厚い毛皮のコートを着ています。たしかに、色っぽい用件ではなさそうでした。

「外に行きたい。連れて行ってください」

 エヴァルトの言葉に納得した私は、迷うこと無く返事をしました。外に出たいと思わなかった時は大丈夫でしたが、いったん出たいと思ってしまうと、気になって仕方なくなってしまったのです。エヴァルトは私にも毛皮のコートを着せました。エスキモーが着ているような、本格的な防寒具です。この世界はいま冬なのでしょうか。

 エヴァルトに手を引かれ進んでいきます。居間の扉を開け廊下を走り、階段を登りました。階段を上がると窓が見えました。星がまたたいています。そこで私がいたのが地下だったのだとはじめて知りました。エヴァルトは窓を開けました。彼は私を抱え上げ窓から外に出ます。そこで私は悲鳴をあげそうになりました。窓の外には怪物がいたのです。鷹のような頭と羽をもつ四足の獣でした。

「大丈夫だ。こいつはオレの騎獣のウォルフだ」

 エヴァルトは片手で私を抱え上げたまま、ウォルフの上に飛び乗りました。彼は私を抱きしめるような態勢で、手綱を握ります。

「いまから飛ぶけど、心配はするな。オレがかかえているから、絶対に落としたりしない」

 言うなりウォルフが軽やかに飛び立ちました。大きな翼で力強く飛翔していきます。冷たい風が吹き付けてきて、コートを着せられた理由がわかりました。

「怖いかもしれないが、すこしだけ我慢してくれ。このあたりでゆっくりするのはマズイ」

 エヴァルトは、私が空の旅に怯えることを心配しているようです。
 ──けれど私はそれどころではありませんでした。なにせエヴァルトと正面から抱き合うような態勢なのです。胸がドキドキして止まりません。すこし距離を開けようと、体を離してみました。すると、私がバランスを崩したと勘違いしたのか、エヴァルトに左手で強く抱きしめられました。ますます心臓の鼓動が早くなって、息苦しくなってしまいました……。


 * * * * *


「悪い、そんなに怖かったか?」

 地面におりてからもしばらく動かない私を見て、エヴァルトが心配そうにしていました。もちろん私が動けないのは恐怖のせいではありません。高い空から地上を見たりしたら怖くなったかもしれませんが、私に見えていたのはエヴァルトだけなのです。恐怖を感じるヒマなどありませんでした。

 肉体的接触に免疫のない私には、刺激が強すぎる旅でした。元の世界はもちろんこっちに来てからもこんな経験はありませんでした。婿候補とはいうものの、3人は手を握ってもこなかったのです。3人が紳士なのか私に魅力がないのか、おそらく後者なのでしょうが……。

「ほらカノン、そろそろ正気に戻れ。せっかくこんな所まで来たんだ。アレをみなきゃ損だぞ」

 エヴァルトが指差すほうを見ると、綺麗な朝日が見えました。下には一面に広がる雲の海。まったく地面が見えませんでした。

「綺麗……」


 * * * * *


「カノン、大事な話がある」

 ぼうっと朝日を眺めていた私にエヴァルトが呼びかけました。

「逃げたいか? おまえが望むなら下界に連れて行ってやってもいいぞ」
「下界?」

「気づいてなかったのか? オレたちがいるのは空に浮かぶ大陸だ」

 驚きで声も出ませんでした。大陸が浮く、などということがありえるのでしょうか。けれどエヴァルトの顔は真剣で私をからかっているような様子はありません。

「それでどうする? この大陸にいるかぎり、国の支配から逃れることはできないが、下界なら大丈夫だ」

 自由になれるのでしょうか。心が惹かれました。元の世界でも手に入らず、この世界でも得られなかったものが目の前にあるのです。
 
「……でも、私はなにもできません。下界に行ったとしても暮らしていけません」
「オレが助けてやる。おまえが一人で暮らせるようになるまで守ってやる」

「……ずっと一人では暮らせないかもしれません」
「なら、一生オレがそばにいてやる」

 そう言って、エヴァルトは私を抱き寄せました。


 * * * * *


 エヴァルトは食事の用意をはじめました。下界にいくためにはウォルフをしっかり休めて、たっぷり餌をあげておかないといけないのです。ウォルフの次は私たちのご飯です。エヴァルトの用意ということで、すこし身構えてしまいましたが、サンドイッチがメインの普通の朝食でした。

 エヴァルトといっしょに下界にいく決心はしました。けれど残された人がどうなるかが気になってきました。メイドさんたちが罰を受けたりしてしまうのでしょうか。そもそもどうして、私なんかと結婚する事が重要なのでしょうか。

「私が逃げたら、なにがおきますか?」
「……。」

「エヴァルト?」
「知らないほうがいい」

 そう言われて素直にうなずけるでしょうか。私はエヴァルトを問い詰めました。
 その答えは途方もないものでした。

「おまえがいなくなれば、近いうちにこの大陸は地に落ちる。聖女の役割は、この大陸を浮遊させる力を男に与えることだ」

 私が逃げたら、大勢の人が命を落とすことになるでしょう。そんな選択をとれるわけがありません。これほど重要なことを隠して誘ったエヴァルトに腹がたってきました。

「やっぱり私は下界には行きません。家に戻してください」
「……おまえが望むならそうする。だが話をぜんぶ聞いてからにしてくれ」

 ウォルフに向かって歩き出した私の肩を、エヴァルトがつかみました。

「聖女は生け贄だ。大陸は救われるかもしれないが、おまえは幸せになれない」
「……生け贄。私は殺されるのですか?」

「殺されはしない。だが生涯、塔に閉じ込められる」
「……それくらいなら。どうせ今までも似たような生活でした」

「人と会うこともできなくなる。唯一会えるのは夫だけ。だが聖女に選ばれた者は法皇として膨大な仕事に追われることになる。つまりおまえは、残りの人生のほとんどをひとりぼっちで過ごすことになるんだ」

 ……想像して、震え上がりました。元の世界でも不自由ではありましたが、ひとりぼっちではありませんでした。お父さんもお母さんも、時間がある限りお見舞いに来てくれましたし、時には友達や親戚も来てくれました。

「おまえは元の世界でもツライ目にあってきたんだ。この大陸のために犠牲になる必要なんかない」

 前にエヴァルトが怒った理由がわかりました。彼は私の境遇を聞いて、私の運命に憤ってくれたのでしょう。不幸であったかもしれない彼のお母さんと、私を重ね合わせていたのかもしれません。エヴァルトの気持ちはありがたく思いましたが、私の気持ちはすぐに決まりました。

「エヴァルト、家に戻してください」


 * * * * *


 それまでの日常がもどってきました。メイドさんもアマデウスもディートリッヒも、私の外出のことには一切触れませんでした。怒られると思っていたのでホッとしました。

 ──異変はエヴァルトが来るはずの日におこりました。
 彼のかわりにアマデウスがあらわれたのです。

「エヴァルトはどうしたんですか」
「……彼は候補からはずされたよ。今は牢に入れられている」

「どうして……!?」
「聖女を連れ出すなんて重罪を犯したんだ。当然のことだよ。死刑にならずにすんだだけ運が良い」

 あの日のことは、外を見たかった私をエヴァルトが連れだしてくれた、とだけ言ってあります。大陸から逃げ出そうとしたことなど、おくびにも出していません。だから私は、エヴァルトが重い罰を受けることはないと楽観していたのです。けれど、実際は違いました。連れだしただけで、殺されても仕方のないほどの重罪だったのです。エヴァルトには、当然そのことはわかっていたでしょう。それなのに彼は一言の不満も漏らさず、私の望むままに行動してくれました。

「エヴァルトを連れて来てください! 無事な彼の姿を見るまで、私は結婚相手を選びませんし食事もとりません!」


 * * * * *


 3日がたちました。宣言どおり、ご飯は一口も食べていません。
 空腹はまだ我慢できるのですが、喉が乾いて辛くなってきました。昨日、あやうくお風呂の水を飲みそうになってしまいました。偉そうなことを言いましたが、心が折れそうです……。

 その日、なにかが起こりそうな予感がしました。メイドさんたちが、なにかソワソワしていたのです。そして昼食のあとに(もちろん私は食べていません)一人のメイドさんが、嬉しそうな顔で寝室に入ってきました。彼女の話ではエヴァルトが釈放され、ここに向かっているということでした。


 * * * * *


 夕方ごろ、エヴァルトが訪れました。彼だけでなく、ゼルギウス、アマデウス、ディートリッヒの3人もいます。

「絶食なんてバカなまねはやめろよ。おまえはただでさえ小さいんだから、メシはしっかりくわなきゃダメだろ」

 エヴァルトは、会うなりそんなことを言いました。けれど、彼のほうこそやつれていました。牢獄の暮らしはつらいものだったのでしょう。

「聖女よ、そなたの願いどおりエヴァルトを連れてきた。かわりに、期日よりすこし早いが結婚相手を選んでくれぬか?」
「私は──」

「待った!」

 国王ゼルギウスの言葉に答えようとした私を、アマデウスが遮りました。

「ムダかもしれないけれど、言っておきたい。……最初に会った時は、ただ自分の義務を果たそうとしていただけだった。でも今のボクは、君に選んで欲しいと心から思っている」

 意外なことに、それはアマデウスの告白でした。聖女と結婚すれば、なにやら偉い地位につけるようです。けれど王子の彼にすれば、どうしても欲しい物ではないでしょう。信じられないことに、アマデウスは本気で私を望んでくれているようでした。アマデウスは私を真摯に見つめています。

「ふむ……。ディートリッヒは何か言いたいことはあるか?」
「いえ。私は負ける勝負はしない主義です。もしも振られでもしたら、自分も相手も許せなくなりますので」

「エヴァルトはなにかあるか?」
「オレも言うことはありません」

「そうか。ならばあらためて問おう。聖女カノン、そなたは誰を選ぶ」

 4人の視線が私に集まりました。最初から心は決まっていましたが、いざ言うとなると緊張します。私は深呼吸を繰り返しました。そして口を開きます。


 * * * * *


 その日から私の住処が変わりました。大陸の中央にある白い塔、その5階です。生涯ここから出ることはできません。エヴァルトが言っていた「夫しか会えなくなる」というのは、そういう法律があるわけではなく、物理的に不可能だという意味でした。私が4階への階段を通ろうとすると弾き飛ばされます。同じように、夫以外の者が5階に上がろうとしても弾き飛ばされてしまうのでしょう。

「カノン、どうした? ぼうっとして、調子でも悪いのか」

 窓から外を眺めていると、後ろからエヴァルトに抱きしめられました。結婚してから、彼はほとんど毎日ここに通って来てくれています。

「ううん、大丈夫よ。すこし考え事をしていただけなの」

 振り返ると、テーブルの上に今日も大量の「おみやげ」が乗っていました。まずエヴァルトのお菓子。ただし彼の手作りではありません。一度、また作ってくれないのかと尋ねたことがありますが、その時は「そんな時間があるならおまえに会いに来る」と言われ、赤面することになりました。

 それからアマデウスの棋譜。彼とは一日に一手づつの将棋を指しています。一局が終わるのに4ヶ月ほどもかかる気長な勝負です。いまだに私が負けたことはないので、アマデウスは私を負かすまで続ける気かもしれません。

 そしてディートリッヒの大量の書類。私は昼間、一人で事務仕事に励んでいるのです。けれど文句は言えません。エヴァルトが毎日会いにこれるのは、ディートリッヒが彼を助けて、仕事を処理してくれているからなのですから。

 その時、下の階から竪琴の響きが聞こえてきました。エヴァルトを見ると、彼はうなずきました。どうやらアマデウスもいっしょに来ていたようです。アマデウスはときどき遊びに来て、音楽を聞かせてくれるのでした。

 静かなバラードが奏でられています。エヴァルトが私を優しく抱き寄せました。彼も音楽で気分が盛り上がったのかもしれません。

──私を連れだしてくれたあの日、エヴァルトは大陸に残ったら幸せになれないと言いました。

 元の世界では病院というカゴの中、今は塔というカゴの中。たしかに場所がかわっただけで、自由がないのはいっしょです。

 けれど、私はいま幸せなのでした。
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みんなの感想(1件)

nonchamu.
2015.12.03 nonchamu.
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