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第8章 穂向け
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庭に降り立った日嗣は、どこか危なっかしい神依を子供を抱くようにして龍の背から地に下ろす。
神依は再び地に足を着けると、斎水別神と向き合っていまだ興奮冷めやらぬように笑った。
「ありがとう、すっごく楽しかった! まさかこんな日が来るなんて思わなかった――今度また……は、だめだよね」
『機会があれば』
「ふふ、なら夜更かし頑張らなきゃ。朝は……また、花を捧げに参ります」
『待っている。……天つ日嗣の御座の神にもまた……その神たる身を潤す、甘やかな慈雨のあらんことを』
最後だけ巫女と神として言葉を交わしその頬をなでれば、龍は和やかに目を細める。そして、同じ神として……日嗣にはその魂が求めるものを願い一度首を垂れると、緩やかに雲海へと身を翻していった。もはや二人の邪魔はするまいと、その玻璃のような時間が必要なことを、龍はなんとなく理解していた。
「……」
「……」
二人はそれを見送り、その姿が見えなくなってからもしばらくその場にあった。まだふわふわと夢心地で、空気の上にいるような気分だった。
「……」
やがて退屈になった子龍がキュウ、と細く鳴く。神依はそれを見、指先で喉をなでて……もう少し一緒にいてね、と心の中で呟いた。逃げたくはない。でもまだ弱い自分には何か、すがるものが欲しかった。
「……日嗣様。神楽殿で話したこと……、覚えてますか。日嗣様が、秘密にしたこと」
「……」
静かに口を開けば、わずかな沈黙の間に一筋の風が流れる。
日嗣は神依に向き直り、しかしすぐにまた雲海の方へと視線を移してしまった。
何を言われるか怖くて、冷水を浴びさせられたように一気に心が萎縮する。まさか、知られたのだろうか。それを責められるのだろうか。否、それならまだいい。それより厭なことが、もっともっと別にある。
しかしそれすら言えずにただ頷けば、神依もまたじっと雲海を眺めたまま続けた。
「わたし……本当はどうしたらいいのかわからなくて。日嗣様は、今のままでいいって言ってくれたけど……でもそれじゃあ、わたしは変わらないし、日嗣様もずっと変わらない……ひとりぼっちのまま、二人でいるだけな気が、してたんです」
「……そんなことは、ない」
「本当に? ……本当にそうだったら……わたしだって、きっと、悩まなかった」
「神依……」
見れば、神依もまた痛みに耐えるように……肩から羽織る自身の衣をぎゅっと握りしめていた。
「でも……、思ったんです。日嗣様には迷惑かもしれないけど……今みたいな時間が増えたらいいなって。一緒に歩いたり、一緒に話したり、一緒に……泣いたり。わたしももっと、あちこちに行ってみたいなって思ったし、神様とか巫女とか、そういうもの全部取り払って、たくさんの人とも話してみたい。その中には、今回みたいに悲しいこともあるかもしれないけど……、でもそれだけじゃなくて、きっと同じくらい仲良くなったり、助けてくれる人だっていると思うんです。それで、辛いことも悲しいことも、楽しいことも嬉しいこともいっぱいいっぱい経験して。そしたらきっと……私も、少しだけ大きくなれるから」
「……」
「今度はひとりぼっちじゃなくて……二人で、いっぱいそんな時間を過ごせたらいいなって。お互いの心がひとりぼっちで置いてきぼりにならないように……、お互いの心が怖いのや不安なのを気にならなくなるくらい、一緒に、相談しながら大きくできたらいいなって……思ったんです」
「……お前」
日嗣が呟けば、神依は困ったように笑んで続ける。
「もちろんその間には、きっとお互いに嫌なことも、喧嘩することもあるかもしれないけど……離ればなれの心がいつか大きくなって、重なる部分が増えて一つに近くなったら……そういうのも、大丈夫なんじゃないかなって。少しずつでも、重なる部分を大きくして――日嗣様の心が安心して全部話せるようになるくらい。わたしがお母さんみたいに、日嗣様を抱きしめてあげられるくらい、大きくなったら」
「……」
「……そしたら二人で、一緒に謝りに行きましょう。……わたしに日嗣様を赦してあげることはできません。それができるのは誰か……日嗣様にはきっと、わかるはずです。その誰かが、日嗣様を赦したら……わたしも、日嗣様を赦します。わたしを赦してくれない人も……淡島にはいるかもしれないけど。赦してくれる人も、絶対いるはずだから。そうなれるまで……わたしは、ずっとここにいますから」
「……神依」
「……また、遊びに来てくれますか?」
「……っ……神依」
それは神楽殿の時と同じように、瞬きの出来事だった。
しかしあの時と違うのはもっともっと力強く、……情けなく、無様なこと。
「日嗣様……」
それを日嗣はようやく受け入れ、自らが引き揚げたたった一人の少女の前で臆面もなく晒す。
もう、過去を知られていようが知られていまいがどちらでもよかった。
例えば、我が子を殺した始父のように……剣のような振る舞いしかできぬ自分に、今までたくさんの女たちの心魂の血を流させた自分に、それをぬぐう、やわらかな絹の言葉を編んでくれたことが嬉しかった。
ただ目眩ましのような愛と善を、押し付けるように身にすがりつかれたなら、きっとまた自分はこの娘の純な魂を殺してしまっていた。見えない血で、穢してしまっていた。
もう、嫌だった。何も持たない、殻だけの虚ろな自分のために、女たちの美しい魂が骸になっていくことが嫌だった。なら近づかせなければいいとさらにその刃を鋭くしても、今度はその金剛石の如き輝きが女たちの目を白く曇らせてしまう。
どうしたらいいか、日嗣にもわからなかった。
そしてわからないまま、永遠にも近い神たる時をたった一人、自ら埋めた淀に身動きもできず、愛を語る亡者にすがりつかれ、火と日に焼かれ……。
しかしそれを拒む資格すらない自分のために少女は惑い、それでも一生懸命手で水をすくって差し出してくれた。それが、自分の元に辿り着くまで半分に減っていても、雫ほどしか残っていなくても……それでも、今の自分には、それが一番欲しいものだった。
もう、絶対に手放したくない。餓えて餓えて、ようやく……そのひとしずくの価値がわかった。
天孫たる己がなぜあんなにも必死になって手を伸ばしたか、求めたか、名を呼んだか、ようやくわかった。魂が無意識に繋ぎとめようとしていたものを、心と頭がようやく理解してくれた。
こんなになるまでわからない自分は、本当に……愚かだった。そしてこんなに格好悪い姿を見せられる相手がいることは、本当に幸いなことだった。
神も巫女も関係なく――人として。
(……日嗣様)
自分を抱きしめる男が、自分の見られないところで涙を流していることに気付いた神依は、今度は拒まず、自らも男の背を抱く。
自分の方が背が高ければもっと素直に泣かせてあげられたかもしれないのに、とも思ったが、それだけはどんなに頑張っても叶わない。禊がしてくれたように、ただそれを受け入れ優しく待てば、余計に強くなる体の圧迫感にそのぶんだけ安堵した。
(ちょっと苦しいけど)
嬉しかった。
肩を濡らす水は、きっと今日見たすべての水の中で一番美しく、一番醜く、一番意味のあるもの。
ようやく泣けたのなら……それでよかった。
「……お前も、神楽殿でした約束を忘れてはいないだろうな」
「約束?」
しばらくして、涙をごまかすような笑いを含んだ声で日嗣が話し始める。それに神依は小首を傾げたが、すぐに日嗣の胸の中でにこりと笑い頷いた。
「ご褒美!」
「ああ」
日嗣はその胸元のくすぐったさに、どれだけ強く小さな体を抱きしめていたか気付くと……額を押し付けるようにもう一度肩を借り、ようやく顔を上げた。
危うく潰されかけた子龍が日嗣に抗議し、ぷいっと拗ねたように首を振る。神依がそれに笑えば、子龍はぴょんと地に降り怒ったようにのっしのっしと家の方に歩いていった。
二人はそれに笑い合い、御霊祭のとき……壇上と石畳で視線を交わしたときより、ずっとずっと近くなった距離でもう一度見つめあう。
「今日は……いろいろありましたね」
「あり過ぎだ。でも……よかった。御霊祭でも、……今も。俺はお前に救われた」
「日嗣様」
「……ありがとう。……褒美をやる」
その日嗣の笑顔はとても朗らかで、けれどどこか悪戯味を帯びた、人なつっこそうなものだった。
こんなふうに笑えるんだ、とはにかみ、こくりと頷く神依に日嗣はもう一度その体を抱き寄せる。今度は、優しく。
男の胸はふわりと夜気に、香を焚き染めたような良い匂いがした。そんなことを、神依は初めて感じた。
***
ただその星明かりの中、一つになった影をじっと見つめる存在があった。
禊だった。
主の様子を見に来た禊は星明かりの中それを目の当たりにして……、しかし無言のまま、子龍をお気に入りのカゴに乗せると自らの部屋に戻っていった。
神依は再び地に足を着けると、斎水別神と向き合っていまだ興奮冷めやらぬように笑った。
「ありがとう、すっごく楽しかった! まさかこんな日が来るなんて思わなかった――今度また……は、だめだよね」
『機会があれば』
「ふふ、なら夜更かし頑張らなきゃ。朝は……また、花を捧げに参ります」
『待っている。……天つ日嗣の御座の神にもまた……その神たる身を潤す、甘やかな慈雨のあらんことを』
最後だけ巫女と神として言葉を交わしその頬をなでれば、龍は和やかに目を細める。そして、同じ神として……日嗣にはその魂が求めるものを願い一度首を垂れると、緩やかに雲海へと身を翻していった。もはや二人の邪魔はするまいと、その玻璃のような時間が必要なことを、龍はなんとなく理解していた。
「……」
「……」
二人はそれを見送り、その姿が見えなくなってからもしばらくその場にあった。まだふわふわと夢心地で、空気の上にいるような気分だった。
「……」
やがて退屈になった子龍がキュウ、と細く鳴く。神依はそれを見、指先で喉をなでて……もう少し一緒にいてね、と心の中で呟いた。逃げたくはない。でもまだ弱い自分には何か、すがるものが欲しかった。
「……日嗣様。神楽殿で話したこと……、覚えてますか。日嗣様が、秘密にしたこと」
「……」
静かに口を開けば、わずかな沈黙の間に一筋の風が流れる。
日嗣は神依に向き直り、しかしすぐにまた雲海の方へと視線を移してしまった。
何を言われるか怖くて、冷水を浴びさせられたように一気に心が萎縮する。まさか、知られたのだろうか。それを責められるのだろうか。否、それならまだいい。それより厭なことが、もっともっと別にある。
しかしそれすら言えずにただ頷けば、神依もまたじっと雲海を眺めたまま続けた。
「わたし……本当はどうしたらいいのかわからなくて。日嗣様は、今のままでいいって言ってくれたけど……でもそれじゃあ、わたしは変わらないし、日嗣様もずっと変わらない……ひとりぼっちのまま、二人でいるだけな気が、してたんです」
「……そんなことは、ない」
「本当に? ……本当にそうだったら……わたしだって、きっと、悩まなかった」
「神依……」
見れば、神依もまた痛みに耐えるように……肩から羽織る自身の衣をぎゅっと握りしめていた。
「でも……、思ったんです。日嗣様には迷惑かもしれないけど……今みたいな時間が増えたらいいなって。一緒に歩いたり、一緒に話したり、一緒に……泣いたり。わたしももっと、あちこちに行ってみたいなって思ったし、神様とか巫女とか、そういうもの全部取り払って、たくさんの人とも話してみたい。その中には、今回みたいに悲しいこともあるかもしれないけど……、でもそれだけじゃなくて、きっと同じくらい仲良くなったり、助けてくれる人だっていると思うんです。それで、辛いことも悲しいことも、楽しいことも嬉しいこともいっぱいいっぱい経験して。そしたらきっと……私も、少しだけ大きくなれるから」
「……」
「今度はひとりぼっちじゃなくて……二人で、いっぱいそんな時間を過ごせたらいいなって。お互いの心がひとりぼっちで置いてきぼりにならないように……、お互いの心が怖いのや不安なのを気にならなくなるくらい、一緒に、相談しながら大きくできたらいいなって……思ったんです」
「……お前」
日嗣が呟けば、神依は困ったように笑んで続ける。
「もちろんその間には、きっとお互いに嫌なことも、喧嘩することもあるかもしれないけど……離ればなれの心がいつか大きくなって、重なる部分が増えて一つに近くなったら……そういうのも、大丈夫なんじゃないかなって。少しずつでも、重なる部分を大きくして――日嗣様の心が安心して全部話せるようになるくらい。わたしがお母さんみたいに、日嗣様を抱きしめてあげられるくらい、大きくなったら」
「……」
「……そしたら二人で、一緒に謝りに行きましょう。……わたしに日嗣様を赦してあげることはできません。それができるのは誰か……日嗣様にはきっと、わかるはずです。その誰かが、日嗣様を赦したら……わたしも、日嗣様を赦します。わたしを赦してくれない人も……淡島にはいるかもしれないけど。赦してくれる人も、絶対いるはずだから。そうなれるまで……わたしは、ずっとここにいますから」
「……神依」
「……また、遊びに来てくれますか?」
「……っ……神依」
それは神楽殿の時と同じように、瞬きの出来事だった。
しかしあの時と違うのはもっともっと力強く、……情けなく、無様なこと。
「日嗣様……」
それを日嗣はようやく受け入れ、自らが引き揚げたたった一人の少女の前で臆面もなく晒す。
もう、過去を知られていようが知られていまいがどちらでもよかった。
例えば、我が子を殺した始父のように……剣のような振る舞いしかできぬ自分に、今までたくさんの女たちの心魂の血を流させた自分に、それをぬぐう、やわらかな絹の言葉を編んでくれたことが嬉しかった。
ただ目眩ましのような愛と善を、押し付けるように身にすがりつかれたなら、きっとまた自分はこの娘の純な魂を殺してしまっていた。見えない血で、穢してしまっていた。
もう、嫌だった。何も持たない、殻だけの虚ろな自分のために、女たちの美しい魂が骸になっていくことが嫌だった。なら近づかせなければいいとさらにその刃を鋭くしても、今度はその金剛石の如き輝きが女たちの目を白く曇らせてしまう。
どうしたらいいか、日嗣にもわからなかった。
そしてわからないまま、永遠にも近い神たる時をたった一人、自ら埋めた淀に身動きもできず、愛を語る亡者にすがりつかれ、火と日に焼かれ……。
しかしそれを拒む資格すらない自分のために少女は惑い、それでも一生懸命手で水をすくって差し出してくれた。それが、自分の元に辿り着くまで半分に減っていても、雫ほどしか残っていなくても……それでも、今の自分には、それが一番欲しいものだった。
もう、絶対に手放したくない。餓えて餓えて、ようやく……そのひとしずくの価値がわかった。
天孫たる己がなぜあんなにも必死になって手を伸ばしたか、求めたか、名を呼んだか、ようやくわかった。魂が無意識に繋ぎとめようとしていたものを、心と頭がようやく理解してくれた。
こんなになるまでわからない自分は、本当に……愚かだった。そしてこんなに格好悪い姿を見せられる相手がいることは、本当に幸いなことだった。
神も巫女も関係なく――人として。
(……日嗣様)
自分を抱きしめる男が、自分の見られないところで涙を流していることに気付いた神依は、今度は拒まず、自らも男の背を抱く。
自分の方が背が高ければもっと素直に泣かせてあげられたかもしれないのに、とも思ったが、それだけはどんなに頑張っても叶わない。禊がしてくれたように、ただそれを受け入れ優しく待てば、余計に強くなる体の圧迫感にそのぶんだけ安堵した。
(ちょっと苦しいけど)
嬉しかった。
肩を濡らす水は、きっと今日見たすべての水の中で一番美しく、一番醜く、一番意味のあるもの。
ようやく泣けたのなら……それでよかった。
「……お前も、神楽殿でした約束を忘れてはいないだろうな」
「約束?」
しばらくして、涙をごまかすような笑いを含んだ声で日嗣が話し始める。それに神依は小首を傾げたが、すぐに日嗣の胸の中でにこりと笑い頷いた。
「ご褒美!」
「ああ」
日嗣はその胸元のくすぐったさに、どれだけ強く小さな体を抱きしめていたか気付くと……額を押し付けるようにもう一度肩を借り、ようやく顔を上げた。
危うく潰されかけた子龍が日嗣に抗議し、ぷいっと拗ねたように首を振る。神依がそれに笑えば、子龍はぴょんと地に降り怒ったようにのっしのっしと家の方に歩いていった。
二人はそれに笑い合い、御霊祭のとき……壇上と石畳で視線を交わしたときより、ずっとずっと近くなった距離でもう一度見つめあう。
「今日は……いろいろありましたね」
「あり過ぎだ。でも……よかった。御霊祭でも、……今も。俺はお前に救われた」
「日嗣様」
「……ありがとう。……褒美をやる」
その日嗣の笑顔はとても朗らかで、けれどどこか悪戯味を帯びた、人なつっこそうなものだった。
こんなふうに笑えるんだ、とはにかみ、こくりと頷く神依に日嗣はもう一度その体を抱き寄せる。今度は、優しく。
男の胸はふわりと夜気に、香を焚き染めたような良い匂いがした。そんなことを、神依は初めて感じた。
***
ただその星明かりの中、一つになった影をじっと見つめる存在があった。
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