268 / 303
旧帝国領編
260話
しおりを挟む
宿に戻ってから準備を整え旧帝都を出る。
情報を得られなかったためよりウェンテライウ王国から離れて行くことにする。
移動方法は行きと同じで馬車だ。
この中で馬を御せる人はいないため魔方陣とリーセスの幻惑魔法が頼りである。
ウェンテライウ王国は自然と文明の区分がはっきりしていなかったが、旧帝国領ではそれがはっきりとしている。
町の中に植物は生えていないし、町の外もある程度荒野が広がっている。
逆にその荒野を抜けると自然豊かな森となる。ウェンテライウ王国から離れていっている為かその様子が顕著に現れてきているのだろう。
そんな中、僕達は森の中で昼食をとっていた。
「やっぱり似てても味付けが違ったりするなぁ」
というのも今日はノインとカリアが現地の料理を買っていたためそれを食べている。
先日の店ではそこまでウェンテライウ王国と同じような一般的なものしか無かったため初めて食べると言って良い。
◆
そんな訳で帝国ならではの料理を楽しんだ後、事件は起こる。
「ご歓談中失礼する。私は創魔様の忠実なる配下である。
これより、創魔様からの言葉を伝える」
突然現れた見た目は人間、雰囲気は魔獣のいびつにも思える人形の生物から一方的にそう言われる。
まず、創魔様というのが誰なのかすら分からない。
「ここで起きている事件を解決したいのなら魔族の大陸に来ると良い。
それでは失礼する」
用件が終わると恐らく魔族なのであろう生物は姿を消した。
一瞬の出来事に誰も一声も発することが出来なかった。
◆
「どう・・・・・・する?」
沈黙の中皆に意見を求める。
「さすがに私は行けない可能性があるな。ただでさえここに来るのでも許可が出るのに時間がかかったんだ。事の大きさを考えるに国に事情を説明せずに、というのも無理だろう。私は戦力に含めずに考えて欲しい」
「そうやな、罠の可能性もあるし、その創魔様ちゅうんがこの事件の首謀者とすると向こうには死神がついとる事になる。危険すぎるんやないか?」
リーセスは慎重的な意見だ。
「でも、行かないと犠牲者が出るんだぞ」
ノインは行くべきという意見のようである。
「そうやな。やから出来る限り人数を減らした方がええんとちゃうか?」
「確かに全員で行って全滅は避けたいな。それで言うと皆もバラバラの場所にいた方が良いかも」
リーセスの提案に僕が更に加える。
町や村の人を全員殺してしまう力がある可能性が高い以上同じ場所にいない方が良い。
今まではまだ旧帝国領でしか起こってなかった事と、何より死神が魔族と手を組んでいる事を知らなかったため今までのように王都で過ごしていたが、こうなった以上それも避けるべきだ。
情報を得られなかったためよりウェンテライウ王国から離れて行くことにする。
移動方法は行きと同じで馬車だ。
この中で馬を御せる人はいないため魔方陣とリーセスの幻惑魔法が頼りである。
ウェンテライウ王国は自然と文明の区分がはっきりしていなかったが、旧帝国領ではそれがはっきりとしている。
町の中に植物は生えていないし、町の外もある程度荒野が広がっている。
逆にその荒野を抜けると自然豊かな森となる。ウェンテライウ王国から離れていっている為かその様子が顕著に現れてきているのだろう。
そんな中、僕達は森の中で昼食をとっていた。
「やっぱり似てても味付けが違ったりするなぁ」
というのも今日はノインとカリアが現地の料理を買っていたためそれを食べている。
先日の店ではそこまでウェンテライウ王国と同じような一般的なものしか無かったため初めて食べると言って良い。
◆
そんな訳で帝国ならではの料理を楽しんだ後、事件は起こる。
「ご歓談中失礼する。私は創魔様の忠実なる配下である。
これより、創魔様からの言葉を伝える」
突然現れた見た目は人間、雰囲気は魔獣のいびつにも思える人形の生物から一方的にそう言われる。
まず、創魔様というのが誰なのかすら分からない。
「ここで起きている事件を解決したいのなら魔族の大陸に来ると良い。
それでは失礼する」
用件が終わると恐らく魔族なのであろう生物は姿を消した。
一瞬の出来事に誰も一声も発することが出来なかった。
◆
「どう・・・・・・する?」
沈黙の中皆に意見を求める。
「さすがに私は行けない可能性があるな。ただでさえここに来るのでも許可が出るのに時間がかかったんだ。事の大きさを考えるに国に事情を説明せずに、というのも無理だろう。私は戦力に含めずに考えて欲しい」
「そうやな、罠の可能性もあるし、その創魔様ちゅうんがこの事件の首謀者とすると向こうには死神がついとる事になる。危険すぎるんやないか?」
リーセスは慎重的な意見だ。
「でも、行かないと犠牲者が出るんだぞ」
ノインは行くべきという意見のようである。
「そうやな。やから出来る限り人数を減らした方がええんとちゃうか?」
「確かに全員で行って全滅は避けたいな。それで言うと皆もバラバラの場所にいた方が良いかも」
リーセスの提案に僕が更に加える。
町や村の人を全員殺してしまう力がある可能性が高い以上同じ場所にいない方が良い。
今まではまだ旧帝国領でしか起こってなかった事と、何より死神が魔族と手を組んでいる事を知らなかったため今までのように王都で過ごしていたが、こうなった以上それも避けるべきだ。
10
あなたにおすすめの小説
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める
自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。
その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。
異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。
定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。
世界最弱と呼ばれた少年、気づけば伝説級勇者でした ~追放されたので気ままに旅してたら、全種族の姫たちに囲まれていました~
fuwamofu
ファンタジー
魔力量ゼロの落ちこぼれとして勇者パーティを追放された少年リアン。
絶望の果てに始めた自由な旅の中で、偶然助けた少女たちが次々と彼に惹かれていく。
だが誰も知らない。彼こそが古代勇者の血を継ぎ、世界を滅ぼす運命の「真なる勇者」だということを──。
無自覚最強の少年が、世界を変える奇跡を紡ぐ異世界ファンタジー!
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
地味スキル「ためて・放つ」が最強すぎた!~出来損ないはいらん!と追い出したくせに英雄に駆け上がってから戻れと言われても手遅れです~
かくろう
ファンタジー
【ためて・放つ】という地味スキルを一生に一度の儀式で授かってしまった主人公セージ。
そのせいで家から追放され、挙げ句に異母弟から殺されかけてしまう。
しかしあらゆるものを【ためる】でパワフルにできるこのスキルは、最高ランクの冒険者すらかすんでしまうほどのぶっ壊れ能力だった!
命からがら魔物の強襲から脱したセージは、この力を駆使して成り上がっていく事を決意する。
そして命の危機に瀕していた少女リンカニアと出会い、絆を深めていくうちに自分のスキルを共有できる事に気が付いた。
――これは、世界で類を見ない最強に成り上がっていく主人公と、彼の元へ集まってくる仲間達との物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる