平凡な高校生活を送る予定だったのに

空里

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寄り道

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「ちょっと寄り道しない?」
「服は?」
「ちょっと荷物があると邪魔になるから後になるかな」
「別に良いけど時間は大丈夫なの?」
「調べたら片道40分だから大丈夫じゃない?」
・・・・・・それって往路を含めると80分になるんじゃないか?
その近くに服屋と宿があるのならば別だが。
今、17時過ぎのため終わるのは18時過ぎとなる。
まあ、なるようになるか。
考えるのが面倒になった僚太はその寄り道の提案を了承した。



片道40分のためかタクシーに乗った。
お金が掛かるんじゃないかと思ったが、3分程度でタクシーを降りた。
あれ?片道40分の話は?
そう思ったが凛花がスマホを見ながら前に進んでいるためとりあえずついていく。
すると、急に階段の手前で立ち止まりこちらに振り向いた。
「ここ、知ってる?」
「階段?」
「階段は階段だけどさ」
「知らない」
「こんぴらさんって聞いたことない?」
「何となく」
どんなものかは知らないが、聞いたことだけはあった。
「この階段を上っていった先にあるんだって」
そう言いながら一段目に歩を進める凛花の後を追いながらこんぴらさんについて聞く。
「こんぴらさんってなんだっけ?お寺?」
一段一段着実に登りながら会話が続いていく。
「違うよ。神社だよ・・・・・・寺院と神社の違いわかってないでしょ」
「地図記号が違う」
「そうじゃなくて・・・・・・お寺は仏像、神社は御神体を祀っているんだよ」
「・・・・・・結局なにが違うの?」
「仏像は見たことあるでしょ?」
「何回か」
遠足や修学旅行の時などに見たことがあった。
「じゃあ、御神体を見たことは?」
「・・・・・・ないかも」
「でしょ?それも違いの一つだし、そもそも宗教が違うんだよ」
「へぇー」
・・・・・・ちょっと待て。リフレッシュするために来たはずが、いつの間にか勉強になっている。
よし、話を変えよう。
「立花さんはよく神社に来るの?」
「久しぶりに名前を呼んでくれたと思ったら・・・・・・なんか、距離感じるなー」
「で、よく来るの?」
凛花の言葉は無視し、質問し直す。
「・・・・・・」
しかし、凛花はそっぽを向くだけで返事をしない。
「・・・凛花さんはよく神社に来るの?」
引くに引けない感じがしたため下の名前で呼ぶ。
「まだ、距離があるな~。まあ、良いか。そんなに来ないよ」
「じゃあ何で神社とお寺の違い知ってたの?」
「常識だよ?」
・・・・・・マジか。今まで知らなかったのだが・・・・・・社会に出てから恥をかかずに済んで良かったと考えることにしよう。
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