平凡な高校生活を送る予定だったのに

空里

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非日常は中々終わらない

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周りのライトが徐々に明るくなっていき周りの人達もそれにともない立ち上がり出口に向かい始めた。
周りにならい今はもう氷しか入っていないコップを持ち出口に向かい始める。
ざわざわとしているが恐らく一緒に来ていた人達で感想を言い合っているであろう声が聞こえてくる。
聞いた感じこの作品の評判は良さそうである。
正直僕も始まりがあんなのじゃなかったらもっと楽しめたと思う。
隣の凛花はご満悦だったため感想は聞かなくてもわかった。
「面白かったね~」
「・・・そうだね」
やはり最初のシーンを思いだしそれをすぐに同意できない。
途中に大きなごみ袋を持った職員の方がいたため氷のみが入ったコップをそのごみ袋に捨て、映画館を出た。
「それじゃあ、帰ろっか」
「良いのか?」
「何が?」
「まだ時間あるけど」
丁度2時間位の映画だったためまだ15時だ。後、1、2時間ほど遅くても大丈夫な時間だ。
「もしかしてまだデート続けたい?」
「いいや、じゃあ帰るか?」
「思ったことは素直に言わないとつまんないぞ?」
「じゃあ、早く帰ろう」
「そんなこと言うならまだ帰りませんよ~だ」
何なんだよ。
「で、どこ行くんだ?」
「う~ん、ゲーセン?」
「なんで疑問型なんだよ」
絶対ノリで帰らないって言ったな。



結局ゲーセンに来た。実は先程の映画館が2階でその下にゲーセンがあった。
中はゲーセン特有の様々な音がそこら中から聞こえてきた。
「何する?」
「メダルゲームをするなら一人で行ってくれ」
「じゃあ、クレーンゲームしに行こうかな」
これは僕の主観だがメダルゲームをするくらいならテレビゲーム等を買った方がお得だと思う。
メダルゲームはそのとき限りだが、テレビゲームならば何回でも遊べる。
お小遣いを貰い始めてからはメダルゲームに使ったことはない。
それを言うならクレーンゲームだって、と思うかもしれないがクレーンゲームはちゃんと物として残る可能性がある。そして、上手くやれば物がお得にもらえる。
そのためクレーンゲームは時々していた。
人混みが好きではないため積極的に来ていたわけではないが。



少し歩いて凛花が目につけたのはコホラのキャラクターを小さな人形にした物を置いている台だった。
「これやってみようかな」
そう言い100円を入れ操作を始める。
360度動かせるタイプの台で位置を決めたらボタンを押すものだった。
凛花がボタンを押すと見事に3本のアーム全て空振りという成果が何一つ無い結果に終わった。
「あ、ちょっと両替してくる」
先程の100円玉がラストだったのだろう。
先程の結果から時間がかかりそうだと思い両替をしている間に一度やってみることにする。
簡単設定の台だったためアームの力はある方だと思う。
そのため頭の部分をガッチリ掴んでやれば・・・・・・
取れた!
さすがに一発で取れるのは予想外であったが、嬉しさよりも取ったこれをどうしようと考え始める。
キャラクターはコホラのキャラクターのため知っているが生憎こういうものを部屋に飾ったりする趣味はない。かといって凛花にあげるのもいつもプラス思考な彼女にプレゼントしたら勘違いされるに決まっている。
「お待たせ」
考えていると凛花が帰ってきてしまった。
「あれ?アリスがなくなってる」
それは僕が取ってしまったからだ。幸い小さいため隠せはしたがこれはもう渡すしかないかもしれない。
「はい」
無愛想だと自分でもわかったが今はこれが最善策だと考え差し出した。
「え?取ってくれたの?ありがとう」
本当に嬉しそうだった。勘違いされるかもと考えていたのが馬鹿に思えてくるほどに。



それからクレーンゲームを何台かしたが結局僕が取るという流れを繰り返していた。
さすがに取れないのもあったが3分の2程度は取った気がする。と言ってもそれほどたくさんの台をしたわけでもないため景品は4つだった。
初めの小さい人形、キャラクターの絵がかかれたクッション、フィギュア、一番有名と言ってもいいお菓子を一つずつ取った。彼女が熱狂的にコホラを好きなのかはたまた僕が知っている作品だからなのかキャラクターものは全てコホラのキャラクターだった。
ゲーセンを出ると逆に周りが静かすぎて違和感を感じる。
「今度こそ帰ろっか?」
前を歩いていた彼女がこちらへ振り返りそう問いかけてきた。
僕はそれにうなずきようやくデートが終わるのだった。
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