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5章 薄氷の上
4話 空の連盟
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「やー、ありがと~ロラン君~。助かったよ~」
トミーと料理のことで小一時間ほど話をした。
トモミチ以外の人間とも長く会話ができてしまって、自分で驚いている。
――こいつがすごいんだ。話に乗せるのも話題を引き出すのもうまい。商売人をやっているからか?
「別に、助けるというほどのことは……」
「いやいやーレシピももちろん助かるけど、最近疲れること多くってさー。好きなこと好きなだけ喋れてちょっとラクになったよー」
「そう……か」
――僕と話すことで楽になることがあるのか……ここはどう返すのがいいんだろう?
「よかったな」とか? ……何か偉そうだな……。
そんなようなことを考えているとトミーが伸びをしながら「さーてと」と口を開いた。
「そろそろ帰ろっかな~。ロラン君は、まだここいるよね?」
「うん……もう少し探し物をしてから」
「そっか~。そんじゃ、またここで会うことあったらよろしくね~」
「……『ここで』? 店は?」
そう問うとトミーは苦笑いをしてため息をついた。
「うん、店はね……ちょーっと事情があって閉めちゃってて」
「なぜ?」
さらに問うとトミーは手のひらで顔を覆いつつピンと伸ばした中指でメガネをクイッと上げ、
「……実はオレ、闇の組織に狙われてんだよね……」
と、物憂げに呟いた。
「…………」
「…………」
「……小芝居?」
「いやいやいや小芝居じゃないから! ひでえな~ちょっと~~」
「……だって」
――神妙な顔をしてはいたが、口調がこの前の「色水と食材の話」をしたときと全く同じだった。今のが〝小芝居〟でないなら一体何だというんだ?
彼はザビーネに困りごとを相談しているという。店を閉めていることと関係しているのかと思って、気になって聞いたのに……。
僕の〝呆れ〟を感じ取ったらしいトミーが、バツの悪そうな表情で「ハハ……」と力なく笑う。
「ゴメンゴメン。……まあ闇の組織ってのはウソだけど、ヤバめのヤツらに目ぇつけられてるのはホントでさ。……〝空の連盟〟っていうんだけど」
「ソラの、連盟……? なんだそれは」
「平たく言うと、異世界人中心で作られた武装集団ってとこかなあ」
「武装集団」
「そ。ここに来たくなかったーってヤツらが集まってさ、『天海を破って元の世界へ帰ろう~』なんて言ってるよ」
「天海を? そんなこと、できるわけが……」
「まあ、大言壮語ってヤツだよ。実際の活動は『自分を呼んだ屍霊術師をボコボコにする』ってだけらしいから」
「えっ……」
「〝反・屍霊術師〟っていうのかなぁ……この前オレ、『刺されるかもー』って言ったでしょ? アレ結構、マジな話なんだよね」
「…………」
――背筋が寒くなる。ビクトルを襲ったホロウもそこのメンバーだったりしたのだろうか……?
「……なぜそんな奴らに目を付けられているんだ? 勧誘を受けているのか」
「そー。なんかオレ、すーっごい魔力の持ち主なんだって。だから、『同士のためにその力を尽くすべき』ってさー。『暴力行為はちょっとー』って断ったんだけど『暴力じゃない、正義のための正当な手段だ』ってさ、話通じねーの。あんまりしつこいから町外れに引っ越したんだよね」
――トミーが街の郊外、人気のない場所に店を構えていたのはそういう事情からだったのか。彼の魔力が高いという話は聞いていたし実際この目でも見たが、まさかそんな弊害があるとは……。
「大変……だな」
「大変だよぉ~。引っ越してからしばらくは平和にやってたんだけど、最近また構成員っぽいヤツらが店の周りうろつくようになってさー。集まり悪りぃからかしんねーけど、見境ねーんだわー」
トミーの口調が少し荒くなってきている。「闇の組織」なんて冗談めかして言っていたが、相当に参っているようだ。
今、質問をしても大丈夫だろうか? 気になることがたくさんある……。
「……『集まりがよくない』というのは? メンバーはあまりいないのか?」
「異世界人の全員が全員、屍霊術師を恨んでるわけじゃないからね。嫌いだし腹立ててるけど、殴りたい殺したいってほどじゃないヤツがほとんどじゃないかなー」
「そう……なのか。僕は、てっきり」
「……元の世界で酷い目に遭ってここに来た人も多いからね。ここでやっと平穏な生活を手に入れられたって……救われてる人もいるから」
「あ……」
――その言葉に少し胸が軽くなる。
僕自身は嫌われているし恨まれてもいるが……だが、屍霊術師全体が疎まれているわけじゃないと知れてよかった。
「……なんだけど。アイツら、それぜーんぜん理解しようとしないんだよね。『逆らわないように頭をいじられてるんだ』とか言ってー。……一応聞くけど、そういうのできちゃうの?」
「で……できない。反魂組成は、あくまで人を形作るだけの術だ」
魔術の中には人を意のままに操るものもあるが一般的ではない。
ザビーネの、菓子や茶のカートやぬいぐるみを操る術とは訳がちがう――おそらく〝禁呪〟に属する術だろう。
身体を操る術がそうなら、思考を操る術は当然それ以上の禁忌。
……そもそも……。
「……そんなことができるなら、そんな団体を発足させないよう最初からコントロールしていると思うが」
「それもそーだ。……ゴメンねー、オレの世界〝魔法〟ってヤツがないから、どういうのだったらあるかないかってのが全然分かんなくてさー」
言いながらトミーはメガネを外し、ズボンから取り出した布で拭き始めた。
(…………)
なんとなしに、その動作と彼の顔をぼんやりと眺めてみる――ツンツンで固そうな黒の短髪に、黒色の瞳。左の目元にホクロが2つある。
(黒髪、黒目……)
――そういえばトモミチの国では、髪色は〝黒〟が標準だと聞いた。
「魔法がない」「毛筆の道具がある」こともトモミチの世界と共通しているし、先日教わった「ハッシュドビーフ」「マリネ」という料理のこともトモミチは知っていた。
……もしかして、同じ世界の住人だったりするのだろうか……?
「……ってわけで、ザビーネせんせーに色々相談乗ってもらってんだよねー」
「!」
――いけない、今考えることじゃない。
彼が抱えている問題は深刻だ。せっかくこうやって話をできるようになったのだから、何か彼の役に立つようなことを……いやでも、ザビーネに相談しているのなら僕が出る幕なんてないか……?
「最近見境ねーんだよなー、アイツら。昨日なんか居留守中に家入ろうとしてきやがってー」
「……居留守」
「どーせなんも買っていかないし、出るだけムダだから。けど追い返す力もないし困ったなーって、ザビーネせんせーに泣きついた」
――昨日のザビーネへのデンワは、それを相談していたのか。
「……ザビーネは、何と?」
「『あんたが〝魔除け〟と思うものを置いとけー』ってさ。無理だろーって思いながらオレなりの魔除け片っ端から置いたらなんとかなったよー」
(『なんとかなった』……)
勝手に店に入ろうとする人間をなんとかするため魔力を込めた何かを置いたら、相手は店に入れなくなった……そういうことだろうか。
だとしたら、彼の魔力はやはり相当のものだ。しかし、魔力を買われて勧誘されているならそれは逆効果ではないか……?
「……大丈夫なのか。その……魔力を見せつけてしまったら、余計に狙われてしまわないか」
「それなー。見せつける気なんかなかったんだけど、やっぱり加減分かんなくて。……ってわけで、店閉めて引きこもってんの」
「やはり……」
「ハァ……ホント、どーしたもんかね……」
今までで一番大きなため息を吐いて、トミーは机に突っ伏す。
「……ロラン君とこにいる異世界人さんは魔力高い人? もしそうだったら、西の都には近づかないよう言ってあげた方がいいかも」
「わ、分かった」
彼の現状は、トモミチの未来の姿かもしれない。確かに、注意喚起をしておいた方がよさそうだ。……ちゃんと完成させられればの話だが……。
「あーやべ、1回グチったら止まんねーや。今度こそ帰ろ~」
そうつぶやいて、トミーはイスを引いてのっそりと立ち上がる。
「……ってことで、またね、ロラン君」
「うん」
「今店閉めてるけど、異世界人さんのことで何か聞きたいことあったら聞くから……あっ、そうだ! 〝電話〟って持ってる?」
「……デンワ」
「もし持ってたら、ここにかけてくれたらいつでも会話できるから――」
トミーがポケットから鉛筆を取り出し、レシピの紙に数字の羅列をサラサラと書き込んだ。
――この数字は何だろう。「ここにかけてくれたら」とは、どういう意味だろう……。
「よーっし、今度こそ帰ろ~。ロラン君、いろいろありがとね」
「うん」
「気をつけろよ……ヤツらに……闇の組織に……」
そう言い残し、トミーは去って行った。
……深刻な問題を抱えているはずだが、どうしても小芝居がしたいらしい……。
トミーと料理のことで小一時間ほど話をした。
トモミチ以外の人間とも長く会話ができてしまって、自分で驚いている。
――こいつがすごいんだ。話に乗せるのも話題を引き出すのもうまい。商売人をやっているからか?
「別に、助けるというほどのことは……」
「いやいやーレシピももちろん助かるけど、最近疲れること多くってさー。好きなこと好きなだけ喋れてちょっとラクになったよー」
「そう……か」
――僕と話すことで楽になることがあるのか……ここはどう返すのがいいんだろう?
「よかったな」とか? ……何か偉そうだな……。
そんなようなことを考えているとトミーが伸びをしながら「さーてと」と口を開いた。
「そろそろ帰ろっかな~。ロラン君は、まだここいるよね?」
「うん……もう少し探し物をしてから」
「そっか~。そんじゃ、またここで会うことあったらよろしくね~」
「……『ここで』? 店は?」
そう問うとトミーは苦笑いをしてため息をついた。
「うん、店はね……ちょーっと事情があって閉めちゃってて」
「なぜ?」
さらに問うとトミーは手のひらで顔を覆いつつピンと伸ばした中指でメガネをクイッと上げ、
「……実はオレ、闇の組織に狙われてんだよね……」
と、物憂げに呟いた。
「…………」
「…………」
「……小芝居?」
「いやいやいや小芝居じゃないから! ひでえな~ちょっと~~」
「……だって」
――神妙な顔をしてはいたが、口調がこの前の「色水と食材の話」をしたときと全く同じだった。今のが〝小芝居〟でないなら一体何だというんだ?
彼はザビーネに困りごとを相談しているという。店を閉めていることと関係しているのかと思って、気になって聞いたのに……。
僕の〝呆れ〟を感じ取ったらしいトミーが、バツの悪そうな表情で「ハハ……」と力なく笑う。
「ゴメンゴメン。……まあ闇の組織ってのはウソだけど、ヤバめのヤツらに目ぇつけられてるのはホントでさ。……〝空の連盟〟っていうんだけど」
「ソラの、連盟……? なんだそれは」
「平たく言うと、異世界人中心で作られた武装集団ってとこかなあ」
「武装集団」
「そ。ここに来たくなかったーってヤツらが集まってさ、『天海を破って元の世界へ帰ろう~』なんて言ってるよ」
「天海を? そんなこと、できるわけが……」
「まあ、大言壮語ってヤツだよ。実際の活動は『自分を呼んだ屍霊術師をボコボコにする』ってだけらしいから」
「えっ……」
「〝反・屍霊術師〟っていうのかなぁ……この前オレ、『刺されるかもー』って言ったでしょ? アレ結構、マジな話なんだよね」
「…………」
――背筋が寒くなる。ビクトルを襲ったホロウもそこのメンバーだったりしたのだろうか……?
「……なぜそんな奴らに目を付けられているんだ? 勧誘を受けているのか」
「そー。なんかオレ、すーっごい魔力の持ち主なんだって。だから、『同士のためにその力を尽くすべき』ってさー。『暴力行為はちょっとー』って断ったんだけど『暴力じゃない、正義のための正当な手段だ』ってさ、話通じねーの。あんまりしつこいから町外れに引っ越したんだよね」
――トミーが街の郊外、人気のない場所に店を構えていたのはそういう事情からだったのか。彼の魔力が高いという話は聞いていたし実際この目でも見たが、まさかそんな弊害があるとは……。
「大変……だな」
「大変だよぉ~。引っ越してからしばらくは平和にやってたんだけど、最近また構成員っぽいヤツらが店の周りうろつくようになってさー。集まり悪りぃからかしんねーけど、見境ねーんだわー」
トミーの口調が少し荒くなってきている。「闇の組織」なんて冗談めかして言っていたが、相当に参っているようだ。
今、質問をしても大丈夫だろうか? 気になることがたくさんある……。
「……『集まりがよくない』というのは? メンバーはあまりいないのか?」
「異世界人の全員が全員、屍霊術師を恨んでるわけじゃないからね。嫌いだし腹立ててるけど、殴りたい殺したいってほどじゃないヤツがほとんどじゃないかなー」
「そう……なのか。僕は、てっきり」
「……元の世界で酷い目に遭ってここに来た人も多いからね。ここでやっと平穏な生活を手に入れられたって……救われてる人もいるから」
「あ……」
――その言葉に少し胸が軽くなる。
僕自身は嫌われているし恨まれてもいるが……だが、屍霊術師全体が疎まれているわけじゃないと知れてよかった。
「……なんだけど。アイツら、それぜーんぜん理解しようとしないんだよね。『逆らわないように頭をいじられてるんだ』とか言ってー。……一応聞くけど、そういうのできちゃうの?」
「で……できない。反魂組成は、あくまで人を形作るだけの術だ」
魔術の中には人を意のままに操るものもあるが一般的ではない。
ザビーネの、菓子や茶のカートやぬいぐるみを操る術とは訳がちがう――おそらく〝禁呪〟に属する術だろう。
身体を操る術がそうなら、思考を操る術は当然それ以上の禁忌。
……そもそも……。
「……そんなことができるなら、そんな団体を発足させないよう最初からコントロールしていると思うが」
「それもそーだ。……ゴメンねー、オレの世界〝魔法〟ってヤツがないから、どういうのだったらあるかないかってのが全然分かんなくてさー」
言いながらトミーはメガネを外し、ズボンから取り出した布で拭き始めた。
(…………)
なんとなしに、その動作と彼の顔をぼんやりと眺めてみる――ツンツンで固そうな黒の短髪に、黒色の瞳。左の目元にホクロが2つある。
(黒髪、黒目……)
――そういえばトモミチの国では、髪色は〝黒〟が標準だと聞いた。
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……もしかして、同じ世界の住人だったりするのだろうか……?
「……ってわけで、ザビーネせんせーに色々相談乗ってもらってんだよねー」
「!」
――いけない、今考えることじゃない。
彼が抱えている問題は深刻だ。せっかくこうやって話をできるようになったのだから、何か彼の役に立つようなことを……いやでも、ザビーネに相談しているのなら僕が出る幕なんてないか……?
「最近見境ねーんだよなー、アイツら。昨日なんか居留守中に家入ろうとしてきやがってー」
「……居留守」
「どーせなんも買っていかないし、出るだけムダだから。けど追い返す力もないし困ったなーって、ザビーネせんせーに泣きついた」
――昨日のザビーネへのデンワは、それを相談していたのか。
「……ザビーネは、何と?」
「『あんたが〝魔除け〟と思うものを置いとけー』ってさ。無理だろーって思いながらオレなりの魔除け片っ端から置いたらなんとかなったよー」
(『なんとかなった』……)
勝手に店に入ろうとする人間をなんとかするため魔力を込めた何かを置いたら、相手は店に入れなくなった……そういうことだろうか。
だとしたら、彼の魔力はやはり相当のものだ。しかし、魔力を買われて勧誘されているならそれは逆効果ではないか……?
「……大丈夫なのか。その……魔力を見せつけてしまったら、余計に狙われてしまわないか」
「それなー。見せつける気なんかなかったんだけど、やっぱり加減分かんなくて。……ってわけで、店閉めて引きこもってんの」
「やはり……」
「ハァ……ホント、どーしたもんかね……」
今までで一番大きなため息を吐いて、トミーは机に突っ伏す。
「……ロラン君とこにいる異世界人さんは魔力高い人? もしそうだったら、西の都には近づかないよう言ってあげた方がいいかも」
「わ、分かった」
彼の現状は、トモミチの未来の姿かもしれない。確かに、注意喚起をしておいた方がよさそうだ。……ちゃんと完成させられればの話だが……。
「あーやべ、1回グチったら止まんねーや。今度こそ帰ろ~」
そうつぶやいて、トミーはイスを引いてのっそりと立ち上がる。
「……ってことで、またね、ロラン君」
「うん」
「今店閉めてるけど、異世界人さんのことで何か聞きたいことあったら聞くから……あっ、そうだ! 〝電話〟って持ってる?」
「……デンワ」
「もし持ってたら、ここにかけてくれたらいつでも会話できるから――」
トミーがポケットから鉛筆を取り出し、レシピの紙に数字の羅列をサラサラと書き込んだ。
――この数字は何だろう。「ここにかけてくれたら」とは、どういう意味だろう……。
「よーっし、今度こそ帰ろ~。ロラン君、いろいろありがとね」
「うん」
「気をつけろよ……ヤツらに……闇の組織に……」
そう言い残し、トミーは去って行った。
……深刻な問題を抱えているはずだが、どうしても小芝居がしたいらしい……。
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