平凡な高校生活を送る予定だったのに

空里

文字の大きさ
51 / 94

私たちも「ひやあつ」

しおりを挟む
「ひやあつ」や「あつひや」がなんなのか考えているとメニューの右下の方に書いてあった。
麺と出汁の温度を表しているようで前が麺、後ろが出汁になっているようだ。
「何にするか決まった?」
「このひやあつのにしようかな」
「じゃあ、私もそれにしよっと」
「別に合わせなくても」
「そういう気分だったの」
あれ?なんかこういう会話前にもしたことがある気がする・・・・・・
もう触れないようにしよう。
「でも私たちもひやあつだよね」
「え?」
凛花が訳の分からないことを言い始めた。
「私がアツくても僚太くんはヒヤッヒヤじゃん」
人のことを氷人間みたいに言いやがって・・・・・・でも否定は出来ない。
自分が冷めている自覚はある。
「逆に僕がアツくなったら嬉しいの?」
「う~ん、私は受け入れるよ?」
「私はって言っている時点で他の人から見たら異常に見えるってことだろ」
「それは・・・・・・うん」
否定しようとしたが出来なかったのだろう。最後のうんに力が入ってなかった。



あの後店員さんを呼び注文まで凛花が済ませてくれた。
初対面の人に注文も出来ないほど人見知りではないが、大抵の店員さんが暗い感情を持って仕事をしているため表面の笑顔とのギャップは苦手だ。
笑顔の裏に何かありそうではなく本当に何かあるのが分かってしまうためちょっと辛い。
ただ、今日の店員さんは面白かった。
初めは愚痴っぽくカップルかって感じだったが徐々に羨ましい感情に変わっていき、最終的に自分では無理だろうと落ち込んでいた。(落ち込みしか伝わらなかったが多分これで正解だろう)



『いただきます』
一口目は同時に口にする。
言語化は出来ないがとても美味しいうどんだった。正直に言うとここまでだとは思っていなかった。
というのもうどんは具材もほとんど変わらないだろうし、出汁もうどんにあうものを作ればおのずと似たり寄ったりになるだろうと考えてえいた。
しかし、これはまず麺の違いから感じる。
コシが強いってどういうこと?って感じだったがこれなのかと理解できるほどだ。
出汁も何かはわからないが魚介系の香りが引き立っており美味しかった。
とても、美味しくて会話をすることをというよりも凛花の存在を忘れるほどに。
結局食べ終わるまで会話はなかった。

「僚太くんがアツだったね」
うどんに夢中になっていたからだろう。
それには会話をして欲しかったという念も込められていることはすぐに察した。
「悪かったって」
「私に対してアツになってくれたら嫉妬する必要ないんだけどな~」
いや、うどんに嫉妬ってそれはな・・・・・・
あれ?嘘でもからかいでもない。
言葉から嘘ともからかいでもないことがわかり困惑する僚太であった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。 カレンと晴人はその後、どうなる?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)

MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様を書いたストーリーです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

美人生徒会長は、俺の料理の虜です!~二人きりで過ごす美味しい時間~

root-M
青春
高校一年生の三ツ瀬豪は、入学早々ぼっちになってしまい、昼休みは空き教室で一人寂しく弁当を食べる日々を過ごしていた。 そんなある日、豪の前に目を見張るほどの美人生徒が現れる。彼女は、生徒会長の巴あきら。豪のぼっちを察したあきらは、「一緒に昼食を食べよう」と豪を生徒会室へ誘う。 すると、あきらは豪の手作り弁当に強い興味を示し、卵焼きを食べたことで豪の料理にハマってしまう。一方の豪も、自分の料理を絶賛してもらえたことが嬉しくて仕方ない。 それから二人は、毎日生徒会室でお昼ご飯を食べながら、互いのことを語り合い、ゆっくり親交を深めていく。家庭の味に飢えているあきらは、豪の作るおかずを実に幸せそうに食べてくれるのだった。 やがて、あきらの要求はどんどん過激(?)になっていく。「わたしにもお弁当を作って欲しい」「お弁当以外の料理も食べてみたい」「ゴウくんのおうちに行ってもいい?」 美人生徒会長の頼み、断れるわけがない! でも、この生徒会、なにかちょっとおかしいような……。 ※時代設定は2018年頃。お米も卵も今よりずっと安価です。 ※他のサイトにも投稿しています。 イラスト:siroma様

処理中です...