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異世界の入口がわかりにくすぎる件
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ドンッ
通りの向かい側から千鳥足で歩いてきた大学生がよろけてぶつかってきた。
「あれ?お姉さんスーツのコスプレ?」
だらしないTシャツを着た男子学生が、酒臭い口を顔の前に近づけてきた。
私は顔をしかめ、無視して歩を進める。周りはどこもかしこも、酔っ払いだらけ。
「お前ら日本人だろ。ハロウィンの文化も理解していないくせに」
誰にも聞こえないように、小さな声で悪態をつく。
思えば、学生の頃は渋谷に近い大学に通っていたのに、ハロウィンなんて参加したことなかったな・・・。
授業のノートを真面目に取って、バイトにも責任感を持って臨んだ。小さな居酒屋だったけど、バイトリーダーを任されて、社員の愚痴も聞いてバイト環境の改善にも力を尽くした。
でも、会社が求めていたのは、そんな人間ではなかった。
就職を希望した広告業界は全滅。大学で学んだ社会学を生かすわけでもなく、かろうじてひっかかったのは、中小企業の事務員。
職場では、ミスこそしないものの、褒められることも無い。
大人になると社会の歯車になると理解していた。でも、いざ歯車になってみると、自分が社会に必要な歯車だという感覚も得られなかった。
「もっと遊んでおけば良かったな・・・」
信号近くで人混みが滞留し、何度も立ち止まる。ふとビル街の狭い空を見上げてつぶやいた。
携帯電話が鳴る。地元の山形県で小学校から高校まで遊んでいた幼なじみの真菜だった。
「香織ちゃんって、職場渋谷じゃなかったっけ?いまどこ?」
メッセージに添えられたスタンプが、どことなく幼なじみに似ていて、クスリとくる。
「そうだよ。いま帰ってるとこ」と、すぐに返す。
一瞬で既読になり、「じゃあ今から一緒に飲もうよ。初めての渋谷で困ってるんだ笑」と返信が届く。
う~ん・・・。疲れているから帰りたい気持ちが半分。久しぶりの友達と遊びたい気持ちが4分の1。残りの4分の1は自分でもよく分からない。
でも、既読をつけてしまった。とにかくメッセージを返さなきゃと、焦りつつ。仕方なくOKのスタンプを返す。我ながら自己主張の弱さがむなしい。
「じゃあコスプレして、BARウッドストックに来て」と地図が送られてきた。
「はぁ?コスプレ?」、思わず言葉にしていた。そんなのしたことないよ。絶対嫌なんだけど。スーツで良いじゃん。
真菜に電話を掛ける。
「もしもし?」
「かおり~早くきて~。このお店、コスプレしないと割引されないの~」
「はぁ?店変えればいいじゃん」
「お金足りないの~。お金貸して~コスプレすれば半額になるからさ~」
はぁ・・・。でも、真菜にはこれまで数え切れないほどの恩があるし・・・。久しぶりに声を聞いたせいか、私も会いたくなってきた。
でも、コスプレ? そんなのしたことないよ・・・。
さっきぶつかった青年の言葉が頭に浮かぶ。
(あれ?お姉さんスーツのコスプレ?)
真面目な人間をバカにしたようなこと言いやがって・・・。
「やってやろうじゃないの」
目の前にはちょうどドンキホーテ。コスプレコーナーで安いヴァンパイアのコスプレを買い、トイレで着替えて街に繰り出す。
普段通りの薄い化粧に、ナイロン素材の安いコスチューム。自分で鏡を見るのは恐ろしくてできなかった。
でも、幼なじみに笑ってもらえばそんな気持ちも晴れるだろう。どうせ街もバカ騒ぎなんだから・・・。
真菜から届いた地図を頼りに歩を進める。
「ここの路地を曲がって・・・」
って、あれ?再び、スマホの地図に目を落とすと画面が真っ暗になっている。
おい、待て。スマホよ、元気をだせ。
そんな気持ちでスマホ電源を入れ直す。赤いバッテリーの表示だけが示される。
このままでは、幼なじみが初めての渋谷の街でお金も払えずに店で待ちぼうけしてしまうよ・・・。
仕方なく店名を頼りに路地の看板を探してまわる。
が、見つからない。
いくら隠れ家的な店でも、本当に見つからなければ客には良い迷惑だよ・・・。
仕方なくもう一度、来た道を引き返しながら、一つずつビルの宅配ボックスに書かれた名前を読み上げていく。
「Woodstock」(2F)
お。あったあった。よかった~。
見上げるとビルの側面にはツタが伸び広がり、いかにも「古いです」とビルが主張している。
「なんでこんな所に初めて渋谷に来た真菜が入るのよ・・・」
破天荒で天然まるだしの幼なじみの性格を思い出し、ため息が漏れる。
仕方なくビルの2階への階段を上ると、廊下の突き当たりにある古ぼけた金属製のドアに店名が書かれていた。
窓は見当たらず、中の様子も見えない。ひとまず重い扉を引いてみる。
ギギィと、気味の悪い音が響く。
「あれ?」
店内は真っ暗で照明もついていない。
休み?やっぱりこの店じゃないのかな?
ゆっくりと扉を閉める。
その時、風が吹き付けてきた。
遠くに木々の揺れる音が聞こえる。
ん?何か辺りの様子がおかしいぞ。
そう思って、視線を後ろに向けると、歩いてきた廊下は砂利道と変わり、奥には森が広がっていた。
ビルの一角にいたはずなのに・・・?
急に周囲は開けた田舎の風景に様変わりしていた。
頭が激しく混乱する。「VRってレベルじゃないよ。これ」。思わず大きめの声を出したが、周囲には人っ子ひとり見当たらない。
目の前の扉の周りも石造りの壁に変わっている。
数歩離れて、建物の外観を確認する。古城・・・?。空を見上げると月のような星が三つ・・・。
あかんやつや、これ・・・。縁もゆかりもない関西弁を心の中でつぶやき、私は失神した・・・。
通りの向かい側から千鳥足で歩いてきた大学生がよろけてぶつかってきた。
「あれ?お姉さんスーツのコスプレ?」
だらしないTシャツを着た男子学生が、酒臭い口を顔の前に近づけてきた。
私は顔をしかめ、無視して歩を進める。周りはどこもかしこも、酔っ払いだらけ。
「お前ら日本人だろ。ハロウィンの文化も理解していないくせに」
誰にも聞こえないように、小さな声で悪態をつく。
思えば、学生の頃は渋谷に近い大学に通っていたのに、ハロウィンなんて参加したことなかったな・・・。
授業のノートを真面目に取って、バイトにも責任感を持って臨んだ。小さな居酒屋だったけど、バイトリーダーを任されて、社員の愚痴も聞いてバイト環境の改善にも力を尽くした。
でも、会社が求めていたのは、そんな人間ではなかった。
就職を希望した広告業界は全滅。大学で学んだ社会学を生かすわけでもなく、かろうじてひっかかったのは、中小企業の事務員。
職場では、ミスこそしないものの、褒められることも無い。
大人になると社会の歯車になると理解していた。でも、いざ歯車になってみると、自分が社会に必要な歯車だという感覚も得られなかった。
「もっと遊んでおけば良かったな・・・」
信号近くで人混みが滞留し、何度も立ち止まる。ふとビル街の狭い空を見上げてつぶやいた。
携帯電話が鳴る。地元の山形県で小学校から高校まで遊んでいた幼なじみの真菜だった。
「香織ちゃんって、職場渋谷じゃなかったっけ?いまどこ?」
メッセージに添えられたスタンプが、どことなく幼なじみに似ていて、クスリとくる。
「そうだよ。いま帰ってるとこ」と、すぐに返す。
一瞬で既読になり、「じゃあ今から一緒に飲もうよ。初めての渋谷で困ってるんだ笑」と返信が届く。
う~ん・・・。疲れているから帰りたい気持ちが半分。久しぶりの友達と遊びたい気持ちが4分の1。残りの4分の1は自分でもよく分からない。
でも、既読をつけてしまった。とにかくメッセージを返さなきゃと、焦りつつ。仕方なくOKのスタンプを返す。我ながら自己主張の弱さがむなしい。
「じゃあコスプレして、BARウッドストックに来て」と地図が送られてきた。
「はぁ?コスプレ?」、思わず言葉にしていた。そんなのしたことないよ。絶対嫌なんだけど。スーツで良いじゃん。
真菜に電話を掛ける。
「もしもし?」
「かおり~早くきて~。このお店、コスプレしないと割引されないの~」
「はぁ?店変えればいいじゃん」
「お金足りないの~。お金貸して~コスプレすれば半額になるからさ~」
はぁ・・・。でも、真菜にはこれまで数え切れないほどの恩があるし・・・。久しぶりに声を聞いたせいか、私も会いたくなってきた。
でも、コスプレ? そんなのしたことないよ・・・。
さっきぶつかった青年の言葉が頭に浮かぶ。
(あれ?お姉さんスーツのコスプレ?)
真面目な人間をバカにしたようなこと言いやがって・・・。
「やってやろうじゃないの」
目の前にはちょうどドンキホーテ。コスプレコーナーで安いヴァンパイアのコスプレを買い、トイレで着替えて街に繰り出す。
普段通りの薄い化粧に、ナイロン素材の安いコスチューム。自分で鏡を見るのは恐ろしくてできなかった。
でも、幼なじみに笑ってもらえばそんな気持ちも晴れるだろう。どうせ街もバカ騒ぎなんだから・・・。
真菜から届いた地図を頼りに歩を進める。
「ここの路地を曲がって・・・」
って、あれ?再び、スマホの地図に目を落とすと画面が真っ暗になっている。
おい、待て。スマホよ、元気をだせ。
そんな気持ちでスマホ電源を入れ直す。赤いバッテリーの表示だけが示される。
このままでは、幼なじみが初めての渋谷の街でお金も払えずに店で待ちぼうけしてしまうよ・・・。
仕方なく店名を頼りに路地の看板を探してまわる。
が、見つからない。
いくら隠れ家的な店でも、本当に見つからなければ客には良い迷惑だよ・・・。
仕方なくもう一度、来た道を引き返しながら、一つずつビルの宅配ボックスに書かれた名前を読み上げていく。
「Woodstock」(2F)
お。あったあった。よかった~。
見上げるとビルの側面にはツタが伸び広がり、いかにも「古いです」とビルが主張している。
「なんでこんな所に初めて渋谷に来た真菜が入るのよ・・・」
破天荒で天然まるだしの幼なじみの性格を思い出し、ため息が漏れる。
仕方なくビルの2階への階段を上ると、廊下の突き当たりにある古ぼけた金属製のドアに店名が書かれていた。
窓は見当たらず、中の様子も見えない。ひとまず重い扉を引いてみる。
ギギィと、気味の悪い音が響く。
「あれ?」
店内は真っ暗で照明もついていない。
休み?やっぱりこの店じゃないのかな?
ゆっくりと扉を閉める。
その時、風が吹き付けてきた。
遠くに木々の揺れる音が聞こえる。
ん?何か辺りの様子がおかしいぞ。
そう思って、視線を後ろに向けると、歩いてきた廊下は砂利道と変わり、奥には森が広がっていた。
ビルの一角にいたはずなのに・・・?
急に周囲は開けた田舎の風景に様変わりしていた。
頭が激しく混乱する。「VRってレベルじゃないよ。これ」。思わず大きめの声を出したが、周囲には人っ子ひとり見当たらない。
目の前の扉の周りも石造りの壁に変わっている。
数歩離れて、建物の外観を確認する。古城・・・?。空を見上げると月のような星が三つ・・・。
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